フィリピンといえば、青く澄んだ海と美しいビーチのイメージですね。
しかし、フィリピンには雨季というシーズンがあるため、注意が必要です。
この記事を読むことで以下がわかります。
・フィリピンの雨季はいつなのか
・雨季の特徴や降水量
・雨季のフィリピンへ行くメリットとデメリット
・雨季も楽しめる観光スポット
・雨季の旅行時におすすめの服装と持ち物
雨季を避ける人は多いですが、しっかり対策をすることで雨季ならではのメリットが楽しめますよ。
雨季のフィリピンへ行く方はぜひ参考にしてください。
フィリピンの気候と季節
フィリピンの気候は
「熱帯モンスーン気候」に分類されます。
熱帯モンスーン気候の特徴は、季節風の影響により雨季と乾季が明瞭で、1年を通して気温と湿度が高いことにあります。
気温が高くて雨季があるというと「かなり蒸し暑いのでは?」と思う人が多いですが、実際は日本の夏の方が湿度が高く、フィリピンはそれほど不快感がないです。
しかし、気候には地域差があります。
標高が1,500mあるルソン島北部のバギオなどでは気温の高低差が大きいため、強い湿気を感じる場合があるでしょう。
また、マニラは雨季になると激しく雨が降りますが、セブは比較的降水量が少なく、1日中降り続くことはほとんどありません。
フィリピンの雨季
では、フィリピンの雨季にはどんな特徴があるのでしょうか。
特徴は以下の5つです。
・雨季は6月~10月
・激しいスコールがある
・台風が多い
・雨季の降水量には地域差がある
・交通機関や経済への影響が大きい
順に確認していきましょう。
雨季は6月~10月
フィリピンの雨季は6月~10月です。
雨季の他には、11月~5月が乾季で、さらに3月~5月は特に暑いため暑期と呼ばれる場合もあります。
激しいスコールがある
雨季のフィリピンは、局所的なスコールが多いのが特徴です。
日本の梅雨のようにシトシト降り続くことはなく、明け方や夕方にすさまじい雨が1時間程度降って、また晴れるというパターンが多いといえます。
台風が多い
台風の多さもフィリピンの雨季の大きな特徴で、特に7月~9月には多発します。
フィリピンは台風の進路上にあるため日本よりも多くの台風に襲われ、その数は1年間に平均19回にも上るのです。
台風は太平洋で発生し、進路はフィリピンの東側になることが多いため、東部では年間5,000mmもの降水量に達する年もあります。
雨季の降水量には地域差がある
雨季にはスコールや台風によってかなりの雨が降るフィリピンですが、雨量には地域差があります。
ここでは、ルソン島付近、セブ島付近、ミンダナオ島付近の降水量を確認しましょう。
ルソン島付近
ルソン島は、フィリピンの首都マニラがある島です。
マニラの気候は、6月~10月の雨季と11月~5月の乾季にはっきりと別れるのが特徴で、特に8月~10月の台風シーズンには月間500mm以上の降水量となります。
また、ルソン島北部や山岳地域は雨季に3,000mm以上の雨が降ることもあり、中でもバギオ市は年間平均4,000mm以上の降水量があるといわれています。
セブ島付近
セブ島付近は、ルソン島付近に比較してはっきりとした雨季がないのが特徴です。
それでもセブやレイテでは、雨季になると月間250mm~350mmの雨が降ります。
台風が直撃することは少ない地域ですが、台風シーズンには大量の雨に見舞われることも少なくありません。
ミンダナオ島付近
ミンダナオ島はフィリピンの南にあり、ルソン島に次いで大きな島です。
雨季と乾季の区別があまりなく他の地域より雨量が少ないのが特徴ですが、雨季になると月間200mm以上の雨が降ります。
特に雨が多いのは中心都市のタバオで、雨季の降水量は約1,500mmに達します。
交通機関や経済への影響が大きい
フィリピンの雨季は、雨による交通機関や経済への影響が大きいという特徴があります。
日本でも台風シーズンや豪雨の後に交通がマヒすることが珍しくはありませんが、フィリピンは道路や排水溝などが日本ほど整備されていないため、影響がさらに大きくなるのです。
短時間のスコールで土砂崩れが起きて道が分断されたり、ゴミや土砂が排水管に詰まって道路が浸水したりすることもよくあります。
飛行機も欠航になることが多いので、雨季にフィリピンへ旅行に行く場合は旅行後に1日余裕を持つのがおすすめです。
雨季にフィリピンへ行くメリットとデメリット
雨季にはスコールや台風の多いフィリピンですが、雨季に旅行に行くメリットもありますよ。 ここでは、雨季にフィリピンへ行くメリットとデメリットを紹介します。
まずはメリットからお話ししましょう。
メリット
雨季にフィリピンへ行くメリットは以下の3つです。
・旅費を抑えられる
・観光スポットが混雑しない
・平均気温が下がる
まず何といっても、旅費を抑えることができるのはメリットです。
オフシーズンなので飛行機やツアー料金が通常よりも安く設定されています。
特に、雨季の前半の5月~6月だとまだ台風シーズンではないため、突然のスコールさえしのぐことができれば、お得に旅行を楽しめます。
また、観光スポットが混雑していないのもメリットです。
フィリピンには屋内で楽しめる場所がたくさんあるので、ゆったりと見て回ることができますよ。
さらに、雨季は他のシーズンに比べて少し気温が下がるのもメリットだといえます。
暑さでバテてしまうのが心配な人は、雨季なら比較的楽に観光できるでしょう。
