
ロストバゲージとは、飛行機に乗った時に預けた荷物が行方不明になり紛失してしまうことです。
この記事では、飛行機でロストバゲージが起こる原因や起こった時の対処法、防ぐためにできることなどについて解説しています。
これから海外旅行や海外留学などに行く予定があり、ロストバゲージが起こらないか不安な人、万が一発生した時にどうすればいいか知っておきたい人向けの内容となっています。
万が一の事態に備えるためにも、ぜひ参考にしてください。
ロストバゲージとは?
ロストバゲージとは、飛行機に搭乗する際に預けた荷物が行方不明になり紛失することです。
通常であれば、空港で預けた荷物は、目的となる空港まで運ばれ、空港内のターンテーブルでピックアップします。これは、乗り継ぎ便があったとしても同じです。
しかし、何かしらの理由によって預けた荷物が行方不明となってしまうケースがあります。
ロストバゲージの発生確率・戻ってくる可能性は?
ロストバゲージは、乗り継ぎを伴うフライトを利用する際に起こりやすいとされています。
ある調査では、2023年に紛失や遅延などによって取り扱いのミスがあった荷物は全世界で約3,610万個で、搭乗客数が約52億人であったことから、1,000人に6.9個の割合、つまり0.69%の確率で発生していることが明らかになりました。
1%を下回っているとはいえ、決して低い数字ではないため、海外旅行をする際には自分が遭遇する恐れもあると認識しておいた方がいいでしょう。
ロストバゲージが起きる主な原因
ロストバゲージが発生する原因はさまざまです。 ここでは主な原因を紹介します。
なぜロストバゲージが起こるのかを理解しておけば対策も立てやすくなるため、ぜひ参考にしてください。
乗り継ぎの際に紛失する
ロストバゲージが起こる主な原因の1つが、トランジット、つまり飛行機の乗り継ぎの際に荷物が別の便に積み替えられてしまうというケースです。
自分は正しい便に乗り換えていても、預けた荷物が正しい便に載せられていないために目的地の空港でいつまで待っても荷物が出てこないといった事態に陥ります。
また、乗り継ぎの際の誤りだけでなく、天気や機材トラブルなどの影響で出発・到着時刻にズレが生じ、積み替えが間に合わないケースもあります。
これをディレイドバゲージといいます。
タグの不備
タグの不備によってロストバゲージが起こるケースも珍しくありません。
飛行機の搭乗手続きをする際、荷物を預けると目的となる空港のコードや搭乗する便が印字されたタグが荷物に付けられます。
しかし、このタグに間違いがあると荷物が正しい便に載せられず、他の空港に運ばれてしまい、ロストバゲージが起こる可能性が高まります。
他の乗客による取り違え
荷物自体は空港まで正しく届いているものの、荷物が出てくる際に他の乗客が誤って自分の荷物を持っていってしまうケースもあります。
似たような鞄であるために勘違いをしてしまうケースです。
この場合、空港や航空会社でできる対応には限りがあるため、間違って持っていってしまった乗客が荷物の間違いに気づき、空港等に連絡してくれるのを待つしかありません。
ロストバゲージが起きたときの対応方法
ロストバゲージが起こる可能性は決してゼロではないため、万が一自分の荷物がロストバゲージしてしまった場合に備えておく必要があります。
そこでここでは、ロストバゲージが発生した際の対応方法について解説します。
海外の空港でロストバゲージすると、焦りや不安などで適切な行動が取れない可能性もあるため、今のうちに対処法を覚えておきましょう。
タグの控えと搭乗券を用意する
ロストバゲージが発生したら、まずは荷物を預けた際に発行してもらったタグの控えと搭乗券を手元に用意してください。
これは、この後カウンターに行って調べてもらう際に必要となるためです。
空港のカウンターに報告する
タグの控えと搭乗券を用意したうえで、空港の「BaggageLost」「Lost and found」などと書かれているカウンターに行き、カバンが出てこない旨を報告します。
英語が得意でない人もいるかもしれませんが、伝える際は「My baggage is missing(私の荷物がありません)」といったシンプルな英語で構いません。
すると、カウンターのスタッフが荷物の状況を調べてくれます。
調べた結果、実際にロストバゲージをしているようであれば、手荷物事故報告書や手荷物紛失証明書などの各種申請書を作成して提出します。
証明書に関しては、海外旅行傷害保険の請求をする際にも必要となるケースもあるため、控えは必ず手元に残しておくようにしてください。
特徴に関しては、英語で伝えるのが難しいケースもあるため、事前に写真を撮っておくことをおすすめします。
