フィリピンの富裕層の年収を徹底解説!年収の高い地域や職業、富裕層が多いエリアなども紹介

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近年、就職や留学、定年後の移住先などとして関心が高まっているフィリピン。注目を集めているのは、物価の安さや温暖な気候、英語が通じるなどの住みやすい環境だからでしょう。また、近代化が進み、富裕層も数多いことも後押ししていると言えます。

本記事では、フィリピンの富裕層の年収や収入の高い地域、高級住宅エリア、高収入を得ている職業などについて詳しく解説します。

これからフィリピンへの移住や留学、ビジネス展開を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

フィリピンの富裕層の月収・年収は?

フィリピン国内の裕福な層やエリートなどは、月収100万ペソ(約270万円)を超えることも多いです。大企業のオーナーや外資系企業のエグゼクティブ、不動産や建設業界の有力者などが該当します。平均的な労働者の月収を考えると、富裕層の収入は桁違いであることがわかります。

しかし、経済的に潤っているのはわずか10%しかいないと言われている富裕層で、持つものはさらに富み、持たざるものはさらに貧しくなっているのが現状です。

富裕層の月収や年収について、以下の観点から解説します。
・上位10%が国内の富の約76%を保有するフィリピン
・ここ数十年で大きな成長を遂げたフィリピン経済

上位10%が総資産の76%を保有するフィリピン

上位10%の富裕層が国の総資産76%を占めると言われているフィリピン。以下のような財閥や企業グループがフィリピン経済を牽引し、総資産の大部分を保有しています。

財閥名・企業名 特徴
アヤラ・コーポレーション(Ayala Corporation) ・1834年設立のフィリピンで最も古い財閥
・銀行や不動産、通信、エネルギーなど幅広い事業を行っている
・アヤラ家を中心とした家族経営の財閥
サンミゲル・コーポレーション(San Miguel Corporation) ・1890年設立
・アジアで最大の食品・飲料企業として事業を開始し、エネルギーやインフラ事業にも携わる
・財閥的な影響力を持つ企業
LTグループ(LT Group) ・1937年設立
・タバコ産業をはじめ、酒類や銀行、不動産などを幅広く展開
・創業者であるルシオ・タンの家族が所有し、経営している
JGサミット・ホールディングス(JG Summit Holdings) ・1954年設立
・フィリピンで最も大きな財閥で、食品や航空・輸送、不動産開発や銀行、石油など幅広く展開
・ゴコンウェイ家が経営
SMインベストメンツ(SM Investments Corporation) ・1958年設立
・フィリピン最大の小売業者で、不動産や銀行などの事業にも携わる
・設立者であるヘンリー・シー家が支配する家族経営
ロペス・ホールディングス(Lopez Holdings Corporation) ・1993年設立
・発電やメディア業界を中心に、フィリピンの発展を牽引している企業
・ロペス家による経営

ここ数十年で大きな成長を遂げたフィリピン経済

フィリピンはここ十数年で大きく経済成長を遂げてきました。特に2010年代以降は年平均6〜7%という大きな成長率を維持し、ASEAN諸国の中で最も注目される新興国のひとつです。

2024年時点の人口は約1億1,300万人と、東南アジアではインドネシアに次ぐ規模。若年層の比率が高いことも、今後の経済成長において重要な役割を果たしています。

フィリピン経済の主な牽引役は、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、海外労働者からの送金、観光業、建設業、農業などです。特に英語力を活かしたBPO産業は国の経済を支える重要な柱となっており、外資系企業のコールセンターやITサポート業務がフィリピン各地に広がっています。

2005年時点でのフィリピン国内の一世帯あたりの平均年収は約17万ペソ(約39万円)でしたが、2015年には約26.7万ペソ(約60万円)、2023年には35.3万ペソ(約88万円)をマークしました。今後も増加が見込まれていますが、この経済成長の裏で深刻なのが格差問題です。恩恵を受けているのは主に都市部の上位数パーセントの富裕層に過ぎず、農村部や貧困層にはその成長の効果が行き渡っていないのが現実です。フィリピンの富裕層に対して、一般労働者の平均月収は約1.8万ペソ(約4.5万円)前後。両者の収入差は今後も拡がっていくでしょう。

フィリピン国内で給与水準が高いエリア

以下では、フィリピン国内で給与水準が高いエリアを紹介します。

メトロマニラ(マニラ首都圏)

メトロマニラはフィリピン経済の中心地のため、多くの富裕層が集まっています。特に商業の中心であるマカティやボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)は、外資系企業や高級コンドミニアム、商業施設が密集。世帯収入数十万ペソ以上のエグゼクティブが多く居住しています。

セブ

リゾート地として有名なセブは、経済特区やBPO企業の進出が進み、住んでいる人たちの所得水準も高めです。特に、セブITパークやビジネスパーク周辺には外資系企業や富裕層が集中しているため、都市部の中では非常に生活水準の高い地域です。

ダバオ

ミンダナオ島最大の都市であるダバオは、近年は治安の改善に伴って経済も著しく成長しています。なお、生活費が首都圏よりも安く抑えられるため、同じ収入でも豊かな暮らしを送りやすいことから、移住先としても注目されています。

ビジネスや教育機関の整備も進み、地元の富裕層や外国人駐在員が住む高級住宅街も点在。自然環境にも恵まれ、都市機能と快適な住環境がバランスよく融合した地方都市です。

オルティガス

オルティガスは、マニラ首都圏にある主要なビジネス街のひとつで、マンダルヨン市、パシグ市、ケソン市の3市にまたがっています。商業やビジネスの中心地として発展していて、マカティやBGCに次ぐ経済の中枢地帯です。

