みなさんは、「フィリピンのご飯」と聞いてどのようなイメージを持つでしょうか?具体的な料理名が思いつく、という方は意外と少ないかもしれません。
そして、もしかしたらなかには「フィリピンのごはんはおいしくない」という意見を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
そこで、今回の記事では、フィリピン料理の特徴や、まずいと思ってしまう場合の原因、人によって好みが分かれるフィリピン料理、フィリピンのおいしい定番料理などについてわかりやすく解説していきます。
海外のごはんに興味がある方、フィリピン留学・旅行を考えていて食事について知りたいという方などは、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
フィリピン料理の特徴
まずは、フィリピン料理がどのような特徴を持っているのか、一緒にチェックしていきましょう!日本の料理や食文化とは異なる特徴がありますよ。
脂っこいものが多い
みなさんもイメージしやすいかと思いますが、フィリピンは1年を通して気温が高いです。
フィリピンに限らず、暑い国では、体力をつけたり、カロリーを多く必要とするために脂っこい料理が多いという特徴があります。
炒め物、フライなども多いのですが、これはフライにすることによって保存期間が長くなるからだと言われています。
後ほど詳しくご紹介しますが、フィリピンの定番料理も、油を使ったものが多いです。
甘い料理が多い
脂っこいものと同じように、カロリーを多く必要とするために、甘い料理や甘い味付けのものも多くあります。
スイーツだけでなく、甘いソースなどもよく見かけます。
もちろん全員ではありませんが、フィリピンでは甘いものが好きな人が多いと言われています。
外国との関わりのなかで発展した独自の食文化がある
7,641の島々から構成されるフィリピン。地理的な特殊性に加え、歩んできた歴史の複雑さも料理に影響を与えています。
中国の商人たちがやってきたり、長きにわたるスペインの統治時代があったり、その後米比戦争を経てアメリカ統治時代がありました。
そのため、中華料理やその調理法の影響を受けたり、スペインやメキシコの食文化が入ってきたり、アメリカの現代的な料理がもたらされたりしました。
こうして、諸外国との関わりのなかで、フィリピン料理は独自の発展をとげてきたと言えます。
フィリピン料理がまずいと思ってしまう原因
フィリピン料理の特徴がわかりましたね。つづいてここからは、フィリピン料理があまりおいしくないと感じてしまう場合の原因をいくつかご紹介していきたいと思います。
なお、当たり前のことですが、フィリピン料理が「まずい」と感じるかどうかは人によって異なります。個人差があることをご承知のうえ、お読みいただければと思います。
また、フィリピンの人々の前で、「フィリピンの料理はまずい」と直接はっきり言うのはやめましょう。
食べられないものや苦手なものがある場合、あらかじめ伝えるのはもちろんOKですが、誰しも自分の国の食事を「まずい」と言われるのは気持ちが良いものではないためです。
味付けが濃い
フィリピン版お味噌汁ともいえる、定番の「シニガン」をはじめとして、フィリピンの料理は味付けが濃いものが多く、それが苦手に感じる方もいます。
日本の料理でも酸っぱいものはありますが、馴染みのない場合には強すぎると感じてしまうでしょう。
また、酸っぱいものに限らず、塩味がかなり強かったり、甘さが強かったりと、料理の味付けが強い・濃いため、日本料理の繊細な味付け・薄味に慣れていると、フィリピンの料理の味付けが極端に感じてしまうことがあります。
味付けがどれも似ている
フィリピンは多様な島々がありますが、基本的に料理では同じような調味料が使われています。
トゥヨ(大豆・食塩からできた醤油で、大豆の風味が強い)、
スーカ(サトウキビやココナッツからできた酢)、
パティス(魚に塩を混ぜて発酵させたもので、塩辛いことが一般的)
などの日本ではあまり馴染みのない調味料もあります。
ほかにも調味料はありますが、限られたもののなかで調理をするため、どうしても料理の味が似通ってしまいます。
これが、飽きてしまったり、かわりばえしないと感じてしまう原因にもなります。
知っている料理の味付けが異なる
フィリピンでは、ミートソースパスタ・スパゲッティなども人気があるのですが、日本のものとは味付けが異なるのです。
フィリピンのミートソースパスタ・スパゲッティはなんと「甘い」のです。
