
海外留学というと高校生や大学生になってから行くイメージが強い人もいるかもしれません。でも実は中学生からの単独留学や、親子留学の受け入れをやっている国や学校もあり、中学生の早いうちから海外に留学して、現地で実践的な英語力を高めることもできるのです。
春休みや夏休みを利用した短期留学や、本格的に現地の学校に通う長期留学まで、選べる選択肢も複数あるので気になる人も多いはず。そんな中学生の留学について深掘りして紹介していきます!
中学生の留学の種類
まずは中学生はどんな種類の留学をすることができるのか、留学の期間や形式に合わせて紹介していきます。
短期留学
中学生の留学で気軽に参加しやすいのは短期留学です。特に春休みや夏休みの時期には、語学学校や現地の学校などでスペシャルプログラムが用意されており、初めての留学でも挑戦しやすい環境でおすすめです。長期留学を検討している人が現地下見を兼ねて留学することもあります。
添乗員付きでグループ行動の現地観光ツアーが用意されていることも多いので、短期留学の限られた時間の中でもその土地ならではの経験をすることができます。
長期留学
短期留学をすでに経験していたり、現地の学校で学びたいという強い気持ちがある人におすすめなのが長期留学です。一年以上の長期留学では、ボーディングスクールと呼ばれる現地の全寮制の学校に正規留学するという方法があります。他の生徒と切磋琢磨しながら勉強やスポーツなどに励むのは、時間的な余裕があるからこそできることです。
また、一年も留学するのはちょっと不安・・・という人には、半年間留学するという選択肢もあります。短期留学よりも時間をかけて英語力を磨いたり、海外生活を通じて国際感覚を高めることができる方法です。
親子留学
現地の生活を考えるとまだ親のサポートが必要そうだという人には、親子留学がおすすめです。中学生の子どもの場合、単独で留学することが難しい国もあるので、その場合にも保護者が同伴する留学になります。
親子留学の場合、子どもが学校で勉強している間の保護者の過ごし方は様々です。現地の観光やショッピングを楽しむこともできますし、子どもと同じように学校に行って勉強することもできます。語学学校に通えば、世界の様々な地域から幅広い年代の学生が集まってきているので、新しい友達を作ることもできます。親子共に海外留学生活を楽しむことができるのも、親子留学の魅力です。
中学生が留学するメリット
中学生のうちに留学をすることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?具体的に中学生が留学するメリットについて見ていきましょう。
英語をはじめとする語学力を伸ばすことができる
普段日本で暮らしている間、日常生活で英語を使うことはありますか?海外留学に行ったら、授業内外で学習中の言語を使うことになります。日本では学校で英語を勉強しても、学校内で使うことばかりかもしれませんが、英語圏に海外留学に行けば、普段のコンビニでの買い物や電車に乗るという日常的な行動にも英語を話すという行為が伴います。
生活しているうちに段々慣れてきて、頭でたくさん考えなくても自然と英語が出てくるようになるという人もいるでしょう。実践的な場でたくさん話して言語を使うことによって、語学力を伸ばすことができるのです。
国際感覚を養うことができる
現地の文化や生活様式について実際に体験したり、留学先で新たな友人と出会うことによって、自分の知らなかった価値観や考え方について学ぶことができます。日本のアニメやマンガは世界的に人気なので、ぜひ日本の人とアニメの話をしてみたいという風に、興味を持って話しに来てくれる人も多いです。
このような留学先で自分とは違うバックグラウンドを持つ人と出会う経験から、国際的なコミュニケーションの方法を自然に習得し、今後のグローバル社会に役立つ国際感覚を身につけることができます。
将来の選択肢を広げることができる
中学生のうちから海外経験を積んでおくことで、将来海外の高校や大学へ進学するなど新たな進路を見つけることができます。海外ではなく国内の高校・大学に進学する場合でも、AO入試や推薦入試を受験する時に留学経験がアピールポイントになります。また、現地で出会った友人から刺激を受けたり、新たにスポーツを始めたりすることで、自分の将来に向けた選択肢を広げる機会を作ることができるでしょう。
