海外の大学進学に興味があるものの、費用が高そうなイメージがあり進学できないと思い込んでいる人は多いのではないでしょうか。
海外の大学の留学費用は確かに高いケースもありますが、正しい費用を理解しておくことで、進学の可能性を高められる可能性があります。
この記事では大学の留学費用や海外の大学に進学する流れ、さらには費用負担を抑えるポイントなどについて解説しているため、ぜひ参考にしてください。
海外の大学に進学する流れ
ここでは実際に海外の大学に進学するにあたっての具体的な流れについて解説します。
まずは何から始めればいいのか、どのような手順で留学準備・留学計画を進めればいいのか、ぜひ参考にしてください。
学校生活を充実させる
日本の大学と海外の大学では進学するための仕組みが異なるため、海外の大学を目指す場合は、日本での学生生活を充実させることが大切です。
どういうことかというと、海外の大学の場合試験による入試よりも、書類による審査が入学にあたっての大きなウェイトを占めるということです。
例えば、学業はもちろん課外活動への取り組みなどを充実させ、志望理由書に書き込むことで大学からの評価を得やすくなるでしょう。
高校の部活動に取り組む、学外でのボランティア活動に取り組むなど、さまざまなことに取り組み、学校生活、学生生活を充実させることが大切です。
語学の勉強をする
学生生活を充実させるのと同時に、現実的な問題として留学後の授業にしっかりとついていけるようにするためにも語学の勉強にも取り組む必要があります。
大学によっては、英語などの語学コースを設けているケースもあるため、留学後に語学をしっかりと勉強することも可能ですが、入学までにかかる時間をできるだけ短くしたいのであれば、日本で少しでも勉強しておくことをおすすめします。
また、基本的にはIELTSやTOEFLといった語学力を証明する試験のスコアが求められるため、語学試験の準備も進めておくことが大切です。
受験対策を進める
先述の語学試験に向けた試験対策のほか、エッセイの作成など、入学に向けて対策を進めてください。
大学によって入学条件は異なるため、自分が興味のある大学の要項を必ず確認してください。
近年では、翻訳ツールなども充実しているため、苦労するかもしれませんが、大学のホームページから自身で確認することをおすすめします。わからないことがあればメールで問い合わせましょう。
出願書類の準備
大学の出願要項に応じて必要な書類の準備を行います。主な書類としては、願書のほか、エッセイ、さらには推薦状が求められることもあります。
推薦状が必要な場合は早めに誰にお願いするのか、実際に書いてもらえるのかなど確認しておくことをおすすめします。
大学にもよりますが出願要項の発表が夏頃、願書の締め切りが11～1月ごろであるため、発表後はすぐに準備に取り掛かりましょう。
出願書類の提出
出願に必要な書類が全て揃ったら提出します。
日本の大学とは違って入試のような仕組みはないため、提出後は合否を待つのみです。
1月締め切りの場合は大体3月末ごろに結果がわかるため、時間がかかることを認識しておきましょう。
大学ごとの留学費用の違い
大学留学は、学費が高くなりがちであるため、留学費用がどのくらいかかるのか理解しておくことも大切です。
学校にもよりますが、授業料だけで留学費用の半分以上を占めるケースもあります。
さらに、滞在先によっては公立大学と私立大学の違い、文系・理系の違いによっても費用が異なるため注意が必要です。
以下は、日本人に人気の留学先に1年間大学留学をした場合の費用の目安です。
アメリカ ：380万円～600万円
カナダ ：320万円～660万円
オーストラリア： 350万円～550万円
ニュージーランド： 340万円～410万円
イギリス ：390万円～800万円
基本的には日本よりも高いですが、特にアメリカやカナダ、イギリスが高い傾向にあります。
1年間でこれだけの費用であり、さらに準備コース等にも通うとなるとさらに費用負担が大きくなるためどのようにして費用を工面するのかをしっかりと考えなければなりません。
場合によっては奨学金制度の活用を検討するなどしましょう。
留学費用の負担を軽減する方法
ここでは留学にかかる費用負担を軽減するためのポイントを紹介します。
さまざまなことに取り組むことで負担を軽くすることが可能です。どういった方法があるのかぜひ参考にしてください。
航空券を早めに購入する
留学する場合、現地に渡航するための航空券が必要ですが、こちらは早めに購入しておくことで費用を抑えることが可能です。
また、直行便ではなく乗り換え便を利用することでさらに安い航空券を購入できるでしょう。航空会社によってはキャンペーンなどを行なっているケースもあるため、それを活用するのも方法です。
渡航のタイミングがわかったら早めに手配することが大切です。
渡航時期を考慮する
渡航時期を考慮することでも費用負担を抑えられます。例えば夏休みや年末年始は航空会社にとっては繁忙期であるため、航空券は高くなりがちです。
また、海外の場合春先のイースター休暇で旅行に出かける人も多いため、その点も考慮しておきましょう。渡航時期を考慮するだけでも数万円節約できる可能性があります。
滞在方法に気をつける
現地でどのような滞在方法をするかも費用節約を考える上では欠かせないポイントです。
例えば、ホームステイの場合、食事を提供してもらえるほか、現地の生活を知ることができるため、留学生活に慣れるという意味では最適ですが、費用が高い傾向にあります。
一方で、学生寮やルームシェアなどは比較的安く抑えられる可能性があるため、できるだけ早いタイミングでこれらの住居に引っ越せるようにしましょう。
