車社会のアメリカでは、車の免許は必要不可欠。
アメリカで運転することが初めての場合、車のハンドルの場所や、走行車線、運転ルールが違うことに驚く人が多いかもしれません。
運転免許の取得方法や、取得可能年齢も日本とは違います。
州ごとにルールが異なることもあるため、運転前にしっかりと理解しておく必要があります。
この記事では、
アメリカの運転免許事情を紹介します。
アメリカで運転免許を取得する方法や、アメリカの交通ルール、万が一事故に遭ってしまった場合の対処法についてもくわしく解説します。
旅行や留学で車の運転をする予定がある人は、ぜひ最後までお読みいただき、アメリカの免許事情を知っておきましょう!
- アメリカで車を運転できる免許は2種類:国際免許とアメリカの運転免許証
- アメリカで運転免許を取得する方法
- アメリカでバイクを乗るには?
- アメリカの交通ルール、日本との違い
- アメリカで交通事故に遭った時は
- まとめ
アメリカで車を運転できる免許は2種類:国際免許とアメリカの運転免許証
日本人がアメリカで車を運転するには、当然ながら免許が必要です。
アメリカで運転できる免許は以下の二種類です。
順番に解説していきましょう。
国際運転免許証(International Driving Permit)
国際免許とも呼ばれる免許証は、有効な日本の運転免許証を所持していれば、発行できます。
アメリカに到着後、すぐに運転する可能性がある場合は、日本で発行して持って行きましょう。
有効期間は1年間です。
国際運転免許証の取得に必要なものは以下の通りです。
・有効な日本の運転免許証
・顔写真1枚(サイズ指定有り)
・パスポートや航空券など、渡航を証明するもの
・申請書類(窓口に用意があります)
これらの書類を揃え、お住まいの自治体の免許センターや運転免許試験場の申請窓口に行き、国際免許を発行してもらいましょう。
もし、過去に国際免許を取得したことがある場合は、申請書類と一緒に提出しなければ、新たに発行できないこともあります。
アメリカの運転免許証
アメリカに住所を移す場合、アメリカの運転免許証を取得する必要があります。
これは州によって異なりますが、カリフォルニア州では「州内に住居を定めた日から10日以内」、ワシントン州では「州内に住居を定めた日から30日以内」に州の運転免許証を取得しなければならないという規定があります。
外国からの転居のみならず、他州からの引っ越しにも適用されるため、アメリカ国内で引っ越しをした場合も新たに引っ越し先の州の免許を取得しなければなりません。
国際運転免許証は旅行や出張など、短期滞在者に有効な免許であるため、アメリカに長期滞在する予定の方は、滞在先の州法を確認しておくと安心です。
アメリカで運転免許を取得する方法
アメリカで免許を取得する際、①日本の免許を持っている場合、②日本の免許を持っていない場合のプロセスが異なります。
①日本の免許を持っている場合
1.必要書類を揃える
免許申請に必要な書類は、パスポート(Visa)やSSN(ソーシャルセキュリティーナンバー)、住所がわかる書類2点、申請書・申請料です。
SSNがなくても申請が可能ですが、Real IDとして免許を提示することはできません。
2.居住している州のDMVに予約を入れる
DMV(Department of Motor Vehicles)は、アメリカ版運転免許センターです。
州ごとにDMVのURLが異なるため、必ずお住まいのエリアのDMVに予約を入れるようにしましょう。
3.筆記試験を受ける
筆記試験の内容に特化したスマホのテストアプリや、無料で配布されている問題集で勉強しておきましょう。
基本的に選択問題形式です。 試験はパソコンで受け、その場で合否がわかります。
落ちた場合は再試験になります。
4.実技試験を受ける
実技試験では、自分や家族の車で試験を受けます。
自分の車を持っていない場合は知人などに借りる必要があります。
その場合、保険に加入している車であることを必ず確認しておきましょう。
5.視力検査
6.免許の写真撮影
7.仮免許が発行され、後日正式な免許証が発行される
仮の免許証は薄い紙の場合がほとんどです。
正式な免許が手元に届くまで有効ですので、必ず持ち歩くようにしましょう。
届かない場合はDMVに問い合わせをしてみてください。
②日本の免許を持っていない場合
日本の免許を持っていない人はアメリカで運転技術の習得をする必要があります。
と言っても、日本のようなドライビングスクールは通わず、運転技術の習得は、個人で家族と練習することが一般的です。
上記の1~3のプロセスは同じです。
筆記試験に合格すると、日本でいうところの仮免許が発行されます。
仮免許があれば、免許を持つ人が助手席に乗っていると、練習のために運転することが許可されます。
ある程度慣れてきたら、実技試験を受けましょう。
カリフォルニア州の場合、実技試験を受ける際は、25歳以上の免許保持者が運転する自動車(保険加入済み)で試験場に向かい、助手席に試験官を乗せてテストを受けます。
合格した後のプロセスは上記と同様です。
日本に比べると、非常に簡単に免許を取得できることがわかりますね!
実技試験では、車に何らかの不備がある場合、試験を受けることはできません。
DMVに向かう前に、ライトが切れていないか、ミラーに破損はないかなど、必ずチェックしておきましょう。
アメリカでバイクを乗るには?