大企業の本社やBPO企業、オフィス、高級コンドミニアム、ショッピングモールが集まり、都会の便利な生活を堪能できます。近年は再開発が進み、若い富裕層や外国人ビジネスマンにも人気のエリアとなっています。

また、交通の要所でもあるオルティガスは首都圏内外へのアクセスも良好なため、コールセンター職や管理職など高収入の人材が集中しています。

フィリピンで富裕層が多く住むエリア

フィリピンの富裕層の多くは安全性や利便性、生活水準の高さを重視して住居を選んでいます。以下では、フィリピンで特に富裕層が多く住むエリアを紹介します。

マカティ

フィリピン最大のビジネスの中心かつ金融街であるマカティには、高級コンドミニアム、五つ星ホテル、ショッピングモールなどが集結しています。

住民の多くは企業の上級管理職や外資系社員、起業家で、日系企業の駐在員、ビジネスマンなど多くの日本人も住んでいます。

マカティの中でも日本人が多く住んでいるのは、 比較的安全だと言われているレガスピエリア、サルセドエリア、ロックウェルなどで、特に安全な場所だと言われています。

ボニファシオ・グローバル・シティ

ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)は、マニラ首都圏のタギッグ市にある近代的かつ、高層ビルが立ち並ぶ都市開発エリアです。近年急速に発展しています。

外資系企業のオフィス、高級コンドミニアム、ショッピングモール、レストラン、国際校などが集まるハイエンドなエリアで、『フィリピンの六本木ヒルズ』とも呼ばれています。

街全体が整備されていて、スタイリッシュな街並みとセキュリティの高さから、外国人駐在員や富裕層に人気の居住地です。スマートで洗練された都市生活を求める人に最適なエリアです。

アラバン

アラバンはメトロマニラ首都圏の南部、モンテンルパ市に位置する高級住宅エリアです。静かで緑豊かな環境のため、富裕層のファミリー層や外国人駐在員に人気があります。

広々とした戸建住宅が多く、国際校やアラバンタウンセンター、フェスティバルモールなどの高級ショッピングモールも充実。また、ビジネスエリアへのアクセスも良好なため、都会から近いながらも郊外の落ち着いた暮らしを求める人にぴったりです。

セブ

セブはフィリピン中部のビサヤ諸島に位置する都市で、経済と観光の両面で重要な拠点です。

近年はITパークやビジネスパークを中心に経済開発が進み、BPO企業や外資系企業が多く進出しています。一方で、美しいビーチや歴史的建造物も豊富で、観光地としても高い人気があります。

富裕層や駐在員の住まいは、セブのビジネスパークやITパーク周辺エリアに集中しています。立地も便利で、かつ、治安も良いことから、ビジネスマンや経営者に人気のエリアとなっています。

フィリピンで年収が高い職業

以下では、フィリピンで年収が高い職業を紹介します。業種別の平均給料は、その業界の需要や専門性によって大きく異なりますが、概して、高度なスキルや専門知識を必要とする仕事に就く人たちは、高収入を得ているようです。

医師・外科医

医療系の仕事は全体的に収入が高く、医師や看護師などの医療従事者の平均月収は3万〜6万ペソです。中でも外科医や専門医は月収30万ペソ(約81万円)以上を稼ぐこともあります。

なお、私立病院で働く医師や、自らクリニックを開業している医師はさらに収入が高い傾向にあります。

弁護士

フィリピンでも弁護士はエリート職業のひとつとして考えられており、高等教育を受けて難関試験にパスする必要があります。

特に、企業法務や国際案件を手がける弁護士は月収数十万ペソにも達することもあります。

外資系企業のエグゼクティブ

外資系企業のエグゼクティブも高収入です。

マカティやBGCには、外資系企業が多数。特にITやBPO業界や金融業界、製薬業界などは報酬がより高い傾向にあり、米系や欧州系の海外大手企業では、パフォーマンスボーナスやストックオプションが含まれる場合もあります。

なお、外国人駐在員として働く場合は、加えて住宅手当や社用車、医療保険などのベネフィットがつくことも多々あります。フィリピン国内の平均から見ると、外資系企業のエクゼクティブの平均給与は桁違いに高いため、フィリピンの富裕層に分類される代表格となっています。

不動産業

経済成長著しいフィリピンでは不動産ビジネスが活発なため、不動産業に従事している方も高収入と言われています。

建設ラッシュを受けて、コンドミニアムや商業施設、オフィス、ショッピングセンターなどを手がける不動産ディベロッパーやオーナーは、特に桁違いの収入を得ています。

教育関係者

教育関係者も、フィリピンでは高収入な職業のひとつです。フィリピンで教育関係職に就くには、大卒以上の教育を受ける必要があるので平均年収も高く、人気も高まっています。

特に教師は、フィリピン人女性の間で1番人気があるとも言われるほど。留学生に向けて英語の教師をしている女性も多数います。教育関係職は高収入で、フィリピン人憧れの職業となっています。

まとめ

発展途上国でありながらも急速な経済成長を遂げているフィリピン。経済成長に伴って富裕層も増加しています。特に、マニラやセブなどの都市部には高収入の職業に就く人々が多く、富裕層向けの住宅街やビジネスエリアも拡大を続けています。一方で、地方との格差も顕著で、年収差が数十倍から数百倍に及ぶこともあります。

今後フィリピンに留学や移住などの予定のある方は、フィリピン経済や地域の特性を理解しておくと良いでしょう。本記事を通じて、あなたがフィリピン社会についてより理解を深めるきっかけになれば幸いです。

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