サンディエゴの治安はどう?注意すべきエリアやトラブル、防犯対策を解説

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アメリカのカリフォルニア州南端に位置するサンディエゴは、温暖な気候と美しいビーチで知られ、全米でも人気の観光都市です。

年間を通してゴルフやマリンスポーツが楽しめるほか、留学やサマーキャンプ地としても人気です。比較的治安が良いとされるサンディエゴですが、旅行では常に注意が必要です。

この記事では、サンディエゴの治安状況、注意すべきエリアやトラブル事例、そして留学や旅行で訪れる際の防犯対策について詳しく解説します。

サンディエゴの基本情報

アメリカ西海岸、カリフォルニア州の最南端に位置するサンディエゴは、全米で8番目に大きな都市であり、市の人口は約142万人、郡全体では約334万人が暮らしています。

サンディエゴは、ロサンゼルスの南約200kmに位置し、メキシコと国境を接するこの地域は、「アメリカで最も素晴らしい街(America’s Finest City)」と称されるほど、国内外から多くの人々を魅了する観光地です。

サンディエゴの大きな魅力の一つは、年間を通して温暖で雨の少ない地中海性気候だということ。厳寒酷暑とは無縁で、冬期にわずかな雨が降る程度のため、一年を通して快適に過ごせます。

ただし、日中は暖かくても、夏場は朝晩に冷え込むことがあるため、薄手の上着があると重宝します。

この恵まれた気候は、ゴルフやマリンスポーツといったアクティビティにも最適で、観光客だけでなく地元の人々にも豊かなライフスタイルを提供しています。海岸線には個性豊かなビーチが点在し、それぞれ異なる魅力を持っています。

カリフォルニア発祥の地として知られるサンディエゴは、歴史と文化が色濃く残る街でもあります。オールドタウン州立歴史公園では、スペイン統治時代の面影を感じることができ、カブリヨ・ナショナル・モニュメントからは壮大な景色を堪能することができます。

カリフォルニアで最初に建設された教会のミッション・サンディエゴ・デ・アルカラも歴史的価値の高いスポットです。また、メキシコとの国境に位置することから、街の景観や文化にはエキゾチックな雰囲気が漂っています。

サンディエゴは、エンターテイメントとアクティビティの宝庫でもあります。ダウンタウンの中心部にあるガスランプ・クォーターは、レストラン、バー、エンターテイメント施設が集まる賑やかな観光スポットで、食事やナイトライフを満喫できます。

全米最大級の都市公園であるバルボアパークは、15の美術館や博物館、劇場、庭園、そして有名なサンディエゴ動物園など、広大な敷地内に多様な施設を有しています。

その他にも、シーワールド・サンディエゴ、USSミッドウェイ航空母艦博物館、レゴランド・カリフォルニア、サンディエゴ動物園サファリパークなど、家族でも楽しめるアトラクションが豊富です。

サンディエゴから少し足を延ばせば、アンザボレゴ砂漠州立公園の広大な荒野や、春に咲き乱れるワイルドフラワーを楽しむことができます。また、ダウンタウンから約30kmでメキシコ国境に到達するため、日帰りでメキシコを訪れることもできます。

サンディエゴの治安状況

サンディエゴは、治安が悪いことで知られるメキシコの国境に接していますが、ニューヨークやロサンゼルスといった大都市と比較すると、比較的治安は良い方です。

しかし、これはあくまでアメリカ国内の他の都市との比較であり、日本のような高い治安水準とは異なります。日本人が日本国内で暮らしている感覚でいると、治安が良いとは言い切れないため、注意が必要です。

日常生活を送るうえで過度に心配する必要はありませんが、空港や繁華街といった人が多く集まる場所では、他の都市と同様に軽犯罪(スリやひったくりなど)が発生しやすい傾向にあります。

貴重品の管理には十分注意し、現地のニュースなどで情報を把握することを忘れずに警戒を怠らないようにしましょう。また、サンディエゴは比較的規模の大きな都市であるため、ホームレスの姿が目につくこともあります。

ここで留意すべき点として、日本は世界的に見ても非常に治安の良い国の一つです(世界競争力レポートの安全に関する調査では上位にランクインしています)。

そのため、日本と比べると多くの国で治安面のリスクが高まります。留学先の候補地として考えている場合は、日本よりも治安が劣る可能性があることを、あらかじめ理解しておくことが大切です。

犯罪発生状況の推移と比較

近年、サンディエゴでは凶悪犯罪の件数が増加傾向にあり、治安が悪化していますが、窃盗犯罪は2021年以降、減少傾向にあります。2022年の犯罪発生率を日本およびアメリカの平均値と比較すると以下の通りです。

地域凶悪犯罪率(件/人口10万人あたり)
・サンディエゴ:448.1  
・アメリカ平均:380.6
・日本平均:51.5
窃盗犯罪率(件/人口10万人あたり)
・サンディエゴ:1,799.2
・アメリカ平均:1,954.4
・日本平均:326.5

