妊婦の海外旅行はリスクがある?注意点や海外旅行保険の必要性を解説

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「妊婦だけど海外旅行に行きたい...。」
「妊娠中の海外旅行はリスクがあると言われるけど、行ったらダメでしょうか?行くなら具体的に何を注意すればいいの?」

そんな疑問を抱えていませんか?

コロナ禍以降、海外旅行は久しぶりという方が多いなか、安定期に入って出産前の思い出として海外旅行を計画している人もいるかもしれません。

この記事では、妊婦の方向けに妊娠中に海外旅行はできるのか、どんなリスクがあるのか、海外旅行保険について、飛行機搭乗のルール、体調管理のポイントなどをまとめてご紹介します。

妊婦は海外旅行に行っても大丈夫?

妊娠中の「マタ旅(マタニティ旅行)」として海外旅行を計画する人もいますが、実はこちらはかなり慎重になるべきです。

たしかに、「赤ちゃんが生まれたら自由に動けなくなるから、今のうちに韓国旅行に行きたい…!」と、記念や思い出作りに旅行先を海外に選びたくなる気持ちもわかります。

しかし、海外での滞在中に万が一体調を崩してしまった場合、日本のように安心して医療を受けられるとは限りません。

言語や文化の違いはもちろん、医療機関での医療の差、保険の適用範囲など、多くの要素が日本とは異なります。

とくに医療費に関しては、日本の健康保険が適用されず、入院や処置に非常に高額な費用がかかるケースもあるため、予期せぬトラブルが金銭的にも精神的にも大きな負担になってしまいます。

そのため、妊娠中の旅行を計画する際は、海外旅行ではなく、医療機関がすぐ近くにある国内の行き慣れた場所や、移動距離が短く負担の少ない地域を選ぶほうが安心です。

どうしても海外に行く必要がある場合は、かかりつけ医とよく相談し、体調管理と準備を万全に整えたうえで慎重に判断しましょう。

妊婦が海外旅行に行くことのリスク

ここからは妊娠中に海外に行くリスクについてわかりやすく解説します。

以下に挙げる注意点を踏まえて、妊娠中の海外旅行を考えている方は慎重に判断しましょう。

妊婦はエコノミークラス症候群になりやすい

飛行機での長距離移動など、同じ姿勢を長く続けることで「エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)」のリスクが高まります。

これは、座ったまま動かずにいることで血流が滞り、足の静脈に血のかたまり(血栓)ができてしまう症状です。

そもそも妊婦さんはホルモンの影響で血が固まりやすくなっており、血栓ができやすい体の状態になっています。

この血栓が胎盤の血管を詰まらせてしまうと、赤ちゃんに必要な酸素や栄養が届かなくなってしまうこともあるため、非常に深刻です。

ちなみに、エコノミークラス症候群という名前ですが、これはあくまで“狭い座席で長時間座り続ける状態”を指しているものであり、ビジネスクラスやファーストクラスでも同じことが起こり得ます。

妊娠中に飛行機などで長距離を移動する場合は、以下のような予防策をしっかりと意識しておくことが大切です。

・座っている状態でも、足首を回したり、ストレッチをしたりする
・ふくらはぎを軽くマッサージする
・十分な水分補給を心がける
・締めつけの少ない服を着用する

妊婦さんは、移動中の健康管理を怠らず、無理のない範囲で快適に過ごすようにしたいところですね。

体調を崩したときに十分な医療を受けられない可能性がある

妊娠中に海外を訪れる際、もっとも懸念されるのが「体調を崩したときに、現地で適切な医療を受けられるのか」という点です。

日本国内であれば、急な体調の変化にも迅速に医師が対応してくれる医療機関があり、救急車や健康保険適用による治療もスムーズに受けられます。

しかし、海外では事情がまったく異なります。

まず、病院を見つけるまでに時間がかかるケースが多く、現地の医療体制も日本ほど整備されていないことが珍しくありません。

また、現地の言語に不慣れな場合、症状や状態を正確に医師へ伝えるのも困難です。

さらに大きな問題は、海外での医療費です。

海外では日本の健康保険が使えず、妊娠・出産に関する医療費が非常に高額になるケースもよくあります。

早産のおそれや緊急入院が必要になれば治療費がさらに高額になり、もし緊急出産となった場合は赤ちゃんと一緒に帰国できるまでに長期間を要することもあります。

たとえば、アメリカでは救急車の利用が有料で、一泊二日の入院と診察だけでも費用は非常に高額です。

このように、海外の病院で十分な医療を受けるには「言葉」「設備」「体制」「費用」すべてにおいて不安がつきまといます。

食べ物や飲み物にも細心の注意が必要

妊娠中は体調が変化しやすく、特に食べ物や飲み物に敏感になる時期です。

海外では、水や料理の衛生レベルや、食品そのものの安全基準が日本とは大きく異なります。

例えば、日本では当然のように行われている加熱殺菌処理がされていない食品や、調理時の衛生管理が徹底していない飲食店も多く、妊娠中の体にとってはリスクが高まる要因になりかねません。