日本とは違って部屋探しは難航するケースが多いため、現地の知り合いや友達から紹介してもらうなど伝手を頼ることが大切です。
自炊する
費用負担を少しでも抑えたいのであれば、留学中は自炊を積極的に行いましょう。
外食すると一食で日本円で数千円程度がかかることも珍しくありません。もちろん特別なタイミングなどでの外食は問題ありませんが、頻度を考慮する必要があります。
そういった意味でも、日本にいる間に自炊に慣れておくこと、メニューのレパートリーを増やしておくことも大切です。
現地でアルバイトをする
ビザの種類によっては大学留学であってもアルバイトができるケースもあるため、それで生活費をカバーすることができます。
アルバイトは現地社会に入り込んでいくきっかけにもなるほか、語学力を磨くという意味でも効果的です。
ただし、お金を稼ぐことに集中するあまり学業が疎かになっては本末転倒であるため、学業と仕事のバランスには注意してください。
また、大学留学の場合、稼げる金額に上限が設けられているケース、勤務時間に上限が設定されているケースが一般的であるため、そちらも確認しておきましょう。
留学に関するよくある質問
ここでは留学に関するよくある質問とその回答を紹介しています。
大学留学にあたってさまざまな不安を抱えている人は多いでしょう。そのような不安を少しでも軽減するためにも、ぜひチェックしてみてください。
語学のスコアが足りない場合は出願できない？
出願締め切りが迫っているにも関わらず、語学の試験が出願基準に到達しておらず不安に思っている人もいるのではないでしょうか。
語学のスコアが足りない場合、大学にもよりますが、その状態で出願して条件付き入学として合格を出してくれるケースもあります。
この場合、入学するまでに語学のスコアをクリアするなどの条件が設けられることとなります。大学によって語学スコアが足りない状態でも出願を受け入れるかどうかは異なるため、興味のある大学には事前に確認しておくといいでしょう。
専攻を決められない場合はどうすればいい？
日本の大学の場合、入試の段階でどの学部・学科を希望するか決めておく必要がありますが、海外の大学、特にアメリカやカナダの大学は、1年目は専攻科目を決める必要がないケースがほとんどです。
1年目は一般教養科目を勉強し、専攻を決めて専門的な勉強を始めるのは3年目からというケースが多いため、入学後に勉強をしながら自分が何に興味があるのか、将来何をしたいのかといったことを考えながら専攻を決めることが可能です。
一方で、イギリスやオーストラリアなどの大学は出願時点で専攻を決めるケースが多くなっています。
ただし、日本の高校を卒業して留学する場合は、大学入学前にファウンデーションコースと呼ばれる準備コースに進むことになる人が多く、そこで最終的な専攻を決めることができます。
そういった意味では時間の猶予は日本の大学に進むよりもあるといえるでしょう。ファウンデーションコース入学時点では、文系か理系かなど大まかな専攻が決まっていれば問題ありません。
大学の授業についていける？
多くの人が不安に感じるのが、実際に大学の授業についていけるのか、という点ではないでしょうか。
いくら語学のスコアをクリアしたとしても、実際にネイティブのスピードに囲まれて授業を受けるという状況は非常に難しいものです。
このような場合、大学が設けている語学コースを受講してさらに語学力を伸ばしたり、大学のチューターに積極的に相談したりとさまざまなサポートをどんどん活用することをおすすめします。
留学中に就職活動はできる？
大学卒業後は日本に帰国して、日本で働きたいと考えている人の場合、就職活動ができるのかどうかが気になるのではないでしょうか。
結論から言うと、留学中でも就職活動は可能です。昨今ではオンラインでエントリーできるケースがほとんどであるため、海外からでもエントリーは可能です。
また、留学中であることを説明すれば、オンライン面接で対応してくれるケースもあるでしょう。
さらに、日本人留学生を対象としたキャリアフォーラムなども行われており、日本の大手企業が参加しているため、そこで内定を獲得する学生も少なくありません。
事前の情報収集や準備等が必要ですが、大学留学中でも就職活動は十分行えるため安心してください。
まとめ
今回は大学留学の費用や滞在費を抑えるポイントなどについて解説しました。大学留学する場合、留学先大学にもよりますが、1年間で数百万円単位のお金が必要となります。
日本の大学に進学するよりも金銭面での負担が大きくなるため、航空券を早めに手配したり、滞在方法を考慮したり、自炊したりとさまざまな工夫が必要不可欠です。
留学費用を把握して、どのように工面するのかを早めに考え始めることが大切なのでは？
◇経歴
・イギリスに半年間留学
・イギリスでサッカーの指導者ライセンスを取得（指導の試験などは全て英語）
◇資格
・特になし
◇留学経験
・イギリス：2013年4月〜9月、The English Studio
・ドイツ：2019年9月〜、大学院留学（英語ではなくドイツ語です）
◇海外渡航経験
イギリスにはサッカーの指導を勉強するために留学しました。半年間現地の日系チームに所属し、指導者として活動しながらイギリスの指導者ライセンス取得に向けてコースにも参加していました。また、平日は語学学校に通い、英語の勉強をしていました。
◇自己紹介
ドイツの大学院に留学中のライターです。イギリスに半年間の留学経験があるほか、ドイツには現在も留学中で6年目を迎えています。現在はドイツ語学習がメインですが、英語も勉強しなおしており、語学力をさらに伸ばすことを目標にしています。
