海外旅行や海外出張の際、気になることの1つにコンセント事情があります。
現地についてから「電源プラグがコンセントにささらなかった!」 なんていう経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それもそのはず。国によってコンセントの形状は様々。代表的なコンセントのタイプと利用できる国は以下の通りとなっています。
・Aタイプ:日本、アメリカ、台湾
・C/SEタイプ:韓国、ヨーロッパ
・BFタイプ(Gタイプ/typeG):イギリス、マレーシア、香港
・Oタイプ:オーストラリア、ニュージーランド
今回は日本人が移住したい国15年連続ナンバー1であるマレーシアのコンセント事情を詳しく知り、コンセントの差し方を確認していきましょう!
- マレーシアのコンセントはBFタイプ
- マレーシアでは変換プラグが必要
- マレーシアで変圧器が必要なときは?
- スマートフォンやパソコンは変圧器不要
- 変圧器の選び方
- 変換プラグや変圧器を忘れてしまった場合の対処法
- まとめ
マレーシアのコンセントはBFタイプ
マレーシアでは、主にBFタイプ(Gタイプ/typeGとも呼ばれます)のコンセントが使用されています。
このタイプは、イギリスやシンガポールなどの国々で一般的な形状で、3つの長方形のピンが特徴です。
BFタイプは地面への接地(アース)を取るためのピンが上部に位置しています。この設計により、安全性が高いとされています。
マレーシアのコンセントは日本のAタイプやCタイプとは形状が異なるため、日本の電化製品をそのまま使うことは出来ません。
他にもマレーシアではB、B3、Cタイプなどのコンセントタイプが稀にみられます。
マレーシアの高級ホテルなど海外旅行者が多い場所では、これらのタイプのコンセントを目にする機会もあるでしょう。しかし基本的にはBFタイプ(Gタイプ/typeG)が主流となっている点に注意し、渡航準備をするのがおすすめです。
マレーシアでは変換プラグが必要
上述の通り、マレーシアで主流のコンセントタイプはBFタイプ(Gタイプ/TypeG)です。
Aタイプ、Cタイプが主流の日本の家電をマレーシアで使うためには、コンセントの変換プラグが必要になります。持って行く製品に対応した変換プラグを準備していきましょう。
なお、変換アダプターと表記されることもありますが、変換プラグと変換アダプターは同じ意味です。
変換プラグの種類
変換プラグにはいくつかの種類があります。旅行日程や持って行く電子製品の数、一緒に行く人数などによって適切なものを選びましょう。
1.シングルタイプ変換プラグ
BFタイプに特化したシンプルな変換プラグです。1つの変換プラグに1つの電化製品のプラグをさすことが可能で、コンパクトかつ価格もお手頃。1,000円以内で買えることがほとんどです。100円ショップで入手する方もいらっしゃいます。
一人での海外旅行だったり、持って行く電化製品が少ない場合におすすめです。
2.多機能型海外用変換マルチプラグ
BFタイプに限らず、おおよそ全てのプラグタイプに対応している多機能型の変換プラグです。シングルタイプよりも大きく、2,000円前後から購入することが可能です。
複数の国を周遊する方や海外旅行、海外出張が多い方はこちらを1つ持っておくと便利ですね。
変換プラグの選び方
変換プラグは様々なメーカーが販売しているため、選ぶ際は以下を基準に選定していきましょう。
1.差込口の数
1-2個、3-4個、5個以上のものにわかれています。大人数で旅行に行く場合や、スマートフォンのほか、パソコン、デジタルカメラ、モバイルバッテリーなどのデバイスを多く持っていく予定の方は、3個以上の口があると便利です。差込口が多いものだと重量が増し、手のひらを覆うくらいのサイズ感になることも。価格も2,000円以上となります。
2.USBポートの有無
変換プラグにコンセントの差込口だけでなく、1つあるいは複数のUSBポートがついている製品もあります。スマートフォンの充電のイメージが強いUSBポートですが、その他モバイルバッテリー、電子タバコ、デジタルカメラ、イヤホンなど用途は幅広いため、これらを利用する方は複数のUSBポートがあると重宝します。高速充電には対応していない商品が多い点にご注意ください。
変換プラグは日本での事前購入がおすすめ
変換プラグは海外であっても、空港や家電量販店、デパートの海外旅行用品売場などで簡単に入手することができます。
しかし、なれない土地で探し物をするのは思いの外大変。予定も狂ってしまいますし、空港や観光地では割高での購入となってしまうことも。ですので、日本出発前に家電量販やオンラインで買っておくことをおすすめします。
変換プラグは基本的に機内持ち込みが可能ですので、もしフライト直前に気がついても空港で購入し、そのまま手荷物として持ち運ぶことが可能です(航空会社により規定が異なる可能性がありますので、詳細はご利用の航空会社にご確認ください)。
マレーシアで変圧器が必要なときは?
