
フィリピンで癒しといえば、セブ島のマッサージやスパを思い浮かべる人も多いでしょう。
しかし、もっと精神面に作用する癒しを提供する場所があるのはご存知でしょうか?
それがシキホール島です。
シキホール島は観光地としてはマイナーかもしれませんが、世界的に見ても唯一無二の体験ができる島です。
今回の記事では、そんな隠れた癒しスポット、シキホール島について紹介していきます。
シキホール島とは?“癒しの楽園”が秘める魅力
まずはシキホール島の基本情報から見ていきましょう。
これから訪れる場所がどんな場所なのか知っておくことで、本来なら気が付かなかった些細なことに気が付くことができます。
精神的な癒しと自然
シキホール島の代名詞といえば、精神世界と癒しです。
シキホール島およびその周辺に住む人々は、信仰心の厚いフィリピンの中でも一際精神的な世界を大事にしています。
先住民たちによる儀式がそのまま今でも残っており、その儀式による「精神的浄化」を目的にシキホール島を訪れる人もいます。
ヒーラー(Healer)による浄化儀式は観光客に特に人気で、ガイド付きで儀式を受けることも可能です。
日常に溶け込む文化
シキホール島は、至る所で文化を感じることができる場所です。
人口の90パーセント以上がキリスト教信仰者ということもあり、教会や宗教施設が手厚く保護されています。
ラジ教会や修道院、サンフランシスコ教会などはそのいい例でしょう。
建設から200年以上経つ現在でも島の人々にフィリピンにおける宗教の存在意義とその歴史を伝えています。
シキホールの場所
シキホール島はヴィサヤ諸島の一部で、セブ島、ボホール島、ミンダナオ島の近くにあります。
面積は343.5平方キロメートル、人口は10万3000人と、フィリピンの中でも小さいコミュニティーです。
内陸には標高628mのバンディラーン山を含む丘陵地帯が広がり、海岸には珊瑚礁が点在しています。
全体的にこじんまりとしていて、静かな場所です。
シキホールの歴史
・先史
島の起源は諸説ありますが、地震や津波で浮上した、と言い伝えられています。
初期の住民はKatsugasonという地域に住み、農耕を主な産業として生活していました。
・スペイン統治時代
1565年にはレガスピ遠征隊が島を発見し、生息している蛍が火をまとっているように見えることから「火の島」と名付けました。
1783年に、正式に自治体と教区が設立されます。
・アメリカ・日本の占領と独立
シキホール島は1901年にアメリカに、第二次世界大戦中には日本に占領されています。
その後1971年に正式にシキホールと名付けられ、1つに自治区として発展していきます。
シキホール島への行き方
シキホール島は、セブ島やマニラに比べると小さな都市なので、ダイレクトに行くことはできません。
シキホール島まで辿り着く方法や、最短ルートについて解説していきます。
成田・羽田空港からのルートと所要時間
日本からシキホール島へ行くにはまず、最寄りの国際空港ボホール空港まで飛びます。
直行便でおよそ5〜6時間です。
ボホール島からフェリーに乗り換え、シキホール港へ向かいます。
およそ5時間かかるので、日本から現地に到着するまでに1日かかると思っておいた方がいいでしょう。
そのほかには、セブ島からフェリーで向かったり、チャーター機でシキホール空港まで行くという手段もあります。
空港周辺やシキホール島内はホテルなど宿泊施設が充実しているため、宿の心配はありません。
航空券が安い時期は?
シキホール島までの航空券の料金が安い時期はズバリ、5月から10月です。
天気が不安定で雨に見舞われる確率が高くなるのですが、その分観光客が少ないため、国内線も国際線もチケットは安い料金になります。
逆に12月から4月の乾季は快適ですが、その分観光も活発になるのでチケット代は高くなります。
ちなみに、平日に出発するとさらに安くなります。
最短・最安ルートを考えてみた
まず、成田空港か羽田空港からセブ島まで飛びます。
そしてセブ島から飛行機でドゥマゲテまで国内線で飛び、トライシクルとフェリーを組み合わせてラレナ港までいきます。
このルートなら、最短で8時間程度で現地まで辿り着けるでしょう。
予算があるのなら、チャーター機や水上飛行を利用することで、より時間を短縮することができます。
シキホール島のおすすめスポット
続いて、シキホール島のおすすめ観光スポットを見ていきましょう。
自然あり、文化あり、リゾートあり、癒しスピリチュアルあり。
少し隠れ家的要素もあるので、バケーションにはもってこいの場所です。
カンブガハイ滝(Cambugahay Falls)
シキホール島を代表する観光スポットです。
滝が3段階に分かれて流れ、エメラルドグリーンの天然プールを作り出します。
見た目だけでも十分楽しめますが、飛び込みやイカダを楽しむこともでき、癒されたい方もアクティブになりたい人も両方楽しむことができます。
入場料はかかりませんが、駐車場代、アクティビティに使うグッズ代は有料なので気をつけましょう。
ラジ教会と修道院(Lazi Church and Convent)
スペイン統治時代に建てられたカトリック教会です。
フィリピンの中でも綺麗に残っている植民地建築と言われています。
隣接する東南アジア最大規模の修道院は、現在は博物館として使われています。
