
「東洋のラスベガス」とも呼ばれるマカオ。
しかし、その魅力はカジノだけではありません。
一歩路地裏に入れば、パステルカラーの歴史的建造物が立ち並ぶ世界遺産の宝庫が広がっています。
中国とポルトガルの文化が融合した独特のグルメも見逃せません。
この記事では、香港からの具体的な行き方と、短時間でもマカオを満喫できる観光の魅力をご紹介します。
マカオはどこにある?
マカオは、アジアの東、中国の南海岸に位置する小さな地域です。
正式には「中華人民共和国マカオ特別行政区」といい、広東省の珠江デルタの西側にあります。
北は中国本土の珠海(しゅかい)市と陸続きで、東は南シナ海を挟んで香港と向かい合っています。
香港との位置関係が重要
マカオの場所を理解する上で最もわかりやすいのが、香港との位置関係です。
マカオは香港の南西約60kmの場所にあり、高速フェリーに乗れば約1時間で到着します。
また、2018年には世界最長の海上橋「港珠澳大橋(こうじゅおうおおはし)」が開通し、バスでのアクセスも可能になりました。
この近さから、香港旅行の際に日帰りや1泊でマカオを訪れる観光プランが非常に人気です。
「一国二制度」が適用される特別な地域
マカオは中国の一部ですが、「一国二制度」という特別な制度が適用されています。
これにより、中国本土とは異なる独自の法律、通貨(マカオ・パタカ)、出入境管理などが維持されています。
そのため、中国本土や香港からマカオへ行く際にも出入境審査が必要です。
この地理的・政治的な背景が、ポルトガル文化と中国文化が融合したマカオ独自の魅力を生み出しているのです。
香港との距離と違い
香港とマカオは高速フェリーで約1時間と非常に近い距離にありながら、その扉を開けると全く違う世界が広がっています。
かつてイギリスとポルトガル、それぞれ異なる西欧諸国の統治下にあった歴史が、これら二つの都市にユニークな個性を与えました。
ここでは、その驚きの近さと、似ているようで全く異なる両都市の魅力の違いについて解説します。
わずか1時間!驚きの近さとアクセス
香港とマカオは約60kmしか離れておらず、主な交通手段である高速フェリーや、世界最長の海上橋「港珠澳大橋」を渡るバスを利用すれば約1時間で移動できます。
この手軽さから、香港を拠点にマカオへ日帰り旅行をすることも十分可能です。
活気あふれる香港の都市観光と、趣のあるマカオの街歩きを一度の旅行で楽しめるのが大きな魅力です。
歴史が創る街並みの違い(イギリスとポルトガル)
両都市の雰囲気の最大の違いは、旧宗主国にあります。
・香港(旧イギリス領):
高層ビルが林立する近代的なスカイラインが象徴的。
街には英語の看板が溢れ、スタイリッシュでスピーディーな国際金融都市の活気が感じられます。
・マカオ(旧ポルトガル領):
石畳の道やパステルカラーのヨーロッパ風建築が並び、ゆったりとした時間が流れます。
「マカオ歴史市街地区」は街全体が世界遺産に登録されており、異国情緒あふれる散策が楽しめます。
楽しみ方の違い(ショッピングとカジノ・世界遺産)
観光のスタイルも対照的です。
香港では最新のファッションやグルメ、雑貨などを求める「ショッピング」や、100万ドルの「夜景観賞」が中心です。
一方マカオは、壮麗な統合型リゾート(IR)での「カジノ」やエンターテイメント体験、そして世界遺産の教会群を巡る「歴史散策」がメイン。
中国とポルトガルが融合した「マカオ料理」を味わうのも大きな楽しみの一つです。
マカオへの行き方 【日本から・香港から】
日本からマカオへの旅を計画する際、アクセス方法は主に2つあります。
一つは日本から直接マカオへ飛ぶ方法、もう一つは便数が豊富なハブ空港である香港を経由する方法です。
どちらもメリットがあり、ご自身の旅のスタイルや予算に合わせて最適なルートを選ぶことができます。
ここでは、それぞれのアクセス方法を具体的に解説します。
