
イギリスのロンドンやフランスのパリ、スペインのバルセロナなど、ヨーロッパは観光地で溢れかえっています。その中でも今回注目したいのが、チェコです。チェコは海外の中では治安が良く、日本人の旅行先として最適なのです。
今回の記事では、チェコの文化や国民性、観光スポットやグルメなどを掘り下げていきます。
チェコってどんな国?
まずは、チェコがどのような国なのかを見ていきます。
歴史と文化の深み
チェコは中央ヨーロッパに位置する内陸国で、かつてボヘミア王国として発展しました。ハプスブルク家の統治やチェコスロバキア時代を経て、現在のチェコ共和国となっています。
首都プラハは「百塔の街」と呼ばれ、旧市街やカレル橋、聖ヴィート大聖堂など、中世から近代にかけての建築が数多く残っています。
音楽は国民にとって特別な文化であり、スメタナやドヴォルザーク、ヤナーチェクなどの作曲家の作品は今も演奏されています。
文学や人形劇、ボヘミアングラスなどの伝統工芸も広く親しまれており、観光客は観光地を巡るだけでなく、日常の文化に触れることができます。
自然と街並みの美しさ
チェコには海がありませんが、丘や森、川などが織りなす多彩な風景が広がっています。
南ボヘミア地方には湖や古城が点在し、モルダウ(ヴルタヴァ)川が街を穏やかに流れています。夕方になると、赤い屋根の街並みが柔らかな光に包まれ、季節ごとに異なる景観を楽しめます。
カルロヴィ・ヴァリなどの温泉地では、回廊が美しい建築を眺めながら散策を楽しむことができます。春は新緑、夏は爽やかな風、秋は紅葉、冬はクリスマスマーケットと、いつ訪れてもその季節の魅力を感じられます。
人々の暮らしと価値観
チェコの人々は控えめで誠実な性格といわれ、自由や余暇を大切にしています。読書や音楽鑑賞、週末のハイキングなど、文化と自然を楽しむ生活が定着しています。
教育水準は高く、都市部では英語を話す人も多く見られます。IT産業やスタートアップが成長する一方で、伝統工芸や地域行事も受け継がれています。治安は良く、観光地ではスリに注意すれば安心して観光できます。
日本からチェコへの行き方
チェコまで行くには、どのようなルートで、どのくらいの時間で行けるのでしょうか。日本からチェコまでの行き方をまとめました。
日本からのアクセスと主なルート
日本からチェコへの直行便はなく、ヨーロッパまたは中東での乗り継ぎが一般的です。成田・羽田・関西の各空港からフランクフルト、ミュンヘン、アムステルダム、ヘルシンキなどを経由して、プラハのヴァーツラフ・ハヴェル国際空港に向かいます。所要時間は乗り継ぎを含めて14〜18時間程度です。中東系の航空会社(ドーハやドバイ経由)やイスタンブール経由の便は、比較的価格が抑えられています。乗り継ぎ時間や到着時刻、手荷物の制限などを比較し、スケジュールに合わせて選ぶと便利です。
チェコ国内での移動と旅のポイント
プラハ空港から中心部へはエアポートエクスプレス(AEバス)で中央駅まで約30分です。市内の移動には地下鉄・トラム・バスが利用でき、共通の乗車券で乗り継ぎが可能です。24時間券や72時間券を購入すると、観光の際に便利です。
都市間の移動は鉄道が快適で、地方への移動は長距離バスがよく利用されています。シェンゲン協定加盟国なので、ウィーンやドレスデンなど周辺国への移動もスムーズです。
通信はeSIMや現地SIMを利用すると安定し、電源プラグはC/E/Fタイプ(230V)が一般的です。両替はATMの利用が簡単ですが、手数料を確認し、少額の現金(チェコ・コルナ)を持っておくと安心です。
チェコで絶対行きたい人気観光地

次は観光地を見ていきます。チェコで見て回りたいのは、文化や街並みです。