妊婦さんは免疫機能が一時的に落ちているため、ちょっとした菌やウイルスでも体調を崩しやすく、食中毒などを引き起こす危険もあります。

また、海外旅行先での食事は楽しさもある反面、気づかないうちに体にストレスを与えることもあるでしょう。

こういった理由から、妊娠中に海外の食事を楽しむ際は、衛生面に不安のある屋台や生ものは避けるべきです。

安心できるレストランを選ぶ、加熱されたものを中心に食べる、ミネラルウォーターを使用することなど、ちょっとした心がけでしっかりと体調管理をすることが重要となります。

妊娠中の「安定期」の目安はいつからいつまで?

妊娠期間は一般的に3つの時期に分かれており、各期間で身体の状態やリスクが異なります。

出産までの約40週間のうち、妊婦さんの体調が比較的安定しやすいのは「安定期」と呼ばれる妊娠中期です。

この安定期は、妊娠16週~27週までが目安とされ、つわりなどの体調不良が落ち着き、流産のリスクも低下し、比較的活動しやすくなる時期とされています。

一方で、妊娠初期(妊娠成立~15週まで)は出産にはまだ遠く、体調が不安定で流産の可能性も高いため、遠出や無理な移動は避けたほうがよいと言われる時期です。

また、妊娠後期である妊娠28週以降は出産が近づき、早産や破水といったリスクが高くなるため、飛行機などの長距離移動には注意が必要です。

実際に、多くの航空会社では妊娠後期の搭乗に制限を設けており、妊娠週数によっては医師の診断書が必要になる場合もあります。

妊娠中の旅行や移動を考えるなら、この「安定期」とされる妊娠中期のタイミングが最も安心しやすい目安です。

ただし、体調には個人差があるため、必ず事前に医師と相談し、無理のないスケジュールを組みましょう。

航空会社が定める妊婦の搭乗に関するルール

妊娠中でも飛行機に乗ることは基本的に可能ですが、出産予定日に近い時期の場合は航空会社ごとに特別な手続きが求められます。

たとえば、ANAやJALの国際線に妊婦が搭乗する場合、出産予定日から28日以内に搭乗する際は医師の診断書の提出が必要で、出産予定日の14日以内になると診断書提出に加えて医師の同伴も求められます。

妊娠中の海外渡航はできるだけ控えるべきですが、どうしても必要な場合は、各航空会社の規定を事前に確認し、医師の診断書や必要書類を準備しておくことが大切です。

安全に移動するため、計画段階でしっかりと情報収集を行いましょう。

海外旅行保険加入の必要性

ここからは海外旅行保険の必要性について詳しく解説します。

結論から言えば、妊娠中の海外旅行では海外旅行保険に加入しておくことがおすすめです。

その理由についてご紹介しますね。

妊婦でも海外旅行保険に加入できる

「妊娠中は海外旅行保険に入れないのでは…?」と心配されている方が多いかもしれませんが、実際は妊婦でも海外旅行保険に加入できます

ただし、補償内容や条件については、加入する前にしっかり確認することが必要です。

妊娠とは関係なく誰でも起こりうる病気やケガの治療に対する補償は一般的ですが、妊娠に起因する妊婦特有の異常に対する治療費などの補償も含まれるとは限らないからです。

そのため、妊娠中でも安心して海外旅行に行けるよう、妊婦特有のトラブルに対応した海外旅行保険を選びましょう。

妊娠週数や症状によって保険金の支払い条件は異なる

妊婦に対する海外旅行保険の補償については、妊娠22週未満の初期段階で発生した異常(子宮外妊娠や流産、妊娠悪阻など)に対してのみ対応している保険もあります。

妊娠に関する補償内容は、海外旅行保険の商品ごとに条件が異なります。

なかには、妊娠初期(妊娠21週まで、22週未満)に発生した異常のみを補償対象とする保険もあります。

一方で、妊娠や出産に起因する症状は週数にかかわらず補償対象外としている商品もあるため、加入前に補償条件を必ず確認することが重要です。

しかし、妊娠週数にかかわらず妊娠に起因する異常の治療費用を保険金の支払い対象としていない海外旅行保険も多いため、加入する前に補償条件をしっかりと確認しておきましょう。

