フィリピンの富裕層の年収は?年収の高い地域や職業、フィリピンの高級エリアなど解説します!

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近年、フィリピンへの移住や就職、留学、リタイアメントなどの関心が高まっています。その背景には、物価の安さや温暖な気候、英語環境などの住みやすさがある一方で、近代化が進み、富裕層も数多く存在するという側面もあります。

今回は、フィリピンにおける富裕層の年収や高収入を得ている職業、収入の高い地域、さらには高級住宅エリアなどについて詳しく解説していきます。

これからフィリピンでの暮らしや留学、ビジネス展開を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

フィリピン経済の状況

フィリピンはここ十数年で大きく経済成長を遂げてきました。特に2010年代以降は年平均6〜7%という大きな成長率を維持し、ASEAN諸国の中でももっとも注目される新興国の一つです。

2024年時点の人口は約1億1,300万人と、東南アジアではインドネシアに次ぐ規模で、若年層の比率が高いという人口ボーナスも、今後の経済成長において重要な要素となっています。

フィリピン経済の主な牽引役は、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、海外労働者からの送金、観光業、建設業、農業などです。

特に英語力を活かしたBPO産業は国の経済を支える重要な柱となっており、外資系企業のコールセンターやITサポート業務がフィリピン各地に広がっています。

2005年に一世帯あたりの平均年収は約17万ペソ(約39万円)でしたが、2015年には約26.7万ペソ(約60万円)に上昇。

今後も増加が見込まれていますが、しかし、この経済成長の裏で深刻なのが格差問題です。恩恵を受けているのは主に都市部の上位数パーセントの富裕層に過ぎず、農村部や貧困層にはその成長の効果が行き渡っていないのが現実です。

フィリピンの富裕層の月収・年収

経済を見ると、フィリピンはアジアでも抜群の成長率を誇っています。

しかし、経済が成長しているにもかかわらず、フィリピンの場合、一般庶民の生活水準は向上していません。

経済的に潤っているのは、わずか1%しかいないと言われている富裕層で、持つものはさらに富み、持たざるものはさらに貧しくなっているのが現状です。

フィリピン国内の裕福な層やエリートなど、上位1%に該当する人々は、月収100万ペソ(約270万円)以上というケースも多く、大企業のオーナーや外資系企業のエグゼクティブ、不動産や建設業界の有力者などがこれに該当します。平均的な労働者の月収を考えると、富裕層の収入は桁違いであることがわかります。

フィリピンで年収の高い地域

フィリピンの富裕層に対して、一般労働者の平均月収は約18,000ペソ(約45,000円)前後であり、両者の収入差は非常に大きいのが現実です。ではどういった地域の給与水準が高いのでしょうか。

メトロマニラ(マニラ首都圏)

メトロマニラフィリピン経済の中心地であり、多くの富裕層が集まるエリアです。

特に商業の中心であるマカティや、ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)は、外資系企業や高級コンドミニアム、商業施設が密集し、世帯収入数十万ペソ以上のエグゼクティブが多く居住しています。

セブ

リゾート地として有名なセブは、経済特区やBPO企業の進出が進み、住んでいる人たちの所得水準も高めです。

特に、セブITパークやビジネスパーク周辺には外資系企業や富裕層が集中し、都市部の中では非常に生活水準の高い地域です。

ダバオ

ダバオはミンダナオ島最大の都市で、近年は治安の改善とともに経済成長著しいエリアです。

生活費が首都圏よりも低いため、同じ収入でも豊かな暮らしが実現しやすく、移住先としても注目されています。

ビジネスや教育機関の整備も進み、地元の富裕層や外国人駐在員が住む高級住宅街も点在しています。自然環境にも恵まれ、都市機能と快適な住環境がバランスよく融合した地方都市です。

オルティガス

マニラ首都圏に位置するオルティガスも、商業やビジネスの中心地として発展していて、マカティやBGCに次ぐ経済の中枢地帯です。

大企業の本社やBPO企業、オフィス、高級コンドミニアム、ショッピングモールが集まり、利便性の高い都市生活が可能です。

近年は再開発が進み、若い富裕層や外国人ビジネスマンにも人気のエリアとなっています。

また、交通の要所でもあり、首都圏内外へのアクセスも良いので、コールセンター職や管理職など高収入の人材が集まるエリアです。

フィリピンで年収の高い職業

では、どのような職業の人がフィリピンで高収入を得ているのでしょうか。

業種別の平均給料は、その業界の需要や専門性によって大きく異なりますが、概して、高度なスキルや専門知識を必要とする仕事に就く人たちは、高収入を得ているようです。ここでは、現地の代表的な高年収職業を挙げてみましょう。

