
グルメを楽しんだり、現地の人たちと交流したり、ショッピングを楽しんだりと、旅行の目的はさまざまです。
今回紹介するラヴェンナは「芸術や文化を楽しむ」という目的に最適な場所でしょう。
今回の記事では、ラヴェンナの魅力や旅のコツ、見どころなどを深掘りしていきます。
知的好奇心や芸術心を刺激する旅を求めている方は、ぜひ参考にしてください。
歴史と芸術の街「ラヴェンナ」とは?
イタリア旅行といえばローマやミラノが思い浮かびます。
ラヴェンナという名前は聞いたことがない人が多いのでしょうか。ラヴェンナのイメージを紹介します。
モザイク芸術が息づく街・ラヴェンナの魅力
ラヴェンナはイタリア北部にある小さな街ですが、歴史好きにも芸術好きにもたまらない場所として知られています。
特に有名なのが、世界遺産に登録された初期キリスト教建築と、壁一面に広がる色鮮やかなモザイクです。
教会に入った瞬間、金色の光がふわっと広がり、まるで別世界に迷い込んだような気分になるかもしれません。
街の中心地は歩いて回れるほどコンパクトで、どこを歩いても古代ローマやビザンツ文化の名残を感じられます。
それぞれの建物には時代ごとの個性があり、散策しているだけで「歴史のレイヤー」を順番にめくるような感覚を味わえるでしょう。
旅行慣れしていない人でも、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと街を楽しめる点もラヴェンナの魅力です。
世界遺産に囲まれて感じる特別な時間
ラヴェンナには8つの世界遺産建築がありますが、その中でも特に人気なのが「サン・ヴィターレ聖堂」と「ガッラ・プラキディア廟堂」です。
サン・ヴィターレ聖堂の内部は、壁から天井までびっしりとモザイクが敷き詰められていて、光が差し込むたびに色が細かく揺れ動きます。
この柔らかな光の演出は、写真ではどうしても伝わりきらず、実際に訪れたときの感動はひときわ深いものになります。
一方、ガッラ・プラキディア廟堂は外観のシンプルさと内部の豪華さのギャップが印象的です。
星空のように輝く青い天井は、多くの旅人が「思わず息を呑んだ」と語るほど美しいと言われています。
歴史の知識が無くとも、ただ静かに眺めているだけでも心がすっと落ち着いていくような場所です。
街歩きとグルメで味わうラヴェンナの日常
世界遺産巡りを楽しんだ後は、ぜひ街の暮らしを感じる散歩をしてみてください。
石畳の小道にはカフェやジェラート店が点在していて、観光地ながらものんびりとした空気が流れています。
地元の人がふらりとバーに立ち寄る姿を眺めているだけで、ラヴェンナが歴史と日常を自然に受け継いできた街だとわかります。
食べ物も楽しみのひとつで、特に「ピアディーナ」という薄焼きパンのサンドは気軽に味わえる名物です。
ハムやチーズがたっぷり入っていて、小腹がすいたときにぴったりの一品になります。
観光の合間に軽くつまみながら歩くと、より街の空気に馴染めるでしょう。のんびりと過ごす時間こそ、この街の魅力をいちばん深く感じられる瞬間です。
ラヴェンナへのアクセス
続いて、ラヴェンナへの行き方を紹介します。利便性だけでなく、移動も旅の一部にしたいですね。
イタリア国内からのアクセスは電車が便利
ラヴェンナへ行くなら、まずおすすめなのがイタリア国鉄(Trenitalia)の電車を使う方法です。
ボローニャからは特にアクセスがよく、乗り換えなしの直通列車で1時間半ほどあれば到着します。
ボローニャ空港を利用する旅行者も多いので、イタリアに着いたその日のうちにラヴェンナへ移動できるのは嬉しいポイントです。
ミラノやフィレンツェからも行きやすく、途中でボローニャを経由するルートが一般的になります。
