一年を通して温暖な気候のフィリピン・セブ島は、旅行だけでなく語学留学にも人気があります。
ですが渡航のタイミングによっては、現地での過ごし方が変わります。そんなフィリピン・セブ島への渡航は、乾季が人気です。
そこでフィリピン・セブ島の乾季の特徴と気を付けるべきポイント、おすすめの服装までざっくりとご紹介していきましょう。
セブ島の気候は乾季と雨季に分かれる
熱帯モンスーン気候に属するフィリピン・セブ島は、春夏秋冬の季節区分はありません。季節は乾季・雨季の2つに分かれているのが、日本との大きな違いです。
乾季は字のごとく雨がほとんど降らない時期で、まさに常夏リゾートといったイメージです。
これに対して雨季は雨が多い時期で、非常に湿度が高くなります。ところが日本の梅雨とは違い、一日中雨が降り続くことはありません。
激しい雨が小一時間続くと雨が上がるため、スコールが頻繁に起こる時期というのが、雨季の表現としてしっくりきます。
旅行や留学に人気なのは乾季
マクタン・セブ国際空港とセブシティ(セブ本島)は、車で30分で移動できる離島です。そのためマクタン・セブの乾季の特徴は、ほとんど変わりません。一年の大半が気温が高いのですが1~4月中旬は体感温度が18~27℃で、非常に快適に過ごせます。
しかも雨も降りませんから、屋外レジャーを楽しむにも短期留学にもおすすめです。
なお乾季の中でも最も快適なのが3月第1週あたりなので、過ごしやすさを重視して渡航時期を選ぶなら3月がよいでしょう。
乾季の特徴
年間平均気温がほとんど変わらないのが、セブ島のあるフィリピンです。特に雨がほとんど降らない乾季は、旅行や留学のタイミングとして最も人気があります。
屋外のアクティビティが多いフィリピン・セブ島なので、乾季では雨の心配もなく思う存分セブ島を満喫することができます。
そんなセブ島の乾季には、フィリピンの国内とも異なる特徴があります。
涼しい乾季と暑い乾季
日本のような春夏秋冬がないフィリピン・セブの気候は、一般的に「乾季と雨季」に分けて紹介されることが多いです。しかしフィリピン政府観光省の公式ホームページでは、フィリピン・セブの乾季を「涼しい乾季」と「暑い乾季」の2つに分けて紹介しています。
11月~5月を乾季としていますが、11月~2月と3月~5月では気温に差があります。
日本で最も気温が下がる11月~2月は、フィリピン・セブでも気温が下がります。
ですからこの時期は「涼しい乾季」としています。最も温度が下がるのが1月です。
1月は平均最低気温が24℃、最高気温も29℃なので、乾季とはいえ比較的過ごしやすいでしょう。
これに対して3月~5月は気温が高く、「暑い乾季」として11月~2月と区別しているのがポイントです。
中でも最も気温が高いのが5月で、最高気温が32℃を超えることもよくあります。
雨季の特徴
一般的に雨季というと夏のじめじめとした梅雨を思い浮かべがちですが、フィリピンにおける雨季は日本のそれとは大きく違います。さらにフィリピンの中でもマクタン島・セブ本島は独特の地形の影響で、雨季といってもほとんど乾季との違いがありません。
そこで渡航のタイミングを決める際に知っておくべき「フィリピン・セブ島雨季の特徴」についてご紹介します。
マクタン・セブ本島にははっきりとした雨季はない
マクタン・セブ本島では、乾季とは別に長い雨季があります。期間としては約7か月ですが、日本の梅雨のようにしとしとと一日中雨が降り続くことはありません。
いわゆるスコールと呼ばれる熱帯モンスーン気候特有の雨の降り方で、30分~1時間一気に雨が降ると、すぐに晴れ間が出て来るような降り方です。
このような雨の降り方が1日に数回起こるのが、フィリピン・セブ島の雨季の特徴といえます。
ちなみに雨季で最も降雨量が多いのは10月といわれていて、平均降雨量は152mm、1ヶ月の約半分は雨が降ります。
セブ島で台風の心配はほぼない
フィリピン旅行や留学では、台風の影響も気になるところです。直近だと2024年にフィリピン東海上で発生した台風24号(マンニイ)が記憶に新しく、このときにはセブ州にも大きな被害がありました。
とはいえフィリピン・セブ島は地理的に台風が直撃することはほとんどなく、台風発生時も強風に注意が必要な程度です。
ただしマニラやルソン島周辺は、台風の被害が大きい地域といわれています。
滞在中にマニラ・ルソン島への観光を計画している場合は、台風情報に十分気を付けるようにしましょう。
乾季のおすすめの服装
フィリピン・セブ島では、涼しい乾季と暑い乾季に分かれます。いずれの乾季シーズンも雨が降ることはめったにないので、雨対策を万全にする必要はありません。
それでも日本の夏とは明らかに異なるのも事実なので、フィリピン・セブの気候に合わせて服選びをするのがおすすめです。
基本は半袖・半ズボン
雨がほぼ降らない乾季は湿度が低いため、空気が乾燥しています。涼しい乾季であっても最高気温は29℃ですし、最低気温も24℃はあるため、カラっと晴れた日本の夏のような感じです。
そのため基本は半袖・半ズボンで、日中は十分快適に過ごせます。
ただし高級レストランや高級リゾートホテルでは、ドレスコードに指定があるのが一般的です。
