みなさん、こんにちは。今日は、ヨーロッパでも有名な国
アイルランドとイギリスの歴史
について学んでいきましょう。
日本から遠く離れたアイルランドとイギリスは、日本人からすると詳しい人ではない限り、あまり違いがわからないかもしれません。
しかし、この2つの国は複雑な関係におかれています。正直に話をすると、アイルランドとイギリスの仲は良好とは言えません。
では、どうしてそのような関係になってしまったのでしょうか。これから留学や長期滞在する場合には、注意が必要です。この記事では、アイルランドとイギリスの関係について学んでいきます。
- アイルランドとは?
- イギリスとは?
- アイルランドとイギリスの関係は?
- アイルランドとイギリスの歴史
- アイルランドとイギリスの違い
- 通貨の違い
- アクセントの違い
- アイルランドやイギリスに留学する際の注意点
- まとめ
アイルランドとは?
アイルランドとは、一般的にアイルランド共和国のことを指します。
日本人がよく知っているイギリスと呼ばれる国の左側にある島の一部で、アイルランド島の南側をアイルランド共和国と呼んでいます。
首都はダブリンで、
公用語はゲール語と英語があります。
また、ケルト文化
が根強く残る国です。国民の多くはカトリックを信仰しています。
世界遺産があったり、自然があったりととても魅力のある国です。
同じアイルランド島の中でも北の方を北アイルランドと呼びます。北アイルランドは、イギリスの領土です。
イギリスとは?
イギリスとは、
・スコットランド
・ウェールズ
・北アイルランド
から成る国です。
正式名称は、
The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
と言い、略してUK
などと言われることが多いです。
イギリスと呼ぶと海外の人には通じませんので注意してください。
首都は、みなさんもご存知の通りロンドンです。
それ以外にも名門オックスフォード大学がある都市など、見所はたくさんあり観光も楽しい街です。
公用語は、英語ですが地域ごとにウェールズ語やゲール語などの言葉も残っています。
英国国教が主な信仰で、プロテスタント系が多いです。
アイルランドとイギリスの関係は?
先ほども述べた通り、アイルランドとイギリスの関係は良好とは言えません。宗教や、歴史などの観点から非常にデリケートな問題を抱えているままです。
元々は、1801年にイギリスがアイルランドを併合しました。
長い間、アイルランドはイギリスに支配されていたということです。その後、独立国となり、アイルランド共和国として呼ばれるようになったのは1949年です。しかしながら、今も両国は、様々な問題を抱えています。
近年で言えば、イギリスのEU離脱で緊張が走りました。
日本も中国や韓国と経済や領土の問題を抱えています。このように、隣国というものは何かしらの問題を抱えて過ごすことが多いです。
なぜ、アイルランドとイギリスの関係が良好とは言えないのでしょうか。
その答えは、歴史に隠されています。イギリス人もしくはアイルランド人の友人ができた際や、留学で渡航する際には知識として歴史を勉強して失礼のない行動ができると良いでしょう。
今後、イギリスやアイルランドに行く機会があるのであれば、そういうことを知っておく必要があります。
しかし、全て仲が悪いわけではありません。芸術やスポーツでアイルランドとイギリスは仲良くしています。
例えば、アイルランド人はイギリスの芸術が好きです。イギリス発のテレビ番組やミュージカルは、アイルランドでもとても人気があります。
また、スポーツでは競技によってそれぞれ特別なチームを結成することもあります。例えば、ラグビーはアイルランドと北アイルランドが一つになってアイルランドチームを結成しています。
また、世界的にも強いサッカーは、アイルランドにも独立チームがありますが、強いアイルランドの選手はイングランドのチームへ所属することもあるようです。
ちなみに、イギリスでもスポーツの国際試合では基本的に
「イングランド」、
「ウェールズ」、
「スコットランド」
として4つの国として戦うこともあります。
領土や歴史では複雑な問題を抱えていても、スポーツや芸術を通してそれぞれ交流があるようです。
アイルランドとイギリスの歴史
アイルランドとイギリスの歴史は1845年に遡ります。
アイルランドでの主食はジャガイモでした。しかし、その年のジャガイモは病気で不作に陥ります。当然、イギリスでもジャガイモ不足に苦しみます。
しかし、イギリスはアイルランドに対して、ジャガイモの輸出を強要しました。アイルランド側は管理下におかれていた為、立場上イギリスより低い身分だったと言えます。
イギリスが輸出を強要したことにより、約100万人のアイルランド人が命を落としたと言われています。このような背景からアイルランド人はイギリス人のことを良くは思っていません。
アイルランドとイギリスの歴史を語る上でもうひとつ大きな出来事があります。それは、北アイルランド紛争です。
イギリスの植民地時代、イギリス人は北アイルランドにプロテスタント系の人々を送り込んでいました。島を統治するのが目的でした。
しかし、アイルランド独立後に問題はおきます。
北アイルランド人は独立後もイギリス人としての自覚が強く、北アイルランドはイギリス領になったのです。
その結果、イギリス領のままで良いとするプロテスタント派と、
北アイルランドとアイルランドの統合を望むカトリック派に別れ紛争が起こりました。
今でも、ベルファストという地域に行くと、その傷跡が残っています。
「平和の壁」と呼ばれる高さ3メートルから7メートルほどにもなる壁が今も存在します。