ミラノからは3時間前後、フィレンツェからは2時間半ほどで着くので、日程に余裕があればちょっと足を伸ばす感覚で訪れることもできます。
電車は本数が多く、駅も街の中心近くにあるため、旅行慣れしていない人でも安心して移動できるのが魅力です。
バス移動はゆったり派にぴったり
時間に余裕がある旅なら、バス移動も候補に入れてみてください。
都市間バスはボローニャやリミニ方面から出ていて、景色を眺めながらのんびり移動したい人に向いています。
電車より少し時間はかかりますが、海沿いの道を通るルートがあるため、途中で広がるアドリア海の景色を楽しめることもあります。
また、バスは停留所が街の細かな場所に設けられていることが多く、教会巡りや世界遺産をピンポイントで回りたい人にも使い勝手がいい移動手段です。
料金も比較的お手頃なので、イタリアを節約しながら旅したい人には嬉しい選択肢になるでしょう。
車やツアーを利用すると自由度がぐっと上がる
レンタカーで移動する方法も人気があり、自分のペースで寄り道を楽しみたい人にぴったりです。
ボローニャからラヴェンナまでは高速道路を使えば1時間半ほどで着くため、近郊の町を合わせて巡るロードトリップ風の旅にも向いています。
途中に立ち寄れる小さな村や海沿いの町にも魅力があり、自由度の高さが大きな魅力です。
一方、運転に不安がある場合は日帰りツアーを利用するという方法もあります。
移動の段取りをすべて任せられるので、観光に集中しやすく、初めてのイタリア旅行でもストレスを感じにくくなります。
特に歴史スポットを効率よくまわるツアーは人気で、限られた時間をしっかり使いたい旅行者におすすめです。
どのルートを選んでもラヴェンナは訪れやすい街なので、旅のスタイルに合わせて自分に合った方法を選んでみてください。
ラヴェンナの見どころ・観光スポット

いよいよラヴェンナの見どころを紹介していきます。アートと文化に溢れた旅になること間違いなしです。
世界遺産の宝庫・モザイク芸術をめぐる旅
ラヴェンナといえば、まず外せないのが圧倒的な美しさを誇るモザイク芸術です。
街には8つの世界遺産が点在し、そのどれもが鮮やかな色彩と繊細な技法で訪れる人を魅了します。
特に有名なのが「サン・ヴィターレ聖堂」で、壁から天井までびっしりと敷き詰められた金色のモザイクは、一歩足を踏み入れた瞬間に息を飲むほどの迫力があります。
光が当たる角度によって表情が変わるので、じっくり眺めていると時間を忘れてしまうほどです。
もう一つの人気スポット「ガッラ・プラキディア廟堂」は、外観の素朴さからは想像できないほど内部が豪華で、青い星空のようなモザイクが広がります。
静かな空間が心地よく、まるで深呼吸するように気持ちが落ち着く場所です。
モザイク芸術に触れるだけで、千年以上前の歴史と職人たちの息遣いを感じられるのがラヴェンナの魅力だと言えます。
ダンテゆかりの地で感じる文学の息吹
ラヴェンナはイタリア文学の巨匠・ダンテが最期の時を過ごした街としても知られています。
旧市街には「ダンテの墓」があり、こぢんまりとした建物ながら、彼を敬愛する人々が次々と訪れる静かな名所です。
墓の周辺には詩が刻まれたパネルや案内板が設置されていて、文学ファンにとっては歩くだけで胸が高鳴る散策ルートになっています。
また、近くのフランチェスコ聖堂は、ダンテゆかりのスポット巡りの定番ポイントです。
教会内の地下にある水が満ちた小部屋は、幻想的な雰囲気を漂わせていて、喧騒から離れて静かに自分と向き合える不思議な空間になっています。
文学と芸術が自然に混ざり合う場所が多いので、街全体がゆったりとした時間の流れを持っているように感じられます。
街歩きで出会うローカルな魅力と自然の風景
世界遺産巡りだけでなく、街歩きそのものもラヴェンナの楽しみのひとつです。
