海外で子育てをしていると不安になること。それはズバリ、子供の日本語能力です。母親が日本人、父親が外国人(またはその反対)で日本でない国に住んでいる場合、現地の言葉を家庭内の主要言語として使用することが多く、日本語を使う機会が極端に少なくなります。
また、両親が日本人の場合、母語は日本語であり、子供も流暢に日本語を話すと思われがちですが、実際には英語など現地語で先に習得した単語を使うことが多いです。きょうだいがいる場合、きょうだい間の言葉は英語になっているという家族もよく見られ、「日本に住んでいる日本人」とは少し違った日本語を話してしまうのが、海外に住んでいる子供の特徴です。
この記事ではアメリカで子育て中の方や、家族で海外に居住予定の方のためのお子様の日本語学習方法についてご紹介します。「子供の日本語能力が心配…」「どうやって海外で日本語を学ばせたら良いの?」といったお悩みを解決するヒントになるかもしれませんので、ぜひ最後までお読みください。
アメリカと日本の子育て事情の違い
国が違えば子育て事情も違います。まず最初に、意外と知られていないアメリカと日本の子育て事情の違いについて解説していきます。
子供の寝室は別
アメリカでは子供を赤ちゃんの頃から一人で寝かせることが一般的です。日本では赤ちゃんの頃は添い寝または同じ部屋のベビーベッドに寝かせることが一般的。少し大きくなってきたら家族で川の字で眠ることが当たり前の光景なので驚きですよね。
アメリカでは日本ほど産前産後の休暇が整っていないため、産後すぐに仕事復帰をする親が多く、「親もしっかりと睡眠をとるため」といった理由で、ベッドにモニターなどをつけて安全対策を万全にした上で夫婦の寝室と子供の寝室を分けています。
このことは子供の自主性を育む助けにもなるので、アメリカ流の子育て方法だと言えますね。
お風呂は一緒に入らない
日本では子供がある程度大きくなるまで、お風呂に一緒に入ることが多いですよね。親子のコミュニケーションの時間だといっても過言ではありません。
しかし、アメリカでは基本的にベビーバスを卒業したら親は裸になって子供と一緒にお風呂に入らないのです。特に、小さな女の子はお父さんとバスタイムを過ごすことが少なくなります。
なぜかというと、バスタイムはプライベートな時間であり、いくら親子であってもプライベートパーツは見せ合うべきではないと考えられているからです。
筆者の友人(日本人)の旦那様(アメリカ人)は、小さい子供たちのバスタイムでは、水泳パンツを履いてバスタブの外からシャンプーなどの手伝いをしていると言っていました。親子でのバスタイムがアメリカでは虐待にあたることもあるので、注意しなければなりません。
車の免許を取る年齢まで親と一緒に行動する
日本では子供が小学生になると同級生たちと学校に通い、自転車で習い事に行き、ひとりで留守番をするなど、親がいなくても行動できるようになります。ご存知の方も多いと思いますが、アメリカではこのような行為は絶対に禁止です。
州法によって変わってきますが、基本的に「いかなる場合も〇歳以下の子供を放置することは禁止」とされているのです。例えば、家の前の公園にひとりで遊びに行かせることはNG。ゴミ捨ての間だけ、と家で子供を待たせておくこともNGなのです。
日本ではある程度の年齢になると子供同士で遊びに行くことは普通の光景ですが、アメリカでは高校生になるまで親の監視下で遊ぶことが一般的なのです。そのため、親の働き方も非常にフレキシブルであり、「子供の送迎がある」などの事情があれば遅刻・早退、休暇を取ることが許される環境が整っています。
日本人からすると、親の監視下でないと行動できない、常に親は子供に張り付いていなければならないアメリカは不自由だと思われるかもしれません。しかしこのことは日米の治安の違いが要因になっており、日本は子育てする上で非常に安全な国だと言えますね!
子供の自主性を重視するのがアメリカ
アメリカでは学校でも比較的自由度が高く、子供の好きな色に髪の毛を染め、メイクを施し、自由なファッションで登校することが許容されていることが多いです。このような柔軟な文化は、子供たちの個性や自己表現を尊重する文化があるアメリカならではです。
反対に日本では協調性が重視されており、学校では校則を設け、家庭内でもルールやマナーに則った社会生活を送れるよう教育しています。これらの自由度や規則は日本とアメリカの社会背景の違いによってできたものですが、どちらも利点や課題があるので、子供に合わせた方法を選んでいけると良いですね。
海外での日本語教育
アメリカでは日本人が多く居住している都市部には、「日本語補習校」というものがあります。この学校は海外に住む日本人の子供たちに、日本語や日本の文化について学ぶ場を提供するために設立されたものです。
普段、現地校に通っている子供たちは、土曜日や夏休みなどの長期休暇に日本語補習校に通い、日本の文化や国語、地理や歴史などの社会を日本の授業スタイルで学んでいます。これにより、日本人の子供たちは海外に住んでいながらも日本語能力を維持し、海外から帰国したあとに日本の学校での授業にスムーズに馴染んでいくことができます。
海外で育った子供の日本での困りごとは?