日本からのアクセス(直行便)
日本からマカオへは、現在マカオ航空が東京(成田)と大阪(関西)から直行便を運航しています。
最大のメリットは、乗り換えなしで快適に移動できる手軽さです。
飛行時間は約4時間半から5時間ほど。
マカオだけに集中して滞在したい方や、短い日程での旅行を計画している方に最適な方法です。
到着後すぐにマカオ観光をスタートできます。
香港からのアクセス方法
香港旅行と組み合わせてマカオを訪れる場合に便利なルートです。
香港国際空港や香港市内からマカオへは、主に「フェリー」と「バス」の2つの選択肢があります。
1. フェリーでのアクセス
昔からの定番ルートで、香港国際空港(スカイピア)や香港市内(上環など)のフェリーターミナルから高速フェリーが運航しています。所要時間は約60分~70分。
特に空港からは、香港に入国せず直接フェリーに乗り継げるため非常にスムーズです。
船旅ならではの風情を楽しみながら移動できます。
2. バスでのアクセス
2018年に開通した世界最長の海上橋「港珠澳大橋」を経由するルートです。
香港国際空港のすぐ隣や市内各所から24時間運行のシャトルバスが出ており、マカオのイミグレーション施設まで結びます。
料金が比較的安く、天候に左右されにくいのがメリット。
所要時間はルートによりますが約45分~90分が目安です。
マカオ観光の魅力とは?
「東洋のラスベガス」とも呼ばれるマカオ。
その魅力はきらびやかなカジノだけにとどまりません。
一歩足を踏み入れると、そこには400年以上にわたるポルトガルと中国の文化が融合した、世界でも類を見ないユニークな世界が広がっています。
歴史散策から最新エンターテイメント、そして美食まで、マカオが持つ多層的な魅力をご紹介します。
歩くだけで楽しい!世界遺産の歴史市街地区
マカオ観光のハイライトは、街全体が世界遺産に登録されている「マカオ歴史市街地区」です。
中心地のセナド広場に立つと、波模様の石畳とパステルカラーの洋館が広がり、まるでヨーロッパの街角に迷い込んだかのよう。
そこから少し歩けば、マカオの象徴である荘厳な「聖ポール天主堂跡」が現れます。
東西の文化が溶け合ったエキゾチックな街並みを散策するだけで、特別な時間を過ごせます。
カジノだけじゃない!統合型リゾート(IR)の非日常体験
コタイ地区を中心に立ち並ぶ豪華絢爛な統合型リゾート(IR)群もマカオの大きな魅力です。
もちろんカジノは有名ですが、それ以外にもベネチアの運河をゴンドラが行き交う巨大ショッピングモールや、世界トップクラスのエンターテイメントショー、有名ブランド店、そして多彩なレストランが集結しています。
家族連れでも一日中楽しめる、まさに非日常のエンターテイメント空間です。
ここでしか味わえない!東西が融合した絶品グルメ
マカオは美食の街としても知られています。
絶対に外せないのが、サクサクのパイ生地にとろりとしたカスタードクリームが絶妙な「エッグタルト」。
また、大航海時代のポルトガル料理をベースに、アフリカやアジアのスパイス、中華の調理法が融合して生まれた「マカオ料理」は、ここでしか味わえない独自の食文化です。
アフリカンチキンやミンチィなど、歴史を感じる一皿をぜひご賞味ください。
マカオといえば…【カジノ!】
マカオの代名詞であり、街の輝きの源となっているのが「カジノ」です。
その規模はラスベガスを凌ぎ、世界一のカジノ売上を誇ります。
単なるギャンブルの場ではなく、豪華なホテルやショッピング、グルメ、エンタメが融合した巨大リゾートで、足を踏み入れるだけで誰もが圧倒されるはず。
ここでは、マカオカジノの楽しみ方と基本ルールをご紹介します。
初心者でも安心!カジノの基本ルール
マカオのカジノは21歳以上であれば誰でも入場可能で、ドレスコードも厳しくなく、Tシャツにジーンズといった普段着で問題ありません(ただし、短パンやサンダルは避けた方が無難です)。
