日本語学習をオンラインで!?おすすめのサイトをご紹介します!

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今回特集していくのは「オンラインの日本語学習について」です。コロナ禍のパンデミック中で、家にいても興味のある分野について学習したり勉強したりしたい人の需要が増えたことで、ここ数年でオンライン学習のサイトは世界的に見ても増加しました。

特に英会話をはじめとした語学系のオンライン日本語レッスンやオンライン学習サイトは年齢を問わず世界中で人気となっています。英語学習に興味がある人の多い私たち日本人ですが、実は世界では日本語を第二言語として学びたい!と思っている人がとても多いんです。日本語を学びたいと思っている方の多くは、アニメや漫画、映画や音楽をはじめとした日本の文化に強く興味を持っている方が多いです。

そこで今回このコラムではまず、日本語学習者にはどのような国の人がいるのか、年齢や学んでいる人の目的、日本語の教育機関などを解説します。日本語学習の基本について確認していきましょう。その後、オンラインで日本語を学ぶことができるおすすめのサイトを複数紹介していきます。

 

 

日本語学習者の実態

まず初めに、日本語学習者や日本語を教える教育機関の実態について解説していきます。具体的には、現時点で世界にはどのくらい日本語を学んでいる人がいるのか、その人たちの主な目的は何か、そして日本における日本語教育についてお伝えしていきます。

日本語の学習者の数

国際交流基金という団体が3年に1度、海外で日本語を学んでいる人の数について調査を行っています。 今回は、2021年の調査結果をもとにお伝えしていきます。2021年の海外での日本語学習者数は約379万人です。
海外にある日本語教育機関は18,272機関、そして日本語教師の数は74,592人と言われています。
日本語話者の上位10カ国は以下の順位です。

1位:中国

1,057,318人

2位:インドネシア

711,732人

3位:韓国

470,334人

4位:オーストラリア

415,348人

5位:タイ

183,957人

6位:ベトナム

169,582人

7位:アメリカ

161,402人

8位:台湾

143,632人

9位:フィリピン

44,457人

10位:マレーシア

38,129人

日本語学習者の目的

続いては、海外で日本語を学ぶ人たちの学習の目的についての調査結果をお伝えします。

最も回答数の多かった学習目的は「日本語そのものへの興味」、ついで「アニメ・漫画・JPOP・ファッション等への関心」、「歴史・文学・芸術への関心」でした。
その他にも、「自国内での現在の仕事や将来の就職のため」「自国内での進級・受験・進学」「日本への観光旅行」「日本での将来の就職」などが日本語学習の目的として挙げられました。

就職や進学に有利になることよりも、単純に日本自体へ日本の文化、社会、歴史に興味があるからという理由が多いのが特徴的ですよね。多くの外国人が日本という国に惹かれている理由が見えた気がします。

日本における日本語教育について

日本における日本語教育機関についての調査は毎年、文化庁が行っています。日本国内の日本語教師の数と年代についてのデータは以下になります。

10代

250人

20代

2,139人

30代

3,427人

40代

6,265人

50代

7,724人

60代

8,948人

70代以上

4,695人

10代〜30代の若者よりも、40代以上のベテラン先生、60代以上の高齢者の教員が多いことが特徴です。実は、国内の日本語教師の約半数がボランティアによるものなのです。そのため、本職からは退職した方々(60代以上)の人口が高くなっています。

参考資料:【最新】国内外の日本語学習者数、学習者の動機、日本語教育の現状について - 日本語 study
https://nihogo-study.com/2023/02/04/survey-2021/#toc3

オンラインで日本語を学べるサイト

ここからは、オンラインで好きな時間・場所で学べるおすすめの日本語学習ウェブサイトを紹介していきます。

日本語オンライン学習サイト① 「ひろがるもっといろんな日本と日本語」

まず初めに紹介するのは、「ひろがるもっといろんな日本と日本語」と呼ばれる無料学習サイトです。
JF日本語教育スタンダード(A1,A2レベル) の日本語学習者のために作られたサイトです。

JF日本語教育スタンダードとは、日本語教育のコースデザイン、授業計画、評価を考えるための枠組みです。
異文化理解能力と課題遂行能力を育成するサポートをして、日本語を通した相互理解を目指しています。日本語に慣れている人には日本語版を、まだ日本語での読み書きに慣れていない方には英語版の使用がお勧めされています。多様なトピックの情報が扱われているので、楽しみながら日本語を学ぶことができます。

JF日本語教育スタンダードには6つのレベルがあります (A1,A2, B1, B2, C1, C2)。
A1が最も易しく、C2は最も難しいです。「ひろがるもっといろんな日本と日本語」は、以下のようなレベルの学習者におすすめしています。

