
日本語を学習していて、文法でつまずいたことはありませんか?受け身であるリスニングやリーディングならある程度できても、自分から発する能動的なスピーキングやライティングでは、ちょっと悩むこともあるかもしれませんね。
そこで今回は、文法について掘り下げる記事を書いてみました。勉強の合間などに読んでもらえたら幸いです!日本語の文法について
まずは、日本の文法についておさらいしておきましょう。母語と比べて、どんな違いがあるでしょうか。
語順の違い
日本語の文法は他の言語と比べると独特で、学習者にとって最初の大きなハードルとなることがよくあります。まず、日本語の基本的な文型は「主語 目的語 動詞(SOV)」という語順です。
例えば、「私はりんごを食べる」という文では、主語「私」、目的語「りんご」、動詞「食べる」の順に並びます。この語順は、英語や多くの欧米言語の「主語 動詞 目的語(SVO)」とは異なるため、外国人にとっては最初に戸惑うポイントです。特に動詞が最後に来るため、文全体の意味を把握するためには最後まで聞く必要があるという日本語特有の特徴があります。
助詞の難しさ
さらに、日本語には「助詞」という難しい文法があります。助詞は単語同士の関係を示すもので、「は」「が」「を」「に」など、さまざまな種類が存在します。これらは文の意味を決定づける重要な役割を果たします。
例えば、「私はりんごを食べる」と「私はりんごが食べる」では、助詞の違いによって意味が全く異なります。助詞の使い分けは日本語学習者にとってとても難しく、正確に使用しなければ文の意味が伝わらない可能性があります。また、笑ってしまうおかしな文ができてしまうこともあります。
厄介な敬語
日本語の文法においてもう一つの大きな特徴は、敬語の存在です。敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があり、それぞれ異なる状況で使います。
例えば、上司に対しては「尊敬語」を用い、自分や自分の家族に対しては「謙譲語」を使うことが一般的です。そのため、相手との関係性や場面に応じた言葉遣いが必要になります。この敬語の使い分けは、日本語を母語としない人々にとって特に難易度が高い部分となります。
時制と主語の混乱
また、日本語の時制も文法の中で重要な要素です。日本語の動詞は、基本的に「現在形」「過去形」「未来形」の3つの時制を持ちますが、文脈によってそれぞれの時制の使い方が微妙に異なります。
例えば、未来の出来事を現在形で表現することがあり、この点が外国人にとっては戸惑いの原因となることがあります。また、日本語ではよく主語が省略されることがあり、文脈から主語を推測しなければならないこともあります。この点も、他の言語とは異なる難しさの一つです。
外国人からみる日本語の文法
では、一般的に外国人の方は、日本語の文法をどのように感じているのでしょうか。以下の点、どれくらい共感できますか?
3つの文字体系が珍しい
外国人にとって日本語の文法は難しいものの、興味深いと感じる方も多いようです。まず、漢字、ひらがな、カタカナという3つの異なる文字体系を使い分ける点が、日本語をユニークな言語と感じる点だそうですね。
これらの文字を理解し、使いこなすことは一つの大きな壁であり、特に漢字の習得には時間がかかることが多いです。しかし、その難しさゆえに習得した際の達成感も大きく、モチベーションの維持につながることもあります。
主語の省略
日本語の大きな特徴の一つは、主語を省略できる点です。会話の文脈から主語が明らかな場合、日本語では「私が行きます」を単に「行きます」と言うことができます。その方が会話がより自然になり、時にはスムーズになるからです。しかし、主語が省略されると、文の意味を理解するのが難しいと感じる外国人の方も多いようです。
形容詞と動詞の変化
日本語の形容詞や動詞は、活用によって変化します。変化することで時制や状態を示せるのですが、外国人にとっては複雑に感じられることがあります。特に、動詞の「て形」や「た形」の使い方、形容詞の否定形など、多くの変化形があるため、勉強するならそれぞれの形をしっかりと理解する必要があります。
文の種類と形式
日本語では、さまざまな文の形式があります。例えば、肯定文、否定文、疑問文、命令文などです。そして、それぞれの形式にそれぞれの語順や文法が必要です。疑問文を作る際には、動詞の最後に「か」を付けるなどの変化がありますが、会話ではほとんど使わないなどの特徴もあります。
そのため、外国人は文の作り方においてたくさんのバリエーションを学ぶ必要があり、これが日本語学習の難しさを増す原因となっています。
聴覚的な要素
日本語は音調やイントネーションがとても重要とされる言語です。言葉の響きやリズムが意味を大きく変えることがあります。たとえば、同じ単語でも声の上げ下げによって感情や意図を表現します。音の細かい違いを捉えることが、日本語の理解を深めるカギとなります。
