私たち日本人の中には、それぞれ目標を持って英語学習をしている人が多くいると思います。それと同様に、日本語が母国語ではなく、日本語学習を必要としている方も多くいるのです。
たとえば、日本語や日本の文化を学ぶために日本に来た方や仕事の都合で日本に来た方、家庭の都合で日本に移住することになった子どもまでその日本語学習の需要は多岐にわたります。
今回は、日本語学習が必要な方に向けた日本語の会話力を向上させるための方法をご紹介します。スクールに通ったり独学で問題集で学ぶ以外にもアプリを用いたりオンライン上で学んだりする方法もあるので、目的に合わせて選んでみてください。
日本語学習の需要について
まず、日本語学習はどの程度需要があるのでしょうか。日本語を母国語としていて、むしろ英語を学ぼうとしている私たちには想像しづらいかと思いますので初めに日本語学習の需要について触れておきます。
近年、日本に住む外国人は増加し続けています。一般的に、外国人は来日すると同時に十分な日本語力を有していることは少ないです。そのため、日本語を母国語としない外国人は日本国内で生活するために必要な日本語でのコミュニケーション能力を身につける必要があるのです。
日本に住む外国人の数は増加し続けているにもかかわらず、そのうち実際に日本語学習を行なっている人の数はさほど増えていない現状もあります。日本に居住していて潜在的に日本語を学習する需要を有していても、学習環境が整っていないなどの理由により日本語学習を行っていない外国人も数多くいるのです。
日本語の会話力向上させる方法
私たちのように日本語を母国語とする者は、当たり前のように日本語でコミュニケーションを取ることができます。しかし、日本語学習を必要としている外国人はどのように日本語の会話力を身につければいいのでしょうか。そう聞かれても答えられる方は少ないと思いますので、ここからは日本の会話力を向上させる方法について解説していきます。
シャドーイング
日本語の会話力を向上させる方法として、まず効果的なものにシャドーイングがあります。
シャドーイングとは、日本語の音声を聞いた後にそれを真似して復唱する学習方法のことです。日本で生活をしているとはいっても、学習環境の整っていない方であればいつでも日本人とコミュニケーションをとる機会があるとは限りません。そんなときでもシャドーイングは自分自身で主体的に取り組むことのできる、個人でもできるスピーキングの練習方法なため、おすすめです。
シャドーイングでは、日本語の教科書や映画、ドラマ、ニュースなど、身近にあるさまざまな音声を教材として活用することができます。特に映画やドラマでは、実際の日本人の会話に近いコミュニケーションの練習ができるのでおすすめです。
具体的な取り組み方としては、まずは音声を聞きながらテキストなどを見ずにほぼ同時に発声してみます。この際、なるべく早く反応することを心がけましょう。初めは文ごとに一時停止しながら練習することも可能です。その中でわからない単語があれば、テキストを見たり調べたりしましょう。同じ音声は3回から5回繰り返し練習し、より正確な発音やイントネーションを身につけましょう。
質問リスト活用法
シャドーイングをすることによって、日本人らしい話し方やイントネーションを身につけることができます。しかし、ただ真似をするだけでは自分で文章を組み立てることができず、コミュニケーションにはなりません。
日本語で会話をしようとしても、何から話していいかわからなかったり会話が続かず困ったりする方は非常に多いのです。
そのような場合は、相手に質問をして相手に話してもらえばいいのです。その質問をリストにしていつでも会話の引き出しとして使えるように準備しておきましょう。自分でもその質問に答えられるように準備しておけば、より一層会話は弾むはずです。
具体的な活用方法を説明します。まず質問リストを自由に準備したら、その中から選んだ質問を声に出して発音し、答えまでを録音します。
上手に答えられない場合は日本語の表現を調べるなどして改善しましょう。答え方の録音を確認し、不自然に感じる言い回しや発音の問題点をメモして改善していきます。これらを繰り返すことにより、徐々に自信を持って会話ができるようになるでしょう。
実践の機会を作る
シャドーイングや質問リストの活用でスピーキングの基礎を築くことはできます。しかし、より自然なスピーキング力やコミュニケーション力を築くには実践を通して学ぶことが大切です。
まず、日本人の同僚との食事会や飲み会に積極的に参加して雑談のチャンスを増やしましょう。仕事中に話せないようなことを話せるチャンスでもありますし、このような場で上手く話せなくても仕事に影響はありません。むしろ、日本語を教えてもらえる場として考え、会話量を増やすよう心がけましょう。
仕事中においては、会議や打ち合わせなどで積極的に発言するようにしてみましょう。特に会議の進行役を務めてみるのがおすすめです。