旧市街には石畳の小道が広がり、小さなカフェやジェラート店が軒を連ねています。
観光地でありながら、観光客でごった返す印象はなく、地元の人たちの日常に自然と溶け込みながら歩けるのが嬉しいところです。
カフェでひと息つきながら、ゆるやかに流れる街の空気を味わう時間は、旅の余白として心を満たしてくれます。
さらに、少し足を延ばすとアドリア海沿いのビーチエリアにもアクセスできます。
特に夏場は海風が心地よく、世界遺産とビーチというユニークな組み合わせを一度に楽しめるのが魅力です。
自然と文化がほどよく混ざるラヴェンナは、観光の合間にリラックスした時間を挟みやすく、旅の満足度をぐっと高めてくれます。
どこを歩いても心が柔らかくなるような街なので、ぜひ自分のペースで巡ってみてください。
ラヴェンナ観光のモデルコース
ここで、ラヴェンナ旅行のモデルコースを紹介します。観光やグルメ、リラクゼーションなどをバランスよく取り入れました。
朝は世界遺産巡りからスタート
ラヴェンナ観光の1日は、モザイク芸術の名作が並ぶ世界遺産巡りから始めるのがおすすめです。
朝の空気がまだひんやりしている時間帯は観光客も少なく、静かな雰囲気で建物を味わえます。
最初に向かいたいのは「サン・ヴィターレ聖堂」で、朝の光に反射するモザイクは格別の美しさを見せてくれます。
天井まで輝く金色の装飾をゆっくり眺めながら、古代の職人たちの高い技術に触れてみてください。
続いて「ガッラ・プラキディア廟堂」へ歩いて移動すると、外観とのギャップに思わず驚かされます。
内部の青いモザイクは息を飲むほど鮮やかで、どれだけ見ていても飽きません。
朝のうちに2つの人気スポットを回っておくと、心にも余裕が生まれ、その後の旅もより穏やかな気分で進められます。
昼は旧市街を散策してランチを満喫
午前中の世界遺産巡りを終えたら、旧市街へ向かって街歩きを楽しみましょう。
石畳の小道をゆっくり進むと、カフェやジェラート店がちらほら現れてきて、ちょっとした寄り道が楽しくなります。
お店のショーウィンドウを眺めたり、地元の人が集まる広場に立ち寄ったりするだけで、ラヴェンナの日常がふわっと感じられます。
ランチには地元の名物「ピアディーナ」をぜひ味わってみてください。
薄焼きパンにハムやチーズが挟まった素朴な料理ですが、素材の良さがしっかり引き立っていて、旅の合間の軽食にぴったりです。
ボリュームもほどよく、お腹を満たした後は午後の観光に向けて気力が戻ってきます。
午後は文学ゆかりの地と海辺の散歩で締めくくる
午後の時間には、ダンテゆかりのスポットを訪れるコースがおすすめです。
旧市街の一角にある「ダンテの墓」は小さな建物ですが、静けさの中に強い存在感を放っています。
墓の周辺にはダンテにまつわる案内板が並び、作品の背景を知ることができるので、文学に詳しくない人でも興味が湧いてきます。
その後、少し時間があればアドリア海の海辺へ足を延ばしてみるのも魅力的です。
バスで簡単にアクセスでき、海風が心地よく、世界遺産巡りとはまた違う爽やかな時間が過ごせます。
夕方のビーチはゆるやかな空気が流れていて、旅の締めくくりにぴったりの場所です。
歴史と自然の両方を味わった1日は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。
ラヴェンナで活用したい交通手段
ラヴェンナでは交通手段に選択肢があります。その日の気分や予定に合わせた交通手段を選びましょう。
旧市街を楽しむなら徒歩がいちばん
ラヴェンナの中心部はコンパクトで、主要な観光スポットの多くが歩いて回れる距離にあります。
世界遺産の教会や歴史的建造物は点々と並んでいて、徒歩でゆっくり歩くと街の空気そのものを味わえるのが魅力です。