観光地であるサンディエゴは、人口統計に含まれない旅行者が多いため、犯罪率が相対的に高く算出される傾向がある点も注意が必要です。

サンディエゴで気をつけるべきトラブル・犯罪

サンディエゴは全米でも人気の観光地ですが、残念ながら様々なトラブルや犯罪も発生しています。安全に滞在するためには、どのようなリスクがあるのかを事前に把握しておくことが重要です。

ここでは、サンディエゴで特に注意すべきトラブルと犯罪について解説します。

1. 暴力・傷害事件:夜の繁華街でのトラブルに注意

サンディエゴは観光地として賑わっているため、夜の繁華街では傷害事件が多発する傾向にあります。

特に飲酒が絡んだ喧嘩が多く、逮捕者が出るケースも少なくありません。酔っ払いが突然暴力を振るったり、因縁をつけてきたりする可能性もあるため、夜間の繁華街への単独行動は極力避け、複数人で行動するように心がけましょう。

見知らぬ人に不用意に近づいたり、挑発に乗ったりしないことも大切です。

2. スリ・置き引き・ひったくり:観光客を狙う軽犯罪

観光客が多く集まる場所では、スリ、置き引き、ひったくりといった軽犯罪が頻発しています。

特に空港、レストラン、観光スポットなど、不特定多数の人が行き交う場所では注意が必要です。貴重品は常に身につけ、荷物は体の前で持つなど、防犯意識を高めるようにしましょう。

サンディエゴではグループによるひったくりも報告されているため、周囲の状況に常に気を配ることが重要です。

3. 車両盗難:車社会ならではのリスク

サンディエゴは車社会であり、移動手段として車を利用する人が多いため、車両盗難も多く発生しています。

その被害発生率は全米平均の2倍以上とも言われています。レンタカーを利用する場合も、十分に注意が必要です。

4.性犯罪

海外を旅行するすべての女性にとって、特に警戒が必要なのが性犯罪です。残念ながら、親切な誘いに応じた結果、意図しない場所に連れて行かれ、性被害に遭ってしまうという事例が報告されています。

特に、見知らぬ人や知り合って間もない人からの誘いには、十分に警戒し、安易について行かないようにすること。心を許した相手であっても、警戒を怠らないようにしましょう。

サンディエゴで気をつけるべきエリア

サンディエゴの治安で注意が必要な地域・スポットをランキングでご紹介します。

第1位:イーストヴィレッジ(East Village)

イーストヴィレッジは、おしゃれなレストランやバーが多く、観光客にも人気のエリアですが、酔っ払いによる喧嘩やトラブル、さらには悪質な強盗事件も報告されています。

夜間の一人歩きは特に危険であり、窃盗(スリ、ひったくり)の被害に遭う可能性も高いため、最も注意が必要なエリアといえるでしょう。

第2位:パシフィックビーチ(Pacific Beach)

パシフィックビーチは、サーフィンを楽しむ人々で賑わう人気のビーチエリアです。ミッションベイにも近く、観光客も多く訪れますが、その分、観光客を狙った窃盗事件(スリ、ひったくり、置き引き)が多発しています。

特に、ビーチ沿いのレストランやバーでは、注文時などに荷物を置き引きされるケースが多く報告されています。

第3位:ノースパーク(North Park)

ノースパークは、個性的なレストランやカフェ、ストリートアートなどが魅力的なエリアで、近年人気が高まっています。

しかし、窃盗(置き引き、ひったくり)が多発しており、エリア北東部では暴行事件や強盗事件も報告されています。夜間はナイトバーなども営業しており賑やかになりますが、安全のため、できる限り立ち寄らない方が賢明です。

上記のランキングはあくまで傾向を示すものであり、これらのエリア以外でも犯罪が発生する可能性がありますので、常に最新の情報を確認し、自身の安全に十分配慮しましょう。

サンディエゴ滞在中の防犯対策

比較的治安の良い都市サンディエであっても、海外である以上、日本とは異なる環境であることをしっかりと認識し、自身で安全対策を講じることが重要です。

ここでは、サンディエゴでトラブルに巻き込まれないための具体的な防犯対策を解説します。

1. 危険なエリアに近づかない

最も重要なのは、治安が悪いとされるエリアに近づかないこと。前述の通り、イーストヴィレッジ、パシフィックビーチ、ノースパークなどは特に注意が必要です。

これらのエリアには、どうしても用事がある場合を除き、極力近づかないようにしましょう。もし用事がある場合でも、単独行動は避け、複数人で行動するように心がけてください。

2. 夜間の外出は控える

留学生活では、様々な誘惑があるかもしれませんが、夜間の外出はできる限り避けるべきです。

どうしても外出する必要がある場合は、必ず2人以上で行動し、安全が確保できる状況であることを確認してから行動するようにしましょう。特に、見知らぬ人からの誘いには警戒が必要です。

