
カナダ最大の都市、トロント。
実はトロントには、カナダを代表するトロント・ピアソン国際空港以外にもう1つ空港があるのをご存知ですか?
本記事ではトロントにある2つの空港の特徴や空港でのおすすめの過ごし方、市内へのアクセス方法などについて解説します。それぞれの空港の特徴を知った上で、目的に応じて使い分けてくださいね!
- トロントにある2つの空港
- トロント・ピアソン国際空港の基本情報
- トロント・ピアソン国際空港でのおすすめの過ごし方
- トロント・ピアソン国際空港から市内へのアクセス方法
- ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港の基本情報
- ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港でのおすすめの過ごし方
- ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港から市内へのアクセス方法
- 2つの空港間で乗り継ぎをする場合
- まとめ
トロントにある2つの空港
トロントには、トロント・ピアソン国際空港とビリー・ビショップ・トロント・シティ空港の2つの空港があります。北米をはじめ世界各国への国際線や主要航空会社を利用するならトロント・ピアソン空港、カナダ国内への移動や近距離の国際線を利用する場合はビリー・ビショップ・トロント・シティ空港を選択すると良いでしょう。
以下の章では、それぞれの空港の特徴について詳しく解説します。
トロント・ピアソン国際空港の基本情報
まず、トロント・ピアソン国際空港の基本情報を紹介します。
カナダ最大のハブ空港
カナダ最大のハブ空港である、トロント・ピアソン国際空港(空港コード:YYZ)。国際線や長距離旅行者が多く利用する空港です。日本からは、羽田空港と成田空港からエア・カナダが毎日直行便を運行しています。ちなみに、関西国際空港からは、6月〜10月の期間限定でエアカナダの週3回直行便を運行中です。
トロント中心部からは少々離れたところにありますが、市内に十分アクセスできる距離です。エア・カナダをはじめとする国際的な航空会社が利用しており、北米はもちろん世界各地へ豊富な路線が就航しています。
ターミナル情報
トロント・ピアソン空港には、ターミナル1とターミナル3の2つの大規模なターミナルがあり、どちらのターミナルからも国際線・国内線が運行しています。それぞれのターミナルの構成は以下の通りです。
| ターミナル名 | コンコース | 特徴 |
| ターミナル1 | D・E・F |
・エア・カナダをはじめ、スターアライアンスに加盟する航空会社が運行 ・飲食店や免税店、ラウンジが豊富 ・特にハイブランドショップが多い ・ジムもある |
| ターミナル3 | A・B・C |
・ウェストジェットなどのスカイチーム、および、ワンワールドに加盟する航空会社が運行 ・飲食店やコンビニ、免税店やラウンジが豊富 ・ハイブランドショップはターミナル1よりも少ない |
ターミナル間は列車で移動
ターミナル1と3の間は、ターミナルリンクと呼ばれる列車で移動します。
| 停車駅 |
ターミナル1 ターミナル3 ビスカウント駅 |
| 駅間の移動時間 | 2〜8分ほど |
| 運行間隔 | 4〜8分(時間帯によって異なる) |
| 稼働時間 | 24時間稼働 |
| 費用 | 無料 |
運行間隔が短いため、ターミナル間の移動もスムーズです。
トロント・ピアソン国際空港でのおすすめの過ごし方
トロント・ピアソン国際空港はとても大きな空港なので、フライトまで楽しく過ごせます。以下では、トロント・ピアソン国際空港でのおすすめの過ごし方を紹介します。
グルメ
トロント・ピアソン空港には、カナダの名産や世界各国の料理を楽しめるレストランが豊富にあります。カナダを代表するカフェチェーンや高級なカナダ料理を提供するレストラン、ベーグルやサンドイッチ、カナダを象徴するメープル食品などを食べて楽しむのも良いでしょう。
乗り継ぎ時間を活用して、ぜひカナダグルメを堪能してみてください。
ショッピング
空港内には多くの免税店やブティックがあるため、高級ブランドだけでなく、カナダ土産など買い物を楽しむのもおすすめです。トロントの空港ならではのお土産も見つけてみてください。なお、ハイブランドはターミナル1に集中しているので、ショッピングを楽しみたい場合はスケジュールに余裕を持って空港にお越しください。
市内よりは少し割高になってしまいますが、小分けできるアイテムや可愛くラッピングされたグッズも豊富なので、お土産選びにもぴったりです。また、カナダ発のブランドもたくさん出店しているので、アクセサリーや洋服などを購入するのも良いかもしれません。
ラウンジ
トロント・ピアソン空港には、ラウンジもいくつかあります。フライト前にリラックスして過ごしたい方にはラウンジで過ごすのがおすすめです。ビジネスやファーストクラスの搭乗客はもちろん、プライオリティパスがあれば利用できるラウンジもあるのでぜひ活用してみてください。
プライオリティパスがあれば利用できるのは、以下2種類のラウンジです。
・Air France/KLM Lounge
例えば、Plaza Premium Loungeの場合、それぞれのターミナルに3箇所、合計で6箇所のラウンジがあります。プライオリティパスがない場合でも、追加料金を支払えば利用できます。
最新情報を公式ホームページで確認した上で、ラウンジを利用してくださいね!
