「サントル」っていったいどんな果物?食べ方や見た目をご紹介!

サントル、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

「サントルってどんな果物なんだろう?」
「東南アジアの珍しいフルーツを試してみたい!」

旅行先の市場で見かけたり、友人から話を聞いたりして、謎多きフルーツ「サントル」に興味を抱いている方も多いのではないでしょうか。

サントルは、タイやフィリピンなどの東南アジアで親しまれている熱帯フルーツです。その魅力は、単に珍しいだけでなく、独特の甘酸っぱさとプルンとした食感、そして現地ならではのユニークな食べ方にあります。

この記事では、そんなミステリアスなフルーツ「サントル」の基本情報から、思わず目を引くその見た目、気になる味わいと食感、現地流の食べ方やアレンジレシピ、家庭での栽培方法まで、あらゆる角度から徹底的に解説します!

珍しい熱帯フルーツに興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。

サントルとは?

サントルは、東南アジアを原産とするセンダン科サンドリクム属の常緑高木になる果実です。日本ではまだ知名度が低いですが、現地ではマンゴーやドリアンに並ぶほどポピュラーな存在として、多くの人々に愛されています。

英語では、見た目や味わいがマンゴスチンに似ていることから「ワイルドマンゴスチン(Wild Mangosteen)」や「コットンフルーツ(Cotton Fruit)」と呼ばれています。

樹木の特徴

サントルは熱帯から亜熱帯地域に生育し、その木は驚くほど大きく、最大で40メートル以上にも成長します。まっすぐに伸びた幹と密に茂る枝葉は、現地の人々にとって貴重な日陰や風よけの役割も担ってくれます。

光沢のある美しい葉は見ていて心地よく、季節になると黄色い小さな花も咲かせます。果実の派手さに比べると花は控えめですが、サントルの木は果実だけでなく、樹木としての姿も魅力的です。

品種による違い

サントルには大きく分けて2つの品種があります。1つ目は「黄色種」と呼ばれる品種。黄色種は、熟すと鮮やかな黄色や黄橙色になり、さっぱりとした酸味が特徴です。

2つ目は「赤色種」と呼ばれる品種です。赤色種は、熟すと赤みがかったオレンジや赤褐色になって、黄色種より甘くて香りも豊かです。

ただし、同じ種類でも育った環境や個体によって味わいは変わるので、色だけで味を決めつけるのは難しいところ。現地の屋台では両方のタイプが売られていることが多いので、自分好みのサントルを見つけてみてくださいね。

多彩な呼び名

サントルは東南アジアが故郷で、タイやフィリピン、インドネシア、マレーシアなどの熱帯地域で広く親しまれています。

各国では愛着のこもった呼び名があり、タイでは「ガトォーン」または「クラトーン」、フィリピンでは「サントール」、インドネシアでは「ケチャピ」、ベトナム北部では「サウ」として親しまれています。

ちなみに日本語の「サントル」はフィリピンでの呼び名が英語経由で伝わったものと考えられています。国が変われば呼び名も変わる、それだけ地元の人々の生活に溶け込んでいる証ですね。

サントルの見た目

サントルは独特の外観を持つ熱帯果物です。一度見たら忘れられない特徴的な姿と色彩を持っています。

ここでは大きさ、外皮の特徴、そして果肉と種の構造について詳しく見ていきましょう。

大きさと形

サントルは、テニスボールより少し大きいものから小さめのオレンジくらいまで、さまざまなサイズがあります。直径は5〜10cm、重さは200〜500g程度になることも。

形は完全な丸というより、少し上下が平たい感じです。手のひらにすっぽり収まり、持つとずっしりとした重みがあります。

特徴的なのは上部の小さな突起と底のくぼみ。未熟なうちは少し角ばっていますが、熟すにつれて全体的に丸みを帯びてきます。

見た目は柑橘系の果物に似ていますが、どこか東南アジアらしい独特の雰囲気を持っています。

皮の色と特徴

サントルの皮は、熟すにつれて見た目が大きく変わります。未熟なうちは硬く鮮やかな緑色ですが、徐々に黄色みが増し、完熟すると明るい黄橙色や赤みがかったオレンジ色に変化します。

皮の表面には桃のような微細な産毛があり、触るとやや硬い感触。厚さは5mm〜1cm程度で、果肉を白い綿状の内果皮が包んでいます。完熟したサントルからは南国らしい甘く爽やかな香りが漂います。