医師・外科医

医療系の仕事は全体的に収入が高く、医師や看護師などの医療従事者の平均月収は3万〜6万ペソです。中でも外科医や専門医は月収30万ペソ(約81万円)以上を稼ぐこともあります。

私立病院で働く医師や、自らクリニックを開業している医師はさらに高収入です。

弁護士

他の国でもそうですが、フィリピンでも弁護士はエリート職業で、高等教育を受けて難関試験にパスする必要があります。

特に企業法務を扱う弁護士や国際案件を手がける弁護士は月収数十万ペソにも達することもあります。

外資系企業のエグゼクティブ

マカティやBGCには、外資系企業の本社が数多くあります。

GoogleやAmazon、JPモルガン、アクセンチュアといった世界的企業の役員やマネージャー職は、多額の年収をもらっていることで有名です。

特にITやBPO業界や金融業界、製薬業界などは報酬が高く、米系や欧州系の海外大手企業では、パフォーマンスボーナスやストックオプションが含まれる場合もあります。

外国人駐在員として働く場合は、これに加えて住宅手当や社用車、医療保険などのベネフィットがつくことも多く、フィリピン国内平均から見て平均給与は桁違いに高く、フィリピンの富裕層に分類される層の代表格です。

不動産業

経済成長著しいフィリピンでは、不動産ビジネスが常に活発です。

こうした建設ラッシュを受けて、コンドミニアムや商業施設、オフィス、ショッピングセンターなどを手がける不動産ディベロッパーやオーナーは桁違いの収入を得ています。

教育関係者

フィリピンで教育関係職に就くには、大卒以上の教育を受ける必要があるので、平均年収も高く、人気も高まっています。

特に教師は、フィリピン人女性の間で1番人気があるとも言われるほどです。留学生に向けて英語の教師をしている女性も数多くいます。

教育関係職は高収入で、フィリピン人憧れの職業となっています。

フィリピンで富裕層が多く住むエリア

フィリピンの富裕層の多くは安全性や利便性、生活水準の高さを重視して住居を選んでいます。ここでは、フィリピンで特に富裕層が多く住むエリアをご紹介します。

マカティ

マカティは、フィリピン最大のビジネスの中心かつ金融街であり、高級コンドミニアム、五つ星ホテル、ショッピングモールなどが集結しています。

住民の多くは企業の上級管理職や外資系社員、起業家で、日系企業の駐在員、ビジネスマンなど多くの日本人も住んでいます。

マカティの中でも日本人が多く住んでいる地域は、 比較的安全だと言われているレガスピエリア、サルセドエリア、ロックウェルなどです。こうした場所は、治安が不安なマカティでも特に安全な場所だと思われます。

ボニファシオ・グローバル・シティ

ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)は、マニラ首都圏のタギッグ市に位置する近代的な都市開発エリアです。近年急速に発展している都市です。

高層ビルが立ち並び、外資系企業のオフィス、高級コンドミニアム、ショッピングモール、レストラン、国際校などが集まるハイエンドなエリアで、「フィリピンの六本木ヒルズ」とも呼ばれています。

街全体が整備されていて、スタイリッシュな街並みとセキュリティの高さから、外国人駐在員や富裕層に人気の居住地です。スマートで洗練された都市生活を求める人に最適なエリアです。

アラバン

アラバンはメトロマニラ首都圏の南部、モンテンルパ市に位置する高級住宅エリアです。静かで緑豊かな環境が特徴で、富裕層のファミリー層や外国人駐在員に人気があります。

広々とした戸建住宅が多く、国際校やアラバンタウンセンター、フェスティバルモールなどの高級ショッピングモールも充実していて、生活の利便性が高いのが魅力です。

ビジネスエリアへのアクセスも良好で、都市の喧騒を離れた落ち着いた暮らしを求める人に最適な地域です。

セブ

セブはフィリピン中部のビサヤ諸島に位置する都市で、経済と観光の両面で重要な拠点です。

近年はITパークやビジネスパークを中心に経済開発が進み、BPO企業や外資系企業が多く進出しています。

一方で、美しいビーチや歴史的建造物も豊富で、観光地としても高い人気があります。富裕層や駐在員の住まいは、セブのビジネスパークやITパーク周辺エリアに集中しています。

立地も便利で、治安も良いことから、ビジネスマンや経営者に人気のエリアとなっています。

まとめ

フィリピンは発展途上国でありながら、急速な経済成長を遂げており、それに伴って富裕層の数も増加しています。

特にマニラやセブなどの都市部には高収入の職業に就く人々が多く、富裕層向けの住宅街やビジネスエリアも拡大を続けています。

一方で、地方との格差も顕著で、年収差が数十倍から数百倍に及ぶこともあります。

今後フィリピンに関わる予定のある方は、こうした経済構造や地域特性を理解しておくことで、より深い視点でフィリピン社会を見ることができるでしょう。

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