最近は英語力を上げるため、
日本人の間でフィリピン留学が人気を集めています。
アジア圏でありながら英語が公用語として使われているフィリピンは、欧米諸国と比較して時差が少なく、費用も手頃なことから、短期間で集中的に英語を学びたい方にとって理想的な環境なのです。
この記事では、フィリピン英語研修の詳しいメリットとデメリットを解説し、実際の体験談をご紹介していきます。
フィリピン英語研修のメリット
フィリピンでの英語研修が日本人から高い支持を得ている理由はいくつかあります。
以下、日本人がメリットと感じる点をまとめてみました。
費用が安い
まず最大の魅力は、コストパフォーマンスの高さでしょう。
欧米諸国での英語留学と比較すると、授業料や滞在費を含めた総額が半分以下で済むケースも珍しくありません。
1ヶ月あたり15〜30万円程度で、食事付きの滞在施設とマンツーマンレッスンが受けられるプログラムが多いため、予算を抑えながら質の高い英語教育を受けられます。
短期間で成果を出せる
フィリピン英語研修の特徴として、短期間で集中的に学べる環境が整っていることが挙げられます。
多くの学校では「English Only Policy」を採用しており、キャンパス内では24時間英語を使わないといけません。
このような環境に身を置くことで、授業時間外でも英語を使う機会が自然と増え、リスニングやスピーキング能力が飛躍的に上がるのです。
特に日本人が苦手とするスピーキングに関しては、「話す機会が圧倒的に多い」という点で大きな進歩が期待できます。
文化に親しみやすい
フィリピンは親日国として知られており、日本人に対して友好的な国民性も魅力の一つです。
また、アジア圏であるため食文化や生活習慣の違いが欧米ほど大きくなく、初めての海外留学でも比較的馴染みやすい環境です。
時差も日本と1時間程度しかないため、体調管理の面でもストレスが少ないというメリットがあります。
最近は日本人向けの語学学校が増えており、日本人スタッフが常駐している学校も多いため、緊急時の対応や生活面でのサポートが充実しています。
フィリピン英語研修のデメリット
フィリピン英語研修には多くのメリットがありますが、同時に気になる点や注意点も把握しておく必要があります。
これから留学を検討する方は、以下のデメリットについても理解した上で、自分に合った留学選びをしてみてください。
フィリピンアクセントになる
まず一つ目の懸念点として、講師の英語アクセントの問題が挙げられます。
フィリピン人講師は流暢な英語を話しますが、独特のアクセントがあることは否めません。
ネイティブスピーカーのような発音を重視する方や、イギリス英語やオーストラリア英語など特定の地域の英語を学びたい方にとっては、このアクセントに慣れるまで時間がかかる場合があります。
インフラや生活環境が異なる
フィリピンの都市部でも、日本と比較するとインフラ整備が十分でない面があります。
突然の停電や水不足、インターネット回線の不安定さなどに遭遇することもあるため、快適な環境で学習したい方には不便を感じる可能性があります。
また、気候の違いも考慮すべき点です。
年間を通して高温多湿の気候が続くフィリピンでは、体調管理に気を配る必要があります。
治安面での懸念がある
フィリピンの治安は地域によって大きく異なります。セブやマニラなどの主要都市の学校周辺は比較的安全ですが、一部地域では犯罪発生率が高いことも事実です。
特に夜間の一人歩きや高価な持ち物の露出は避けるなど、基本的な防犯意識を持たないといけません。
多くの語学学校では学生の安全を最優先に考え、24時間体制のセキュリティを導入していますが、学校外での行動には十分な注意が必要です。
フィリピン英語研修の費用と効果
フィリピン英語研修を考える際に最も気になるのが、実際にかかる費用と得られる効果のバランスでしょう。
日本国内の英会話スクールと比較しても圧倒的なコストパフォーマンスを誇るフィリピン留学ですが、期間や学校によって費用は大きく異なります。
ここでは、期間別の具体的な費用と、それに見合った効果について詳しく解説します。
期間別にみるフィリピン留学の総費用
短期間のフィリピン留学では、1週間プログラムの場合、マンツーマンレッスン（1日4時間）と4人部屋の学生寮滞在を含めた基本費用は約12万4千円からです。
これに航空券（3〜7万円）、ビザ関連費用（約1万2千円）、現地での生活費（1〜1.5万円程度）、海外旅行保険（約1万円）を加えると、総額で17万4千円から20万6千円ほどとなります。
長期留学として人気の高い3ヶ月プログラムでは、学費と滞在費が46万円から72万円と大きく変動します。
生活費も9万円から13万円、保険料も3万円から6万円と増えるため、総額では61万2千円から98万2千円と、学校や宿泊タイプによって大きな差が生じます。
