カナダと聞くと、「冬はすごく寒そう」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
一方で「夏のカナダってどんな感じ?」
「春や秋は暖かいの?それとも涼しいの?」と、
他の季節について気になる方もいるかもしれません。
カナダ最大の都市・トロントは旅行や留学で訪れる日本人が多い場所ですが、トロントの天気について詳しくは知らないこともあるでしょう。
この記事では、カナダ・トロントの年間の天気の特徴について詳しく紹介します。また、天気から考えるトロントのベストシーズンと季節ごとのおすすめの服装についても合わせて紹介するので、トロント旅行や留学を検討している方はぜひ参考にしてくださいね!
トロントの天気の特徴
トロントはオンタリオ州にあり、セントラルカナダと呼ばれる中南部エリアに位置しています。
他にもモントリオールなどが同じ中南部エリアにありますが、このエリアの特徴は春夏秋冬がはっきりと分かれていることです。
ここでは、トロントの天気の特徴について詳しく紹介します。
夏が短く冬が長い
トロントは日本のように春夏秋冬を感じられる都市ですが、比較的夏が短く冬が長いという特徴があります。
それぞれの年によって多少の違いはありますが、大体8月下旬頃からだんだんと肌寒い日が増えていきます。
秋になると暖かい日はほとんどなくなり、日本の関東地方の冬くらいの気温まで下がるのが一般的です。
肌寒い日は4月頃まで続き、5月に入ると一気に暖かくなります。
夏は湿度があるけど過ごしやすい
カナダは年中乾燥しているエリアが多く、トロントの夏は基本的にカラッと過ごしやすい天気です。
ただ、近年は日本のように湿度が高く蒸し暑い日も増えており、エアコンをつけないと熱中症になりやすい日もあります。
トロントには梅雨はありませんが、突然ゲリラ豪雨になったり、ちらほらと雨が降ったりする日も多いため、夏は折りたたみ傘を携帯するのがおすすめです。
冬は氷点下になり大雪が降る日も多い
トロントの冬は氷点下まで気温が下がる日が多く、12〜2月は毎日雪が積もっていることがほとんどです。
最も気温が低い日は体感気温マイナス30度くらいになることもあり、厳しい寒さがトロントの特徴です。
カナダでは雪を溶かすために塩を道路に撒くことが一般的で、塩によって靴が痛むため高価なブーツは避けた方が良いでしょう。
トロントでは自宅の前の歩道は自分で雪かきをしなければならず、冬の大仕事の1つです。
日本より紫外線が強い
トロントは年間を通して紫外線が強く、日本の7〜8倍 ともいわれています。
トロントの年間の紫外線指数の目安について、日本との比較は以下の通りです。
トロント(カナダ) | 東京(日本) | |
UVインデックス(紫外線指数) | 0~11+ | 0~5.1+ |
紫外線指数は日焼けするまでの時間を換算しており、上記の数字が表す時間は以下が目安になります。
- 1〜2 :平均1時間以上
- 3〜5:平均30~40分
- 6〜7:平均20~30分
- 8〜10 、11+:平均15分以内
トロントの天気予報は当てにならない?!
