
働きながら海外生活や語学留学ができるワーキングホリデーは、一般的に半年から1年で計画する傾向があります。
しかし休みの取得や費用などの諸問題を考えると、1ヶ月がギリギリという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、1ヶ月限定でのワーキングホリデーに注目!1ヶ月限定にすることのメリットやデメリット、成功のポイントなどをご紹介しましょう。
- ワーキングホリデーは1ヶ月でもできる?
- 1ヶ月のワーキングホリデーのメリット
- 1ヶ月のワーキングホリデーのデメリット
- 1ヶ月のワーキングホリデーにかかる費用
- 1ヶ月のワーキングホリデーを成功させるポイント
- 語学力をしっかり身につけるなら長期のワーホリがおすすめ
- まとめ
ワーキングホリデーは1ヶ月でもできる?
ワーホリ制度を利用した海外滞在期間は、滞在国によって違います。実際にはどのような目的を持って海外生活を体験したいのかによって、滞在期間を決めることが一般的です。
ですから制度で定められている最大期間まで滞在する体験者が多いです。しかしその間も生活費は必要ですから、メリットばかりではありません。
結論から言えば、1ヶ月という短期間であってもワーキングホリデー体験は可能です。
1ヶ月の語学留学をワーホリで叶えた体験者もいますし、現地での文化交流や仕事経験を帰国後のキャリアアップにつなげたというケースもあります。
またワーホリ体験者の平均年齢が26歳ということもあり、年齢的にも1ヶ月という短期間での海外生活に魅力を感じている人も少なくありません。
1ヶ月のワーキングホリデーのメリット
ワーキングホリデーは一般的な海外留学とは異なり、働きながら海外留学が体験できます。
とはいえ1ヶ月ワーホリはワーキングホリデーの中では最短とされますから、あえて1ヶ月にこだわることでどんなメリットがあるのか、気になるところです。そこで1ヶ月ワーホリのメリットを、簡単に3つご紹介しましょう。
現地での生活の中で自分の英語力が試せる
日本で暮らしている時とワーホリとの決定的な違いは、現地での生活の中で実践的な英会話に触れられるということでしょう。
自分の英語力を測る方法としてTOEICがありますが、TOEICで高得点がとれたことがそのまま自分の今の英語力とは言い切れません。
ワーキングホリデーでは、英会話でのコミュニケーションが必須です。それだけに滞在中に自分の英語力を試すことは、その後の英語学習にも役立つ貴重な経験になるでしょう。
複数の国を働きながらまわることができる
さまざまな国の文化や言葉に触れる旅行がしたい場合にも、1ヶ月ワーホリは非常にメリットがあります。
ビザの有効期限を1年とする国であれば、1ヶ月ごとに12ヵ国を回ることができます。しかも旅行ビザや留学ビザとは違い、ワーキングホリデーは現地で働いて生活費を稼ぐことが可能です。
ですから1ヶ月働いて航空券代がたまったら別の国に行き、新しい文化や価値観に触れるということが1ヶ月ワーホリならできます。
ワーホリでの滞在計画が立てやすい
1ヶ月ワーホリの魅力には、滞在計画が立てやすいというメリットもあります。最も気になる問題として挙げられるのが費用(予算)ですが、1ヶ月の短期集中であれば計画も立てやすいです。
ほかにも休みの取得がしやすい点も、1ヶ月ワーホリならではといえます。
大学や会社を休む場合も1ヶ月なら申請がしやすいですし、帰国後もブランクがそれほど大きくないので、社会復帰がしやすいです。
1ヶ月のワーキングホリデーのデメリット
1ヶ月ワーホリでは、短期集中で海外生活が体験できる点が大きな魅力に挙げられます。
しかし1ヶ月という期間はワーキングホリデーとしては最短であるが故に、デメリットがあることも知っておくべきポイントです。
期待しているほどの英語力が身につかない場合がある
