フィリピン入国時の税関申告書は廃止！オンラインでの登録方法を解説 - ネイティブキャンプ英会話ブログ

フィリピン税関申告登録、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

フィリピンでは2022年12月から、入国時に渡航情報をオンラインで事前に申告するeTravel登録が導入されました。従来の紙の入国カードや税関申告書は2023年4月15日をもって廃止され、現在ではeTravelに完全に移行されています。フィリピンへ入国する際には、国籍や年齢に関わらずすべての人がTravelに登録する必要があります。

「今度フィリピンへ行くので、入国の必要手続きを事前に知りたい」
「オンラインで申請するのは難しそう。注意事項は？」

など、eTravel登録が必要と聞いて不安や疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。

本記事では、フィリピンへの渡航を控えている方のために、eTravelの登録方法、入国審査と税関申告の流れ、注意点を丁寧に解説していきます。フィリピンにスムーズに入国できるよう、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

フィリピンでは税関申告書が廃止されたって本当？
オンラインで税関申告ができる！eTravelの登録方法
フィリピン入国時の入国審査と税関申告の流れ
- ①入国審査
- ②税関申告
税関申告で注意すべきポイント
まとめ

フィリピンでは税関申告書が廃止されたって本当？

フィリピンでは、2023年4月15日をもって、紙の入国カードと税関申告書が完全に廃止されました。代わりに入国審査と税関申告がオンラインでできるeTravelが導入されており、現在ではフィリピン入国する際には、eTravelに事前登録をする必要があります。

オンラインで税関申告ができる！eTravelの登録方法

eTravelとは、フィリピン政府が2022年12月に導入した入国者情報・税関・健康情報の一元管理システムです。フィリピン入国する際には、外交官とその家族・外国要人などの一部例外はありますが、基本的には国籍や年齢を問わずすべての人が、eTravelへの事前登録をしておく必要があります。

フィリピン到着後、入国審査と預け荷物受け取りを終えたら、最後に税関を通過して入国できます。税関で申告する対象物の持ち込みがない場合でも、eTravelによる税関申告が必須です。

ここからは、eTravelのオンライン登録方法について解説します。

eTravelのアカウント登録

eTravelの専用Webサイトもしくはアプリから、個人情報、渡航情報、健康状態、税関申告を登録します。使用するサイトは下記です。

Philippine Travel Information System

eTravelはフィリピン政府が管理しており、無料で登録できます。

eTravelの偽サイトが横行しており、不当な支払いを求められたり、個人情報を抜き取られたりする詐欺が多発しています。必ず公式サイト、アプリから登録しましょう。

アプリの場合「eGovPH」を事前にインストールする必要があります。カメラ機能を使ってパスポートを読み込んだり、指でサインを書いたりできるので便利です。

最後に表示されるQRコードを税関で提示することになるので、スクリーンショットした画面をすぐに取り出せるタブレット、もしくはスマホから登録することをおすすめします。

記入する項目は以下の通りです。

①名前、Eメールアドレスを登録してアカウントを作成する
②6桁のパスワード（MPIN）を設定する
③個人情報（性別、誕生日、住所）を追加登録する
④パスポート情報を登録する

アプリ使用の場合、カメラでパスポートの顔写真面を撮影すると、自動的に情報が入ります。これでアカウントの詳細登録は完了です！

入国情報の登録

次は、フィリピンの入国審査に必要な入国情報を登録します。

①「New Travel Declaration」のバナーをクリックして入る

②誰の登録情報かなどを質問項目に従って選択する
同伴の家族がいる場合は、同じアカウントから複数申請ができます。

③渡航目的を登録する
観光や留学は「Holiday/Pleasure/Vacation」
旅行者タイプは「Aircraft Passenger」を選択

④フィリピン到着時のフライト情報（日付、便名）を登録する
フィリピン以外の国を経由する場合は、経由国の登録も必要です。

⑤健康状態を申告する
・過去30日間に訪れた国＝ない場合は選択不要
・渡航前の過去30日間に伝染病や感染症にかかったことがある、またはかかっている人と接触したことがある「YES」「NO」
・過去30日間に病気になった「YES」「NO」＝「YES」の場合は、症状を選択

引用元：https://shin-ei-travel.jp/category/aregure-official/entrance%E3%80%80apri/

税関申告の登録

2024年2月より、フィリピンへ入国する際の税関申告はオンライン申請が可能となりました。現在は、これまで別々だったeTravelとオンライン税関申告が、同じサイトから事前に登録できるようになっています。

税関申告（Customas Declaration）は、健康状態についての質問（Health Declaration）の次のセクションです。eTravel内での税関申告について解説します。

①申告項目
フィリピンへ持ち込み制限のあるものについては、後で詳しくご案内しますが、ここでは主な質問を解説します。

1.50,000ペソ以上のフィリピン通貨（小切手、銀行手形を含む）
2.10,000USDを超える外貨、またはその等価物
3.賭博関連の道具
4.個人利用の範囲を超える化粧品、サプリメント、医薬品
5.危険ドラッグ
6.銃器、爆薬、その他爆発物
7.個人利用の範囲を超えるアルコール類、タバコ製品
8.食料品、果物、野菜、生もの（生肉、卵など）、海水産物、植物
9.個人利用の範囲を超える携帯電話、携帯電話型無線機、無線通信機器
10.遺灰、人間の臓器または組織
11.宝石、金、貴金属
12.上記以外の申告すべき物品