入場時にパスポートの提示を求められることがあるので携帯しましょう。
内部での写真撮影は禁止です。
遊び方は簡単で、テーブルゲームなら現金をディーラーに渡してチップに交換し、スロットマシンなら現金(香港ドル)を直接投入してプレイします。
カジノの聖地「コタイ地区」
特にカジノが密集するのが、埋立地に造られた「コタイ地区」です。
ここにはベネチアの街並みを再現した「ザ・ヴェネチアン・マカオ」や、パリのエッフェル塔がそびえる「ザ・パリジャン・マカオ」など、テーマパークのような個性的な統合型リゾート(IR)が林立しています。
カジノをしなくても、豪華絢爛な内装を見て歩いたり、無料の噴水ショーを楽しんだりするだけでも十分に価値があります。
少額からでも楽しめるゲーム
「大金がないと遊べない」というイメージがあるかもしれませんが、心配は無用です。
スロットマシンなら数十円程度から遊べます。
テーブルゲームでは、ディーラーとカードの数字の大小を競う「バカラ」や、サイコロの出目を当てる「大小(シックボー)」がルールも単純で初心者におすすめ。
まずは雰囲気を楽しみながら、少額で運試しをしてみてはいかがでしょうか。
香港とマカオを組み合わせた旅プランとは?
一度の旅行で全く異なる二つの都市の魅力を満喫できるのが、香港・マカオ周遊プランの醍醐味です。
高速フェリーやバスで約1時間という近さを活かせば、エネルギッシュな大都市と、異国情緒あふれる世界遺産の街を効率良く巡ることが可能。
ここでは、定番の3泊4日を想定した、両都市の魅力を凝縮したモデルプランをご紹介します。
1〜2日目:香港で「動」を満喫!グルメと夜景を堪能
まずは香港に入国し、最初の2日間を過ごします。
トラムやスターフェリーに乗りながら街の活気を感じ、本場の飲茶やワンタン麺などのグルメに舌鼓。
夜はビクトリア・ピークから「100万ドルの夜景」を鑑賞したり、ネオンきらめくネイザンロードを散策したりと、エネルギッシュな香港を楽しみ尽くします。
ショッピングやアート巡りなど、最先端のトレンドに触れるのも香港ならではの過ごし方です。
3日目:マカオへ移動!世界遺産の街で「静」に浸る
3日目の朝、フェリーまたはバスでマカオへ。
香港の喧騒とは対照的な、穏やかな時間が流れる世界遺産の街並みを歩きます。
セナド広場の美しい石畳や、聖ポール天主堂跡の荘厳な雰囲気に感動。
名物のエッグタルトで一息つくのも忘れずに。
夜はコタイ地区の豪華な統合型リゾート(IR)に宿泊し、きらびやかなショーやカジノで非日常を体験するのもおすすめです。
4日目:マカオを出発、そして帰国へ
最終日は、マカオのホテルでのんびり過ごしたり、お土産を探したりしたあと、香港国際空港へ。
マカオから香港空港へは直通のバスやフェリーがあり、香港に再入国することなくスムーズにアクセスできます。
2つの都市の思い出を胸に、帰国の途につきます。
まとめ
香港からフェリーやバスで約1時間。
マカオは、ヨーロッパの薫りが漂う世界遺産の街並みと、カジノをはじめとする豪華な統合型リゾートが共存する、二つの顔を持つ魅力的な街です。
絶品エッグタルトなどのグルメも旅の大きな楽しみ。
日帰りでも満喫でき、香港との周遊旅行にも最適です。
この記事を参考に、次の休日はマカオで非日常の体験をしてみませんか?
◇経歴
国際系学部出身
◇資格
英検1級、TOEIC900点以上
◇留学経験
アメリカ・ワシントン大学に半年間留学経験あり
◇海外渡航経験
旅行と留学のみ。アメリカ、オーストラリア、シンガポール、カナダに渡航経験あり
◇自己紹介
「暗記」よりも「理解」を意識した記事作成を心がけております。海外経験がなくても、オンライン英会話を活用すれば英語は話せるようになります。私自身もそうでした。一緒に楽しみながら英語を学んでいきましょう!