
フィリピン留学を考えているけれど、
ミンダナオ島の大学について情報が少なくて困っていませんか?
どの大学が良いのか悩んでいる方も多いでしょう。
この記事ではダバオ市に位置する名門、アテネオ大学ダバオ校の基本情報や学部、特徴、歴史、キャンパス環境を徹底解説します。
この記事を読めば、アテネオ大学ダバオ校の全貌を理解でき、留学の選択肢が広がるでしょう。
- アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の基本情報
- アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の学部
- アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の特徴
- アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の歴史・沿革
- アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)のキャンパス
- アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の周辺環境
- まとめ
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の基本情報
フィリピンのミンダナオ島、ダバオ市に拠点を置くアテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)は、民間の高等教育機関です。
ローマ・カトリック教会に属するイエズス会がその運営を担っており、首都マニラにある名門アテネオ大学と姉妹校の関係にあります。
在籍学生数は約1万7千人、教職員・研究員は約1,500名です。
学期制度はセメスター制を採用しており、学生が利用できる寮も用意されています。
入学にあたっては、高等学校の卒業資格を有し、かつ大学が実施する入学選考試験に合格することが求められます。
入学試験の科目としては、英語、数学、IQテストが挙げられます。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)では、入学金は徴収されません。
授業料は年間およそ15万円からとなっており、選択する学部・学科によって変動します。
寮の費用は1セメスターあたり90,500ペソで、比較的高めに設定されています。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の学部
アテネオ大学ダバオ校では、学部と専門職学部があり、幅広い分野を学ぶことができます。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)には、以下の学部があります。
・アーツ・アンド・サイエンス
・経営管理
・看護学
・工学・建築
・教育
専門職学部は、法学部のみです。
また、設置学科は以下のとおりです。
| IT系 | コンピュータサイエンス、データサイエンス、情報システム、情報テクノロジー |
| 社会学系 | 人類学、経済学、政治学、心理学、社会学、ミンダナオ発展学、イスラム教学、ソーシャルワーク、国際関係学(アメリカ研究、アジア研究)、公共マネジメント |
| 教育系 | 幼児教育、初等教育、中等教育 |
| サイエンス系 | 生物学(基礎生物学、医療生物学)、化学、数学、環境科学 |
| 医療&ヘルスケア系 | 看護 |
| 言語系 | 英語 |
| コミュニケーション&情報サイエンス系 | コミュニケーション |
| エンジニアリング系 | 航空エンジニアリング、建築、化学工学、建設、コンピュータエンジニアリング、電気工学、電子工学、産業工学、機械工学、ロボット工学 |
| ビジネス系 | 会計、経営(ビジネスマネジメント、財務マネジメント、HRデベロップメント、マーケティング)、起業、管理会計 |
一部の学部は政府機関から最優良認定または優良認定を受けており、特にIT系と教育系が推奨されています。
法学分野も国内トップ10のロースクールに位置付けられています。
また、1979年に化学工学プログラムが導入され、1984年には土木工学、電気工学、機械工学のコースも開講しているように、理系分野に力を入れているのが特徴です。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の特徴
アテネオ大学ダバオ校は、質の高さが際立つ教育と地域社会への貢献活動に力を入れていることで知られています。
ここでは、アテネオ大学ダバオ校の特徴を解説します。
卓越した評価
アテネオ大学ダバオ校は、ダバオ地域において長年にわたりトップクラスの大学として認知されており、優秀な学生たちの進学先として人気を集めています。
国際的な評価も高く、教育シンクタンクであるQS World University Rankingsが実施した2021年のアジアにおける優秀な大学調査では、501位から550位の間に位置付けられました。
フィリピンの大学でこのランキングに選ばれるのは少数で、ダバオにおいてはアテネオ大学ダバオ校が唯一の選出です。
さらに、国際的な学術誌と科学的な成果を評価するAD Scientific Index(アルパー・ドジャー科学指標)が発表した2022年2月の世界の科学者・大学ランキングにおいて、同大学の複数の教員が名を連ねました。
2009年には、フィリピンの学校・大学認定協会(PAASCU)から「機関レベルでの認定」を受けています。
この認定を受けている教育機関はフィリピン国内でわずか6校に限られており、ミンダナオ島にある大学の中では唯一です。
研究活動と社会への貢献
アテネオ大学ダバオ校は、ミンダナオ島に焦点を当てた研究論文を集めた学術雑誌「Kinaadman」を1979年に創刊しました。
加えて、1984年には、査読制度が導入された学術ジャーナルである「Tambara」も発行を開始しています。
