海外旅行時の薬ガイド:常備薬リスト・持ち込みルール・処方薬の注意点

薬、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

海外旅行の準備で、つい忘れがちだけれどとても大切なのが「薬」です。普段から常備している薬はもちろん、健康でほとんど薬を飲まないという方でも、慣れない環境では体調を崩すこともあるので、最低限いくつかは持っていくと安心できます。

私自身も、これまでの旅行で「日本からあの薬を持ってきておけばよかった…」と何度か後悔したことがあり、それ以来は持ち物リストに薬を必ず入れるようにしています。

さらに、渡航先によっては感染症のリスクがあったり、現地で手に入る薬が日本のものと成分や効き方が違ったりする場合もあるため、事前の情報チェックが欠かせません。

今回は、海外旅行に持っていく常備薬のリストや持ち込みのルールなど、知っておくと役立つポイントをまとめてご紹介します。

海外旅行に必携の常備薬とは?基本の準備リスト

旅行先では、思いがけず体調を崩してしまうことがあります。せっかくの旅行ですから、もし気分が悪くなっても早めに回復できるよう、日本から普段使い慣れている医薬品を持っていくと安心です。もちろん、現地の薬局で市販薬を購入したり、病院で診察を受けて処方薬をもらったりすることもできます。

しかし言葉の壁やシステムの違いから、希望の薬を探すのに時間がかかったり、受診に手間取ったりしてしまうことも。旅行中は限られた時間でできるだけ多くの場所を楽しみたいものですが、体調不良で時間やお金をロスしてしまうのは残念ですよね。

そこでここでは、私自身の実体験もふまえて、海外旅行に持っていくと安心な常備薬の基本リストをご紹介します。

基本リスト1:胃腸薬、下痢止め

どんな国への旅行でも普段と違う食べ物や水が原因で、胃の調子がおかしくなったり、お腹を壊してしまう人はとても多いです。特に下痢は旅行中によくあるトラブルのひとつ。海外では日本ほどトイレがあちこちにあるわけではなく、慣れない場所で急にトイレを探すのは意外と大変です。

私も語学留学でフィリピンに滞在していたときに、ひどい腹痛と下痢に悩まされ、1週間以上も症状が続いた経験があります。そのときは幸い、語学学校の保健室の先生から下痢止めをもらえたので助かりました。でも、旅行中はそう簡単に薬が手に入るわけではありませんよね。

海外では水道水は飲まず、必ず市販のミネラルウォーターを選ぶことが基本です。それでもお腹を壊してしまうことはあります。そんなときのために、下痢止めは必携アイテムです。

基本リスト2:かぜ薬、咳止め、のど飴

旅行中は、歩き回ったりアクティビティを楽しんだりして疲れがたまり、免疫力が弱まっていることがあります。さらに、地域によっては朝晩の寒暖差が激しかったり、冷房が強すぎたり、海やプールで体が濡れたまま過ごす時間が長かったりして、風邪をひきやすい環境がそろっています。

実はこれも、フィリピンに語学留学していたときの体験なのですが、咳が止まらず声まで出なくなってしまったことがありました。そのときは学校に定期的に来る医師の診察を受け、かぜ薬を処方してもらってなんとか回復しましたが、のどに違和感を感じた時点ですぐにかぜ薬や咳止めを飲んでいれば、ここまで悪化せずに済んだのではと感じています。

基本リスト3:酔い止め

意外と見落としがちなのが「酔い止め」です。アイランドホッピングや湖でのアクティビティ、セーリングなどで船に乗る機会がある方はもちろん、実はバス移動でも揺れが激しくて酔ってしまうことが少なくありません。

私もマルタやフィリピンでの移動中、想像以上の揺れに耐えきれず、普段は日本のバスで全く酔わないのに吐き気を催してしまった経験があります。特に海や湖など自然が美しい国では、船に乗って観光する場面も多いでしょう。実際、船で一緒になった日本人旅行者から「酔い止めを持っていませんか?」と尋ねられたこともありました。それ以来、私は必ず旅行バッグに酔い止めを入れるようにしています。