深夜便や早朝便の場合はホテルステイがおすすめ
深夜便・早朝便を利用する場合は、空港付近のホテルに滞在するのもおすすめです。以下のように、空港直結や無料シャトルバスが運行するホテルもあります。
・Alt Hotel Toronto Airport(ターミナルリンクでビスカウント駅まで移動)
・Hilton Garden Inn Toronto Airport(空港から無料シャトルバスが24時間運行)
深夜や早朝に空港で寝泊まりしているとスリや盗難などの被害にも遭いやすいので、乗り継ぎまで安全に過ごすためにもホテルステイを選択すると良いです。
トロント・ピアソン国際空港から市内へのアクセス方法
トロント・ピアソン国際空港から市内へのアクセス方法は、主に以下の通りです。
・路線バス
・タクシーやライドシェア
それぞれ詳しく紹介します。
UP Express
UP Express(ユニオン ピアソン エクスプレス)とは、トロント・ピアソン国際空港と市内中心部のユニオン駅を結ぶ鉄道です。ユニオン駅は、ダウンタウンの中心にあり、とても便利な駅です。
利用方法は簡単。切符を購入して空港内のUP Express駅に行くだけです。
切符はアプリからのオンライン予約もできますが、駅の券売機でも現金もしくはクレジットカードで購入できます。料金は、空港からユニオン駅まで一人12.35カナダドルです。
空港からユニオン駅までは、約25分。あまり混む様子はなく、大きな荷物も置く場所があります。車内もとてもきれいで快適です。
路線バス
トロント・ピアソン国際空港から市街地へは、TTC(トロント・トランジット・コミッション)と呼ばれる、公共路線バスでも移動できます。乗車時に3カナダドルを小銭で支払う方式で、乗り継ぎが必要な場合は運転手からトランスファーチケットを貰っておきましょう。
◾️乗り場
| ターミナル1 | 地上フロア外にある中洲R4 |
| ターミナル3 | 到着フロア外にある中洲C12 |
◾️行き先と路線
| 192 | 地下鉄ブロア・ダンフォース線キプリング駅 |
| 52A | 地下鉄ヤング・ユニバーシティ・スパダイナ線ローレンス・ウエスト駅 |
| 300A | ブロア・ダンフォース通り(深夜バス) |
| 307 | ヤング通り/エリントン通り(深夜バス) |
タクシー
タクシーを利用して、トロント・ピアソン国際空港から市街地に向かうこともできます。タクシーで市内に向かう場合、所要時間は30分〜45分ほど。平日の朝7時〜9時、夕方の16時〜18時のラッシュアワーは渋滞しがちなので時間に余裕を見ておきましょう。
トロント・ピアソン空港発のタクシーはエリアごとに料金が固定されていて、ダウンタウンまで片道で60〜70カナダドルです。正確な料金は目的地によって変わりますが、空港で確認できるので安心です。
到着ターミナルの外側に空港公認のタクシーのみが乗り入れている公式のタクシー乗り場があるので、タクシーが来るまで待機しましょう。なお、到着前に空港公認のリムジンサービスを予約することもできます。
支払いは、クレジットカードもしくは現金です。カナダにはチップの習慣があるので、支払い時に料金の10〜15%を運転手に忘れずに渡しましょう。
ライドシェア
カナダではライドシェアもタクシーと同じくらい流通しています。所要時間は、タクシーと変わりません。値段は、利用する車種や時間帯により多少変動がありますが、一般的に40〜70カナダドルほどです。事前にライドシェアのアプリをダウンロードしておきましょう。アプリ内で出発地を指定し、希望する車種や目的地を設定します。
タクシー同様、ライドシェア専用のピックアップエリアがあるので場所を確認しましょう。後は、ピックアップエリアで車両のナンバープレートが一致する車を待つだけです。
ライドシェアは、比較的料金が安く、アプリ内で取引が完結できるので英語に自信のない方におすすめです。もし、ドライバーに話しかけられても、アプリ内のチャットで通訳機能を使ってコミュニケーションすることもできます。
また、市内でもこのライドシェアは使用できるのでアプリを入れておくとその後も便利かもしれません。しかし、ドライバーは当たりはずれがあるので、トラブルに巻き込まれないよう、十分注意して利用してください。
タクシーやライドシェアは、市内を車で走るだけで観光になります。道には、日本では見られない車種や教会の建物など、それだけでも楽しいこと間違いなしです。
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港の基本情報
以下では、トロントにあるもうひとつの空港、ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港について解説します。
国内線や近距離の国際線がメインの空港
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港は、カナダ国内や近距離の国際線をメインとした空港で、トロント市中心部のトロント諸島に位置しています。市内を通るストリートカー(路面電車)に乗っていると、突然、飛行機が現れて驚くほどです。
運行している航空会社は、ポーター航空。日本ではあまり聞かない航空会社ですが、実はエア・カナダとウェストジェットに次ぐ、カナダ第3の航空会社です。快適さと高品質なサービスを提供することでカナダ国内では知られています。