1ヶ月ワーホリでは実践的な英会話を体験できるというメリットがある一方で、期待しているほど英語力を伸ばすことは難しいです。
まず第一に現地の語学学校に通わなければ、英語でコミュニケーションを取る機会も非常に限られます。
また働くことができるのがワーキングホリデーのメリットですが、簡単に仕事が見つかるとは限りません。
滞在する時期や地域によっては、仕事が全くないこともあります。そのため働くことで英語力を伸ばしたい場合、1ヶ月ワーホリは適さないでしょう。
海外生活になじむ前に帰国するケースも少なくない
1ヶ月ワーホリの失敗談で多いのが、海外での生活になじむ前に帰国しなければならなくなるというケースです。
そもそも海外で生活する中で職場や現地の人との交流を通し英語力を身につけるのが、ワーキングホリデーで語学力をあげるポイントでありメリットになります。
しかし渡航後すぐに仕事を見つけることは相当難しいですし、現地で語学学校に通わない場合は、相談できる友人を作ることも難しいでしょう。
そうこうしているうちに帰国の日が来てしまったというケースも、1ヶ月ワーホリでは珍しくないことを理解しておきましょう。
希望する仕事に就けず生活が厳しくなることも
「海外で仕事をした経験を帰国後のキャリアアップに生かしたい」というのが、20代後半のワーキングホリデー希望者に多くみられます。
そのため現地での仕事も、キャリアアップにつながる職種で探すことが多いです。しかし1ヶ月しか働けない人材を雇用したいというニーズは、必ずしも高くありません。
希望する仕事に就けないばかりか、場合によっては時給が当初予定していた金額に満たず、生活が厳しくなる可能性もあります。
どうしても希望する職種で働きたいのであれば、働き口が見つかるまでの生活費を多めに準備するのがおすすめです。またせっかくの海外生活ですから、新しい仕事にチャレンジするつもりで柔軟に対応することも、1ヶ月ワーホリを成功させるポイントになるでしょう。
1ヶ月のワーキングホリデーにかかる費用
1ヶ月ワーホリを実現するには、少なからず事前にお金の準備が必要です。
働くことができるとはいえ、アルバイトが見つかるまでは貯金で生活費を賄う必要がありますし、渡航前の準備費用も必要になります。
そこで1ヶ月ワーホリにかかる費用を、渡航前と渡航後に分けて簡単に解説しましょう。
1ヶ月ワーホリ【渡航前の費用編】
・往復航空券:10万〜20万円(国・時期による)
・ワーホリビザ申請費:3万〜5万円(国による)
・海外留学保険:1ヶ月で1万〜3万円
・語学学校(任意):1週間で5万〜10万円(短期通学の場合)
・手配代行費(任意):3万〜10万円
渡航前に必要な主な費用は、往復の航空券とワーホリビザの申請に伴う費用です。航空券代は渡航先の国によっても違いますが、渡航時期や航空会社によっても大きく変わります。
片道航空券を購入する方法もありますが、費用を抑えるには往復航空券の方がお得です。
自分で直接手配できれば問題ありませんが、英語力に不安がありサポートが必要な場合は、手配を代行する機関を利用するほかありません。その場合は、依頼料が追加されます。
ワーホリビザの申請費用も、渡航前に必要です。申請費用も渡航先によって異なるので、その都度確認するようにしましょう。そのうえで海外留学保険の加入費用や資金証明も、渡航前の費用として必要です。
1ヶ月ワーホリ【渡航後の費用編】
・住居費(シェアハウス・ホームステイ):5万〜15万円
・食費:3万〜6万円
・交通費:5千〜2万円
・通信費(SIMカード・Wi-Fi):3千〜1万円
・娯楽・交際費:1万〜3万円
渡航後の費用を、すべて現地でのアルバイト代で賄うことはできません。拠点となる住居費は必要ですし、働き口を見つけるまでの生活費も事前に用意が必要です。
住居費を抑える方法としてルームシェアがありますが、ルームメイトを現地で見つけるまでが難しいですし、最低滞在期間が決められている物件もあります。