使う言葉に定型的なものが多く、質問なども事前に準備することができるからです。また、ある程度臨機応変に対応する必要も出てくるため適度にスピーキングの練習にもなります。
そして、プライベートで日本語を話す機会を作ることも大切です。シェアハウスに住んだり、近所の飲食店やジムなどに通って友達を作ったり、1対1の日本語レッスンに通ったりしてみましょう。
日本語の会話力を向上させるための方法を3つご紹介しました。シャドーイングや質問リストの活用など1人でできる練習を繰り返すことももちろん大切ですが、そのあとは機会を見つけて実践してみることが必要です。練習と実践を繰り返して自然なコミュニケーション能力を身につけていきましょう。
おすすめの日本語学習アプリ
日本語学習方法として、アプリの活用があります。スマートフォンやタブレット端末があり、インターネット環境が整ってさえいれば時間や場所を選ばずに学習することができます。通学・通勤中や、ちょっとした隙間時間に学習したい方にはぴったりです。
日本語を学ぶためのアプリは数多くありますが、今回はその中でも特に優れたものを厳選してご紹介します。語彙の構築や文法の練習、日常会話の習得までサポートしてくれるものが多くあるので、ご自身に合うものを選んで活用してみてください。
LingoDeer
LingoDeerは、ゲーム感覚で学べるのが特徴の日本語学習アプリです。初心者向けから上級者向けまでコースが幅広く用意されているため、適切なレベルで長く学ぶことができます。
ネイティブスピーカーの音声を活用して学ぶことができるのも特徴です。最初のレッスンでは基礎的な語彙と文法を無料で学ぶことができます。プレミアム版にアップグレードすることで、より複雑な文法や表現を学べるコンテンツも利用することができるようになります。
Anki
Ankiは、語彙や漢字の学習に特化したアプリです。自分でフラッシュカードをカスタマイズしながら作成し、効率的に学習をすすめていきます。このシステムでは学習した情報を定期的に復習することができるので、長期的な記憶力の向上が期待できます。
HiNative-Language Learning
HiNative-Language Learningは、言語に関する質問を投稿し、ネイティブスピーカーからのフィードバックを受け取ることができる、言語学習をソーシャルに進めることができるプラットフォームを提供するアプリです。
リアルな言語使用の場面を学ぶことができ、文化的なニュアンスを理解することもできます。
DuoLingo
DuoLingoは、クイズ形式で楽しく日本語を学ぶことができるアプリです。初心者コースから上級者コースまで幅広く用意があり、徐々に新しい語彙や文法を学ぶことができるようになっています。ゲーム感覚でモチベーションを保ちながら日本語のスキルを向上させることができます。
今回は日本語学習アプリを4つご紹介しました。この他にも辞書アプリや文字習得に特化したアプリなど、さまざまな選択肢があるので目的とレベルに合わせたものを調べて、活用してみてください。
オンラインで日本語を学習するならネイティブキャンプ！！
ここまでいろいろとご紹介してきましたが、オンライン日本語レッスンで1番におすすめしたいのはネイティブキャンプです。
というのもネイティブキャンプは、回数無制限かつ予約なしでいつでもどこでも日本語を学ぶことのできるオンラインスクールだからです。
受講回数に制限がないので、学びたいと思ったタイミングで金額を気にせずいつでも学べるのが最大の特徴と言えます。日常会話はもちろん、ビジネス会話含むさまざまなカリキュラムがすべて無料で利用できるので、まずは一度試してみてください！
日本語 会話力向上 まとめ
今回は日本語学習が必要な、日本語が母国語でない方に向けて日本語での会話力を向上するための方法をご紹介しました。日本語でのコミュニケーション能力を磨くにはシャドーイングや質問リストなどを活用して個人練習を積むのはもちろん、そのあとは日本人と会話する機会を社内外問わず見つけにいき、実践することが大切です。
実践を重ねることでより自然なコミュニケーションが取れるようになります。運動が好きな方はジムに通ったり、趣味の習い事で友達を作ったりなど、自分の好きな分野で盛り上がれるようなコミュニティを見つけると、より会話が楽しくなるのでおすすめです。
ただ、コミュニティが増えると忙しくなり、インプットのための学習時間は減ってしまいますよね。
そんなときは移動時間などの隙間時間でできる学習アプリを活用したり、ネイティブキャンプのオンラインレッスンを活用したりして効率的に日本語学習を進めていきましょう。少しでも話せる実感が湧いてくると、よりコミュニケーションを取るのが楽しくなるはずです。
◇経歴（英語を使用した経歴）
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。