日本語のおすすめの勉強法
日本語を効率的に学ぶためには、いくつかの方法を組み合わせてみても良いかもしれません。ここでは、初心者から上級者向けの勉強法を紹介します。
基本的な文法を理解する
まずは日本語の基本的な文法を理解しましょう。文法書を使って、主語、動詞、目的語の語順や助詞の使い方を学んでみてください。
初級者向けの参考書やオンライン教材がたくさんあるため、自分に合ったものを選んで学習することが大切です。文法をしっかりと理解することで、日常会話をしたり文章を作ったりする際にスムーズに表現できるようになります。
単語を増やす
語彙力を高めるためには、単語カードやアプリを使って毎日少しずつ新しい単語を覚えるのが効果的です。特に、よく使われるフレーズや日常会話で使う単語を中心に学ぶと、実際のコミュニケーションに役立つでしょう。日常生活で目にする物や事柄に関連する単語を覚えると、実践的な知識が身につきます。
リスニングとスピーキングの練習
日本語を学ぶ上で、リスニングとスピーキングの練習をしたいという方も多いのではないでしょうか。日本の映画やアニメ、テレビ番組を観ることで、自然な会話の流れやイントネーションを学ぶことができます。
また、音声を聴きながらシャドーイング(音声を真似て発音すること)を行うと、発音やリズム感が向上します。実際の会話を想定して、日本語を話す機会を増やすことも大切です。友人と会話をしたり、オンラインの日本語会話教室に参加したりすることをおすすめします。読解力を鍛える
読解力を高めるためには、日本語の本や記事を読むことが効果的です。初めは子供向けの絵本や漫画から始め、徐々にレベルを上げていくと良いでしょう。日本のニュースサイトやブログも読解の練習におすすめです。わからない単語や表現が出てきた場合は、辞書で調べてノートに書き留めると、後で復習がしやすくなります。
書く練習をする
日本語を書く練習も忘れてはいけません。日記をつけたり、自分の意見を日本語でまとめたりすることで、文章力を鍛えられます。最初は簡単な文から始め、徐々に長い文章を書く練習をしていくと良いでしょう。また、オンラインで日本語を学ぶ他の学習者と文章を交換し、お互いに添削し合うこともおすすめです。
日本文化に触れる
言語を学ぶことは、その言語が使用される文化を理解することでもあります。日本の歴史や文化に興味を持ち、日本の伝統的な行事や風習について学ぶことで、言語をより深く理解できるでしょう。日本の音楽、料理、アートなどに触れることで、学習意欲も高まります。
オンラインリソースを活用する
現在、インターネット上には多くの日本語学習サービスがあります。YouTubeやポッドキャストを利用して、さまざまなスキルを学べますよね。また、語学交換アプリやサービスを通じて、日本語を話す機会を増やすこともできます。ネイティブスピーカーとの会話を通じて、実際の言語使用に近い形で練習できるのがメリットです。
定期的な復習を行う
日本語の学習は一朝一夕では身につきません。定期的に復習することで、学んだことを定着させていきましょう。毎日の学習時間を決め、少しずつでも継続することが鍵です。復習の際には、間違えたところや理解が不十分だった部分を重点的に確認すると良いでしょう。
オンラインで日本語を学習するならネイティブキャンプ!!
オンラインで日本語を学習する方法がますます広がっており、その中でも特に注目されているのが「ネイティブキャンプ」です。
ネイティブキャンプは、24時間いつでもレッスンを受けられるオンラインサービスで、外国人が効率的に日本語を学べる環境がそろっています。
ネイティブキャンプの特徴の一つは、予約不要でレッスンを受けられる点です。自分の都合に合わせて好きなタイミングでレッスンに参加できるため、忙しい人でも学習時間を確保できます。また、ネイティブキャンプには日本語教師が多数在籍しており、リアルタイムで質問をしたり、文法の疑問点をその場で解決できます。
さらに、ネイティブキャンプにはさまざまなレベルに対応したコースがあります。初心者向けのコースから、上級者向けのビジネス日本語のコースまで、学習者のレベルや目的に応じた学習が可能です。文法を徹底的に学びたいという学習者向けのカリキュラムも充実しているので、日本語文法を深く理解したい方にもおすすめです。
日本語 文法 まとめ
日本語の文法は、外国人にとっても、あるいは日本人にとっても難しいものです。まずは、助詞や敬語、語順など、基本的な文法ルールをしっかり理解し、それを日常の会話や文章に応用していく流れで勉強を進めてみてはいかがでしょうか。
また、文法を体系的に学ぶためには、オンライン学習サイト「ネイティブキャンプ」のような学習環境を活用するのも良いでしょう。日本語の文法は一見複雑に見えますが、段階的に学んでいくことで、その魅力や奥深さを感じることができます。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。