現在、世界遺産暫定リストに登録されています。
ボロボロ(Bolo-bolo)とマナナンバル文化
「魔術師の島」と呼ばれるシキホール島では、伝統的なヒーリング文化が今も残っています。
マナナンバルと呼ばれる伝統治療師がたくさんいて、祈祷やハーブを使って癒しの儀式を行います。
その中でもボロボロと呼ばれる、水を使ったヒーリングセッションは、観光客向けに体験も行っているので注目です。
ブラックサタデーには、島全体でヒーリングフェスティバルが催されます。
トゥボッド・マリン・サンクチュアリ(Tubod Marine Sanctuary)
トゥボッド・マリン・サンクチュアリは島の西部にある海洋保護区です。
スノーケリングやダイビングのスポットですね。
これぞフィリピンというような、熱帯魚やウミガメ、珊瑚礁の観察をすることができます。
保護区であるため透明度が非常に高く、30m先まで見渡すことができます。
ハーモニークラフト(Hambilica Harmony House)
ハーモニークラフトは、オーガニックフードやリサイクルアートなどのエコでローカルな体験ができるゲストハウスです。
ヨガやガイド付きの秘境ツアーなどで、ゆっくりとした時間を過ごせるでしょう。
ヒーリング・サンクチュアリ(Healing Sanctuary)
シキホール島の一部のリゾートやスパでは、伝統的なヒーリング術とアロマセラピーを組み合わせた「スピリチュアル・リトリートプログラム」を実施しています。
ヨガ、マッサージ、瞑想を通して、体と精神を癒す体験が、世界中で注目を集めており、海外からもヒーリング・サンクチュアリを求めてシキホール島に訪れる人が多くいます。
シキホール島の伝統的な癒し体験
シキホール島は国内外から「ヒーリングアイランド」として知られています。
最後にこの神秘的な癒し体験について、掘り下げていきたいと思います。
癒しの島と呼ばれる理由
癒しの島と呼ばれる理由は、まずその見た目です。
スペイン統治時代にレガスピ遠征隊が島を発見した際、大量の蛍が飛び交っていました。
その様子があまりに幻想的で、彼らはシキホール島に「火の島」という二つ名を与えたのです。
そんな幻想的な見た目を持った上で、島独自の薬草文化や信仰心に基づく慣習が注目され、「癒しの国」と呼ばれるようになったのです。
マナナンバルとは
マナナンバルは、シキホール島の伝統療法を学んだヒーラーの呼び名です。
医療技術とは異なり、薬草やオイル、呪文、祈祷などによって癒しの術を行います。
病だけでなく、不幸を癒すこともできるのだとか。
どんな癒し体験がある?
・ボロボロ
ボロボロは水を使った、悪魔祓いの儀式です。
水、石、竹のストローを使って邪気を追い払います。
・タマス
火で炙った紙の焦げ方、ロウを水に垂らした時の形、卵の黄身の模様など、偶発的にできるものを持って、人の病気や不幸の原因を読み取る占いの儀式です。
タマスの診断をもとに、今後どういった儀式を行うのかを決めます。
・ハーバル・ヒーリング
シキホール島のヒーラーたちは、草や木の根、樹皮などを使った治療法を受け継いでいます。
ラグンディ、サンバン、モロ、ニームなどの植物を煎じ茶、オイル、塗り薬などに加工して、儀式で使用します。
癒し体験で気をつけたいこと
シキホール島での癒しを体験する際に、気をつけなければいけないことがあります。
それは、医療とは違うということ。
あくまで信仰に基づいて受け継がれてきた文化であり、科学的に証明されているものではありません。
まとめ
シキホール島の観光は、単なるアクティビティだけでなく、自分の内面と向き合う時間になります。
楽しい思い出を作る旅もかけがえのないものですが、静寂を手にいれる旅もまた良いのではないでしょうか。
シキホール島で癒しを体験したい方は、英語力を磨いてから訪れることをおすすめします。
現地にガイドはいますが、日本語を話せるガイドを見つけるのは困難です。
そんな時に英語が少しでも理解できれば、英語のガイドを通して、癒し体験を少しでも多く吸収できます。
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◇経歴
・アメリカ、オクラホマ州の四年制大学を卒業
・英語学習に関するブログを中心に、英語ライター・翻訳家として活動(現在)
◇資格
・TOEFL503点(大学入学時)
・Bachelor of Arts(文学士号)
◇留学経験
渡航先:アメリカ、オクラホマ州タレクア
留学期間:2012〜2017(5年)
学校名:Northeastern States University
◇海外渡航経験
・高校卒業後に、アメリカのオクラホマ州にあるNortheastern州立大学へ5年間の正規留学を経験
◇自己紹介
高校時代にアメリカの音楽文化に興味を持ち、アメリカへの大学留学を決意したことが、英語学習を本格的に始めることになったきっかけです。渡米後に3ヶ月の語学研修とTOEFL試験をクリアし、正規入学を果たしました。音楽学部にてJazz Studiesを専攻し、複数のバンドでギタリスト・ベーシストとして活動したことは一生の財産です。言葉はその人の価値観を定義付け、語学の習得は世界の見え方を変えます。自分が今も現在進行形で経験している、言語の魅力を発信するために、日々、英語・語学に関する情報発信をしています。