シンガポールは、東南アジアの中心に位置する都市国家です。
小さな国家でありながらその洗練された教育制度は、世界でもトップレベルを誇っています。
シンガポールの大学は、世界大学ランキングでも、常に上位にランクインしていることから、アジアの教育ハブとして、世界中の留学生がその高い教育水準を求めて集まってきています。
今回は、シンガポールの教育制度や大学事情、そして留学生に人気のある代表的な大学を詳しく解説します。
シンガポールに留学するメリットについても触れていきますので、留学を検討している方はぜひ参考にしてください。
- シンガポールの教育制度・大学事情
- シンガポールの有名大学:シンガポール国立大学(NUS)
- シンガポールの有名大学:南洋工科大学(NTU)
- シンガポールの有名大学:シンガポールマネージメント大学(SMU)
- シンガポールの有名大学:シンガポール工科デザイン大学(SUTD)
- シンガポールの有名大学:ラサール芸術大学(LASALLE College of the Arts)
- シンガポールの大学に留学するメリット
- まとめ
シンガポールの教育制度・大学事情
シンガポールの教育制度は、イギリスの制度をベースにしており、小学校から大学まで一貫して高度に組織化されています。
政府の教育政策と投資のもと、学生たちは早い段階から学力を問われ、試験を受けながら進学していきます。
日本の小学校にあたるPrimaryに6年間通い、そして修了にあたり、Primary School Leaving Examinationが実施されます。
シンガポールでは小学校の卒業の時点で学力別に進路が決定してしまうので、大学を目指すのであれば、このPSLEで良い成績を収める必要があります。
そのため、シンガポールの子どもたちは、小学生の段階からみんな必死に勉強します。
小学校卒業後はPSLEの判定に従って、Secondaryと呼ばれる中学校に4年から5年間通い、Junior Collegeと呼ばれる高校に2年間通うと大学への進学が可能になります。
シンガポールには6つの国立大学があり、特にシンガポール国立大学や南洋理工大学は、世界の大学ランキングでも常にトップクラスにランクインしている人気大学です。
シンガポールの有名大学:シンガポール国立大学(NUS)
シンガポール国立大学(National University of Singapore, NUS)は、1905年に設立されたシンガポール最古の大学であり、国内外から最も評価されている大学のひとつです。
アジアの中でもトップレベルの国立大学で、QS世界大学ランキングでは常に上位にランクインしています。
当初は小規模なメディカルスクールでしたが、現在ではシンガポール南西部のKent Ridgeのほか、Bukit TimahとOutramという3つの広大なキャンパスがあり、最新の研究施設が整っています。
シンガポール国内一の長い歴史がある大学であり、合格率はかなり低いと言われています。
工学、医学、法学、ビジネス、社会科学、コンピューターサイエンス、デザインなど、13の学部と4つのGraduate Schoolが存在しています。
特に、工学系とビジネススクールは国際的に高い評価を受けていて、世界中から優秀な学生が集まっています。
多様な奨学金制度が用意されており、成績優秀な学生には学費の免除や生活費の支援もあります。
シンガポールの有名大学:南洋工科大学(NTU)
南洋工科大学(Nanyang Technological University, NTU)は、1981年に設立された比較的新しい大学です。
教育と研究の両面で世界的に高い評価を受けていて、特に工学、科学、テクノロジー分野に強みを持ち、QS世界大学ランキングではNUSに並ぶ評価を得ています。
元々は理工大学として創設されましたが、現在では総合大学として、学部生24,000人、大学院生8,000人が在籍しており、キャンパスには学食の他にも、スターバックスやマクドナルドなどのファーストフードも揃っています。
政府との強力な連携によって、起業支援や実務の機会も豊富で、理工系分野では世界トップクラスの研究成果を上げています。
シンガポールの有名大学:シンガポールマネージメント大学(SMU)
シンガポール・マネージメント大学(Singapore Management University, SMU)は、シンガポール3番手の大学として、2000年に設立された経済学系の学科に特化した国立大学です。
アメリカのペンシルバニア大学のウォートンスクールがモデルとなっており、実践的な経営教育に力を入れています。
ビジネスやマネジメント学科では、新時代におけるリーダーや企業家育成が主目的とされていて、NUSとトップの座を争っています。
少人数制でディスカッションを重視したアクティブラーニング型の授業が特徴で、インターンシップや産学連携プロジェクトが充実しており、実社会との接点が多いのが特徴です。
また、都市型キャンパスで、生活面でも非常に便利です。
ビジネス街との距離も近く、ネットワーキングの機会も豊富にあります 。
シンガポールの有名大学:シンガポール工科デザイン大学(SUTD)
シンガポール工科デザイン大学(Singapore University of Technology and Design, SUTD)は、2012年に設立された新しい国立大学で、マサチューセッツ工科大学との提携によって注目を集めています。
デザインとテクノロジーを融合させた革新的な教育を提供しており、次世代のイノベーター育成を目的としています。