基本リスト4:頭痛薬、痛み止め

頭痛や生理痛など、体に痛みがあるとせっかくの旅行も思い切り楽しめませんよね。自分の体調のせいで一緒に行く人に迷惑をかけてしまうかもと思うと、つい我慢してしまうこともあります。旅行中は気圧の変化や気温差、時差ボケなどで頭痛が起こりやすいため、痛み止めはすぐ取り出せるカバンに入れておくと安心です。

基本リスト5:整腸剤、便秘薬

特に女性に多いのが「便秘」の症状です。旅行中は生活リズムの乱れや水分不足、長時間の移動、野菜不足など、便秘を引き起こす原因がたくさんあります。お腹が張って苦しくなったり、肌荒れにつながったりすることもあるため、せっかくの旅行を楽しみきれなくなることも。ほかの薬と比べると緊急度は低いかもしれませんが、安心して旅を楽しむために整腸剤や便秘薬はぜひ持っていきたいアイテムのひとつです。

基本リスト6:目薬

飛行機の中は空気が乾燥しており、特に長時間のフライトでは目も乾きやすくなります。砂ぼこりや大気汚染の気になる国へ行く場合は、洗眼薬を持っていくと安心です。ただ、荷物をできるだけ軽くしたい場合は、目薬だけでも持っていくことをおすすめします。

薬を海外に持ち込むときの基本ルールと注意点

基本リストに載せたような市販薬は、ほとんどの場合問題なく持ち込むことができます。ただし、機内に持ち込む際にはいくつか注意点があります。また、渡航先の国によっては、医師の診断書を携帯する必要があったり、持ち込める数量に制限があったり、事前に許可申請が必要な場合もあります。厚生労働省のホームページに渡航先ごとのルールがまとめられていますので、旅行前に確認しておくと安心です。

参照:『海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて』厚生労働省

注意点1:パッケージに入れたまま持ち込む

かさばるからといって、中身だけを取り出して複数の薬を一つの袋にまとめるのはおすすめできません。自分でも用法や用量がわかりにくくなるだけでなく、パッケージがないと安全性の確認ができず、持ち込みが許可されない場合や税関でトラブルになることもあります。市販薬のパッケージに記載されている情報は重要な場合があるため、薬ごとにパッケージに入れたまま持っていくようにしましょう。

注意点2:処方薬を持参する際は、「薬剤携行証明書」も一緒に

普段から処方薬を服用している方は、旅行前に病院で「薬剤携行証明書」を発行してもらいましょう。この証明書があれば、薬を正当な理由で持ち込んでいることを英語でも示すことができ、空港などで確認を求められた場合もスムーズに対応できます。

注意点3:液体の薬は、機内に持ち込む分と預け入れ荷物に入れる分を分けて準備

国際線では、機内に持ち込める液体の量には制限がありますが、医薬品はこの制限の対象外です。ただし、検査の係員に「医薬品である」と申告する必要があります。機内で使用する分だけを手荷物に入れ、それ以外は預け入れ荷物に分けておきましょう。また、何か質問された場合に備えて、処方箋の写しや診断書を持っておくと安心です。

精神薬や麻薬などの持ち込み規制と許可の取得方法

向精神薬や医療用麻薬を海外に持って行く場合は、出国日または入国日の少なくとも2週間前までに、厚生労働省地方厚生局麻薬取締部の許可を受ける必要があります。出入国時に携帯できる量の上限が決まっている場合もあるので、持参する量を確認しましょう。また、渡航先の国によっては合法でない薬もあるため、旅行前に必ず医師に相談しておくことをおすすめします。

参照:【個人向け】麻薬・覚醒剤原料などを携帯して日本を出入国する方へ厚生労働省 地方厚生局 麻薬取締部

粉末状の薬は要注意

精神薬や麻薬でなくても、粉末状の薬は海外では違法薬物と誤解される可能性があります。特に空港の保安検査では、粉末状のものがあると追加で検査されることもあるため、スムーズに通過できないことがあります。そのため、渡航前に医師に相談して、可能であればカプセルや錠剤に変更してもらうと安心です。また、処方箋や薬剤携行証明書を持っておくことで、万が一係員に確認された場合でも説明がしやすくなります。海外では予期せぬトラブルを避けるため、粉末状の薬は特に注意して準備しましょう。