そのため、留学生などの長期滞在者や現地住民の間では「トロントの天気予報は当たらない」といわれています。
午前と午後では天気予報が変わることもあるため、外出の予定がある場合にはしっかりチェックするのをおすすめします。
トロントの平均気温
トロントは亜寒帯湿潤気候のエリアであり、平均気温は夏で17〜25度、冬で-8〜-1度です。
夏は最高気温30度を超える日もありますが、朝晩や日陰は涼しいことが多くエアコンが必要ない日もあります。
冬は雪が降り積もって厳しい寒さの日が続きますが、雨の多いバンクーバーとは違い青空が見える日が多いのが特徴です。
月 | 平均最高気温 | 平均最低気温 |
1月 | -1℃ | -8℃ |
2月 | -1℃ | -7℃ |
3月 | 4℃ | -3℃ |
4月 | 11℃ | 3℃ |
5月 | 17℃ | 9℃ |
6月 | 22℃ | 14℃ |
7月 | 25℃ | 17℃ |
8月 | 24℃ | 17℃ |
9月 | 20℃ | 13℃ |
10月 | 13℃ | 7℃ |
11月 | 7℃ | 1℃ |
12月 | 2℃ | -4℃ |
トロントの降水量や降雪量
トロントは1年を通じて雨や雪が降りますが、時期によって降水量または降雪量に変化があります。
トロントでは最も降水量の多い月が9月で、最も少ない月が1月です。冬季である12〜2月は気温が低いため、雨よりも雪が降る日の方が多いです。
降雪量が最も多い月は2月であり、11月後半〜4月初頭まで降雪期間が続きます。
月 | 降水量 | 降雪量 |
1月 | 13.6mm | 84.8mm |
2月 | 14.0mm | 84.7mm |
3月 | 21.6mm | 67.5mm |
4月 | 37.3mm | 16.3mm |
5月 | 46.0mm | 0.0mm |
6月 | 47.9mm | 0.0mm |
7月 | 46.9mm | 0.0mm |
8月 | 45.2mm | 0.0mm |
9月 | 52.5mm | 0.0mm |
10月 | 48.9mm | 0.8mm |
11月 | 38.4mm | 18.9mm |
12月 | 23.0mm | 73.7mm |
天気から考えるトロントのベストシーズン
トロント旅行を計画している方にとって、どの時期に行くかというポイントは重要ですよね。 トロント旅行におすすめの季節を知ることで、旅先で自分がやりたいことを実現したり訪れたい場所に行けたりする可能性が高くなります。
ここでは、天気から考えるトロントのベストシーズンについてランキング形式で紹介します。 また、その時期に観光するのにおすすめのスポットについても合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
1位:夏(6〜7月)
トロントのベストシーズン1位は夏であり、特に6月上旬〜7月頃がおすすめです。
この時期は気温も高く半袖1枚で過ごせるため、旅行の荷物も少なく済むので身軽に動けるのも魅力です。
カナダには「サマータイム」と呼ばれる、夏の間だけ時計を1時間早める制度があります。サマータイムが始まると日の出も早くなり、昼間の活動時間が長く確保できるというメリットがあります。
6〜7月はサマータイムの恩恵を最大限に受けられる時期であり、夜22時頃まで空が明るいため活動しやすいです。
この時期におすすめの観光スポットが、トロント・アイランドと呼ばれるオンタリオ湖に浮かぶ小島です。
トロント市中心部からフェリーで15分ほどで、サイクリングやピクニック、カヌーなどが楽しめます。
2位:秋(9〜10月)
トロントのベストシーズン2位は秋で、特に9月後半〜10月中旬頃までがおすすめの時期です。
この時期はカナダの紅葉のハイシーズンであり、色鮮やかな赤、オレンジ、黄色の美しい景色が見られます。
やや肌寒くなってくる季節ですが、日によっては半袖や薄手のジャケットで過ごせる場合もあります。
この時期におすすめの観光スポットが、トロント郊外にある国立公園や高原地帯です。
特に有名な紅葉スポットはオンタリオ州にあるアルゴンキン州立公園と、ケベック州にあるローレンシャン高原です。
これらの観光スポットは一帯で「メープル街道」と呼ばれており、車でのドライブやハイキングを楽しむ観光客で賑わっています。
3位:春(3〜5月)
トロントのベストシーズン3位は春であり、特に3月後半〜5月頃がおすすめです。
この時期はまだまだ寒い日が多いですが、3月上旬にサマータイムが始まるためどんどん日が伸びてきます。
サマータイムになると夕方以降も活動しやすくなるので、さまざまな観光スポットに訪れやすくなるメリットがあります。
