ペンス(p)はどこの国の通貨単位?イギリスのお金にまつわる情報をチェックしよう!

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ペンスはどこの通貨かご存知ですか?

イギリス生まれの童謡で有名なマザーグースの歌の中でも有名な曲の1つ

「6ペンスの唄」(英語の原題は Sing a Song of Sixpence)

で出てくるペンス(pence)のことですので、英語の勉強をしたときには皆さんもペンスという単語を聞いたことがあると思います。

そう、ペンスはイギリスのコインで使われる通貨単位です。

この記事では、ペンスだけでなく、イギリスのお金にまつわる最新の情報をご紹介します。

イギリスの通貨は?

イギリスの通貨は、
ポンド(英語:pound)です。

正式名称は、ポンド・スターリング(英語:pound sterling)

2024年12月現在日本円にすると1ポンド=195円程度です。

通貨記号は、GBPですが、
STGも使われます。

ポンドは、現役の通貨の中で最古の通貨です。

「ポンドスターリング」という名称が使われ始めたのは西暦775年ごろとされます。

アングロサクソン人が使っていた純銀 (sterling silver)製の硬貨(銀貨)が、240枚で 1ポンド分の重さに相当したため「ポンドスターリング」と名付けられたそうです。

通常は、ポンドと呼ばれ、
「£」という記号で表記されます。

そして、ポンドの補助通貨(小数点の通貨)が、ペンスで、「p」と表記されます。

1ポンド = 100 ペンスです。

ポンドのことを、俗語で「quid(クィッド)」ということもあります。

また、ペンスは、単に「p (ピー)」と呼ばれています。

イギリスのポンド紙幣は、

5ポンド、10ポンド、20ポンド、50ポンド

の4種類があります。

英国中央銀行のイングランド銀行が発行するポンド札の表には、エリザベス女王が描かれています。

エリザベス女王のご崩御のあと、チャールズ3世のご即位に伴い、2024年6月5日からチャールズ国王の肖像の入った紙幣も流通しています。

裏面は、イギリスの著名な歴史上の人物の肖像が描かれています。

最新のお札の場合、

5ポンドは、第61代首相のウィンストン・チャーチル
10ポンドは、小説家のジェーン・オースティン
20ポンドは、画家のウィリアム・ターナー
50ポンドは、数学者のアラン・チューリング

となっています。

日本円で考えると、5ポンドは500円、10ポンド札は1000円、20ポンド札は5000円、50ポンドが10000円という感覚となります。

硬貨(コイン)は、イギリスではロイヤル・ミントと呼ばれる王立造幣局が発行します。

ポンドの硬貨は、1ポンドと2ポンドの2種類です。

1ポンドコインは、イギリスの硬貨の代表で厚みがあります。

2017年から偽造できないように12角形となっています。

2ポンドコインは、1ポンドコインを一回り大きくしたものですが、流通が少なく、あまり見かけません。

日本円の感覚でいうと、1ポンドコインは100円玉の感覚となります。

コインの表面にもエリザベス女王の肖像が刻まれ、2024年からチャールズ国王の肖像の入ったコインが流通しています。

ペンスの種類

ペンス (pence) とは、ペニー(penny)の複数形です。

ペンスの硬貨は、

1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンス

の6種類あります。

ペンス硬貨の表面にもエリザベス女王の肖像が刻まれていますが、2023年末にチャールズ国王の肖像の入ったものが発行されました。

日本円の感覚でいうと、

1ペニーは、1円玉
2ペンスが、2円相当
5ペンスが、5円玉
10ペンスが、10円玉
20ペンスが、20円相当
50ペンスが、50円玉

という感覚です。

20ペンスと50ペンスは、世界的にも珍しい七角形をしています。

イギリスのコインはいろいろと工夫されているのですが、2008年に発行されたペンスのデザインは、組み合わせるとイギリスの国章である王室の盾の画像を形成できるという斬新なものですので、並べてみてください。

また、2023年末から1ポンド、2ポンドコインを含む全ての8種類のコインのデザインがチャールズ国王即位に伴い大きく変更されています。

表がチャールズ国王に変更されただけでなく、裏には連合王国4カ国の動植物が取り上げられています。

環境問題、とりわけ自然保護の重要性を長年訴えてきたチャールズ国王らしいものとなっています。

イギリスで大切と考えられている動植物が何なのかわかるので、これも嬉しいデザインです。

イギリスで現金はどれくらい使う?

イギリスは今はカード社会となり、現金はほとんど使わなくなっています。

デビッドカードやクレジットカード、Apple PayやGoogle Payでのコンタクトレス決済(タッチ決済)がイギリス全域で広く使われていて、小さな出店でさえもカード決済で、逆に現金を受け取らない店も多くあります。

若い人は特に、Apple PayやGoogle Payを使うので携帯1つで、財布を持ち歩かなくなっています。

現金を使うことが必要があることは本当に限られています。

小さなレストランだとお金を使うと安くなったり、スーパーでカートが必要なとき1ポンドコインが必要となる程度です。

また、ロンドンの地下鉄やバスでは、最大金額(CAP)まで到達すると、それ以上はチャージされない便利な仕組みになっていますので、カード決済の方が現金より有利です。

(同じCAPの仕組みをバスなどに適用している市はロンドン以外にもあります。)

イギリスを訪問するときは、ICチップの付いた国際ブランドのVISAやマスターカードを用意し、カードの利用枠を確かめて渡航してくださいね。

JCBやAMEXですと使えない場所も多くありますのでご注意ください。

スコットランドと北アイルランドの通貨に注意!