妊婦の海外旅行保険の保険金支払い対象となった事例

実際に妊娠中の海外旅行保険の保険金が支払われた事例をご紹介します。

妊婦の海外旅行保険の必要性がわかる事例が並んでいます。

・フランスで子宮外妊娠と診断され、8日間の入院と手術が必要に。家族が駆けつけ、看護師付き添いで医療搬送され、約541万円の保険金支払いがあった。

・ハワイで激しい腹痛により卵管破裂と診断され、10日間入院・手術。家族が現地へ来て支援し、約515万円の補償を受けた。

・ロシアで妊娠中に腹痛が起き、胎盤剥離による流産で6日間の入院と手術。家族が駆けつけ、医療スタッフが付き添いチャーター機で搬送。保険金は約1,800万円(不足分は自己負担)。

・ベトナム旅行中に雨で滑った同行者と一緒に階段から落ち、妊婦が左足を捻挫。治療費は約8万円。

・ハワイの出発便の機内で大量出血し、妊娠6週目で流産が判明。現地病院で緊急治療、費用は約90万円。

・ハワイで帰国前に大量出血し救急搬送、妊娠4ヶ月の胎児を流産。治療費は約47万円。

出発前の準備・旅行中の万が一の備えとして重要なポイント

ここからは海外旅行に出発する前に妊婦さんが準備しておくことと、万が一の備えとしてのポイントを3つご紹介します。

万が一の事態のために調べておくことは非常に大切ですね。

母子手帳と健康保険証(資格確認書やマイナ保険証)を携帯する

妊娠中に海外へ行く場合は、現地で体調を崩して医療機関を受診することも考えられます。

いざというときに妊娠の経過記録がわかるように、母子健康手帳は必ず持ち物に入れておきましょう

また、海外では日本の健康保険は使用できませんが、出発時の空港での体調不良や、帰国便の機内での体調不良で着陸後すぐに日本の医療機関で受診する可能性もあります。

そのような場合に備えて、健康保険証の資格確認書やマイナンバーカード(マイナ保険証)があれば、スムーズに適切な処置を受けやすくなります。

万が一のため滞在先の病院を探しておく

海外旅行中に体調を崩す可能性も考慮して、滞在先周辺にある医療機関の情報を事前に調べておくと安心です。

特に、産婦人科のある病院や、緊急時に受け入れ可能な総合病院の場所・連絡先をメモしておきましょう。

土地勘のない場所で焦らず対応するためにも、あらかじめ現地の医療体制を確認しておくことが大切です。

旅行出発前にかかりつけ医に報告しておく

海外旅行を計画している妊婦さんは、出発前に必ず普段診てもらっている医師や助産師に相談しましょう。

現在の体調や妊娠の経過をふまえて、旅行中に気をつけるべきことや、持っておくと安心な薬・書類など、専門的なアドバイスが受けられます。

また、滞在先のホテルや宿泊施設にも妊娠中であることをあらかじめ伝えておくと、いざという時に迅速な対応をしてもらえる可能性が高くなります。

まとめ

ここまで妊娠中の海外旅行の注意点などについて解説してきました。

妊娠中の海外旅行はリスクもあるため、できれば避けたほうが無難です。

しかし、もし行く決断をした場合は、安心・安全に旅行できるようにしっかりと事前に準備しておきたいですね。

後悔のないよう、素敵な時間が過ごせますように祈っております!

nativecamp.net

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髙橋麻実

◇経歴
英会話スクール10年受講

◇英語に関する資格
英語検定二級

◇海外渡航経験
渡航先での経験内容(仕事、旅行など):旅行でフィリピン、セブ島、バリ島、ボルネオ島、韓国、台湾、グアム、ハワイ、シンガポール、オーストラリアに渡航経験あり。

◇自己紹介
自身の経験も活かしながら読者に寄り添った記事作りに努めています。外国のことを知ることは自分の視野を広げ、人生を豊かにしてくれます。ネイティブキャンプで楽しく英語に学び、海外の文化に触れましょう!

Tammy

◇経歴
銀行の外国為替業務で英語を使用した仕事の経験があります。

◇英語に関する資格
TOEIC 860

◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
・海外駐在帯同家族としての長期滞在:アメリカ4年、インドネシア5年、ベトナム3年
・旅行経験:アメリカ、インドネシア、ベトナム、中国(香港・マカオ)、マレーシア、シンガポール、タイ、モルディブ、オーストラリア、カナダ、バハマ、フランス、スイス、ニューカレドニア

◇自己紹介
学生時代から英語は好きで、さまざまなタイプの英会話レッスンを受けた経験があります。
アメリカに滞在した4年間は子育てに専念。子どもたちを現地の幼稚園や公立小学校に通学させるなかで、保護者としてボランティアなどを経験しました。
インドネシア語とベトナム語は現地で学習。英語が通じない現地の人とのコミュニケーションに役立ちました。
帰国後に取得した資格:インドネシア語検定C級、ベトナム語検定6級