変圧器とは
変圧器とは電圧を変換する装置です。各国にはそれぞれ定められた電圧があるため、国が違うと電圧が異なることがあります。
電圧が違う国で日本の電化製品を使うと、お気に入りの商品が壊れてしまったり火災の原因になることがあります。変圧器は電圧を変換し、異なる国でも日本の電化製品を使えるようにする道具なのです。
前章で変換プラグの話をしましたが、変換プラグはプラグの形を適用させるためだけのものなので、電圧を変換することはできない点にご注意ください。
マレーシアで変圧器は必要
マレーシアの電圧は230V、周波数は50Hzです。一方、日本は100V、周波数は50Hzまたは60Hzで、電圧が大きく異なります。
そのため、日本で使用している電化製品の中には、変換プラグを使うだけではマレーシアで使用できないものがあります。具体的には以下のケースに該当する場合、変換プラグに加えて変圧器を使う必要があります。
必要なケース1:対応電圧が100V専用の製品
日本で使うことが前提となっている商品は対応電圧が100Vのみとなっており、そのままマレーシアで使うと故障しかねません。具体的にはドライヤーやヘアアイロン、炊飯器、電気ケトルは100V専用となっていることが多く注意が必要です。
必要なケース2:古い電化製品
日本で作られた古い家電は100Vで作られていることが多いです。長期滞在を検討しており、長く使用している家電を持っていく際は対応電圧をしっかりと確認しておきましょう。
対応電圧の調べ方
商品の本体や説明書で、商品仕様の欄を探しましょう。「定格電源」「入力」「INPUT」と記載されている部分のVがついている数字がその商品の対応電圧です。もし見つからない場合はWebサイトで確認するかメーカーに直接問い合わせをするといいでしょう。
スマートフォンやパソコンは変圧器不要
海外旅行の必需品スマートフォンや、仕事で利用するパソコンについて気にされる方も多いかと思います。
しかしスマートフォンやパソコンは世界中で利用できるようマルチボルテージ対応となっており、100V-240Vまで幅広く対応しています。したがって、変圧器はなくても変換プラグだけで充電することが可能です。
変圧器の選び方
変圧器を選ぶ際、大きく分けて3つの確認ポイントがあります。以下を参考に適切な商品を選びましょう。
1.トランス式か電子式か
変圧器にはトランス式と電子式というものがあります。家電の種類により向き不向きが異なるため、使用する家電に応じて選択しましょう。
電子式は軽くてコンパクトですが、消費電力が低い家電にのみ向いています。コイル式は電子式よりもサイズが大きくなりますが、ドライヤーなどの消費電力が大きいものも対応可能です。
2.消費電力が対応しているか
それぞれの家電には消費電力がワット数(W)として表示されています。
もし消費電力(W)の記載がない場合は電圧(V)×電流(A)で計算することができます。また、変圧器には定格容量というものがあり、その数字が使いたい家電の消費電力(W)を上回っている必要があります。
例えばドライヤーは消費電力が1,200Wと非常に大きく、これを下回る容量の変圧器を使うと故障してしまいます。また、消費電力の120〜150%程度の定格容量が推奨されているため、1,200Wのドライヤーの場合だと1,500W以上に対応した変圧器が安全です。
3.持ち運びやすさと価格
ここまでで商品がある程度絞れてくるため、最後は持ち運びやすさ(商品サイズ、重量)と価格で最終決定をしましょう。
ドライヤーなどの高容量変圧器は数kgに及ぶことも。変圧器の価格は数千円〜一万円以上のものまで幅広くありますが、信頼性の高い製品を選ぶとより安心に旅ができるでしょう。
変換プラグや変圧器を忘れてしまった場合の対処法
マレーシア到着後、変換プラグや変圧器を忘れてしまった!と気付いた場合、どうすればいいでしょうか?以下にいくつかの対処法をお伝えします。
1.ホテルで借りる
多くのホテルでは、変換プラグや変圧器を無料または有料で貸し出しています。
フロントデスクに問い合わせ、有無を確認しましょう。特に海外旅行者の多いエリアでは、一般的なサービスとして用意されていることが多いです。
2.お店で購入する
空港のショップ
空港内の電気店やお土産ショップでは、旅行者向けに変換プラグや変圧器を取り扱っていることが多いです。ただし、価格が高めな場合もあるため、急ぎでない場合は他の場所も検討しましょう。
また、USBポートで充電できるスマートフォンなどの機器であれば、空港内の無料の充電スポットやカフェで充電できることもあります。いずれにしてもUSBケーブルは必要なので、忘れずに持ち歩くようにしましょう。
ショッピングモールや家電量販店
マレーシアの都市部では、大型ショッピングモールに家電量販店が入っています。価格も空港よりリーズナブルなことが多く、選択肢も豊富です。
特にMr.DIYと呼ばれるマレーシアのホームセンターのようなお店はどの大型モールでもアクセス可能で比較的安価であるためおすすめです。
コンビニやショップロット
セブンイレブンやファミリーマート、myNewsといったコンビニの一部では小型の変換プラグを見かけることがあります。
また、ショップロットと呼ばれる路面店のような小さな家電ショップでも販売しています。いずれにしても規模が小さいため品揃えにそこまで期待はできません。
まとめ
マレーシアのコンセント事情、プラグタイプについてはお分かりいただけましたでしょうか?
マレーシアに行く際はFBタイプ(Gタイプ/typeG)に対応した変換プラグを、ドライヤーや100Vにしか対応していない家電を使いたい場合は変圧器を必ず用意しておきましょう。
スマートフォンやレンタルwifi、イヤホンなどの充電を考えると、USBポートがついた変換プラグがおすすめです。
皆様のマレーシア旅行、マレーシアでの滞在が素敵なものになりますように!