さらに本格的な語学力向上を目指す6ヶ月留学では、学費と滞在費だけで100万円から130万円ほどかかります。
ビザ更新費用も2万2千円程度必要となり、生活費（15〜20万円）と保険料（10〜13万円）を含めると、総額で130万2千円から170万2千円の投資が必要になります。
費用対効果から見た理想的な留学期間
フィリピン留学の費用対効果を考えるなら、自分の目標と予算に合わせた期間設定がポイントになってきます。
一般的に、1〜2週間の超短期留学では「英語環境に慣れる」「基本的な日常会話を習得する」程度の効果が期待できます。
英語に対する苦手意識を克服したい方や、将来の長期留学に向けた体験として選ぶ場合に適しています。
最も費用対効果が高いとされるのが2〜3ヶ月の留学期間です。
この期間あれば、英語での思考や表現にも慣れ、自分の意見を論理的に伝える力が身につきます。
ビジネス英語やアカデミック英語の基礎も習得できるため、帰国後の実務や資格試験対策にも役立ちます。
実際に、多くの留学生がこの期間でTOEICスコアが100〜300点アップしたという報告もあります。
6ヶ月以上の長期留学は、英語を道具として使いこなすレベルを目指す方に適しています。
ネイティブに近い流暢さやニュアンスの理解、専門分野での英語運用能力など、人によってはより高度な英語力を身につけられます。
費用は高くなりますが、キャリアチェンジや海外就職を視野に入れている方にとっては十分な投資価値があるでしょう。
フィリピン英語研修の体験談
ごく一部ですが、ここではフィリピンの体験談をご紹介します。
ネットでは留学の体験談を読めるので、どんな暮らしかイメージが付きやすいでしょう。
【セブ留学】英語初心者でも成長できる環境
ITO KAZUKI さん（22歳）は、英語力ゼロの状態でセブに留学しました。
最初は中学英語も危ういレベルだったそうですが、3ヶ月後には日常会話ができるほど上達したとのことです。
現地の友人や先生との会話を通じて自然に耳が慣れ、話せるようになったと感じたそうです。
先生たちも優しく、何度質問しても丁寧に対応してくれたため、勉強が苦手でも楽しく学べたとのこと。
異文化交流を楽しみながら英語を学べる点がフィリピン留学の魅力だと語っています。
【バコロド留学】学びと遊びを両立できる留学生活
WATANABE HARUKA さん（26歳）は、バコロドでの3ヶ月間を「あっという間だった」と振り返っています。
授業はマンツーマンが中心で、先生の変更が可能だったため、自分に合った学習ができたそうです。
外では現地の人々が親切に会話の相手をしてくれたことで、スピーキング力が伸びたと感じたとのこと。
射撃場や温泉、地元のお祭りなど、日本ではなかなか体験できないことも多く、勉強だけでなく思い出もたくさん作れたと話しています。
【高校生留学】バギオで得た世界中のの友人
ONDA SHUKA さん（17歳）は、初めての海外留学にフィリピンを選びました。
授業はマンツーマンとグループの両方があり、バランスよく学ぶことができたそうです。
グループ授業では日本人同士で日本語を話すこともあったため、英語漬けの環境とは言えませんでしたが、マンツーマン授業ではしっかり学習できたとのこと。
2ヶ月間という短い期間でしたが、世界中に友人ができ、留学を通じて自信がついたと語っています。
フィリピン基本情報
最後に、改めてフィリピンの基本情報を軽く確認しておきましょう。
フィリピンは7,641もの島々からなる国で、地域ごとに異なる文化や伝統が根付いています。
スペインやアメリカの影響を受けた建築や料理が見られ、文化が混ざり合っているのが面白いところです。
国土は約30万㎢で、日本の本州とほぼ同じ規模です。
主要な島はルソン島やミンダナオ島など11島で、国土の90%以上を占めています。
タール火山やマヨン火山などの活火山があり、自然のダイナミックさが特徴です。
人口は約1億人で、メトロ・マニラには1,300万人以上が暮らしています。
人々はマレー系を中心に、スペインや中国の影響も受けた多民族国家です。
公用語はフィリピン語と英語で、英語は小学校から学習するため広く通じます。
宗教はカトリックが中心で、イスラム教徒も一部地域にいます。
政治は共和制を採用し、近年は経済成長が著しく、国際的な注目を集めています。
まとめ
フィリピン留学は、「安いけれど英語のアクセントが独特」というイメージが強いと思います。
自分にとってデメリットをどの程度許容できるのか、メリットは本当に自分にとって役立つと言えるのかを考え、留学先を選んでみてください。
費用を抑えたい方、欧米より近い場所で英語を学びたい方、訛りが気にならない方は、フィリピン留学も良いのではないでしょうか。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