この独特の甘いスパゲティは、「フィリピーノ・スパゲッティ」や「スイート・スパゲッティ」とも呼ばれています。
このように、知っている料理の味付けが日本のものと異なることも、「まずい」と感じてしまう原因になり得ます。
現地のスーパーマーケットなどでは、フィリピン風の味のものとそうでないものの二通りが販売されているそうです。
フィリピンの大人気ファストフードチェーン・ジョリビーにもミートソーススパゲッティがあるのですが、こちらも甘いです。
第2次世界大戦中、トマト不足に陥り、代わりに現地でよくとれるバナナを使い始めたのが、はじまりだと言われています。
見た目が独特の料理がある
日本では、レストランでの料理はもちろん、家庭料理でも色合いを大切にしたり、盛り付けを工夫したりと、「見た目・見栄え」が意識されていますよね。
しかし、フィリピンの料理は見た目があまりおいしくなさそうに見えてしまうものや、見た目にインパクトのあるものなどがあります。
実際に食べてみたらおいしいけれど、見た目が茶色ばかりであまりきれいに見えない、ということもあります。
また、色味だけでなく、日本人が抵抗を感じてしまうような見た目の料理もあります。
たとえば、バロットやディヌグアンなどです。バロットとは、孵化直前のアヒルの卵を茹でた料理です。
雛の形が見えてしまうこともあるため、抵抗感を感じる方も少なくありません。
ディヌグアンは、豚の血と内臓肉を使ったシチューのような料理です。色が濃い茶色~黒色に近いため、あまりおいしそうには見えないと感じる方もいます。
日本と異なる特徴を持つお米
フィリピンでもお米はお米のため、よく食べられています。しかし、日本人の私たちが食べ慣れているような日本のお米とは性質が違うため、苦手に感じてしまう方もいます。
こうした特徴を持つことから、フィリピンではごはんをスープやおかずのソースに絡めて食べることが多いです。
人によって好みが分かれるフィリピン料理
ここからは、好き嫌いが分かれやすいフィリピン料理をご紹介します。
シニガン
先ほどご紹介したシニガンは、酸味が強いため好き嫌いが分かれやすいフィリピン料理のひとつです。
豚肉、魚、エビ、野菜などが入っており、栄養もたっぷりです。
苦手と感じない方は、ぜひ食べてみてくださいね。
ディヌグアン
豚の臓物を豚の血で煮込んでつくるシチューで、見た目が黒っぽいことから、抵抗感を感じる方が多い料理です。
しかし、スパイシーさと、豚の旨味が感じられ、ごはんとの相性もとても良いです。
豚の血にはビタミンC、鉄分、タンパク質、カルシウム、ナイアシン、リンなどが含まれているため、栄養価も高いです。
フィリピンのおいしい定番料理
最後に、フィリピン料理のなかでも、おいしいと感じる方が多いもの・日本人の口にも合いやすいものをご紹介します!
パンシットカントン
パンシットカントンは、フィリピン風焼きそばといった料理です。
具材は野菜や肉、えびなどで、醬油やナンプラー、塩、コショウなどで味付けされたくせのない味です。
「カラマンシー」という栄養価の高い酸味の効いた柑橘類をしぼってかける人がおおいです。
シシグ
シシグはフィリピンの定番料理で、細かく刻んだお肉を醤油、ビネガー、にんにく、唐辛子で炒めて作ります。
やや脂っこく、しっかりした味付けですが、ごはんとの相性はぴったりです。
まとめ
今回の記事では、留学や旅行の渡航先としても最近特に人気が高いフィリピンの料理について、「まずいって本当?」という噂を検討していきました。
具体的には、フィリピン料理の特徴や、まずいと思ってしまう場合の原因、人によって好みが分かれるフィリピン料理、フィリピンのおいしい定番料理などについてわかりやすく解説していきました。
記事のなかでもご紹介したとおり、食べものの好みは人それぞれですし、フィリピン料理のなかには、好き嫌いが割とはっきり分かれるものもあります。
留学や旅行を充実したものにさせるため、ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
また、ご紹介したフィリピンのごはん事情や料理、食文化などについて、「もっと詳しく知りたい」「ネイティブの意見を聞いてみたい」と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
フィリピン出身の講師であれば、よりリアルな現地情報を聞くこともできます。
ぜひ、みなさんの英語学習や渡航前の準備にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!