デメリット
デメリットは以下の3つです。
・突然のスコールに襲われる可能性が高い
・雨が降ると屋外の観光が楽しめない
・台風などで交通がストップすることがある
雨季は明け方や夕方に激しいスコールが頻繁にあります。
突然の雨に備えて、常に折り畳み傘を携帯しましょう。
また、雨が降ると屋外の観光は楽しめません。 屋内の観光スポットをあらかじめ調べておいて、雨でも楽しめる工夫が必要です。
さらに、フィリピンは台風の多い地域です。
特に台風シーズンは、飛行機などがストップして帰国が遅れる可能性もあります。 万が一に備えて余裕のあるスケジュールを組んで起きましょう。
雨季にできる観光アクティビティ
雨季のフィリピン旅行では、雨に見舞われて屋外で楽しめない可能性が高いです。
ここでは、屋内で楽しめるおすすめの観光やアクティビティを紹介します。
教会や美術館を訪れる
フィリピンには歴史的な価値のある美しい教会や美術館、博物館があります。
Santo Nino Bazilikası(サント・ニーニョ教会)
セブ島にあるフィリピン最古の教会で、1565年にスペインの植民者レガスピとウルダネタによって建てられました。
今日でも、毎日たくさんの信者が訪れています。
フィリピン国立博物館
1901年創立。 リザール公園の隣にある白亜の博物館。
フィリピンの歴史や文化、自然を展示しており、「National Art Gallery」と「Museum of the FilipinoPeople」の2つの建物に分かれています。
水族館で楽しむ
魚たちの幻想的な世界に癒されて過ごすのも素敵ですよ。
マニラ オーシャンパーク
フィリピンの首都マニラ市に位置する海洋テーマパークで、2008年の開園以来、必見の観光スポットとなっています。
さまざまなアトラクションが楽しめる体験型水族館です。
セブオーシャンパーク
セブオーシャンパークは、2019年8月にオープンしたフィリピン最大の海洋水族館です。
魚類だけでなく、鳥類や爬虫類を含めて全200種もの生物が見れます。 巨大ショッピングモールSMシーサイドから徒歩3分で行けるのも魅力の1つ。
ショッピングを楽しむ
旅行に行ったら、必ず楽しみたいのがショッピングですね。 フィリピンにはいくつかの有名ショッピングモールがあります。
SMシーサイド
SMシーサイドはセブ島最大のショッピングモールで、大きさは東京ドームの約10倍!
お土産を買う、フィリピン料理を楽しむ、映画を観るなど、様々な過ごし方が満喫できます。
グリーンベルトモールズ
首都マニラにあるグリーンベルトモールズは、緑豊かな庭園におしゃれなブランド店やレストランが並ぶ人気の観光スポットです。
ショッピングはもちろん、ガーデンの散歩やオープンエリアでの食事も楽しみの1つ。
スパやマッサージを体験する
異国の地のスパやマッサージで、日常の疲れをゆったりと癒すのはいかがでしょうか。
フィリピンのマッサージ料金は比較的リーズナブルなのもポイント。
アイム・オンセンスパ
マカティにある5つ星ホテルアイム・ホテル内にあるスパが、アイム・オンセンスパ
マッサージにディナーや温泉、サウナなどがパックになったセットは、グループで楽しめるカラオケルームも利用できます。
ゴールドムーンスパ
マクタン島マリバゴエリアにあるゴールドムーンスパは、ラグジュアリーな気分が楽しめる落ち着いたスパです。
綺麗な場所でゆったり癒されたい方におすすめ。
旅行時におすすめの服装や持ち物
雨季のフィリピンへ行く際は、突然のスコールにも対応できる準備を整えることが大切です。
ここでは、以下について解説します。
・おすすめの服装
・おすすめの持ち物
では、確認していきましょう。
おすすめの服装
フィリピンは毎日が夏なので、雨季でも基本的には半袖の服装で大丈夫ですが、薄手のカーディガンやシャツなどをバッグに入れておくことをおすすめします。
なぜなら、スコールで体が濡れた後に屋内へ入ると、強めの冷房で急激に体が冷えるからです。
フィリピンは年中暑いため、日本よりも冷房の温度が低く設定されていることが多いといえます。
対策として、薄手のカーディガンや長袖のシャツなどを持っておくと良いでしょう。
また、ルソン島北部のバギオなどの標高が高い場所へ行く場合も、注意が必要です。
特に朝夕の気温差が大きいため、長袖や長ズボンが必須になります。
おすすめの持ち物
雨季のフィリピンへ行く際は、折りたたみ傘やレインシューズを持って行きましょう。
また、防水性の上衣もあるとさらに安心ですね。
折りたたみ傘は現地でも購入できますが、日本製の方が安い上に性能も良いので、国内で買って行くことをおすすめします。
また、雨季には突然交通が遮断されたり洪水が起きる場合もあるので、あらかじめ避難場所を確認し、地図を持っておくと良いでしょう。
まとめ
本記事では、雨季のフィリピンへ旅行に行く人に向けて、フィリピンの雨季の特徴や雨でも楽しめる観光スポット、おすすめの服装と持ち物について解説しました。
フィリピンの雨季は激しいスコールや台風に注意が必要ですが「旅費が抑えられる」「観光客が少ないのでゆっくり見て歩ける」などのメリットがあります。
また、フィリピンには雨でも楽しめるスポットがたくさんあるので、雨季のフィリピンも十分に楽しめます。
急な雨や台風にはしっかりと備えた上で、雨季のフィリピンをたっぷり楽しんでみてはいかがでしょうか。