写真を提示すれば、スタッフが代理で特徴を記入してくれるためです。
荷物が見つかってからの対応
ロストバゲージした荷物が見つかってからも対応を取る必要があります。
航空会社によっては、空港まで荷物を取りにくるように言われるケースもあるため、その場合は空港まで足を運ぶ必要があります。
滞在中に荷物が見つからなかった場合は、帰国後に日本に送ってもらわなければなりません。
帰国してから数日経過しても何も音沙汰がない場合は、航空会社の問い合わせ窓口等から問い合わせをする必要があります。
それでも見つからない場合は、損害賠償手続きへと移行します。
一般的には30日経過しても荷物が見つからないと紛失と認定されるため、航空会社から賠償金が支払われます。
具体的な金額や補償内容に関しては各航空会社によって異なるため、各社の規定を確認しておくことが大切です。
ロストバゲージの予防方法
ここではロストバゲージの予防方法を紹介します。
ロストバゲージは必ずしも自分が原因で起こるものではないため、100%防ぐことはできませんが、それでも対策を立てることでロストバゲージによる被害を抑えることは十分可能です。
どういった予防法なのか、ぜひチェックしてください。
預け荷物に貴重品は入れない
ロストバゲージをした時に困ることの1つが、貴重品などの大切なものまで一緒に紛失してしまうことです。
パスポートや財布などは基本的に手荷物として手元に持っている人がほとんどだと思いますが、予備の財布や自宅の鍵といったものも手荷物として持っておくことをおすすめします。
カバンの中身を衣類だけにしておけば、ロストバゲージをしたとしても、現地で調達することもできるため、被害を最小限にくい止めることができます。
スーツケースの写真を撮る
先ほども説明したように、紛失した時にスーツケースの特徴を伝えるケースがあるため、事前に写真を撮っておくことをおすすめします。
写真があれば、スーツケースの特徴を伝えられるのはもちろん、空港職員が荷物を見つけやすくなるため、ロストバゲージした時でも、荷物が見つかる可能性が高くなります。
また、スーツケースの外側だけでなく、中身も撮影しておくとよりいいでしょう。
その他にも、荷物にネームタグをつけておくのも大切です。
航空会社からネームタグが無料で配布されることもありますが、壊れやすいため、別途頑丈なものを自分で用意しておき、スーツケースにつけておくことをおすすめします。
ネームタグには、漢字だけでなくローマ字表記の名前も合わせて記載しておきましょう。
関係ないタグは外す
過去に旅行した時につけていたタグが残っている場合、全て外しておきましょう。
これは、空港職員が古いタグをチェックしてしまってロストバゲージにつながる恐れがあるためです。
古いものを外したうえで、最新のものだけをつけておくようにしましょう。
また、最新のタグは行き先や便名が間違っていないかチェックするのを忘れないでください。
荷物の中身をメモに残しておく
先ほどの写真撮影につながる部分もありますが、荷物の中身やスーツケースの特徴をメモしておくのもロストバゲージ対策の1つです。
ロストバゲージの原因の1つに第三者が意図的に盗んでいるケースもあるため、スーツケースと中身のリストや写真があれば、盗まれた荷物の証明にも役立つため、用意しておきましょう。
まとめ
今回は、ロストバゲージの概要や発生する確率、原因、予防法などについて解説しました。
ロストバゲージが発生する確率は1%未満ですが、いつ自身が被害にあうかわかりません。
また、万が一ロストバゲージにあってしまった場合は、荷物を預けた際のタグの控えと搭乗券が必要となるため、なくさないように管理しておくことも大切です。
今回の内容を参考に、ロストバゲージの被害を抑えるための予防策を実践し、万が一遭遇した場合でも、適切に対応できるようにしておきましょう。
◇経歴
・イギリスに半年間留学
・イギリスでサッカーの指導者ライセンスを取得(指導の試験などは全て英語)
◇資格
・特になし
◇留学経験
・イギリス:2013年4月〜9月、The English Studio
・ドイツ:2019年9月〜、大学院留学(英語ではなくドイツ語です)
◇海外渡航経験
イギリスにはサッカーの指導を勉強するために留学しました。半年間現地の日系チームに所属し、指導者として活動しながらイギリスの指導者ライセンス取得に向けてコースにも参加していました。また、平日は語学学校に通い、英語の勉強をしていました。
◇自己紹介
ドイツの大学院に留学中のライターです。イギリスに半年間の留学経験があるほか、ドイツには現在も留学中で6年目を迎えています。現在はドイツ語学習がメインですが、英語も勉強しなおしており、語学力をさらに伸ばすことを目標にしています。