現地で薬を購入するときの注意点

私はマルタとハンガリーのドラッグストアで薬を購入したことがあります。マルタでは咳止めを、ハンガリーでは膀胱炎の薬を買いました。スマホの翻訳アプリを使えば、症状を簡単に伝えられるので、スムーズに薬を購入できます。海外のドラッグストアには英語表記の薬が並んでいますが、種類が多く、専門用語も多いため、店頭の薬剤師に相談するのがおすすめです。

相談することで、時間や手間を省きつつ、自分に合った薬を手に入れやすくなります。症状はできるだけ詳しく伝え、適切な薬を選んでもらいましょう。

また、用法用量は必ず確認してください。GoogleレンズやGoogle翻訳のカメラ機能を使えば、文字にかざすだけで現地語の説明も理解できます。現地語が読めないからといって適当に服用するのは避け、パッケージに記載されている用法用量を守ることが大切です。海外の薬は成分が日本の薬より強めに作られていることもあるため、少量から試すのも安心です。

応急処置に便利な応用グッズと準備のコツ

旅行中に「これがあってよかった!」と思ったものをピックアップして紹介します。

消毒液と防水のばんそうこう

旅行中はなるべく履きなれた靴で行くのが基本ですが、長時間歩くことで靴擦れしてしまうこともあります。防水のばんそうこうがあれば、水にぬれてもはがれにくく、蒸れやすい足にもフィットします。傷は水で洗ってから消毒し、ばんそうこうを貼りましょう。

虫よけスプレーと虫刺され薬

私がマルタに行ったとき、夜寝ているときに蚊の飛ぶ音で眠れず、朝起きたらたくさん刺されていました。持っていく人は少ないかもしれませんが、意外と役立つのが虫よけスプレー虫刺され薬やかゆみ止めです。旅行先によっては必須アイテムになることもあります。

タンポンや生理用品

せっかく海外のきれいな海で泳ごうと思っていたのに、生理で諦めるのはもったいないですよね。環境の変化で生理の予定日がずれたり、突然来たりすることもあります。タンポンを持っていれば、予定通り海水浴を楽しめるので安心です。

また、使い慣れている生理用品を持参すると、かぶれの心配も少なくなります。旅行前に生理予定日を確認して、必要な分を準備しておきましょう。

マスク、湿布、おしりふき

マスクは、飛行機など乾燥した閉鎖空間での必需品です。大きな口を開けて寝ても顔を隠せるので、意外と役立ちます。湿布も何枚か持っていくと、大荷物で疲れた体を癒やし、連日アクティブに楽しむことができます。おしりふきは、トイレットペーパーがない場合などの不測の事態にも備えられますし、お手拭きとしても使えて便利です。

まとめ

持病がない方にとって、薬は「念のためのものだし・・・」と考えて持っていくのを迷いがち。でも、旅先での急な体調不良や軽いケガに備えて、最低限の薬や応急グッズを準備しておくと安心です。いざという時に役立つアイテムをコンパクトにまとめておけば、旅がぐっと快適になります。

この記事が、皆さんの安心で楽しい旅行の参考になれば嬉しいです。

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Yumiranian

◇経歴
31歳のときに「be動詞って何だっけ?」というところから勉強を始めました。年齢を重ねてからの学習に、難しさや焦りを感じている方の背中を押せたらと思っています。

◇英語に関する資格
TOEIC830点

◇留学経験
セブ島3か月、マルタ共和国2か月

◇海外渡航経験
マルタ共和国滞在中にイタリア人と仲良くなり、お家に招待いただきました。英語学習を始めたころ、海外とは無縁だった私にとって想像もしていなかった経験です。イタリア国内を案内してもらうだけでなく一人でベネチアやヴェローナなどを巡り、度胸もつきました!

◇自己紹介
元々勉強が好きではなかったので、英語も全くと言ってよいほどのレベルでした。でも「英語を勉強する!」と決めてからは、時には泣きながら時には貴重な経験を得ながら、毎日少しずつ努力をしてきました。 今では、英語学習の大切さを日々実感するとともに、一念発起した過去の自分に感謝しています。 これまでの努力を無駄にしないよう、今後も楽しく英語を勉強していきます。