車よりバイクが好きな人や、アメリカの道路をバイクで走ってみたい!と考えている人は、バイクの免許が必要になります。
日本同様、アメリカでも車の免許のみでは、バイクを運転することができないため、別途バイクの免許を申請する必要があります。
日本でバイクの免許証を持っている場合、国際免許証を発行しておけば、アメリカでも運転することができます。
長期滞在者はアメリカの免許を取得しましょう。
アメリカのバイクの免許はM1とM2の二種類に分かれています。
M1(Motorcycle1)の場合は、スクーターやモーターサイクル、
M2(Motorcycle2)の場合は、小型バイクや電動またはエンジン付き自転車の運転ができます。
こちらも免許取得のプロセスは自動車とほとんど変わりませんが、実技試験がバイクに特化した内容になります。
具体的な内容については管轄のDMVに問い合わせてみてください。
アメリカの交通ルール、日本との違い
日本とアメリカでは交通ルールが大きく異なります。
現地で安全に運転するため、以下の違いを運転前にしっかりと頭に叩き込んでおきましょう。
走行車線
日本の交通ルールでは、車は左側通行ですが、アメリカでは右側通行です。
特に右左折の際に戸惑うことがあるかもしれません。
落ち着いて間違えないように正しい車線を走行しましょう。
右折の際のルール
アメリカの多くの州では右折車線にいる場合、赤信号であっても周囲の状況を確認しながら進むことができます。
禁止されている交差点もあるため、標識を確認した上で進みましょう。
信号のない交差点
アメリカには信号のない交差点が多くあり、どちらか一方の道が一旦停止、または全ての道が一旦停止することが義務付けられています。
全ての方向で一旦停止になっている場合、交差点に先に進入してきた車から順番に進みます。
割り込まず、順番を確認してから進みましょう。
スクールバス
日本ではあまり見ないスクールバスですが、アメリカの登下校の時間帯には黄色のスクールバスがたくさん走っています。
スクールバスが停車して、子どもたちが乗降車しているときは、バスから「STOP」のサインが出てきます。
何らかの理由で「STOP」サインが出ていないこともありますが、子どもが乗り降りしているときは、運転者は必ずスクールバスの後ろで待機しておきましょう。
スクールバスを抜かすと、交通違反になりますので注意が必要です。
他にも細かいルールや規制がたくさんあります。
マニュアルを読み、筆記試験に向けてしっかりと勉強しておきましょう。
交通違反をした場合、日本と同様、違反金の支払いや、違反ポイントの加算が実施されます。
期日までに違反金を支払わなかった場合、さらなる罰則が課せられる可能性があるため、万が一違反をしてしまった場合は、違反切符の内容を確認しておきましょう。
アメリカで交通事故に遭った時は
慣れない土地で運転すると、思わぬ事故に巻き込まれる可能性があります。
アメリカで交通事故に遭った場合は、焦らず、以下のような対応を行いましょう。
1.車を安全な場所に移動させ、停止させる。
2.ハザードライトを点灯させる。
3.けが人がいる場合、応急処置を行い、救急車を要請する。
4.警察に連絡をする。
5.必要情報を相手と交換する。
連絡先や、ドライバー、同乗者の怪我などの状態、車の破損状況、車のナンバーなど。
目撃者がいる場合は目撃者の連絡先を聞いておくと安心です。
6.車の走行が難しい場合はロードサービスに連絡をする。
7.事故処理が終わり、落ち着いたら保険会社に連絡をする。
海外で交通事故に巻き込まれてしまうと、言語の問題もあり、不安が大きくなるでしょう。
焦らず対応するために、スマートフォンには車に関連する連絡先を入れておくと安心です。
まとめ
アメリカに長期滞在予定の場合は、現地の免許証を取得しましょう。
アメリカで堂々と運転できるだけでなく、身分証明書としての機能を持つため、買い物の際などにも非常に便利です。
アメリカは車社会のため、車を使って自由に移動できることはさまざまな便利さを享受できるでしょう。
しかし、アメリカにはアメリカの運転ルールがあるため、そのルールに則って安全に車を走らせることが重要です。
アメリカで免許を取得する前に、しっかりとルールの勉強をしておきましょう。
アメリカのルールブックや、筆記試験の端末、実技試験の試験官は英語またはスペイン語での対応しかできません。
都市部では筆記試験において日本語や他の言語に対応していることもありますが、日本語の翻訳精度が追いついていない場合もあるため、英語で勉強し、理解しておくことが重要です。
英語で基本的なルールや標識の内容を学び、スムーズにアメリカの免許を取得しましょう。

◇経歴(英語を使用した経歴)
・オーストラリアのカフェで半年間勤務
・国内/国際線客室乗務員として5年間勤務
◇英語に関する資格(資格、点数など)
TOEIC、英検受験経験有り
アメリカのコミュニティカレッジにてEarly Childhood Educatorコース修了
◇留学経験
・オーストラリア シドニーへ1か月間の短期留学。
→週5日で語学学校へ通う。
・ワーホリでオーストラリア・ゴールドコーストに1年間滞在。
→Gold Coast Institute of TAFEの語学コースで学ぶ。
・2020年から4年間、家族の仕事でアメリカに滞在。
→州立のコミュニティカレッジでEarly Childhood Educationコース及びアカデミック英語コースを学ぶ。
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
仕事→韓国、中国、台湾、香港などアジアを中心とした国
旅行→アメリカ(ハワイ、グアム、サイパン含む)、カナダ、
シンガポール、マレーシア、オーストラリア、ドイツ、イタリア、
ギリシャ、クロアチア、ベトナム、タイ、バハマ、オランダ領セント・マーティン島など
◇自己紹介
旅行、海外生活関連のwebライター。
最初の短期留学の経験のおかげで、人生が変わったと言っても過言ではないと感じています。海外に滞在することがきっかけで、人生の選択肢が大きく広がり、成長を続けていきたいと思うようになりました。海外での長期滞在・留学経験者の視点から、皆さまにわかりやすい記事を書いていきたいと思っています。