中学生の留学にかかる費用目安
留学する際に気になるのは留学にかかる費用です。ここでは、留学の形式に合わせて中学生の留学にかかる費用目安を紹介します。今回紹介するのは中学生にかかる費用なので、もし親子留学をする場合には、親の滞在費や生活費もかかることを考えて検討するようにしてください。
短期留学の場合
中学生が短期留学をする場合にかかる費用の目安は、約6~40万円(1週間)です。現地の滞在先や、留学の目的がホームステイなのか、語学学校に通うことなのかなど、状況によって費用に違いが出ます。
春休みや夏休みの短期留学は、留学エージェントでグループツアー形式の留学プログラムを実施していることもあります。プログラム形式だと合計金額がわかりやすく、費用を把握しやすいというメリットがあるので、留学初心者の人はこちらをチェックしてみても良いでしょう。
長期留学の場合
中学生が長期留学をする場合にかかる費用の目安は約150~700万円(1年)です。滞在する現地の物価や、学校の種類によってかかる費用に差が出ます。なお、学費については一般的にボーディングスクールへ留学する場合の学費が高くなる傾向にあります。
サマースクールの場合
中学生がサマースクールに参加して留学する場合にかかる費用の目安は約15~70万円(2週間)です。プログラムの内容や出発時期により値段が異なります。毎年人気の高いサマースクールは定員が埋まると締め切られてしまうので、予算やスケジュールの制約がある場合には、早いうちから下調べをして準備しておくことがおすすめです。
参考URL
https://ryugaku.kuraveil.jp/ages/junior-high-school#part-5ffe00147450d594
中学生の留学費用を節約するポイント
留学費用を少しでも節約するにはどのように工夫することができるのでしょうか?中学生の留学費用を節約するポイントについて紹介します。
渡航費が高くなる時期を避ける
航空券の値段は旅行者が多い繁忙期に高くなります。特に学校の夏休みや春休みの時期にあたりますが、この時期を避けて留学に出発又は帰国することで、渡航費を節約することができます。
中学生の海外留学で利用可能な奨学金を利用する
中学生が海外留学するために利用できる返済不要の給付型奨学金を利用して、留学にかかる費用をサポートしてもらうこともできます。奨学金といえば、高校生や大学生の留学のイメージが強いかもしれませんが、いくつかの奨学金は中学生から応募可能です。
幅広く世界に挑戦したい留学を希望する中学生を対象とした奨学金もあれば、スポーツを頑張る中学生を対象にした奨学金もあります。普段から部活動や習い事に取り組んでいる人は、奨学金に応募する際にアピールすることができるでしょう。また、留学先の学校によっては独自の経済的サポート体制が用意されている可能性もあるので、問い合わせてみるのも良いでしょう。
参考URL
https://tobitate-mext.jasso.go.jp/scholarshipsearch/227
https://tobitate-mext.jasso.go.jp/scholarshipsearch/117
食費を節約する
留学エージェントなどで紹介されている留学プログラムによっては、食事も料金に入っているものがありますが、自分で食事を選んで食べることで食費分を節約することが可能です。
例えば人気の留学先として知られるフィリピンのセブ島やマレーシアのクアラルンプールでは、ショッピングモールなどに入っているお店よりも、地元の人に人気のあるローカルフードのお店の方が安く済む場合が多いです。安心して食事ができるお店を選ぶ必要がありますが、現地の特色ある食事の体験や、英語を使って自分で注文する経験ができたりするという点からもおすすめです。
中学生の留学におすすめ・人気の国
留学を考える上でどの国に留学するかも重要な要素です。ここでは中学生の留学におすすめ・人気の国について、どんな人におすすめなのかや留学先の特徴を紹介します。ここで紹介する以外に、英語圏であるイギリスやニュージーランドへの留学も人気ですよ!