プラハ:中世の街並みが息づく「黄金の都」
プラハは見どころがコンパクトにまとまっており、徒歩でも観光しやすい街です。旧市街広場の天文時計やカレル橋、聖ヴィート大聖堂、ヴァーツラフ広場、国立劇場など、主要な観光地が徒歩圏内にあります。時間帯によって街の雰囲気が変わり、朝の霧に包まれた橋や、夜のライトアップなど、それぞれ異なる魅力を楽しめます。クラシック音楽が盛んな街でもあり、滞在中にコンサートを1つ鑑賞すると印象に残る旅になります。
チェスキー・クルムロフ:世界遺産の童話の町
赤い屋根の家々が川沿いに並ぶチェスキー・クルムロフは、まるで絵本の世界のような町です。丘の上にある城から見下ろすと、曲線を描く街並みが一望でき、その美しさに圧倒されます。カフェやギャラリーも多く、手工芸品やアートに触れることができます。日帰りでも訪れられますが、夜や早朝の静かな時間を味わうために宿泊するのがおすすめです。
カルロヴィ・ヴァリ:温泉と映画の街
カルロヴィ・ヴァリは温泉と映画祭で知られる街です。回廊が並ぶ街を歩きながら、名物の飲む温泉を体験することができます。観光の合間に、歴史あるホテルのティーラウンジで休憩するのもおすすめです。川沿いや丘の展望台からは季節ごとの景色を楽しめます。プラハから日帰り旅行としても人気があります。
チェコで味わいたいグルメ
旅に欠かせないのがグルメです。コーヒーやビールに合う食べ物が多いです。
伝統料理:素朴で濃厚な家庭の味
チェコ料理は寒い気候に合わせて、温かく濃厚な味付けが特徴です。代表的な料理のスヴィーチコヴァー(牛肉のクリーム煮)は、根菜の甘みと酸味が調和しています。牛肉の煮込み料理グラーシュは、パンと一緒に食べるとおいしく、ソースを残さず味わえます。ローストポークにザワークラウトとクネドリーキ(蒸しパン)を添えたヴェープショ・クネドロ・ゼロは、国民食ともいえる定番料理です。量が多い店もあるため、シェアして注文するのがおすすめです。
スイーツ:カフェ文化とともに楽しむ甘いひととき
チェコのカフェでは、トゥルデルニーク(焼き菓子)やメドヴニーク(はちみつケーキ)、シュトゥルーデル(アップルパイ)などの伝統スイーツが人気です。コーヒーと一緒にゆっくり味わうのがチェコ流です。歴史あるカフェでは内装にも趣があり、朝や夕方の比較的空いている時間帯に訪れると落ち着いて過ごせます。
ビール文化:世界が認めるチェコの誇り
チェコはピルスナー・ウルケルに代表されるラガービールの本場です。ホップの香りと苦味のバランスが良く、料理との相性も抜群です。地元のパブでは注ぎ方にもこだわりがあり、泡の厚みや温度なども楽しみの一部です。地方ではマイクロブルワリーの限定ビールも味わうことができます。見学ツアーやビール博物館では、製法や歴史について学ぶこともできます。
チェコで楽しめる文化体験・アクティビティ
チェコでは何を楽しめばいいのでしょうか。チェコで楽しめるアクティビティをまとめました。
音楽と芸術に触れる体験
国立歌劇場やルドルフィヌムでは、オペラやクラシック音楽の公演を気軽に楽しめます。旅行者向けの短いプログラムもあり、観光の合間に鑑賞するのに適しています。教会コンサートや広場でのミニライブなど、街中でも音楽に触れる機会があります。
美術館やギャラリーでは、アール・ヌーヴォーや現代アートなど幅広い作品を見ることができます。時間に余裕があれば、ガラス細工や陶芸の体験に参加するのも良い思い出になります。
歴史と建築を感じる街歩き
ガイドツアーに参加すると、街の歴史や建築様式を詳しく学ぶことができます。プラハではゴシック、ルネサンス、バロック、アール・ヌーヴォーなど、異なる時代の建築が混在しています。夜のライトアップでは昼とは違う雰囲気を楽しめます。歩きやすい靴を選び、トラムなどの公共交通を上手に利用すると効率的に観光できます。
