ビールは国ごとで種類や味が異なり、お酒好きにとっては旅行の楽しみの1つですよね。とくに、フィリピンは1年を通して暑い日が続くため、冷えたビールがいっそうおいしく感じられるでしょう。
「フィリピンならではのビールを試してみたい」
「お土産におすすめのビールを知りたい」
そんな方に向けて、当記事ではフィリピンでのお酒のルールや有名ビールについて、詳しく紹介します。旅行や留学でフィリピンを訪れる予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
- フィリピンでのお酒のルール
- フィリピンでお酒を買える場所
- フィリピンの有名なビール:サンミゲルライト
- フィリピンの有名なビール:サンミゲルアップル
- フィリピンの有名なビール:サンミゲルライチ
- フィリピンの有名なビール:レッドホース
- フィリピンの有名なビール:セルベッサネグラ
- まとめ
フィリピンでのお酒のルール
フィリピンでのお酒のルールや習慣には、日本と異なる点が多くあります。ここでは、法律で定められているルールや現地で一般的な習慣を5つ紹介します。
・選挙期間中は酒類の販売が禁止される
・お酒の持ち込み、持ち出し量には制限がある
・ビールに氷を入れるのが一般的
・「タガイ」と呼ばれる回し飲みの習慣がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
飲酒・購入は18歳から
フィリピンでは、18歳から飲酒や酒類の購入が認められています。そのため、日本では未成年にあたる18歳以上20歳未満の方も、フィリピンでは合法的にお酒を楽しめます。
ただし、慣れない環境での飲酒は、体調不良やトラブルの原因になることも。とくにお酒に弱い方や飲み慣れていない方は、無理をせず慎重に楽しみましょう。
選挙期間中は酒類の販売が禁止される
フィリピンでは、選挙の前日と当日は選挙法により飲酒が禁止されています。
酔って適切な判断ができない状態を防ぎ、選挙の公正性を保つことが目的です。また、お酒が原因で発生する犯罪やトラブルを未然に防ぐ狙いもあります。
期間中は酒類の販売や購入、提供も禁止されるため、フィリピンでお酒を楽しみたい場合は、渡航期間と選挙期間がかぶらないように日程調整しましょう。
お酒の持ち込み、持ち出し量には制限がある
フィリピンでは、お酒の持ち込みや持ち出しの上限が定められています。それぞれの上限は、以下の通りです。
・フィリピンへの持ち込み:1リットル以内を2本まで
・フィリピンからの持ち出し:1クォート(約1リットル)まで
上記の量を超える場合は、税関への申告が必要です。多くの酒類を持ち運ぶ際は、申告漏れにならないよう注意しましょう。
ビールに氷を入れるのが一般的
フィリピンでは、氷の入ったグラスにビールを注いで飲む習慣があります。レストランやバーでは、常温に近いビールが提供されることがあり、一緒に出される氷の入ったグラスにビールを注いで楽しむのが一般的です。フィリピンの暑い気候では、屋外でビールを飲んでいると短時間でぬるくなってしまうことが多くあります。そのため、氷を加えて冷たい状態を長く保つ方法が、現地の人々の間で広く浸透しました。
「タガイ」と呼ばれる回し飲みの習慣がある
フィリピンには、仲間との親睦を深める手段として「タガイ」と呼ばれる習慣があります。「タガイ」は、1つのグラスを回し飲みし、仲間意識や絆を深める文化です。具体的な「タガイ」の流れは、以下の通りです。
1.1つのグラスにビールやテキーラなどのお酒を注ぎ、飲み干す
2.飲み干したグラスに再度お酒を注ぎ、次の人へ回す
3.仲間と順番に飲む流れを繰り返す
「タガイ」では、一気飲みをする場合もあれば、ゆっくり自分のペースで飲むこともあり、飲む人のお酒の強さやその場の雰囲気によって異なります。
フィリピン人にとって、お酒や「タガイ」の文化は、家族や友人との信頼関係を深めるコミュニケーションの1つです。
フィリピンでお酒を買える場所
フィリピンでは、主に以下の場所でお酒を購入できます。
・スーパーマーケットや大型ショッピングモール
・コンビニエンスストア
・サリサリストア(sari-sari store)
それぞれの購入場所について、順番に詳しく解説します。
スーパーマーケットや大型ショッピングモール
スーパーマーケットや大型ショッピングモールでは、ビールやワイン、ラム酒などさまざまな種類のお酒を取り扱っています。多種類から選びたい場合や、滞在先やホテル内で手軽にお酒を楽しみたい場合は、スーパーやモールでの購入がおすすめです。
コンビニエンスストア
フィリピンにはセブンイレブンやミニストップ、ファミリーマートなど、日本のコンビニチェーンが多数進出しており、簡単にお酒を購入できます。とくに、セブンイレブンはフィリピン国内に多く、2025年1月現在で3,624店舗が営業しています。フィリピンのコンビニエンスストアは、日本と同様に24時間営業している店舗が多いです。そのため、深夜にお酒が足りなくなった場合でも、気軽に購入できる点が大きな魅力です。
サリサリストア(sari-sari store)