3. 不審者に警戒し、見知らぬ人を安易に信用しない

海外では、見知らぬ人に親切にされることがありますが、安易に信用するのは危険です。特に、初対面の人からドライブなどに誘われた場合は、警戒するようにしましょう。

性犯罪は、見知らぬ人に声をかけられたり、尾行されたりすることで発生するケースが多く報告されています。周囲に不審者がいないか常に注意し、見知らぬ人を簡単に信用しないように心がけてください。「人を見たら疑え」という意識を持つくらいが、海外ではちょうど良いといえるでしょう。

4. 貴重品の管理を徹底する

スリ、置き引き、ひったくりなどの窃盗は、人混みで発生しやすい犯罪です。

混雑した場所では、服のポケットに貴重品を入れないようにし、貴重品はバッグの奥深くにしっかりとしまい、バッグは体の前で持つようにしましょう。現金やクレジットカードは小分けにして保管することで、万が一盗難に遭った場合のリスクを軽減できます。

5. その他の重要な注意点

・昼夜を問わず、人通りの少ない場所や暗い場所は避けるようにしましょう。
・常に周囲の状況に注意し、不審な人物や行動に警戒しましょう。
・高価な物やブランド品などを身につけて歩くのは避けましょう。
・万が一、トラブルに遭遇した場合は、無理に抵抗せず、安全を最優先に考えましょう。
・緊急時の連絡先(警察、大使館など)を事前に確認しておきましょう。

6. 「たびレジ」への登録

外務省の海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録しておくと、旅行先や留学先の最新の安全情報を日本語で受け取ることができます。渡航前に登録しておくことを強くおすすめします。

サンディエゴでトラブル・犯罪に遭った場合の対応

ここでは、サンディエゴでトラブルや犯罪に巻き込まれた場合の対処法や連絡先について、解説いたします。

1. 緊急時の連絡:911への通報

盗難、交通事故、急病など、緊急性の高いトラブルに遭遇した場合は、ためらわずに「911」に通報してください。これはアメリカ全土共通の緊急通報用電話番号で、警察、消防、救急のすべてにつながります。

英語での対応が基本となりますが、日本語を話せるオペレーターが対応できる場合もあります。英語に自信がない場合は、「Japanese, please.(ジャパニーズ、プリーズ)」と伝えれば、日本語通訳に繋いでもらえる可能性があります。落ち着いて状況を伝えるように努めましょう。

2. 在ロサンゼルス日本国総領事館への連絡

日本人が事件や事故に巻き込まれた場合、在ロサンゼルス日本国総領事館は大きな助けとなります。サンディエゴには領事館がないため、ロサンゼルスの総領事館が管轄となります。

パスポートの盗難・紛失時の再発行手続きはもちろん、事件・事故に関する相談や必要なサポートを受けることができます。総領事館の連絡先は以下の通りです。緊急時は24時間対応していますので、落ち着いて連絡しましょう。

【在ロサンゼルス日本国総領事館】
・住所:350 South Grand Avenue, Suite 1700, Los Angeles, CA 90071
・電話番号:213-617-6700
・メールアドレス:ryoji@ls.mofa.go.jp
・受付時間:9:30~12:00、13:00~16:30(電話受付は9:30~17:00)
・休館日:土曜・日曜・祝日(変更の可能性あり)
・公式サイト:https://www.la.us.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

サンディエゴからロサンゼルスまでは距離があるため、まずは電話で状況を説明し、指示を仰ぐのが良いでしょう。

なお、休館日や緊急時の対応は上記とは異なる場合があります。現地の祝日も含め、公式サイトで最新の情報をチェックしておくことをおすすめします。

3. 周囲への相談

現地の友人、ホテルスタッフ、ルームメイト、ホストファミリーに相談することも非常に有効です。彼らは現地の事情に詳しいため、適切なアドバイスやサポートを得られる可能性があります。

また、誰かに話を聞いてもらうことで、精神的な不安も軽減されるでしょう。特に留学中の場合、ホストファミリーは家族のような存在ですので、困ったことがあれば早めに相談するようにしてください。

4. 盗難などの軽犯罪の場合は、最寄りの警察署へ

盗難やスリなど、緊急を要しない被害に遭った場合は、最寄りの警察署に出向いて被害届を提出してください。その際、被害状況を詳しく説明できるように、メモなどを用意しておくとスムーズです。

まとめ

今回は、サンディエゴの治安や危険なエリア、トラブルの対処法について解説しました。

サンディエゴは、アメリカ国内では比較的治安の良い都市ですが、やはり日本と比べると犯罪発生率は高く、細心の注意が必要です。

危険なエリアに近づかない、夜間の外出を控える、見知らぬ人を安易に信用しないといった基本的な防犯対策を徹底し、貴重品の管理や周囲への警戒を怠らないようにし、安全に楽しく過ごしましょう。

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