食と自然を楽しむアクティビティ
モラヴィア地方のワイン街道では、ぶどう畑を眺めながら地元ワインを味わえます。カルロヴィ・ヴァリやマリアーンスケー・ラーズニェのスパでは、ゆったりとした時間を過ごせます。森の散策や湖畔のサイクリングでは、自然の中でリラックスできます。チェスキー・クルムロフ周辺では川下り体験も人気です。チェコでは、急がず自分のペースで旅を楽しむことが大切です。
チェコのおすすめお土産
日本でチェコに行く人はあまり多くはありません。チェコ土産は多くの人に喜ばれるでしょう。
伝統と工芸が光るアイテム
ボヘミアングラスは透明感があり、光を受けると美しく輝きます。チェコ・ガーネットは深みのある赤色が特徴で、アクセサリーとして人気があります。
木製のマリオネットは一点ごとに表情が異なり、装飾品としても魅力的です。リネンや刺繍の小物は軽くて丈夫で、日常使いにも適しています。
食べて楽しむチェコの味覚
カルロヴィ・ヴァリ名物のウエハースは、フレーバーの種類が豊富でお土産に最適です。はちみつやベリーのジャム、ハーブティーは健康志向の人にも喜ばれます。ナッツやチョコレートのローカルブランドも多く、パッケージデザインもおしゃれです。液体物や壊れやすいものは、店で梱包を頼むと安全です。
チェコならではのビール&雑貨
瓶や缶のビールは免税店で購入でき、ロゴ入りのグラスは実用性と記念品の両方の価値があります。ビール酵母を使った石けんやハンドクリームなどのコスメは手頃な価格で人気があります。
ポストカードや街並みをモチーフにした文具、陶器の小物なども定番です。生活の中で使えるアイテムを選ぶと、帰国後も旅の思い出を楽しめます。
まとめ
チェコは、歴史ある街並みと音楽、工芸、食文化が調和した国です。
プラハを中心に、童話のような町や温泉地、ワインの産地や自然の多い地域など、さまざまな魅力を楽しめます。どの季節に訪れても見どころが多く、ゆっくりと歩きながらその魅力を感じられます。次の旅行先として、チェコを計画してみてはいかがでしょうか。
ちなみにチェコの主な言語はチェコ語ですが、都心部では英語もある程度は通じます。いざという時のために英語の準備もしておくといいでしょう。
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◇経歴
・アメリカ、オクラホマ州の四年制大学を卒業
・英語学習に関するブログを中心に、英語ライター・翻訳家として活動(現在)
◇資格
・TOEFL503点(大学入学時)
・Bachelor of Arts(文学士号)
◇留学経験
渡航先:アメリカ、オクラホマ州タレクア
留学期間:2012〜2017(5年)
学校名:Northeastern States University
◇海外渡航経験
・高校卒業後に、アメリカのオクラホマ州にあるNortheastern州立大学へ5年間の正規留学を経験
◇自己紹介
高校時代にアメリカの音楽文化に興味を持ち、アメリカへの大学留学を決意したことが、英語学習を本格的に始めることになったきっかけです。渡米後に3ヶ月の語学研修とTOEFL試験をクリアし、正規入学を果たしました。音楽学部にてJazz Studiesを専攻し、複数のバンドでギタリスト・ベーシストとして活動したことは一生の財産です。言葉はその人の価値観を定義付け、語学の習得は世界の見え方を変えます。自分が今も現在進行形で経験している、言語の魅力を発信するために、日々、英語・語学に関する情報発信をしています。