フィリピンの朝食の定番「シログ(silog)」とは?種類や食べられる場所をご紹介!

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フィリピンの代表的な朝食「シログ(silog)」をご存知でしょうか。

フィリピンのシログとはガーリックライスと目玉焼きにメインのおかずを組み合わせたセットご飯のことです。1日の活動に必要なエネルギーをしっかり補給でき、フィリピン人にとってのソウルフードとなっています。日本人が朝食にご飯、お味噌汁、卵焼き、焼き魚を食べるように、フィリピン人にとって国民的な朝食です。

この記事ではそんなフィリピンの定番朝食の「シログ」について種類や食べられる場所、そしておすすめのお店まで詳しくご紹介します。ぜひ最後までお読みください。

シログ(silog)とは

ではシログの朝食の内容、文化・歴史的背景、現代のフィリピン人にとってのシログについて解説します。

フィリピンの定番朝食

シログ(silog)とは、フィリピンの定番朝食セットで、「ガーリックライス(シナンガグ)」「卵(イットログ)」を組み合わせた言葉です。前にメインのおかずの名前を付けて呼びます。

例えば「タプシログ(Tapsilog)」は、牛肉の干し肉であるタパ(tapa)を加えたもので、「タパ+シナンガグ+イットログ」を意味します。

他にも甘く味付けした豚肉のトシノのシログは「トシログ(Tosilog)」、フィリピン風ソーセージのロンガニーサのシログは、「ロンシログ (Longsilog)」と言います。

ガーリックライスの「シナンガグ」はご飯を塩とにんにくで炒めたものです。ガーリックの匂いが食欲をそそります。目玉焼きの「イットログ」は通常半熟で焼き、ご飯に混ぜ合わせて食べます。

シログの文化・歴史的背景

もともとフィリピンでは、歴史的に肉を食べる習慣はそれほど強くありませんでした。しかし、16世紀からのスペイン植民地時代に肉料理が導入され、徐々に食文化が変化しました。

スペイン植民地時代には肉の保存技術がフィリピンに持ち込まれ、塩漬けや砂糖漬け香辛料の利用などが、メインのおかずとなるタパやトシノの調理法に影響を与えました。

さらに1980年代にはアメリカのファーストフード文化がフィリピンに広がり、手軽に食べられ、高カロリーでスタミナがつく料理としてシログが人気になりました。当初はマニラのローカル食堂で提供されていましたが、味や手軽さからフィリピン全土に広まりました。

現代のシログの役割

現在では、シログは学生や労働者を中心に幅広く親しまれています。

朝早くから活動する人にとって、ガーリックライスに含まれるにんにくの香り、豊富なタンパク質源となる卵と肉料理を組み合わせた料理は、一日の活動エネルギー源が必要な朝に最適です。

シログはカレンデリアと呼ばれるローカルの食堂や屋台でも提供され、学生や労働者に人気があります。シログは朝食時のみならず、一日中食べることができます。

シログ(silog)の主な種類

シログはメインのおかずによって呼び名が変わるのが特徴です。

トシログ(Tosilog)
砂糖でマリネした豚バラ肉「トシノ(Tocino)」をメインにしたシログ。甘みのある肉とガーリックライスとの相性が抜群です。トシノは赤い色をしているのが特徴で、食紅などの着色料によるものです。

ロンシログ (Longsilog)
フィリピン風ソーセージ「ロンガニーサ(Longganisa)」をメインのおかずとしたもの。肉は豚肉、牛肉、鶏肉など地域により異なります。ロンガニーサは地域によって味が異なり、甘いタイプや辛いタイプなどバリエーションが豊富です。

タプシログ(Tapsilog)
魚醤、砂糖、にんにく、コショウで味付けした牛肉の「ビーフタパ(Beef Tapa)」をおかずとするシログです。濃いめの味付けでご飯がすすみます。豚肉や鶏肉、馬のタパもあります。

ダンシログ(Dangsilog)
干し魚のダンギット(Danggit)をメインのおかずとしたシログで香ばしい味が特徴です。

コーンシログ(Cornsilog)
コーンビーフ(Corned Beef)をメインのおかずとするシログです。

バンガシログ(Bangsilog)
フィリピンの代表的な魚のバンガス(ミルクフィッシュBangusとも言う)をメインとしたシログです。

アドボシログ(Adobosilog)
酢・にんにく・醤油・ローリエなどで豚肉や鶏肉を煮込んだアドボ(Adobo)をフィリピンの伝統的な料理をメインのおかずとしたシログです。

スパムシログ(Spam Silog)
缶詰のハム(Spam)をメインのおかずとするシログです。

シログの付け合せには、きゅうりやトマトのスライスなどが通常添えられています。食べ方は比較的自由で個人の好みによって楽しむことができます。

シログ(silog)はどこで食べられる?