フィリピンの街中でよく見かける小売店、サリサリストアでもお酒を購入できます。「サリサリ」とはタガログ語で「多様な」を意味し、酒類だけでなくお菓子や飲み物、日用品などを幅広く取り扱っています。スーパーより割高の場合が多いですが、サリサリストアは街の至るところにあるため、すぐにお酒を購入できて便利です。
フィリピンの有名なビール:サンミゲルライト
サンミゲルライトは、フィリピンで最も有名なビールの1つです。苦みが少なく、軽やかな飲み口でゴクゴクと飲めるのが特徴で、ビールが苦手な人でも抵抗なく楽しめます。フィリピンの暑い気候に合わせて作られており、爽やかな後味も魅力です。ただし、アルコール度数は5%で一般的なビールと変わらないので、飲みすぎには注意しましょう。
サンミゲルライトの特徴を、下表にまとめました。
価格(瓶の場合) | 34~42ペソ(約91~112円) |
アルコール度数 | 5% |
味の特徴 | 爽やかで薄め。ゴクゴク飲める軽い飲み口 |
サンミゲルライトは、1本(330ml)あたり100キロカロリーの低カロリーで製造されているため、カロリーを気にする人にも最適です。
フィリピンの有名なビール:サンミゲルアップル
サンミゲルアップルは、サンミゲルライトを製造・販売しているフィリピンのサンミゲル社が提供する、アップルテイストのフレーバービールです。ビールよりもカクテルに近い飲み心地で、アップルサイダーやシードルのような、フルーティーな味わいが特徴。サンミゲルアップルの基本情報は、以下の通りです。
価格(瓶の場合) | 32~37ペソ(約86~99円) |
アルコール度数 | 3% |
味の特徴 | フルーティーで、アップルサイダーやシードルに似た味わい |
アルコール度数は3%と低めなので、日本の「ほろよい」のような、甘めの低アルコールカクテルを好む方に適しています。
フィリピンの有名なビール:サンミゲルライチ
サンミゲルライチは、サンミゲルアップルとは異なるフレーバーのビールです。爽やかでやさしい甘みがあるため、カクテルやサワーなど甘めのお酒が好きな方に好まれます。サンミゲルライチの特徴は、以下です。
価格(瓶の場合) | 32~37ペソ(約86~99円) |
アルコール度数 | 3% |
味の特徴 | 爽やかで優しい甘み |
サンミゲルのフレーバービールには、アップル、レモン、ライチの3種類あり、ライチは最も新しく発売されました。それぞれのビールは、デザインや中身の色がよく似ています。購入時は間違えないように注意しましょう。見分け方のポイントは、瓶のフタの色です。
・アップル:赤
・ライチ:ピンク
・レモン:黄色
ライチ味のビールは日本では珍しく、女性や苦いお酒が苦手な方へのお土産としても喜ばれるでしょう。
フィリピンの有名なビール:レッドホース
レッドホースは、飲みやすい味と手頃な価格、アルコール度数の高さで人気のビールです。ホップの効いたしっかりとした味わいが特徴で、日本のビールに近い味を求めている方におすすめです。現地の人々がよく飲む定番のビールで、スーパーやレストラン、バーなどで簡単に購入・注文できます。レッドホースの特徴は、下記のとおりです。
価格(瓶の場合) | 32~40ペソ(約86~107円) |
アルコール度数 | 6.9% |
味の特徴 | しっかりとした味わい。甘さもある |
サンミゲルライトよりも安価で、アルコール度数は6.9%と高いため、フィリピンの人々には「安くてすぐに酔えるビール」として好まれています。赤いラベルと馬の絵柄が描かれた瓶のデザインがおしゃれで、ビール好きの男性へのお土産にもぴったりです。
フィリピンの有名なビール:セルベッサネグラ
セルベッサネグラは、フィリピンで製造されている数少ない黒ビールの1つです。サンミゲルライトやサンミゲルアップルと同様、サンミゲル社が製造・販売しています。クリーミーな泡と黒ビール特有の香ばしい苦みが魅力で、いつもとは違ったビールを楽しみたい方に適しています。ギネスビールや日本の黒ビールよりもまろやかで、普段は黒ビールを飲まない方も挑戦しやすい味わいです。セルベッサネグラの情報を以下にまとめました。
価格(瓶の場合) | 60~140ペソ(約160~374円) ※購入・注文する店舗によって異なる |
アルコール度数 | 5% |
味の特徴 | 香ばしさと苦みがあるが、あっさりとして濃すぎない |
価格はほかのビールよりも高めで、レストランや高級ホテルでは、100ペソ前後で販売されていることもあります。フィリピンでは黒ビールの需要が少ないため、現地の人々はあまり飲まないことが多いです。そのため、スーパーやコンビニ、ローカルな飲食店では置いていない場合もあります。
まとめ
この記事では、フィリピンでのお酒のルールやビールの種類について紹介しました。
フィリピンは、暑い気候にぴったりなビールが豊富にそろっている国です。サンミゲルライトやレッドホースなどの定番ビールをはじめ、フレーバービールや黒ビールなど、さまざまなタイプのビールが楽しめます。価格もお手頃なので、お酒好きの友人へのお土産として購入するのもおすすめです。
フィリピン留学や旅行で訪れる際には、ぜひ現地ならではのビールを試してみてください。