アメリカ
語学学校での勉強だけでは無く、課外アクティビティも思う存分楽しみたい人にはアメリカ留学がおすすめです。本場のディズニーランドで遊んだり、映画の都・ハリウッドを訪問したりすることができます。
また添乗員付きのツアー形式で実施される留学プログラムも実施されていて、初めて国際線の飛行機に乗る人や日本語で相談できる大人と一緒に留学したいという人も安心して留学することができます。
オーストラリア
語学の勉強に十分向き合えるように、時差や環境の変化が少ない国が良いという人におすすめなのはオーストラリアです。日本との時差は一時間なので、家族との電話や連絡がしやすいです。
またオーストラリアの留学にはファームステイといって、現地の農園や農家で暮らしながら農業体験をするという留学スタイルもあります。現地の生活をたっぷり体験することができ、普通のホームステイとはまた違った経験をすることができます。
カナダ
初めて海外に行くという人でも安心して行けるカナダは、留学先としてもおすすめの場所です。カナダの大都市にはワーキングホリデーを利用している日本人なども多く、留学生や移民も多いため、外国人の留学生も受け入れられやすい環境です。
滞在先は学校の寮以外にホームステイを選ぶことができる場合も多く、ホストファミリーと日常的にコミュニケーションを取って普段から英語を使う環境を作ることができます。
フィリピン
欧米圏の国よりも日本からの距離が近く、費用を節約して格安留学することもできるのがフィリピン留学です。フィリピンは多言語国家ですが、タガログ語と英語が公用語とされており、フィリピン人の多くは英語がとても上手で、日常生活でも英語を使うことができます。
さらにフィリピンの語学学校ではマンツーマン授業の形式を実施しているところが多いため、周りの目を気にせず英語を話したり、先生から自分の英語力にあったアドバイスをもらって語学力を向上させることができます。
韓国
韓国アイドルやドラマが好きな人におすすめなのが韓国への留学です。韓国も中学校までが義務教育課程のため、正規留学生として長期留学することは難しいですが、短期留学でサマープログラムなどに参加することができます。
韓国留学というと、韓国語やK-POPのダンススクールのイメージが強いかもしれませんが、英語教育が盛んな韓国では、英語を勉強できる教育機関もあります。日本からの距離も近く、費用を抑えることができるのも魅力的です。
まとめ
中学生の留学は語学力を向上させたり、将来に向けた新しい進路を見つけたりすることができるすばらしい経験です。現地の生活への不安がある場合には、ホームステイや親子留学、サポートが充実した現地の学校を選ぶなどの方法があるので、中学生でも安心感を持って留学に旅立つことができます。留学エージェントでも留学プログラムの紹介が行われているので、興味がある人は一度調べてみるのがおすすめです。
参考
https://ryugaku.kuraveil.jp/purposes/junior-high-school-study-abroad#part-c6ed18b1b6c4ef1a
https://nativecamp.net/blog/20250129_study_abroad_philippines#%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%82%92%E8%A9%B1%E3%81%99%E5%8A%9B%E3%81%8C%E8%BA%AB%E3%81%AB%E4%BB%98%E3%81%8F
https://ryugaku.kuraveil.jp/countries/south-korea/purposes/junior-high-school-study-abroad
◇経歴
教育系企業で国際交流事業をサポートする仕事をし、英語でメールや会議をしていました。
◇資格
・英検(実用英語技能検定) 1級
・TOEICスコア 940
・TOEFL iBTスコア 78
◇留学経験
マレーシアのクアラルンプールにある語学学校に1年間留学して勉強しました。また、高校生の時にニュージーランドの現地の高校に2週間滞在して英語研修を受けたこともあります。)
◇海外渡航経験
マレーシア留学中にシンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ・ダルサラーム王国、オーストラリアに旅行しました。その他、大学生の時に国際交流事業に参加して中国に行ったこともあります。
◇自己紹介
私は中高生時代、自分が留学するなんて考えられないくらい英語が苦手でした。高校の語学研修も後ろ向きな気持ちで行ったのを覚えています。
でも大学入学後に留学生の友達ができてから国際交流に興味を持ち、英語の勉強に前向きに取り組めるようになりました。今でも勉強自体は苦手ですが、海外の友達とのコミュニケーションツールとして使いたいという思いをモチベーションに変えて、頑張っているところです。
英語が苦手な人の視点に立てるライターとして、皆様に楽しんで読んでいただける記事をお届けします!