A1
・具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常表現と基本的な言 い回しは理解し、用いることもできる。
・自分や他人を紹介することができ、どこに住んでいるか、誰と知り合い か、持ち物などの個人情報について、質問したり答えたりできる。
・もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助け舟を出してくれるなら 簡単なやり取りをすることができる。
A2
・ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接関係 がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
・簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ず ることができる。
・自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡 単な言葉で説明できる。

参考資料:
JFスタンダードとは | JF日本語教育スタンダード
https://www.jfstandard.jpf.go.jp/summary/ja/render.do

日本語学習ウェブサイト「ひろがる」
https://hirogaru-nihongo.jp

日本語オンライン学習サイト② 「MARUGOTO Plus」

MARUGOTO Plustは、JF日本語教育スタンダードに準拠した国際交流基金が作成した日本語オフィシャルコースブックの内容にそって日本語とその文化が学べるサイトです。

MARUGOTO Plusでは、現状の日本語レベル別にコースが設置されていますので、自分に必要な難易度を選んで学習することができます。
入門 (A1)・初級1 (A2)・初級2 (A2)・まるごとのことば (日本語の語彙や表現を学ぶコース)が用意されています。各コースでは、日本語の文法、会話表現、言葉の使い方、漢字、ひらがな、カタカナ、日本文化を学ぶ幅広い教材が用意されています。
さらに、日本語の単語の学習に便利な、単語クイズを行ったり自分で単語リストをPDF化することもできます。

参考資料:MARUGOTO Plus Global Home
https://marugotoweb.jp/ja/index.php

日本語オンライン学習サイト② 「オンライン日本語学習」

日本語能力試験(JPLT)の対策として活用できる、日本語の中級までの文法をまとめて学ぶことができるサイトです。
まだ日本語に慣れ親しんでいない方のために、英語での表記も用意されています。

ひらがな・カタカナを解説した準備編からスタートし、第1課から第77課まで用意されており、それぞれの課で扱われている文法事項が異なります。日本語学習を進めて時間が経っている方でも、もう一度日本語文法をおさらいしたい時に活用できる大変便利なサイトになっています。

各課のページをクリックすると、学習する文法事項の文型の説明、練習問題が複数用意されており、しっかりと文法の基礎を学習できます。

参考資料:無料日本語教材「オンライン日本語学習」
https://study.u-biq.org/01.html

日本語学習でつまづくポイント

最後に、多くの日本語の学習者が日本語学習を進める上で躓きやすいポイントをお伝えします。

敬語

まず一つ目に多くの学習者がつまずくのはなんといっても敬語の複雑さや独特さでしょう。敬語の単語や表現を覚えたは良いものの、どの相手にどの敬語を使うのかを判断するのに苦労するそうです。これは、日本人であっても社会人になりたての20代であれば学習者と同じように混乱することもありますよね。

尊敬語

目上の人に対して敬意を示すためのことば

謙譲語

自分自身を下げて相手を敬うためのことば

丁寧語

「です」「ます」などを語尾につけて丁寧な言い方にする方法

漢字の読み書き

続いては「漢字の読み書き」です。特に欧米圏の国々の学習者は漢字の理解と読み書きに苦労します。漢字には音読みと訓読みがあり、何通りもの読み方が存在します。組み合わされた感じによってその都度読み方の変わる感じはとても難しいと言えます。

また、同じ読み方をする漢字が複数存在することもあることも、漢字を使えるようになるまでに時間がかかる理由です。

主語や述語の順番や省略

日本語の特徴として、英語や中国語などの多くの言語の語順とは異なることがあげられます。英語は必ず主語が最初にきますが、日本語は主語を省略することが多いです。

さらに、日本語は主語や目的語を省略しても意味が通じる言語です。「誰が」「何を」を省略する感覚を掴むのに時間がかかる学習者もいます。

参考資料:日本語の学習でつまずきやすいポイントとは?効率の良い学習方法も紹介 | WixPats Guide (ウィーエクスパッツガイド)
https://we-xpats.com/ja/guide/as/jp/detail/8805/

まとめ

このコラムではここまで、現在日本語を学ぶ人たちの特徴を学習者の数・学習の目的・国内における日本語教育機関の3点に絞ってお伝えしました。さらに、オススメのオンラインの日本語学習サイトも3つほどご紹介。外国語学習においては、自分の日本語レベルに合った学習サイトを使って無理なく学習が続けられることが大切ですね。

これからもますます増えていきそうな日本語学習者。国内にとどまらず、国外での日本語教育の動向も気にしながら、日本語学習を続けていきましょう!

 

nativecamp.net

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