ホームステイが可能であれば良いですが、住居探しのサポートが必要な場合は別途依頼料が必要です。
なお1ヶ月ワーホリの場合、働ける場所が非常に限られるため、場合によっては滞在中の生活費のほとんどを貯金で賄うことになるかもしれません。
そのため1ヶ月働けなくても生活できる程度の貯金を準備しておくのが、1ヶ月ワーホリではおすすめです。
総額の目安
渡航前費用と渡航後費用を合わせると、最低でも30万〜50万円程度の準備が必要となります。
ただし、贅沢な生活や短期の語学学校に通う場合は、さらに費用がかかるため、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
1ヶ月のワーキングホリデーを成功させるポイント
1ヶ月での短期集中型ワーキングホリデーは比較的費用の負担が少なく、休みも取得しやすいことから、18歳から20代前半までのワーホリ希望者に人気です。
そこで1ヶ月の短期集中でもしっかり成果を出すための成功ポイントを、3つご紹介します。
渡航前に実践的な英語力を身につけておく
ワーキングホリデーを成功させるには、最低限の英会話能力が必要です。
アルバイトの面接のアポが取れても、担当者と会話ができなければ採用されません。採用されたとしても実践的な会話ができなければ、働くうえでも非常に苦労します。
かといって現地で語学学校に通いながら働くことは、1ヶ月という短い期間ではあまりにも厳しいです。
そのため渡航前に語学学校に通い、実践的な英語力を身につけておくことが、1ヶ月ワーホリを成功させるポイントになります。
ワーホリを体験する目的を明確にする
1ヶ月という期間は、長いようであっという間です。現地での生活にようやくなじめた頃には、帰国のタイミングが来てしまいます。
せっかくの海外留学ですからあれもこれも体験したくなりますが、言葉も文化も違う海外では、イメージしている想像以上にさまざまな困難に遭遇するものです。
そのため「1ヶ月でこれだけはやり遂げよう」というワーホリ体験の目的を明確にすることが、1ヶ月生活を成功に導くカギになります。
滞在期間中のタイムスケジュールを大まかにきめておく
1ヶ月ワーホリ体験の目的がはっきりしたら、目標を達成するためのタイムスケジュールを渡航前にしっかりと立てておきましょう。
現地での生活はすべてが初めての連続ですから、計画したタイムスケジュール通りに進まないことも少なくありません。しかし、事前にタイムスケジュールを決めておけば、状況に応じて計画を調整しながら進めることができます。
語学力をしっかり身につけるなら長期のワーホリがおすすめ
海外渡航の目的が語学力アップならば、最低でも6ヶ月、可能であればビザが切れる最長期間までと考えるのがよいでしょう。
6ヶ月以上の海外留学の場合、渡航後最初の1ヶ月は生活の基盤を調える時間に使います。語学学校に通いながら現地での知り合いを見つけたり、アルバイト先の確保なども最初の1ヶ月で行うことです。
生活に慣れていくにしたがって少しずつ実践的な会話力は身についてきますが、それでも高度なコミュニケーションができるレベルまで達するのは非常に難しいとされます。
さらに現地で生活費が賄える程度に稼げないと生活も苦しいですから、現地でのコミュニティ活動に参加したり文化に触れる機会もなくなるでしょう。
そのためワーキングホリデーの目的に「語学力をしっかり身につける」があるならば、6ヶ月から1年の長期型ワーキングホリデーの方が目的達成に最も有効です。
まとめ
1ヶ月という短期型ワーキングホリデーは、無理のない予算で海外留学ができることや短期集中で語学留学ができるというメリットがあります。
しかし短期間であるがゆえに仕事が見つかりにくいこともあって、働きながら学べるワーホリ制度のメリットを十分に活かすのが難しいのも現実です。
そのため英語力を伸ばしたい人や海外で働いてみたい場合は、長期型ワーキングホリデーの検討も選択肢に入れておくとよいでしょう。