石畳の小道を進んでいくと、小さな広場や可愛いカフェが自然に目に入ってきて、思わぬ出会いが旅の楽しさを広げてくれます。
朝の柔らかい光が差し込む時間帯に散策すると、観光客も少なく、ラヴェンナの落ち着いた表情を感じやすくなります。
歩いているだけで歴史の層をめくっていくような不思議な感覚を味わえるので、時間に余裕がある人はぜひ徒歩旅を基本にするのがおすすめです。
体力的にも無理のない範囲で回れるため、初心者の旅行者でも安心して楽しめます。
離れたスポットにはバスを上手に利用
旧市街から少し離れた場所へ行く場合は、市内バスをうまく使うと移動がスムーズになります。
特に、海辺エリアや郊外の歴史スポットに向かうときはバスが便利で、地元の人たちと一緒に乗り込むだけでちょっとした生活体験ができるのも魅力です。
停留所は街のあちこちにあり、わかりやすいルートが多いので、観光客でも使いやすいのが嬉しいところです。
運賃も比較的お手頃で、短距離であれば気軽に利用できます。
バス移動は徒歩だけでは広げにくい行動範囲をサポートしてくれるので、世界遺産巡りと組み合わせると効率よく街を楽しめます。
少し遠くのビーチまで足を延ばしたいときにも便利で、旅の幅がぐっと広がる心強い存在です。
行動の幅を広げたいならレンタサイクル
徒歩とバスの中間として使えるのが、街中でもよく見かけるレンタサイクルです。
ラヴェンナは比較的平坦な地形なので、自転車でも無理なく移動でき、気軽に風を感じながら走れるのが魅力になります。
駅周辺や中心街にレンタルスポットがあり、短時間でも借りられるタイプが多いので、気が向いたときにふらっと利用しやすいのが嬉しいところです。
自転車を使うと旧市街から海沿いのエリアまでのアクセスも楽になり、ちょっとした遠出もスムーズになります。
観光スポットを一通り巡ったあとに、のんびりした景色を求めて街の外へ出たいときにもぴったりです。
風景を眺めながら走る時間は、歩きともバスとも違った旅の余白を生み出してくれます。
自分のペースで動きたい人には、ぜひおすすめしたい交通手段です。
まとめ
歴史と芸術の街ラヴェンナ。じっくりと時間をかけて観光したい場所ですね。
イタリアは世界の水準から見ると比較的治安の良い国です。ぜひ次回の旅先の候補に入れてみてください。
ちなみにイタリアは英語が通じる国です。ラヴェンナのような観光地では、おおかた問題なく英語でコミュニケーションが取れるでしょう。
ネイティブキャンプでは、24時間365日オンラインレッスンが可能です。旅を十分に楽しむために、英語力を磨いておくのもいいですね。
◇経歴
・アメリカ、オクラホマ州の四年制大学を卒業
・英語学習に関するブログを中心に、英語ライター・翻訳家として活動(現在)
◇資格
・TOEFL503点(大学入学時)
・Bachelor of Arts(文学士号)
◇留学経験
渡航先:アメリカ、オクラホマ州タレクア
留学期間:2012〜2017(5年)
学校名:Northeastern States University
◇海外渡航経験
・高校卒業後に、アメリカのオクラホマ州にあるNortheastern州立大学へ5年間の正規留学を経験
◇自己紹介
高校時代にアメリカの音楽文化に興味を持ち、アメリカへの大学留学を決意したことが、英語学習を本格的に始めることになったきっかけです。渡米後に3ヶ月の語学研修とTOEFL試験をクリアし、正規入学を果たしました。音楽学部にてJazz Studiesを専攻し、複数のバンドでギタリスト・ベーシストとして活動したことは一生の財産です。言葉はその人の価値観を定義付け、語学の習得は世界の見え方を変えます。自分が今も現在進行形で経験している、言語の魅力を発信するために、日々、英語・語学に関する情報発信をしています。