
ロシアは現在、2022年からウクライナと戦争をしている関係で渡航中止勧告(Level3)となっており、特別な事情がない限り渡航は推奨されていません。
あれから2026年となった今のロシアの最新状況はどうなっているか気になりますよね?
ここでは、ロシアの通貨をはじめ、現地の最新状況や物価事情について解説していきます。
ロシアの通貨の基礎知識|種類やレート
まずはロシアで流通している通貨の基本知識について解説していきます。
ロシアの通貨について
ロシアの法定通貨はルーブル(RUB)です。もともと13世紀ごろから銀の塊がルーブルと呼ばれ、取引に使われていたことが始まりです。現在、50、100、200、500、1,000、2,000、5,000ルーブルの7種類の紙幣が流通しています。また、1、2、5、10ルーブルの硬貨4種類が流通しています。
さらに、ロシアでは補助単位として「コペイカ」が硬貨として使用されており、それぞれ1、5、10、50の4種類が流通し、1ルーブル=100コペイカです。ちなみに、1と5のコペイカは現在あまり見かけなくなったといわれています。
ロシアの為替レートについて
現在の為替レートは1ルーブル=約2円です。
注意点として、ロシアと日本では両替の表記方法が異なります。日本では、1ルーブル=〇〇円であるのに対し、ロシアでは100円=〇〇ルーブルと表記されます。例えば、1ルーブル=1.7円とした場合、100円=約59ルーブルという計算です。ここからさらに両替手数料がかかるため、実際に両替すると差額が生じます。
ロシア経済の最新状況は?
2025年9月下旬時点で、ロシアのマクシム・レシェトニコフ経済発展相が「景気後退の瀬戸際」と国内経済が極めて不安定な状態にあると発表しています。
ロシア経済は2025年に入ってから経済成長率は1.2%に下落し、7月単月では0.4%にまで落ち込んでいるとのことです。
ここでは、ロシア経済の最新状況について「食費」、「交通費」、「宿泊費」の3点に焦点を当てて解説していきます。
食費
ロシアでかかる食費は全体的に日本よりも安価な傾向があります。しかし、「軍事スタグフレーション」と呼ばれる特殊な経済状況下に置かれており、急激な物価高騰と支払い手段の制限という大きな課題を抱えています。
「軍事スタグフレーション」とは、景気が落ち込んでいるスタグネーションと物価が上昇しているインフレーションが同時に発生している現象です。その背景には軍需によるモノ・サービスが優先されるため必要なものが十分に行き渡っていないからです。
ロシアで食事にかかる物価は以下の通りになります。ただし、物価の変動が激しいため常に最新情報の確認が必要になります。
・地元の飲食店での1回の食事:約500〜800円(日本だと約1,000円程度)
・レストランでの食事(2人分):約2,000〜4,000円(日本だと4,000〜6,000円)
交通費
公共交通機関にかかる料金も日本に比べてリーズナブルなのが特徴です。ロシアでは均一料金制を取り入れており、距離にかかわらず一律料金が適用されています。
公共交通機関を使用する際の価格の目安は以下の通りになります。
・バス(片道):約41円
・タクシーの初乗り:約200〜300円(日本だと約410〜730円)
しかし、ロシアでは変動しないと言われている公共料金も含めて価格の変動が激しくなっています。そのため、食費と同様に最新情報の確認が必要になるでしょう。この価格変動の背景にも「軍事スタグフレーション」の影響があるとされています。
宿泊費
ホテルの相場については、日本と比べて少し安いもしくは、同じくらいのイメージになります。具体的には1泊あたり10,000〜30,000円ほどです。ただし、ホテルの地区やグレードによって価格は異なります。
モスクワ市内で宿泊すると仮定した場合、以下の通りです。
・高級ホテルは1泊あたり、100,000円程度
宿泊にかかる費用も軍事スタグフレーションによって現在も価格が大きく変動しています。
現在ロシアでは、ホテルに1泊するだけでも滞在登録の手続きが義務づけられています。また、チェックイン時には入国審査時に渡される入国カードとパスポートの提示が必要です。これらを提示しないとホテルの利用ができないため必ず提示しましょう。
ロシアの現金・キャッシュレス事情

日本に比べて物価は安いものの、決済手段においては外国人にとって大変不便です。ここでは、ロシアの最新の現金やキャッシュレスに関する情報について解説していきます。
日本のクレジットカードやキャッシュレス決済は利用できない
現在、VISAやMasterCardといったロシア国外発行のクレジットカードは現地で使用することができません。そのため、唯一の決済手段が現金となります。
ちなみに、「MIRカード」と呼ばれる外国人でも発行ができるデビットカードもありますが、ルーブル紙幣を入金しないと利用できません。よほどの事情がない限り、現金でのやりとりが無難になります。