これは、プロテスタント系とカトリック系の人々がそれぞれ手榴弾を投げ込まれないよう阻止するために当時作られたものでした。
アイルランドとイギリスの違い
アイルランドとイギリスの違いはたくさんあります。なぜなら、距離は近くともアイルランドとイギリスは異なる2つの国だからです。
特に、アイルランド共和国と北アイルランドは同じ1つの島にありながら、異なる2つの国なので注意が必要です。
北アイルランドとイギリスの行き来には、国境というものがわかる形でありません。それが外国人にとってはややこしいかもしれません。
自覚なしにすでに国境を超えていたという声も聞きます。
2つの国ですので、当然使っている通貨も違えば、国旗も違う、ビザも違う、英語の話し方のアクセントも違います。具体的に見ていきましょう。
通貨の違い
EUに所属するアイルランドは、
通貨に「ユーロ」を使用しています。
一方、イギリスは
「ポンド」と呼ばれるイギリス独自の通貨を使用中です。
最近では、キャッシュレス化も進み、あまり現金を使わないかもしれないです。
しかし、使用の際には注意が必要です。とは言っても、最近では国境付近や観光地付近にはどちらも使えるお店も出てきています。
ちなみに、「ポンド」は、同じ「ポンド」でも、イングランドや北アイルランドなど地域や場所によって使えるポンドが違う場合もあるようなので気をつけてください。
物価は、アイルランドの方がイギリスよりも比較的安い傾向にあります。
また、イギリスは文化的な面において多国籍な人種が集まる傾向にあります。
一方、アイルランドではアイルランド独自の文化を紹介できる歴史的建造物が存在するなど、独自の文化が根強く残っています。
アクセントの違い
アイルランドとイギリスでは、英語のアクセントも多少異なります。
ブリティッシュ英語は英語を話す人間なら誰でも一度は憧れたことがあるでしょう。一方、アイルランド英語は、ブリティッシュ英語よりも柔らかい英語を話すそうです。
アイルランドやイギリスに留学する際の注意点
アイルランドもイギリスも公用語が英語のため、日本人に留学先として人気な国に選ばれます。
また、アイルランドとイギリスは似ている点もある為、外国人である日本人にとっては生活環境が変わらないように感じることもあります。
そういった点から、アイルランドとイギリスを横断する学生もいると思います。
また、物価の面からイギリスに比べてアイルランドはいくらか費用を安く留学できるのも魅力の一つです。
語学学校はアイルランドで、仕事や大学はイギリスで、などと分けて留学する人もいます。
アイルランドやイギリスに留学する際の一番の注意点は 「ビザ」についてです。
アイルランドとイギリスではビザの種類が少々異なります。
アイルランドとイギリスは、
「 Common Travel Area」(通称、CTA)という協定を結んでいます。
これは、アイルランドとイギリスの国境はパスポートなどをチェックせずに行き来ができるというものです。
この協定はアイルランド人とイギリス人のみ適用されます。このような協定のため、アイルランドとイギリスの行き来は通常国内線のような扱いになっています。
これにより、例えばアイルランドからイギリスに留学する日本人学生が、一般の入国審査を経ずにイギリスに渡ってしまうという可能性が出てきます。
イギリスには、勉強しにくる外国人留学生に対して、
「Short term study visa」
という6ヶ月のビザが出されます。
このビザを使ってイギリスに入りたい場合は、アイルランドから一度外の国に出ていき、イギリスに入る必要があります。
このように、手続き上のことは気をつけてください。悪気なく、ビザなしの学生になっていることにならないようにしましょう。
この他にも、アイルランド人はイギリスと比較されることを非常に嫌がります。
アイルランドとイギリスのデリケートな問題は極力避けて質問しないようにしましょう。
比較するのも失礼です。イギリスの国旗の洋服などを着て街を歩くと、過激な人と思われやすいのでそちらもお気をつけください。
まとめ
いかがでしたか?アイルランドとイギリスの複雑な関係についてお伝えしました。
2国間の関係は微妙な立場にありますが、お互いが協力していこうとする姿勢も見られます。歴史や宗教、文化の違いなど両国の対立は昔からあることを学びました。
しかし、スポーツやエンタメ、芸術などの点からお互い仲良く交流していることもあります。日本も、中国や韓国と複雑な関係はあれど、音楽や食の文化で良好な関係を築くこともあるように、イギリスとアイルランドも長い時を経てお互いの立場があります。
日本人として留学にお世話になる際は、2国間の歴史もきちんと勉強しておくと役に立ちそうです。どちらも魅力あるすばらしい 国です。アイルランドやイギリスの友達に失礼のないよう敬意を持って過ごせると良いですね。
◇経歴(英語を使用した経歴)
学生時代に、デンマークのど田舎で交換留学を経験。ヨーロッパ中から集まる学生と寝食を共にし、英語漬けの日々を送った。
タイで現地採用として3年勤務。
タイ語が一向に上手にならず、英語で生活。
現在私立の小学校で英語講師として勤務している。
◇資格
TOEIC、TOFELiBTなどの受験経験あり。
◇留学経験
デンマーク:デンマーク南大学(UC SYD)に5ヶ月間
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
ケニア、カナダ、フィリピンなど
仕事、留学、旅行合わせて計21か国の渡航経験あり。
◇自己紹介
英語は決して得意な方ではありませんでした。だからこそ、今日まで続けてきたのかもしれません。苦手だったからこそ、みなさんのお悩みに寄り添える記事を書きたいと思っています!「英語は一生」です。共に頑張りましょう。