イギリスでの国際電話について解説!電話のかけ方や手順など留学で使える知識を公開

イギリス電話、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

携帯電話の普及に伴い、現代では誰もが電話機を持ち歩くのが当たり前となりました。スマートフォンは現代人にとって欠かせないツールの一つです。けれども、スマートフォンを電話機として使用している人は、あまり多くはないかもしれません。

そんな現代でも、電話は大切なコミュニケーションツールの一つです。特に、ワーキングホリデーや留学で初めてイギリスに来た人にとって、電話は離れた場所にいる大切な人との間をつないでくれます。

ということで、今回は イギリスの電話事情について、解説していきます。

イギリスの電話番号の基本情報

まずは、イギリスの電話番号にまつわる基本情報となる、歴史を整理していきましょう。

電話の発明と普及

イギリスで電話番号制度が導入され始めたのは、1880年代のことだといわれています。実用電話の発明者、 アレクサンダー・グラハム・ベルが電話の特許を取得したのは、1876年でした。ベルはイギリスの北部の国、スコットランド出身でしたが、移住先のアメリカで電話を発明しています。そして、1778年にアメリカで世界初となる電話交換局が開設されます。イギリスで最初の電話交換局が開設されたのは、その翌年である1879年です。

発明されたばかりの頃の電話というのは、個人がかけられるものではありませんでした。交換手と呼ばれる人が、手動で回線をつないでいたのです。

電話利用の拡大

ただ、利用者が増えたことで交換手が主導で回線をつなぐのが、大変になっていきます。そこで、 電話番号システムが導入されました。といっても、最初は番号ではなく記号のようなものだったようです。それから自動交換機が普及し、 全国電話番号制度が導入されます。1958年の出来事でした。これにより、イギリス全土で電話番号の体系が統一されました。

電話番号の不足と現在

電話の普及率が上がると、それに合わせて電話番号の桁数が増加しました。携帯電話が登場すると、さらにその動きが加速して、いよいよ電話番号が不足する、という事態が発生します。そこで、さまざまな工夫がされます。1995年、すべての 固定電話の番号が11桁に統一されました。2000年には、それまで2つに分かれていたロンドンの市外局番が一つに統合されました。それ以降も携帯電話の普及に伴い、電話番号の種類が増えていきました。

現在のイギリスでは、 固定電話はプレフィックスを除いて10桁または9桁、携帯電話は11桁で統一されています。ただ、携帯電話の普及率が高いので、電話番号の需要は高く、近いうちに何かしらの対策が必要になるかもしれません。

イギリスの電話番号の桁数と特徴

現在のイギリスの電話番号にはどのような特徴があるのでしょうか。

イギリスの電話番号の桁数

まずは、桁数について解説します。電話番号というと、「0」から始まるというイメージが多いかもしれません。 固定電話の場合、この「0」はプレフィックスといい、国内通話であることを示すものです。携帯電話の番号には、プレフィックスは存在しません。

イギリスの電話番号に話を戻します。イギリスの電話番号は、固定電話の場合はプレフィックスを除いて10桁あるいは9桁、携帯電話は11桁に統一されています。

イギリスの電話番号の特徴

イギリスの固定電話の番号を決定する要素は、「国番号」、「プレフィックス」、「地域番号(市外局番)」、「加入者番号」の4つです。

国内電話の場合は、「プレフィックス」+「地域番号(市外局番)」+「加入者番号」
国際電話の場合は、「国番号」+「地域番号(市外局番)」+「加入者番号」

という構成になります。

地域番号(市外局番)は文字通り地域ごとに割り当てられており、1桁~4桁です。例えば、ロンドンの市外局番は「020」で統一されています。加入者番号は4桁~8桁です。利用者数が多い地域では加入者番号が長く、市外局番が短い傾向にあります。これは、十分な数の番号を確保するためです。 利用者数の多いロンドンでは、昔から電話番号の不足が問題となっており、市外局番の分割や統一など、さまざまな対応策が模索されました。そのため、古いデータでは異なる市外局番が表示されることもありますが、 現在は市外局番「020」で統一されているので、注意してください。

イギリスへの電話のかけ方と手順

日本からイギリスに電話をかける場合は、 国際電話を利用します。日本からイギリスに電話をかける際には、以下のような構成の番号を使います。

「事業者識別番号」+「国際プレフィックス」+「国番号」+「地域番号(市外局番)」+「加入者番号」

事業者識別番号は、電話会社によって異なります。会社によっては、これが不要なこともあります。自分が使用する電話会社がどこかを検索して調べたうえで、電話をかけましょう。

国際プレフィックス番号は「010」で基本的には統一されています。そして、イギリスの国番号は「44」です。これらをつなげた番号を利用しましょう。

イギリスの国番号+44について解説

先ほどお話した通り、 イギリスの国番号は「44」です。この国番号はどうやって決まっているのか、気になりませんか?