また、2018年には大統領府が推進するプロジェクトである「アテネオ・デ・ダバオ・アカデミー・フォー・ライフロング・ラーニング(ADD-ALL)」を始動させました。
これは25歳以上の方々を対象とした生涯学習プログラムであり、受講生が収入を得る機会を提供することを目的としています。
起業家精神と技術革新を結びつける現代的なビジネス手法であるテクノプレナーシップを取り入れた、さまざまな短期学習コースが開講されており、現時点では太陽光発電技術やポリマークレイ造形などのプログラムが提供されています。
太陽光発電技術に関するコースでは、システム設計やシリコンベースの太陽電池技術といった、幅広い知識とスキルを習得できる内容となっています。
国際的な交流と文化の振興
アテネオ大学ダバオ校は国際交流も積極的に行っており、国立中山大学(台湾)や華僑大学(中国)との間で交流実績があります。
特に、中国のアモイ市に位置する華僑大学との協定に基づき、2019年12月には孔子学院が開設されました。
この孔子学院は、中国語と中国文化に関する研究を通じて、両国の文化・教育面での交流を促進し、中国とフィリピンの友好関係を深めることを目指しています。
これは、ミンダナオ島およびルソン島以南地域において唯一の孔子学院です。
校風と規律
アテネオ大学ダバオ校はキリスト教系の教育機関であるため、規律を重んじる校風として知られています。
制服の着用が義務付けられており、学生は皆きちんと制服を着用しているため、真面目な雰囲気が醸成されています。
学習に集中したいと考えている学生にとって、最適な環境と言えるでしょう。
大学内では新入生オリエンテーション、リーダーシップ育成のためのキャンプ、研修旅行、スポーツ大会、メンター制度など、さまざまなイベントが開催されています。
長期休暇としては、第1学期末(10月から11月)、クリスマス休暇(12月第3週から1月第1週)、第2学期末(3月から5月)が設けられています。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の歴史・沿革
アテネオ大学ダバオ校は、ミンダナオ地域の教育における重要な役割を果たすことを目指し、1948年にその歩みを始めました。
アテネオ大学ダバオ校の歴史は以下のとおりです。
・1948年:アメリカ合衆国のイエズス会士、セオドア・ダイグラ師によって創設
・1961年:法学部が開設され、後に国内トップ10に入る名門ロースクールへと成長
・1968年:法学研究科を設置
・1979年:化学工学科が新設。同時に、ミンダナオに特化した研究論文を集めた学術雑誌「Kinaadman」が創刊。
・1984年:専門家による審査を経た学術誌「Tambara」が刊行。土木、電気、機械工学の学科も新設
・2009年:フィリピンの学校・大学認定協会(PAASCU)より、ミンダナオの大学として唯一、「機関認定」を受ける
・2018年:フィリピン大統領府が推進する生涯学習プログラム、「アテネオ・デ・ダバオ・アカデミー・フォー・ライフログイン(ADD-ALL)」がスタート
・2019年:中国の厦門市に位置する華僑大学との協力により、ミンダナオ島およびルソン島以南エリアで唯一の孔子学院が開校
・2022年:国際的な学術評価機関であるアルパー・ドジャー(AD Scientific)科学指数による世界科学者・大学ランキングにおいて、同大学の教員が多数選ばれ、その学術水準の高さが世界的に評価される
これらの歩みを通して、アテネオ大学ダバオ校は設立当初より、学問領域の拡大や研究活動の活性化、国際的な連携の促進、そして地域社会への貢献を着実に実現しています。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)のキャンパス
アテネオ大学ダバオ校は、ダバオ市内に点在する複数のキャンパスを擁し、広大な土地と十分な設備が整備されています。
アテネオ大学ダバオ校には、以下3つのキャンパスがあります。
・メインキャンパス
・マティナ地区キャンパス
・バンカル地区キャンパス
アテネオ大学ダバオ校の構内は広々としており、計12の建物が隣接して立っています。
キャンパスの周辺には適度な自然環境が保たれ、静かで落ち着いた雰囲気の中で学業に専念できる環境が整っています。
また、学生用の宿泊施設も提供しており、学生はキャンパス内で生活を送ることができます。
寮の部屋は原則として2人部屋で、1学期あたりの滞在費用は90,500ペソです。
アテネオ大学ダバオ校(Ateneo de Davao University)の周辺環境
アテネオ大学ダバオ校のメインキャンパスはダバオ市の中心部にあり、学生にとって非常に好都合な生活環境を提供しています。
キャンパス周辺には、学生生活を支える多様な施設が点在しています。
アルデビンコショッピングセンターへは歩いて5分、ロクサスナイトマーケットへは歩いて2分、アブザーラモールへも車でわずか5分と、主要な商業施設へのアクセスが容易です。
近隣にはカフェも充実しており、毎日の買い物やリフレッシュに困ることは少ないでしょう。
交通アクセスも非常に良好です。
キャンパス周辺は交通量が多いため、タクシーやバスをすぐに利用できます。
これにより、市内各地への移動が円滑に行えます。
さらに、海にほど近いという特徴も持っています。
授業の合間や週末には、海岸沿いを散歩して気分転換を図ることができ、ダバオ特有の自然を満喫できます。
以上のように、アテネオ大学ダバオ校の周辺環境は、学習に最適な落ち着いた雰囲気と、都市生活の利便性を併せ持ち、学生にとって魅力的な環境と言えるでしょう。
まとめ
この記事では、アテネオ大学ダバオ校について解説してきました。
アテネオ大学ダバオ校は、フィリピン・ミンダナオ島ダバオ市に位置するイエズス会運営の私立大学です。
質の高い教育と地域社会への貢献で国内外から高く評価されており、国際的な大学ランキングにも選出されています。
ITや教育、工学、法学など幅広い分野を提供し、研究活動、生涯学習プログラム、国際交流にも注力しています。
規律を重んじる校風と、落ち着いて学習できる環境が特徴です。