夏であってもこのような場所では指定のドレスコードでなければ入店できませんので、行き先によっては服装に注意する必要があります。
一日の寒暖差には要注意
年間の気温に大きな差がないのがフィリピン・セブ島ですが、一日の寒暖差には注意が必要です。気温のみに注目すると一日の寒暖差に大きな違いはないのですが、乾季は風が非常に強い時期になります。
特に1月は非常に風が強い時期で、マクタン・セブ国際空港付近では平均風速が時速20㎞に達します。
風は1m/s吹くと約1℃体感温度が下がりますから、風冷え対策としてウィンドブレーカーを用意しておくと安心です。
乾季の注意点:紫外線・虫・冷房など
雨が降らない分快適に過ごせるのがフィリピン・セブ島の乾季ですが、熱帯モンスーン気候に属している地域なだけに注意すべきポイントがあります。紫外線に対策は日本の夏以上に必要
肌の大敵である紫外線は、フィリピン・セブだと日本の約8倍ほど強いといわれています。紫外線指数でセブ島の紫外線の強さを調べてみると、乾季の後半にはレベル13「大きな健康被害あり」と警告が出る日が何日もあります。
曇りの日でも紫外線の影響はあり、対策をしなければダメージは避けられません。
何しろ薄曇りの場合でも約80~90%、分厚い雲に覆われた日でも約60%の紫外線が放出されます。
それだけに海沿いや屋外アクティビティを楽しむ場合は、ラッシュガードや長袖シャツを羽織ってください。
また目や頭髪のケアのためにも、UVカットのサングラスと帽子も忘れずに着用しましょう。
虫対策も万全に
乾季のフィリピン・セブ島では、虫対策も安全な旅行・語学留学などで注意すべき点です。中でも温度が上がって来ると屋外だけでなく屋内でも湿度が高くなり、蚊に刺されてテング熱にかかる危険もあります。
ダニに注意することも、大切な虫対策です。布団・ソファ・マットレスなどにダニがいるのは比較的よくあることで、皮膚が真っ赤に腫れたり強いかゆみに襲われたりします。
蚊に刺された以外でこのような症状が出た場合はダニによる被害を疑い、早めに対策をしましょう。
屋内は冷房フル稼働も
乾季では湿度が低いため、晴れていても蒸し暑さはそれほど気になりません。しかし暑い乾季では最高気温が30℃を超えることもあり、屋内施設では冷房をフル稼働させていることがよくあります。
特に大型ショッピングモールやレストランでは非常に冷房が効いているので、冷房による冷えには気を付ける必要があります。
普段から脱ぎ着がしやすい薄い上着を持ち歩いたりストールで調整すれば、冷房対策として問題ないです。
長時間屋外施設で過ごす予定がある場合は、必ず冷房対策として上着やストールを持参するようにしましょう。
セブ島で乾季におすすめのアクティビティ
高級リゾートホテルも多いフィリピン・セブ島では、雨の心配がほぼない乾季だからこそおすすめのアクティビティがあります。そこで多くの留学生も楽しんでいる乾季におすすめのアクティビティを、いくつかご紹介します。
ジンベエザメと泳ぐ!
フィリピン・セブ島のマリンアクティビティで定番なのが、ジンベエザメと泳ぐツアーです。99%以上という高確率でジンベエザメに遭遇できますし、至近距離でその姿を見ることができます。
しかも船の上からではなくシュノーケリングで接近するので、巨大なジンベエザメと一緒に泳げれば一生の思い出になること間違いなしです。
離島を巡って小旅行を楽しむ!
フィリピン・セブ島では、離島を巡って小旅行を楽しむのもおすすめです。例えばセブ島北西部にあるバンタヤン島は、マリンスポーツが楽しめます。
バディアン島では「バデァン・アイランド・リゾート&スパ」という観光施設が有名で、高級リゾートのスパを体験しに多くの観光客が訪れます。
ほかにもセブ島最北端・マラパスクア島では、非常に珍しいニタリザメが見られるダイビングスポットとして有名です。
このようにフィリピン・セブ島周辺では島ごとに様々なアクティビティが楽しめるので、移動に便利な乾季にはぜひ体験してみてください。
ホーリーウィークには要注意!
留学・旅行の渡航タイミングとしておすすめな3~4月ですが、フィリピンの超大型連休・ホーリーウィークには要注意です。ホーリーウィークはキリスト教のお祭りで、フィリピン・セブ島では4月中旬あたりが大型連休になります。
日程は毎年違い、10月末にフィリピン政府から一般祝日として発表されるのが基本です。
なおフィリピン国民の約90%はキリスト教徒なので、ホーリーウィークは国民全体がほぼ参加します。
そしてホーリーウィーク期間中は、街のレストランや大型ショッピングモールの多くが臨時休業や時短営業です。
さらに公共交通機関も運行本数が激減しますから、時間に余裕を持った行動をしていきましょう。
まとめ
往復航空券やホテル料金などが比較的安い乾季は、フィリピン・セブ島への渡航タイミングとして非常におすすめです。旅行でリゾート感を満喫するにも乾季はベストタイミングですし、雨の心配をせずに移動ができるので語学留学にも人気があります。
ただし現地での大型連休中は、多くのショップがお休みになります。
特にホーリーウィークは飲食店も閉まりますから、ホーリーウィーク中に滞在する場合は、早めに期間中の計画を立てるのがおすすめです。