時々見られる小さな茶色い斑点は自然なもので、果肉の品質には影響しないので安心してください。

果肉の特徴

サントルの皮を剥くと、まず白い綿のような内果皮があり、その内側に本当の食べ物があります。

食用部分は半透明で淡いクリーム色や乳白色のゼリー状の「房」になっていて、これが種子を包む「仮種皮」です。各房の中には茶色い大きめの種(1果実に3〜10個)が入っています。

食べるときは、この種の周りについているジューシーな部分をしゃぶって味わうのが一般的。果肉は水分たっぷりで、とろけるような滑らかな舌触りが特徴です。

サントルの育て方

エキゾチックな魅力を持つサントルを、自宅で育ててみたいと考える方もいるかもしれません。しかし、サントルは熱帯アジア原産の果樹であり、その栽培には特有の環境条件と、適切な管理方法が不可欠です。

日本の一般的な気候下で育てるのは決して簡単ではありませんが、ポイントを押さえれば、温暖な地域や室内での栽培に挑戦することは可能です。ここでは、サントル栽培の要点を見ていきましょう。

理想的な栽培環境

サントルはタイなどの東南アジアが原産の熱帯果物なので、暖かくて湿度の高い環境を好みます。年間平均気温25℃以上が理想的で、特に冬は10℃を下回ると枯れてしまうことも。

日本では、沖縄や鹿児島南部以外では屋外栽培が難しいです。日光を好む植物ですが、真夏の強烈な西日を浴びると葉が傷むことがあります。排水性に優れた栄養豊富な土壌を好むほか、強い風が吹く場所だと育ちにくい特徴があります。

家庭で育てるなら、鉢植えにして室内で管理するのがおすすめです。温かく、明るい場所で、東南アジアの気候を少しでも再現してあげましょう。

育て方

サントルを育てるなら、まずは果肉を洗い落とした種を植えましょう。殻をハサミで割ると発芽しやすくなります。

種まきは鮮度が大事なので、その日のうちに1〜2cm土をかぶせましょう。発芽には10〜20日ほどかかり、24度以上の暖かさが必要です。

土は排水性のよいものを選び、日当たりのよい場所で育てるのがポイントです。ただし、小さい苗は夏の強い日差しは避け、水やりは表土が乾いたらたっぷりとあげましょう。冬は8度以下にならないよう注意が必要です。

枝が混み合ったら剪定して、成長期には果樹用の肥料をあげると元気に育ちます。実がなるまで5〜8年かかるので、気長に見守ってあげましょう。

サントルの味・食感

サントルの味わいと食感は、東南アジアの熱帯フルーツの中でも独特の特徴を持っています。多くの人が初めて食べる際、その複雑な味わいに驚くことでしょう。

サントルの味は熟度によって大きく変化し、食感も他のフルーツとは一線を画します。それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

サントルの味

サントルの味は「甘酸っぱい」の一言では表しきれない奥深さがあります。最初に感じるのはライムのような爽やかな酸味で、噛むほどにマンゴスチンやライチを思わせる優しい甘みが広がります。

熟し具合でも味わいが変化します。緑色の未熟な果実は強い酸味があって食べられませんが、黄色からオレンジ色に熟した頃が甘さと酸味のバランスが最も良く、美味しくいただけます。さらに熟すと甘みが増していきます。

また、赤色種は黄色種より甘い傾向があり、皮に近い部分には少し渋みや苦味も。この複雑な味わいが、サントルの魅力といえるでしょう。

サントルの食感

サントルを食べる際の楽しみの一つは、その独特の食感にあります。食べるのは種の周りの半透明な果肉部分で、ジューシーでプルプルとした弾力が特徴的です。

口に入れると爽やかな果汁がじゅわっと広がり、まるでゼリーのような食感ですが、自然な柔らかさと弾力があります。マンゴスチンやライチと比べると繊維質が少なく、とろけるような滑らかさです。

現地では種ごと口に含み、果肉をしゃぶって味わうのが一般的。暑い日に食べると、そのジューシーさと清涼感がより一層引き立ちます。夏の暑さを忘れさせてくれる、まさに南国フルーツといった感じです。