国番号とは

電話の国番号を決めているのは、 国際電気通信連合(ITU)という組織です。この連合がそれぞれの国に対して国番号を割り振っています。国番号は基本的に1桁から3桁の間で割り振られていて、国際的な電話をかける際に国を識別するために用いられます。番号の割り振り方は地域ごとに規則があります。 ヨーロッパは「3」あるいは「4」から始まる番号が割り振られることになっています。そのため、イギリスは「44」という数字が割り振られています。

迷惑・詐欺電話に注意

見知らぬ番号から着信があった場合、相手の番号が「44」から始まっていれば、それはイギリスからの国際電話です。もしもイギリスからの電話を着信する理由に心当たりがないのであれば、注意が必要です。というのも、近年は海外から日本への詐欺・迷惑電話の発信が増えています。発信源の国としてイギリスは3番目に多いとされています。ある統計では、 イギリスから日本への電話の約4分の1がこのような迷惑・詐欺電話だといわれています。もしも心当たりがないのに「44」から始まる電話が来た際には、注意してください。

イギリスの電話番号表記ルールとは?

イギリスでは電話番号をどのように表記するのでしょうか。

日本では「-」や「()」を用いて電話番号を記載することが通例です。しかしながら、イギリスではこれらの記号を使用することはほとんどありません。特に、フォーマルな場であればよりこのような記号を見かけることは少ないでしょう。

記号を使わないでどう表現するかというと、スペースを用いることが多いです。既にお伝えした通り、イギリスの固定電話番号は以下のように構成されています。

「プレフィックス」+「地域番号(市外局番)」+「加入者番号」

表記する時には、以下のようになります。

「プレフィックス+地域番号(市外局番)」+(スペース)+「加入者番号前半」+(スペース)「加入者番号後半」

携帯電話の場合には、真ん中あたりで区切ってスペースを入れるのが主流なようです。

さらに、 イギリスでは電話番号を全く区切らずに表現することも少なくありません。11桁前後の数字がただ羅列するだけ、となります。少しわかりづらいかもしれませんが、難しく考えないでいい、という意味では気楽かもしれませんね。

電話ボックスとイギリスの通信事情

最後に、少しオマケとしてイギリスの名物である電話ボックスについてお話したいと思います。

イギリス名物・赤い電話ボックス

イギリスを象徴するアイテムの1つが、あのアイコニックな 赤色の電話ボックスでしょう。ロンドンの象徴だという人もいますが、ロンドン以外でも見かけます。あれはただのおしゃれアイテムかと思いきや、実はそうではなく、 いまだに公衆電話として使用されています。

とはいえ、携帯電話の普及によって利用頻度が減ったため、利用者がほとんどいない電話ボックスは廃止・撤去されています。落書きをされていたり、壊れてホコリまみれになっていたりする電話ボックスも少なくありません。

私自身の体験として、この電話ボックスを1度だけ使用したことがあります。日本の公衆電話と同じような感じで普通に使えたので、驚き半分、感動半分でした。ただ、ドアが重いからなのか密閉性が高くて、私が使用したボックス内は温度も高いし空気もよくありませんでした。

それと、とても臭かった思い出があります。隅には蜘蛛の巣もありました。電話自体はきれいだったのですが、とにかく匂いが強烈だったので、携帯用のリセッシュを振りかけまくったのは、今となってはおかしな思い出です。それほどまでに、電話ボックスの利用者は減っているのです。

生まれ変わった電話ボックス

近年では、この電話ボックスの需要減を逆手にとって、 新たなビジネスチャンスに利用する取り組みが活発化しています。

例えば、電話ボックスの中を改装して、コーヒーを提供する カフェを開いたり、ティラミスやラザニアなどといった イタリアンカフェにしたりする人もいます。

飲食店に限らず、 花屋や図書館、洋服屋やアートギャラリーなど、さまざまなアイデアで電話ボックスは活用されています。中には、 ATMへと機能を変えた電話ボックスまであります。

これらの取り組みがなされているのも、やはり赤い電話ボックスはイギリスの象徴だと考えている人が多くいるからです。

アイコニックな電話ボックスを残したいという意志と取り組みは、伝統と歴史を新たな文化と融合させて発展し続けている、イギリス人の気質につながるように感じます。

まとめ

今回は、イギリスの電話にまつわるさまざまなことをまとめてきましたが、いかがでしたか?

電話番号の歴史に始まり、イギリスの電話番号がどのように構成されているのか、日本からイギリスに電話をかけるにはどうすれば良いのか、国際電話の国番号とは何なのか、電話番号はどうやって表記するのか、最後におまけとして電話ボックスを活用した新たな取り組みまで、紹介して参りました。

これからイギリスに行かれる方は、これを参考に現地でのコミュニケーションを楽しんでみてください。そして、日本にいる大切な人に、イギリスへの国際電話のかけ方を伝えるのを、お忘れなく。皆さんのイギリスでの時間が豊かなものになることを願っています。

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