キャンパス内にはスタートアップ支援施設や最新のデジタルラボが整備されていて、学生が自ら課題を発見し、実際にプロトタイプを開発するような実践型の教育スタイルが特徴です。
シンガポールの有名大学:ラサール芸術大学(LASALLE College of the Arts)
ラサール芸術大学(LASALLE College of the Arts)は、1984年に設立された芸術分野に特化した私立の高等教育機関です。
美術、デザイン、音楽、演劇、映画など、多彩な芸術分野で専門的な教育を提供しており、アジアのアートスクールとして高い評価を受けています。
国際的なアーティストや実務家による指導があるほか、展示会やパフォーマンスの機会が多く、表現の場が豊富なこと、芸術系の奨学金制度が整っていること、留学生へのサポート体制が充実していることなどが特徴です。
シンガポールの大学に留学するメリット
ここではシンガポール留学のメリットについてご紹介します。
高い教育レベル
世界の大学ランキングで常に上位に位置するシンガポールの大学は、教育の質が非常に高く、グローバル社会で活躍できる知識やスキルを身につける機会になります。
シンガポールの大学は、アジアはもちろん世界でもトップレベルに位置しています。
特に、シンガポール国立大学(NUS)や南洋工科大学(NTU)は、QS世界大学ランキングでも常に上位の人気大学であり、理系、工学、ビジネス分野では国際的な評価が高いことで有名です。
また、シンガポール政府は教育に力を入れており、留学生にも奨学金や支援制度が整っていて、成績優秀者には学費免除や支援金のチャンスもあります。
国としてもAI、バイオテックなど先端分野に力を入れており、大学の研究機関も活発なのもメリットです。
英語で学べる環境
また、シンガポールは英語が公用語の1つで、授業は基本的にすべて英語で行われるため、英語力を実践的に高めることが可能です。
英語圏での教育を求める学生には最適な環境で、アジア圏にいながら欧米と同等の教育を受けられる点が魅力です。
もちろん生活する上でも、英語でコミュニケーションすることになるので、英語力のアップにつながります。
また、中国語、マレー語、タミル語も街中では使われており、多様な文化が共存する社会なので、異文化理解や国際感覚を自然に身につけることができるのもメリットです。
治安が良く、安全で清潔な生活環境
シンガポールは、治安の良さとインフラの整備状況において、世界的に高い評価を受けている国です。
海外生活が初めてという学生にとって、生活の安心感や安全性は非常に重要な要素です。
2018年度の世界平和度指数では、シンガポールは世界163カ国中第8位にランクインしており、日本の9位を上回る評価を得ています。
犯罪発生率も非常に低く、夜間でも安全に街を歩ける点は、留学生にとって大きな安心材料です。
さらに、インフラの整備状況もシンガポールの魅力のひとつです。
特に公共交通機関は整っており、MRT(地下鉄)やバスが広範囲にわたって運行しているので、日常的な移動において困ることはありません。
医療体制も充実しており、英語対応が可能な病院やクリニックが多数存在しています。
健康面に不安なく生活できる点も大きなメリットです。
アジアと世界を結ぶ地理的な立地
シンガポールは、東南アジアの中心に位置する都市国家であり、アジアと世界をつなぐ重要なハブとしての役割を果たしています。
周辺のマレーシア、インドネシア、タイなどへのアクセスが非常に良く、この地理的な要因によって、シンガポール留学する学生は、学業だけでなく、アジア全体に視野を広げることができる点が大きな魅力です。
休暇を利用して周辺諸国を旅行してさまざまな文化に触れることで、国際的な感覚を養うことができます。
また、シンガポールには多くの多国籍企業や国際機関の拠点が集まっており、キャリア形成の面でも大きなチャンスがあります。
留学生も、こうした企業でのインターンシップに応募することで、将来的な就職にも有利に働きます。
国際的なビジネス感覚を身につけた人材は、グローバル社会で高く評価されるため、国際的なキャリアへとつながっていくのです。
多国籍な環境
アジア最高峰の大学、シンガポール国立大学があるということもあり、シンガポールには世界中から優秀な留学生が集まっています。
母国で優秀な成績を取り、シンガポール政府からの奨学金をもとに留学をしてくる学生も多くいます。
もともと多民族国家な上に、海外からの正規留学も加わり、 多様な価値観や考え方を学ぶことが出来るのは、シンガポール留学の大きなメリットです。
国際的な人脈作りは、将来のビジネスや研究において貴重な財産となるでしょう。
まとめ
シンガポールには、シンガポール国立大学(NUS)や南洋理工大学(NTU)のような世界トップクラスの大学が多数存在し、工学、ビジネス、アートなど、さまざまな分野で国際的な教育を提供しています。
シンガポール政府は教育に力を入れていることもあり、教育制度が高度化されている上に、英語の環境や治安の良さ、インフラの整備度、多国籍なコミュニティ、地理的なアドバンテージなど、留学先としての魅力も非常に高いです。
この機会にシンガポール留学を選択肢の1つとして検討して頂ければ幸いです。

◇経歴
英語圏での生活、業務歴10年以上
◇資格
TOEIC900点代後半
◇留学経験
ニュージャージーへ1年間
◇海外渡航経験
シンガポールで2年、台湾で3年、タイで2年仕事してました。
◇自己紹介
英語ができれば世界が広がります!
海外生活経験を活かして、楽しい部分だけではなく、リアルな生活をお届けします!