皆さんが一般的に知っている女王様の肖像の入ったポンド紙幣は、イングランドの紙幣であることをご存知ですか?

イギリスでは、スコットランドと北アイルランドでもそれぞれ独自のポンド紙幣を発行しています。

イギリス(英国)の正式名は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国で、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国からできています。

そのため、イギリスでは、英国中央銀行のイングランド銀行だけでなく、
スコットランドの3行と北アイルランドの3行を合わせた6行の一般消費者向け銀行もポンド紙幣の発行権を持っていて、
発行している紙幣のデザインは銀行によって違っています。

スコットランドの紙幣は、スコットランド銀行、ロイヤルバンク・オブ・スコットランド、クライズデール銀行が発行していています。

スコットランド紙幣の表には、

スコットランドの有名な小説家のウォルター・スコット
詩人のロバート・バーンズ
スコットランド王のロバート・ブルースなど

スコットランドの英雄の肖像があり、地域の違いを感じるものとなっています。

そして、北アイルランドの紙幣は、
アイルランド銀行、
ダンケ銀行、
アルスター銀行が発行した紙幣があります。

ウェールズの紙幣はありません。

イングランドのポンド紙幣は、世界的に認められている紙幣で、英国のどの国でも通用しますが、
スコットランドと北アイルランドのポンド紙幣には注意する必要があります。

スコットランド紙幣は英国内で通用しますが、スコットランド以外ですとお店によっては受け取ってもらえない場合があります。

また、北アイルランド紙幣が使用できるのは、北アイルランド内のみです。

スコットランド紙幣や北アイルランド紙幣からイングランド紙幣への両替は、どの主要銀行でも受け付けていますが、イギリス以外の国では両替できません。

日本に帰国前に使い切るか、イングランドの紙幣に両替しておくことをおすすめします。

なお、ほとんど見かけることはありませんが、流通している1ポンドの紙幣として、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドのものがあります。

この1ポンド紙幣は、スコットランドでしか使えませんが、スコットランドでも大変珍しいものですので、手に入ったら記念に取っておいてはいかがでしょうか?

イギリスではチップは必要?

海外に渡航する前に気になることは、
チップかと思います。

実はイギリスではチップの文化はありません。

しかし、レストランや高級ホテルなどではチップの習慣がありますので、簡単にご説明します。

レストランでのチップは、提示されたお勘定に既にチップ(10%程度)が上乗せされていることが多いので、その場合は必要ありません。

チップが上乗せされていない場合では、カード決済が日常となったイギリスでは、カード支払い時に請求金額にチップ分を上乗せして払うことが通常です。

例外として、高級ホテルのポーターさんには今でも現金を渡します。

イギリスでは、格安ホテルやほとんどの中級ホテル、カフェ、パブ、ファーストフード店では、チップは必要ありません。

レジ付近にチップ用の募金箱やカップなどが置いてある場合は、チップを入れていくこともあります。

またタクシーの運転手には、以前は「お釣りは取っておいてください」と伝えることが多かったのですが、カード決済では、支払い金額を切りの良い数字に繰り上げて入力します。

チップも地域(国)性があり、イギリス、特にロンドンではチップが習慣化されていますが、スコットランドではあまり習慣化されていません。

スコットランドでは、レストランなどでも高級なレストランを除き勘定にチップが上乗せされていないところも多くありますし、カード決済の時も上乗せを期待していないところはほとんどです。

両替はどこでできる?

両替はイギリス国内では、

空港や銀行、郵便局といった公共機関や
TRAVELEXやThomas Cook などのBureau de Change と
看板のある両替所、
または
Marks & Spencerやハロッズなどの店で
両替をすることができます。

どの国でも同じですが、両替については、手数料やレートが場所によって違うので、注意してください。

また、最高額の50ポンド紙幣は、あまり流通していないので、受け取りを拒否する店も多くあります。

両替をする場合は、10ポンドと20ポンド紙幣にした方が便利です。

両替に代わる方法でポンドを入手する方法として、キャッシングがあります。

イギリスの都市の街角には ATM が多数設置されているので、Visa、Master などの主要クレジットカードがあれば、手数料はかかりますがキャッシングができます。

キャッシュレス社会となっているイギリスですので、滞在が短い場合は、余分な現金を持たないためにも、必要なときにキャッシングをすることを考えてはいかがでしょうか?

まとめ

イギリスのお金と言えば、エリザベス女王の顔のあるポンド紙幣ではないでしょうか?

ペンスは硬貨に使われている小数点で表される補助通貨のことです。

キャッシュレスの社会となったイギリスでは、最近は紙幣だけでなく、硬貨のペンスを見ることはすっかり減りました。

今回は、そんなイギリスのお金の現状を、ペンスのご説明とともに書いてみました。

イギリスをこれから訪れる人や、イギリス留学を考えている人の役に立つことができれば幸いです。

 

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