先に述べたように、日本語補習校がある地域に住んでいる子供たちは日本語を学ぶ機会に恵まれていますが、そうでない地域に住んでいる子供たちは、本帰国後に以下のような困りごとが出てきます。
就学前までの子供
・日本の昔話を知らない
・童謡を知らない
・季節のイベントにうとい
・日本特有の植物の名前がわからない
・日本特有の所作がわからない(体育座り、整列、おじぎなど)
小学生以降
・漢字の読み方(音読み訓読み)が難しい
・漢字を読めるが書けない
・ノートの取り方がわからない
・授業についていくことで精一杯になる
中高生
・青春時代に流行ったもの、音楽などの話についていけない
・小学生レベルの読み書きで止まっている
・日本の地理や歴史がわからない
・周りに英語のテストは100点を取れて当たり前だと言われる
日本語補習校のない地域に住んでいる子供たちは、帰国後に日本の教育スタイルで授業を受ける際、授業についていくことに精いっぱいになり、それ以上の学習が難しくなってしまう傾向にあります。
また、アメリカで育ってきた子供たちは、文化や学校での規則の違いもストレスの原因となることがあります。
日本のクラスメイトたちには「バイリンガルでいいね!」と羨ましがられることもありますが、当の子供たちは様々な面で困難を感じていることがあるのです。
いくつか困りごとをあげましたが、子供は適応力が高いので新しい環境に慣れることも早く、柔軟に対応できることが多いので、親がサポートするとよりスムーズに順応できるでしょう。
日本語学習のオンラインレッスン
海外に住んでいる日本人の子供たちが日本語を学習する理由は以下のような目的があります。
・日本語能力の維持、向上
・日本の文化を理解する
・将来の選択肢を広げるため
・帰国後の受験対策
これらのことを家庭内だけで行うことは非常に難しく、外部のサポートが必要になってきます。そこで、オンライン英会話レッスンが役に立ちます!オンライン英会話レッスンのプラットフォームが豊富にある一方で、日本語のオンラインレッスンが存在することは知らない方も多いのではないでしょうか?
日本語を学ぶ外国人や、日本で就労を目指す外国人がオンライン日本語レッスンを受けることが一般的ですが、実はそれだけではありません。
海外で生活している子供たちや、親のどちらかが外国人で家庭内では外国語を話しているなど、日本語能力が年齢相応のレベルに不足しているとされた子供たちもオンライン日本語レッスンを受けることができます。
筆者がアメリカで住んでいた地域には日本語補習校はなく、当時はオンラインの日本語レッスンも普及していなかったことから、帰国後に日本語で苦労する場面に直面した子供たちも多かったです。
時間や場所にとらわれないオンラインレッスンはアメリカで子育てをしている親たちにとって非常に便利で有益なプラットフォームだと言えます。
オンラインで日本語を学習するならネイティブキャンプ!!
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料金 |
$199/月 |
時間 |
24時間 |
講師 |
日本人 |
時間 |
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まとめ
この記事ではアメリカでの子育てと日本語教育について解説しました。国際結婚や家族の海外赴任で外国に住むことは全ての人ができる経験ではなく、周囲に羨ましく思われることもありますが、子供の教育については思い悩むことが多いのも事実です。
特に言語面については、親の気持ちとして自分たちの母国語である言葉を流暢に話してほしいと思ってしまいます。海外に住んでいる限り、日本語の読み書きやスピーキング、日本の文化などをバランスよく学べる機会は親が主体となって作らなければなりません。
親が積極的に環境を整え、子供が日本語に触れる機会を作ることで、子供の日本語能力の維持と向上を実現することができるはずです。「親との会話を日本語学習の機会にすることだけでは心細い」と思われている方はぜひ外部の機関で学ぶことも検討してみてください。日本、アメリカ、どちらの子育てでも正解や不正解はないので、子供にとってより良い方法を見つけていけると良いですね!
①経歴(英語を使用した経歴)
・オーストラリアのカフェで半年間勤務
・国内/国際線客室乗務員として5年間勤務
②英語に関する資格(資格、点数など)
TOEIC、英検受験経験有り
アメリカのコミュニティカレッジにてEarly Childhood Educatorコース修了
③海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
オーストラリアでワーキングホリデー1年間滞在しベーカリーカフェでアルバイト
2020年から4年間アメリカへ。現地のコミュニティカレッジに通いつつ、子どもの学校のボランティアを行う
仕事・旅行含め18ヵ国の渡航経験あり
④自己紹介
旅行、海外生活関連のwebライター。
仕事柄旅行が好きで暇さえあれば海外旅行をしていました。飛行機も好きですが、鉄道や大型船でのクルーズ旅行も大好きです。
現在は日本生まれ、アメリカ育ちの子供と一緒に英検を受けることが目下の目標。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.