サントルの食べ方

サントルのユニークな魅力は、その食べ方にも表れています。東南アジアの現地では、古くから伝わる伝統的なスタイルから、日常的な軽食、さらには料理への応用まで、実に様々な方法でサントルが楽しまれています。

日本ではまだ知名度が低いこの珍しいフルーツですが、アジア食材店やオンラインショップで見つけた時は、本場の食べ方を参考にしながら、ご自身の好みにあわせた味わい方を探してみるのもよいでしょう。

ここでは、サントルの代表的な食べ方と、家庭で楽しめるアレンジレシピをご紹介します。

現地の食べ方と保存法

東南アジアでは、サントルの皮をナイフで剥き、種の周りのゼリー状の果肉を食べるのが一般的です。

タイでは「プリックグルア」と呼ばれる唐辛子・砂糖・塩のミックスされた調味料をつけて食べるのが人気で、甘酸っぱさと辛さが絶妙なハーモニーを奏でます。

フィリピンでは塩をつけてシンプルに味わったり、酸っぱいスープ「シニガン」の具材にしたりします。保存は常温で数日の追熟が可能ですが、完熟したものは冷蔵で2〜3日、長期保存には果肉を取り出して冷凍するのがおすすめです。

アレンジレシピ

サントルは生で食べるだけでなく、様々な料理やスイーツに大変身します。ジャムやマーマレードにして爽やかな酸味と甘みを楽しんだり、シロップ漬けにしてデザートやドリンクのトッピングに合わせたり。

また果肉をミキサーでジュースやスムージーにしたり、他のフルーツと合わせてポンチにしても美味しいです。

意外な使い方としては、サラダに入れたり、ピクルス風の甘酢漬けにしたり、スープや肉料理のソースに加えたりする方法も。

低カロリーで食物繊維豊富なので、ダイエット中のおやつとしても優秀です。ぜひお気に入りの食べ方を見つけてみてくださいね。

サントルに含まれる栄養成分

サントルは、そのユニークな味わいだけでなく、私たちの健康維持に役立つ様々な栄養素を含んでいる点でも注目されています。

東南アジアでは、単なる嗜好品としてだけでなく、古くからその栄養価の高さが認識され、食生活に取り入れられてきました。

ここでは、サントルに含まれる主要な栄養素とその効能、そして伝統医学における活用法について詳しく見ていきましょう。

主要栄養素と効能

サントルにはビタミンCやビタミンB群という栄養素が豊富に含まれています。特にビタミンCは美肌効果や風邪予防に役立ち、ビタミンB群は疲れを感じている方の体力回復をサポートしてくれます。

また、骨や歯の健康を守るカルシウム・リン、女性に嬉しい鉄分も含まれているのが魅力的。食物繊維も豊富なので、お腹の調子を整えたい方にもおすすめです。

これらの栄養素がバランスよく含まれているため、免疫力アップや生活習慣病予防にも一役買っています。

ただし、含有量は品種や熟度、栽培条件によって変動するため、あくまでバランスの取れた食事の一部として取り入れることが大切です。

伝統医学での活用

サントルは東南アジアの伝統医学で古くから薬用植物として親しまれてきました。果実だけでなく、葉・樹皮・根・種子までを余すところなく活用しています。

果実は食欲増進や下痢止めに、葉は煎じて飲むと体力回復や下剤として効果があるとされています。

葉や樹皮は潰して湿布にすると、皮膚のかゆみや炎症を和らげるローションに、また根は、消化不良や月経不順の改善に役立つと言われています。

最近では科学的研究も進み、抗酸化作用や抗菌作用なども報告されています。サントルは、昔ながらの知恵が現代医学でも注目されている、そんな魅力的な果物です。

まとめ

この記事では、東南アジア原産の珍しい果物「サントル」について解説してきました。

サントルは独特の見た目と甘酸っぱい味わいが特徴で、唐辛子と砂糖をまぶして食べる伝統的な食べ方が人気です。栄養価も高く、ビタミンCが豊富なので、健康維持にも役立つ果物です。

日本ではなかなか生のサントルに出会う機会はありませんが、その存在を知るだけでも、食の世界はぐっと広がります。アジア食材を扱う専門店やオンラインショップ、東南アジア旅行中に出会えたりしたら、ぜひ試してみるチャンスです。

この記事で得た知識を参考に、機会があれば珍しいトロピカルフルーツ「サントル」を探して味わってみてくださいね!

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