
留学は人生の新しい可能性を開く大きな決断であり、「英語力が向上する」「異文化に対する理解が深まる」といった多くのメリットがあります。
しかし、留学には「高額な費用がかかる」といったデメリットもあります。特に高校生や大学生などの学生さんの場合は留学費用が大きな悩みの種になっているかもしれませんね。
より充実した留学を実現するためには、メリットだけでなくデメリットについてもしっかり理解しておくことが重要です。
今回は留学のデメリットにフォーカスし、デメリットの詳しい内容はもちろんのこと、デメリット対策のコツについても解説していきます。
- 主な留学のデメリット:費用がかかる
- 主な留学のデメリット:努力しないと英語力は伸びない
- 主な留学のデメリット:海外生活になじめないことがある
- 主な留学のデメリット:孤独を感じることもある
- 留学に向いている人・向いていない人の特徴
- 留学に向いている人
- 留学に向いていない人
- デメリットを克服して留学を成功させるためのポイント
- まとめ
主な留学のデメリット:費用がかかる
英語力を伸ばすにはある程度の期間継続して英語学習を続けていくことが大切であり、留学を通じて英語力の向上を図りたい場合には少なくとも3ヶ月以上の留学期間を確保することが望ましいといわれています。
留学費用は行先となる国や渡航の時期、為替レート、語学留学か大学留学かといった留学の種類によっても大きく変わってくるのですが、おおまかな目安として、1年間の語学留学では200万円~400万円、海外大学への進学となると4年間で1000万円以上かかるともいわれます。
留学にかかる費用は学校に支払う学費だけでなく、生活費やレジャー費、保険費用、渡航費用など多岐にわたります。実際に留学をしてみたら、渡航前に想定していた以上に費用がかかってしまって驚いたという方はたくさんいます。
主な留学のデメリット:努力しないと英語力は伸びない
「留学すれば英語力は自然と伸びる」というイメージを持っている方も多いのですが、実は留学しただけで英語力が伸びるとは限りません。
例えばよくあるエピソードとして、クラスや寮で日本人とばかり一緒に過ごしていた結果、ほとんど英語を使わずに留学生活が終わってしまい、英語力が伸びなかった・・・という例があります。
授業で英語を使うとはいえ、一回の授業時間の中で実際に自分が英語を話す時間を冷静に考えてみると、実は数分だけだった・・・なんてこともあります。こんな状況では、なかなか英語力が伸びなくても不思議はありません。
英語力を伸ばすためには、授業時間以外でも英会話をするよう心がけたり、空き時間に苦手な文法やわからない単語を自習するといった努力が大切です。
主な留学のデメリット:海外生活になじめないことがある
日本は独特の文化を持っており、住環境と食文化においては世界でもトップレベルの充実度であるといわれています。海外からの観光客は、日本の街が清潔で、人々が一定の規律にしたがって合理的に生活していることに驚くようです。
一方海外では、日本のような清潔な街や行き届いたサービスを期待することが難しい地域もたくさんあります。郵便や宅急便、修理の人が約束通りにこなかったり、休日や夜間はお店が営業していなかったりと、日本とはかなり違うなと感じることも多いでしょう。
食べ物や水についても、味付けはもちろんのこと、衛生や盛り付けに対する意識の違いや、水の硬度による物理的な肌への影響など、日本と違う点を挙げていったらきりがありません。
こういった海外生活を「日本と違って、おもしろい!」と前向きに捉えられればよいのですが、慣れない留学生活で疲れていたり、思っていたイメージとのギャップが大きすぎてしまう場合は海外生活になじめずホームシックになってしまう可能性もあります。
主な留学のデメリット:孤独を感じることもある
海外生活にはうまくなじむことができた人でも、人間関係をうまく構築することができずに留学生活で孤独感を感じてしまうことがあります。
留学はひとりで挑む方がほとんどだと思いますが、慣れない環境の中、育ってきた文化や環境の異なる人々と出会い、人間関係を構築していく必要がでてきます。
クラスメイトに自分から話しかける勇気が出せなかったり、寮とプライベートレッスンの往復だけで一日が終わってしまうような厳しい留学スケジュールだったりすると、友達をつくるきっかけがないまま孤独感がつのってしまうこともあるかもしれません。
留学に向いている人・向いていない人の特徴
留学にはメリット・デメリットの両方がありますが、人によっては留学のデメリットばかりが感じられてしまうという方もいるかもしれません。
ここでは、留学に向いている人と向いていない人のそれぞれの特徴についてまとめてお伝えします。
留学に向いている人
一般的にいうと、以下のような特徴を持つ人は留学に向いているといえます。
①高いモチベーションや目的意識を持つ人
留学経験を活かして海外で就職したい、外資系企業へ転職したい、留学を通じて語学力をアップさせて各種資格や語学試験のスコアアップを図りたい、といった具体的な目的を持つ方は、留学中も高いモチベーションをキープしやすく、充実した留学生活を送れる可能性が高いです。
モチベーションや目的意識をキープできている人は、留学中の空き時間に自習することも苦にならず、英会話の機会があれば積極的に話しかけて人脈を築いていくといった行動をとることもできるでしょう。