上記にあげたものの持ち込みがない場合は、「NO」を選択して進んでください。

②その他の入力
・18歳以下、18歳以上の同伴家族の人数
・預け荷物の数
・機内持ち込み荷物の数
・フィリピンへの渡航回数

全ての項目を記入したら、登録内容を再度確認した上で署名し、登録が完了します。登録済みのQRコードはサイト内で表示され、登録したEメールアドレスにも送られます。

空港で申告するときに登録済みのQRコードが必要になります。電波が使えなくてもQRコードをすぐに提示できるように、スクリーンショットをスマホ内に保存しておくと便利です。

フィリピン入国時の入国審査と税関申告の流れ

それでは実際に、フィリピン到着後から税関申告書を提出するまでの流れについてみていきましょう。

①入国審査

フィリピンの空港到着後、まずは入国審査に進みます。入国審査官に、パスポートと搭乗券、30日以内の帰国もしくは第三国行き航空券を見せて質問に答えます。入国審査時に、渡航目的や滞在期間を質問されることがあります。

質問の返答内容も大切ですが、審査官はここで渡航者の態度や挙動を審査しています。不審な行動を取る人は、別室で再審査の対象となります。攻撃的な態度や、声を荒げるような態度をとると、入国拒否や身柄拘束の恐れがあるので注意してください。

②税関申告

受託手荷物を受け取ったら、税関申告に進みます。持ち込み荷物が免税範囲を超えず、持ち込み禁止・制限されているものの持ち込みがなく特に申告の必要がない人は、グリーンチャネル（Green Channel）へ進んでください。

反対に課税対象物の申告などが必要な人は、赤色の通路を通って申告手続きを行います。税関検査場でeTravelで発行されたQRコードを提示するので、合わせて準備しましょう。また税関では、抜き打ちで荷物検査をされる場合があります。

引用元：https://shin-ei-travel.jp/category/aregure-official/entrance%E3%80%80apri/

税関申告で注意すべきポイント

オンラインでの事前申請となった税関申告ですが、注意するべきポイントは以下の3点です。

・フィリピンへの持ち込み制限
・eTravel登録時の注意点
・eTravelの問い合わせ先

について、それぞれご紹介します。

フィリピンへの持ち込み制限と禁止物

フィリピンへの持ち込みが制限されているものと、持ち込みが禁止されているものは以下の通りです。

持ち込みが制限されているもの

・フィリピンペソ
50,000ペソ以上の持ち込み・持ち出しは禁止されています。50,000ペソ（約128,000円）以上の現金が必要な場合は、現地へ行ってから両替するようにしましょう。

・10,000USDドル（約148万円）相当以上の外貨（現金、小切手、有価証券、貴金属類）
制限以上の外貨を持ち込む場合は、申告が必要です。

・海外製品は350USDドル（約5万円）相当まで
制限以上は課税対象となります。

・タバコ
18歳以上で、紙たばこ400本、葉巻50本、刻みたばこ250g以内
制限以上は課税対象となります。

・お酒
18歳以上で、1L以内の容器を2本（合計10,000ペソ相当）まで
制限以上は課税対象となります。

持ち込みが禁止されているもの

・わいせつまたは不道徳な性質を表現した文書や印刷物、ネガ・映画フィルム、写真、彫刻、石版画、物品、絵画、描画、その他の表現物
・フィリピン政府に対する反逆、反乱、暴動、扇動を主張または扇動する資料
・中絶器具
・偽造または不正表示のある食品や医薬品
・偽造品（ブランドバッグや靴など）
・金、銀、その他の貴金属や合金で製造された商品で、刻印、ブランド、マークが金属や合金の実際の品質の純度を示すものではないもの

フィリピンの税関法では、税関検査官の判断で課税対象となるかどうか決定されます。高価なもの、高価に見えるものはレシート（金額）の提示を求められます。レシートの提示ができない場合は、課税対象とされてしまうことがあるので、極力持ち込みを避けましょう。

フィリピンへの持ち込みが禁止されているもの、課税対象となるものは、予告なく変更される可能性があります。渡航前に最新情報を確認のうえ、準備してください。

参考：https://shin-ei-travel.jp/category/aregure-official/entrance%E3%80%80apri/

フィリピン財務省関税局
Bureau of Customs – Republic of the Philippines, Department of Finance, Bureau of Customs

eTravel登録時の注意点

①登録は72時間前から
eTravelへの入国情報と税関申告の登録は、フィリピン到着の72時間前から可能です。空港での搭乗手続きの際に、eTravelが登録済みかを確認されることもあります。空港で慌てて登録することがないように、出発前に登録を済ませておきましょう。

②渡航のたびに登録が必要
eTravelを利用してフィリピンに入国したことがあっても、渡航に合わせて毎回項目の変更や更新が必要です。ただし、2回目以降は履歴から変更箇所を変更するだけで良いので、紙の税関申告書よりも利便性が高くなっています。

③正確な情報を入力すること
税関申告の質問について、eTravel登録時に間違いのないよう正確に入力する必要があります。間違っていると虚偽申告とみなされ、場合によっては罰則の対象となります。課税対象品の申告を怠った場合、必要な関税に加えて商品の市価総額30%相当額の加算税が課せられます。質問に答えるだけの簡単な登録ですが、十分に注意して登録を進めてください。

フィリピンでは、税関職員が旅行者に対して不当な罰金を請求する詐欺行為も報告されているため、登録情報は正確に入力し、課税対象品を持ち込む際にはしっかり申告することが大切です。