税関申告について熟知しておこう
ロシアでは10,000ドル以上(150万円以上)の現金等を持ち込む、または持ち出す際に税関申告の手続きが必要になります。正確な金額は当日の為替レートを元に算出されます。同行者が3人いる場合、人数分×10,000ドルまでだと税関申告なしで現金の持ち込みまたは、持ち出しが可能です。なお、同行者は未成年であっても1人としてカウントがされます。
注意すべきなのは、持ち込みと持ち出しでルールが大きく異なります。持ち込みの場合、税関申告を行えば10,000ドルを超えていても没収されることはありません。しかし、持ち出しの場合、入国時に税関申告した金額を超えてしまうと差額分は没収されてしまいます。そのため、ロシアから帰国する際は税関申告した金額を超えないよう使い切ることが重要です。
さらに、入国時に受け取った税関申告の控えは帰国まで紛失しないでください。この控えを無くしてしまうと、帰国時に外貨を持ち出すことができなくなります。
クレジットカードなどが基本的に使えないため、多額の現金を持ち込む必要があります。出入国前に持ち込む外貨の金額は必ず確認しましょう。
実はロシアはキャッシュレス大国
ロシアのキャッシュレス事情についてですが、世界的に見てもキャッシュレス化が進んでいるのが特徴です。2023年のロシアにおいて、小売販売のキャッシュレス比率はなんと83.4%と日本の2倍以上の普及率です。この数値はG20諸国の中でも7番目に高い数値となっています。主要な手段として「MIRカード」や「SberPay」などが使われています。
他にもモバイル決済も普及しており、日本と同じように公共交通機関の利用はキャッシュレス決済で完結できるようになっています。
しかし、外国人はキャッシュレス機能を使用することができません。なぜなら、ロシア国内の決済網を利用できる人に限られており、ロシア以外のクレジットカードが使用できない以上、どれだけキャッシュレス化が進んだとしても無関係だと覚えておきましょう。
ロシアで両替する際のポイント
ロシアで過ごすには現金しか利用できないのは避けられません。そのためにも両替時に注意するべきことは渡航前に必ず押さえておきたいものです。ここでは、ロシアで両替をする際のポイントについて解説していきます。
渡航前にルーブルは準備できない!?
現在、日本の両替所ではルーブルを両替することができません。なぜなら、2022年にロシアがウクライナに侵攻したことでG7諸国はロシアの主要銀行を国際送金網「SWIFT」から排除したからです。残念ですが、あらかじめ日本でルーブルを用意することができません。
ルーブルを手に入れるにはロシア現地の両替所を利用するのが確実です。注意すべき点は、日本円(JPY)でルーブル(RUB)を両替できる両替所が少ないことです。確実にルーブルを入手するためには、世界的に価値が安定している「米ドル(USD)」もしくは「ユーロ(EUR)」をあらかじめ準備しましょう。
両替をするなら市街地の銀行や両替所で!
空港での両替は最小限にとどめておきましょう。なぜなら、空港の為替レートは非常に悪く、手数料も高く設定されているからです。まとまった額を両替するならば、市街地の銀行や両替所がおすすめです。
大手銀行よりもプリモーリエ銀行といった街中にある銀行の方がレートが良い場合が多いため、両替前に確認する価値はあるでしょう。なお、両替の際は必ずパスポートが必要になります。
現在ルーブルは現地でのみの両替!
ロシアは2022年にウクライナに侵攻してから、他国から経済制裁をかけられている関係で、日本人は実際に訪れても現金しか利用できません。さらに、ロシアの通貨ルーブルも現地でしか両替ができません。
また、日本円を扱っている両替所が非常に少ないため「米ドル(USD)」もしくは「ユーロ(EUR)」をあらかじめ渡航前に準備する必要があります。
現在のロシア経済の物価は日本と比べて比較的安価とはいえども、全てにおいて軍事スタグフレーションの影響を受けているため物価の変動がかなり激しく、最新情報を随時確認することが重要となってきます。
やむを得ず渡航する場合、以上の情報を踏まえて身の安全に気をつけましょう。
◇経歴
学習塾で小学生から高校生までを対象に英語を教えていました。
現在は、英語の学習方法や教育に関する記事を執筆するライターとして活動しております。
◇英語に関する資格
小学校英語指導者資格(J-SHINE)
◇留学経験
大学時代にアメリカでの語学留学を経験。
現地で様々な人とコミュニケーションを取る中で、語学力だけでなく異文化理解の大切さも学び、この経験は私の大きな財産となっています。
◇自己紹介
普段は接客業もしており、外国人のお客様に対応できるよう日々英語力を磨いております。最近はメジャーリーグに夢中で、実況を字幕なしで理解できるよう日々挑戦しています。