②新しい出会いや慣れない環境を楽しめる人
留学中は人間関係も生活環境も新しくなります。これまでの経験にこだわらず、異なる文化や生活様式に柔軟に対応し、今までの自分の知っていたやり方が通用しない場面があってもむしろそれを楽しめるような人は、留学中のいろいろな出来事も前向きにとらえていくことができるでしょう。
また、新しい環境でも自ら積極的に周囲とコミュニケーションを取っていける人は、人間関係もスムーズに広げることができ、充実した留学生活を送りやすくなります。
③母国語以外でのコミュニケーションに抵抗がない人
留学中の語学力は、いわば発展途上の状態にあります。母国語を使っているときのように、思い通りに自分の意思を相手に伝えることがなかなかできないという場面もあることでしょう。
母国語でのコミュニケーションができない場面でも、自分の知っている単語をつなぎ合わせてなんとか相手に情報を伝えようとしたり、身振り手振りを使ったり、翻訳アプリを駆使したりしてなんとか相手とコミュニケーションをとろうとする人や、習得中の言語で間違うことを恥ずかしがらずにできる人は、留学中の人間関係もどんどん広げていくことができますし、会話力もアップしていくことでしょう。
留学に向いていない人
一般的にいうと、以下のような特徴を持つ人は留学に向いていないといえます。
①衣食住に強いこだわりがある人
日本は世界的に見ても住環境や食文化に恵まれている国のひとつです。
トイレはお風呂まわりの衛生条件なども日本は高いレベルにありますし、洗濯機や洗濯洗剤の繊細な仕上がりや、選べる食事の幅広さなど、衣食住のどれをとっても日本は高いレベルにあるといえます。
海外にいっても日本と同じレベルの清潔さやサービスのレベルを求めたり、留学先の現地ではなかなか手に入りにくいものが手元にないと困ってしまう、といった方は留学生活での衣食住に強いストレスを感じてしまう可能性があります。
②なんとなく留学しようとしている人
留学を検討する方の中には「周りがみんな留学するっていってるから、自分もしようかな」などといったなんとなくの理由で留学を考えている場合もあるようです。
はっきりとした目的がないと、留学しても遊んでばかりで英語力や資格などを得ることがないまま終わってしまう傾向があります。
デメリットを克服して留学を成功させるためのポイント
留学を成功させるためのポイントはいくつかありますが、その中でも特に重要なポイントをピックアップして解説します。
留学の目的をはっきりさせる
英語力を伸ばしたい、語学資格のスコアをアップさせたい、外国で就職するための専門知識を学びたいなど、目的によって選ぶべき留学プログラムや留学先が変わってきます。
自分にぴったりの留学プランを立て、充実した留学生活を送るためにも、まずは「なぜ留学したいのか?」という留学の目的をよく考えてみましょう。
情報収集を綿密に行う
留学の費用的な課題は、早い時期から情報収集を行うことでカバーできることもあります。
たとえば高校留学や大学留学の場合、色々な奨学金が設定されていたりしますので、それを利用することで大幅に留学費用を抑えることもできます。
また短期の語学留学の場合でも、渡航時期によって学費がキャンペーン価格になっていたり、航空券が安くなっていたりします。
留学経験者や留学エージェントから積極的に話を聞き、最新情報に触れられるようにしておきましょう。
留学前に語学力をアップさせておく
留学中にコミュニケーションをとったり、授業の内容をより理解しやすくするためには、日本にいるうちにできる限り語学力をアップさせておくことが有効です。
文法や単語といった勉強は座学でも身につきやすいので、留学中の貴重な時間を費やさずとも、留学前の時間を使って自分で勉強しておくとよいでしょう。
少しでも語学力をあげておくことで、留学中のコミュニケーションもとりやすくなりますし、結果として友達作りなどにプラスの影響を与えることもできます。
まとめ
留学は英語力を向上させたり、異文化への理解を深め、人生経験を積むことができる大きなチャンスです。
留学にはメリットがある一方、高額な留学費用や自分の努力が不可欠といったデメリットといえる側面もあります。
より充実した留学を実現するためには、事前に現地の情報を収集しておいたり、はっきりとした目的をもって留学に臨むことが大切です。
デメリットを克服しながら、メリットをより多く享受できるような最高の留学についてぜひ考えてみてくださいね。
◇経歴(英語を使用した経歴)
高校時代にイギリスへ短期留学。
大学院進学の傍ら、TOEICスコアアップや海外留学、海外旅行を経験。
社会人生活を経て、現在は英語に関するWEBコラム記事を執筆中。
◇資格
TOEIC900
◇留学経験
・ロンドン:2週間 Harrow School
・ハワイ島:2週間 Universal English Academy
・バレンシア:3週間 don Quijote Valencia
◇海外渡航経験
留学:イギリス、ハワイ、スペイン
旅行:イタリア、チェコ、アメリカ、メキシコ、韓国、モロッコ、フランス、デンマーク、フィンランド、スイス、ハンガリー、ベルギー、オーストリア
◇自己紹介
ラジオ基礎英語をきっかけに英語の世界へ。理系専攻ながら英語を磨き、留学や旅行で色々な国を訪れた。結婚を機にWEBライティングを始め、現在は二児と共に英語ライフを楽しんでいる。