シログはフィリピンの家庭料理でもありますが、ローカルな食堂やレストランなど食べられる場所は多くあります。

ローカルな大衆食堂(カレンデリア)

フィリピンのローカル食堂は「カレンデリア(Carinderia)」と呼ばれる大衆食堂です。大衆食堂は学校や職場の近くにありフィリピン料理を提供しています。様々な種類のおかずとご飯が並んでおり、シログも提供されています。

大衆食堂では、一般的に安価にシログが提供されていますが、衛生面については日本の基準と異なるため観光客は注意が必要です。

シログ専門店

フィリピンにはシログ専門店も多いです。個人経営の小さなお店やシログ専門のチェーン店もあります。シログ専門のチェーン店には「タパキング(Tapa King)」「シナンガグエクスプレス(Sinagag Express)」があります。シログ専門店ではシログのメニューが豊富な点が特徴です。

個人経営のシログ専門店は、市場や街の通り、住宅街で見つけられます。一方でシログ専門のチェーン店は、商業施設や空港などでも見つけることができ、観光客でも入りやすいお店が多いです。24時間営業しているお店が多く、朝食だけでなくランチや夜食としても利用することができます。

ファーストフードチェーン店

フィリピンの国民的な料理であるシログはフィリピンのファーストフードチェーン店でも食べることができます。

ジョリビー(Jollibee)
フィリピンで高い人気を誇るファーストフード店のジョリビーですが、朝5〜6時頃から朝食メニューを提供している店舗が多くあります。

マクドナルド・フィリピン
世界中でおなじみのマクドナルドでもローカルメニューとして朝マックにシログメニューが用意されています。

チャオキング(Chowking)
中華料理のチェーン店ではありますがシログ風朝食セットも扱っています。

これらのファーストフードチェーン店は店内にエアコンが効いていて比較的清潔で、英語での注文も可能なため観光客にもおすすめです。

マーケットや屋台

シログはマーケットや屋台でも食べることができます。公営の市場は早朝から営業しているところが多く、注文するとその場で調理をしてくれます。路上やバスターミナル付近にある屋台でもシログが提供されており、手軽に朝食や軽食として利用することができます。

ホテルの朝食

ビュッフェ形式のホテル朝食の場合、フィリピン料理の朝食の一例としてシログが用意されています。ホテルでは外国人観光客でも食べやすい味にカスタマイズされていることが多いです。

その他の主なフィリピンの朝食

フィリピンにはシログの他にも様々な種類の朝食があります。

パンデサル(Pandesal)

パンデサルはフィリピンの朝食で良く食べられるロールパンです。「Pan de sal」とはスペイン語で「塩のパン」という意味です。そのまま食べるだけではなくコーヒーや牛乳などに浸して食べたり、ジャムやチーズ、卵やイワシを挟んで食べたりすることもあります。

パンデサルは早朝から街角で焼き立てが販売されます。外はカリッと中はふわっとした食感でほんのり甘さもあります。

タホ(Taho)

フィリピンのタホとは、柔らかい食感の温かい豆腐に、黒蜜やサゴというデンプンの粒状のトッピングをかけて食べる朝食です。おやつとしても食べられます。

アロス・カルド (Arroz Caldo)

アロス・カルドは鶏肉とお米のお粥です。生姜やニンニクなど薬味の味が効いています。色が黄色いのはサフランが使用されているためです。フィリピンのコンフォート・フードです。

プト/プト・マヤ (Puto/Puto Maya)

プトはフィリピンの伝統的な朝食でちまきのイメージに一番近いです。蒸したもち米に砂糖やココナッツをトッピングして食べます。

シログ(silog)が食べられるおすすめのお店

シログのお店は個人経営のお店が多いですがここでは観光客でも入りやすいチェーン店のお店を中心にご紹介します。

マニラ首都圏のおすすめ店

タパ・キング(Tapa King)
フィリピンのシログ専門店の中では最大のチェーン店です。マニラだけでも店舗が数十件あります。24時間営業でいつでも気軽に楽しむことができます。メニューの中でもタパが特に人気です。

Rufo's Famous Tapa
マカティ地区にある人気のフィリピン料理のチェーン店です。シログを中心とした料理が、ファミレスのようなアメリカンな雰囲気のお店で提供されています。

セブのおすすめ店

Silogan Ni Gian
セブの地元の人に愛されているzシログのお店です。リーズナブルな価格と伝統的なシログで味で評判の高いお店です。

まとめ

以上フィリピンの代表的な朝食であるシログについて解説をしました。

シログはフィリピン人のソウル・フードと言える食べ物で、フィリピンで活動する人々の日々のエネルギー源となっています。

チェーン店やローカルな食堂で気軽に食べられるので、皆さんもフィリピンを訪れた際にはぜひトライしてみてください。

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