カナダ国内だけでなくアメリカ東部に行く場合に、ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港からのアクセスがスムーズです。なぜならトロントは、アメリカのニューヨークに1時間半で到着できるほどとても近い距離に位置しているからです。また、モントリオールやオタワなどにも行きたい場合にも便利です。設備は、コンパクトでシンプル。必要最低限の設備が整っています。
ターミナル情報
ターミナルは1つで、2フロアに分かれています。上の階にはチェックインカウンターと保安検査場、下の階には出発エリアと到着エリアがあります。なお、2025年の後半にはアメリカ合衆国の税関・国境警備局の事前通関施設が導入される予定で、さらに便利になります。
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港でのおすすめの過ごし方
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港ならではのおすすめの過ごし方は以下の通りです。
・トロントアイランド内での散策を楽しむ
空港からは、オンタリオ湖やトロント市街のスカイラインを一望することができます。待ち時間に湖の景色を眺めて写真を撮るのもおすすめです。
また、時間に余裕があれば散歩するのも良いでしょう。ビリー・ビショップ空港はトロントアイランド内にあるため、アイランド周辺を散策することもできます。特に、夏場は美しい景色や自然を楽しめます。日本と違って猛暑ではないので快適に過ごせそうです。
空港の規模が小さいのでチェックインやセキュリティチェックにかかる時間が非常に短いため、ゆっくり過ごしつつ時間に余裕を持って搭乗できますよ!
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港から市内へのアクセス方法
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港から市内へのアクセス方法は、主に以下の4つです。
フェリー
フェリーは、ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港と市内を結ぶ最も一般的な移動手段です。所要時間は、5分程度。料金は無料で、空港と市内間を結ぶ空港送迎サービスとして運行しています。早朝から深夜まで10〜15分ごとに運行しています。
徒歩(地下トンネル)
ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港から市内には、地下の歩行者用トンネルを利用して徒歩でも渡れます。所要時間は、20〜30分ほどと、市内に非常に近いことがうかがえます。荷物が少ない場合は、歩きながら観光もできてのんびりと移動を楽しめるかもしれません。
シャトルバス
空港とユニオン駅間で無料のシャトルバスが運行しています。所要時間はおよそ15分。運行間隔も15分おきで、誰でも利用できます。
◾️乗り場
| 空港側 | Main Terminal/Passenger Tunnel Access Buildingの前の本土側 |
| ユニオン駅側 | Fairmont Royal York Hotelの西側 ※Front and York Streetsの北東の角 |
バスやトラムなどの公共交通機関
街中へは、バスやトラムなどの公共交通機関が便利です。所要時間は20〜30分ほどで、市内にある主要な駅やビジネスエリアへアクセスできます。
料金は、大人1人につき3.35カナダドル。現金で払う場合は、車内で正確な料金を運転手に払ってください。紙のトランスファーチケットで90分以内であれば、他のストリートカーやバス、地下鉄への乗り継ぎが可能です。その他、空港近くやトロント市内で購入できるPRESTOカードという交通ICカードも便利です。
2つの空港間で乗り継ぎをする場合
乗り継ぎのためにトロント・ピアソン国際空港とビリー・ビショップ・トロント・シティ空港の間を移動する場合は、以下の方法があります。
・UP Expressからストリートカーに乗り継ぐ
UP Expressからストリートカーに乗り継ぐ方法だと、交通状況によっては1時間以上かかる場合もあります。乗り継ぎの際に荷物を再度預ける必要があるので、3時間以上余裕を持って行動するのがおすすめです。
まとめ
カナダ最大のハブ空港であるトロント・ピアソン国際空港と、国内線や近距離国際線がメインのビリー・ビショップ・トロント・シティ空港。それぞれの特徴やアクセス方法を知った上で、目的に合わせて利用してみてくださいね!
本記事が、トロントへの渡航の際に役立つことを願っております。
◇経歴(英語を使用した経歴)
学生時代に、デンマークのど田舎で交換留学を経験。ヨーロッパ中から集まる学生と寝食を共にし、英語漬けの日々を送った。
タイで現地採用として3年勤務。
タイ語が一向に上手にならず、英語で生活。
現在私立の小学校で英語講師として勤務している。
◇資格
TOEIC、TOFELiBTなどの受験経験あり。
◇留学経験
デンマーク:デンマーク南大学(UC SYD)に5ヶ月間
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
ケニア、カナダ、フィリピンなど
仕事、留学、旅行合わせて計21か国の渡航経験あり。
◇自己紹介
英語は決して得意な方ではありませんでした。だからこそ、今日まで続けてきたのかもしれません。苦手だったからこそ、みなさんのお悩みに寄り添える記事を書きたいと思っています!「英語は一生」です。共に頑張りましょう。