この時期におすすめの観光スポットが、ロイヤル・オンタリオ博物館やカサ・ローマなどの屋内施設です。
また、メジャーリーグも開幕する時期なので、トロントのダウンタウンにある「ロジャース・センター」で野球観戦するのもおすすめです。
季節ごとのおすすめの服装
トロントの天気や気温は日本の北海道に近いですが、「旅行や留学でどんな服装を準備していけばいいか悩む」という方も多いでしょう。
ここでは、トロントのそれぞれの季節に合わせたおすすめの服装について詳しく紹介します。
3〜5月:春
トロントの春に当たる3月〜5月頃までは、以下のような服装がおすすめです。
- 重ね着が基本
- 薄いジャケットやカーディガン
- 長袖のシャツ
- スカーフやストール
- 防水性のある靴
特に3〜4月は寒さを感じる日も多いため、冬用のジャケットやコートを準備しておくと安心です。
だんだんと寒さが和らいでくる4月後半〜5月であれば、薄いジャケットやカーディガンに、スカーフやストールを足して調節するといいでしょう。
6〜8月:夏
トロントの夏に当たる6月〜8月頃までは、以下のような服装がおすすめです。
- 半袖・薄手のTシャツ
- ハーフパンツやスカート
- つばの広い帽子
- サングラス
- サンダル
- 日焼け止め
この時期は半袖1枚で過ごせる日がほとんどですが、屋内に入ると冷房が効いていて肌寒い場合も多いため、薄手のカーディガンやストールを持っていると便利です。
1年で最も日差しが強くなる季節なので、つばの広い帽子やサングラス、日焼け止めは必須アイテムです。
9〜10月:秋
トロントの秋に当たる9月〜10月頃までは、以下のような服装がおすすめです。
- トレーナーやフリースパーカー
- 長袖シャツ
- 厚手のパンツ
- マフラーと手袋
- ウィンドブレーカーなど防寒ジャケット
- 防水加工のショートブーツ
トロントは9月後半に入ると気温がグッと下がり始めるため、長袖シャツやジャケットなどの防寒着を準備しておきましょう。
年によっては10月頃から雪が降り始めることもあるため、マフラーと手袋、防水加工がしてあるブーツがあると安心です。
11〜2月:冬
トロントの冬に当たる11月〜12月頃までは、以下のような服装がおすすめです。
- 厚手のウインターコートやダウンジャケット
- 防水性のあるスノーブーツ
- タートルネックのセーター
- ニット帽、スノーグローブ、耳当て
- 厚手の防寒パンツや裏起毛タイツ
トロントの冬はマイナス気温になることが多いため、日本の防寒具では物足りなくなる可能性もあります。
トロント現地で買える防寒グッズはカナダの寒さに対応しており、スノーブーツはマイナス40度にも耐えられる仕様になってるため、必要に応じて買い足すといいでしょう。
観光などで長時間外にいる場合は、カイロなどの携帯用保温具も活用するのがおすすめです。
まとめ
この記事では、カナダ・トロントの年間の天気の特徴について紹介しました。
トロントは夏が涼しく過ごしやすい反面、冬は大雪が降ってかなり気温が下がる都市ですが、しっかりと防寒対策をすることで快適に暮らせます。
それぞれの季節に合わせた服は現地でも調達できるので、「日本から持ってくるの忘れた!」という場合でも安心してください。
トロント旅行や留学を検討している方は、ぜひ本記事を参考にして準備してみてくださいね!
◇経歴
・英米文学科卒業
・George Brown College卒業(カナダ・トロント)
・カナダ現地のパティスリーにてパティシエとして働く
・現在はWebライターのほか、SNS運用やコンテンツクリエイターとして活動しています。
◇資格
IELTS General 6.0
◇留学経験
・ニュージーランド(2週間)
→高校留学でホームステイ体験
・カナダ(13年)
→ワーキングホリデー→カレッジ留学→現地就職→永住権取得
◇海外渡航経験
長期滞在:カナダ、韓国(3ヶ月)
旅行:ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ、
イタリア、タイ、インドネシア、シンガポールなど
◇自己紹介
英語学習や留学に関する記事を書いているWebライターです。
幼少期から英語や海外に興味があり、子ども英会話教室に通ったり、ニュージーランドへ短期留学したり、大学は英米文学を専攻したりと英語に関わる人生を過ごしてきました。
現在はカナダ在住13年め、海外で子育て奮闘中です。
英語学習や海外生活に興味のある方に、役立つ情報をお届けできたらと思っています。どうぞよろしくお願いします!