「クリスマス」というと、みなさんはどんなイメージが浮かびますか?
真冬の一大イベント、イルミネーションが輝く寒い冬の夜、雪が降ればホワイトクリスマスだな〜なんて、こんな風に思い描く方はきっと多いのではないでしょうか。それもそのはず、日本の12月25日の季節は冬ですからね。
しかし、留学やワーキングホリデーの渡航先として人気の「オーストラリア」のクリスマスは、みなさんに馴染みのある日本のクリスマスとは全く違ったものになっています。
その一番の理由は、オーストラリアのクリスマスが「真夏のクリスマス」だからです。
今回の記事では、そんなオーストラリアのクリスマスについて紹介していきます!
オーストラリアのクリスマスの人気イベントや伝統料理などなど…詳しく紹介しますので、ぜひ日本とは違ったクリスマス文化について触れてみてください!
オーストラリアのクリスマス文化と伝統
冒頭でもお伝えしたとおり、オーストラリアのクリスマスの季節は「真夏」。
そう聞くと「なぜだろう?」と思われる方もいるでしょう。オーストラリアのクリスマスが「真夏のクリスマス」である理由は、日本とオーストラリアの季節が真逆だということにあります。
日本では冬にあたる12月25日は、南半球に位置するオーストラリアでは夏になるのです。「クリスマス=冬」というイメージが強い私たち日本人にとっては、なんだか不思議な感覚ですよね。
そんなオーストラリアの真夏のクリスマスは、もちろん日本のクリスマスとは全く違った文化を持っています。
12月25日は家族と過ごす日
日本では12月24日をメインイベントとして、恋人や友人とクリスマスを楽しむ方が多いのではないでしょうか。
一方で、オーストラリアのクリスマス本番は12月25日。オーストリアでは、この日は家族で過ごすのが一般的です。家族や親戚が集まって、一緒に食事を楽しんだり、クリスマスプレゼント交換をしたり…。
日本人にとっては、クリスマスはロマンチックなものだという印象が強いかもしれませんが、オーストラリアでは日本で言うところの「お正月」のようなイベントになっています。
サンタクロースの相棒はカンガルー?
クリスマスを象徴するものといえば、サンタクロースは外せませんよね。そして、空飛ぶそりに乗ったサンタクロースの相棒は、もちろんトナカイ。…というイメージが一般的だと思いますが、オーストラリアのクリスマスの場合はひと味違います。
オーストラリアでは、サンタクロースの相棒をつとめるのは「カンガルー」なのです。
オーストラリアの動物といえばカンガルーを思い浮かべる方も多いでしょうから、なんともオーストラリアらしくて面白いですよね。
また、サンタクロースがそりではなくカヌーや船、水上バイクに乗って登場することも。真夏にクリスマスが訪れる、オーストラリアならではの風物詩となっています。
クリスマスソングも夏仕様
クリスマスの定番ソングである「Jingle Bell(ジングルベル)」を聞くと、クリスマスがやってくる実感が湧いてきますよね。
この曲は、The・冬のクリスマスソングとなっていますが、実はオーストラリアには、Jingle Bellが夏仕様になった「Aussie Jingle Bell(オージー・ジングルベル)」というものがあるのです。
このAussie Jingle Bellでは、冬の曲であるJingle Bellの歌詞が、夏らしいもの・オーストラリアらしいものに変更されています。例えば、歌詞の中には以下のようなものがあります。
Christmas in Australia on a scorching summer's day, Hey!
ジングルベル ジングルベル 鳴り渡れ
うだるように暑い夏のオーストラリアのクリスマスだ
またほかにも、I am in my singlet, shorts and thongs(袖なしのシャツにショートパンツ、ビーチサンダルを身につけて)といったものや、kangaroos(カンガルー)なんかも登場しますよ。
7月にもクリスマスがある?
みなさんは、「Christmas in July」というものをご存知でしょうか。これはその名のとおり、7月にクリスマスをお祝いするというものです。オーストラリアには、オーストラリアの冬=7月にもクリスマスを楽しむ文化があるのです。
7月のクリスマスは12月のものほど大きなイベントではありませんが、クリスマスが年に2回もあるなんてすごく楽しそうですよね。
オーストラリアのクリスマスの人気イベント
オーストラリアにはたくさんの都市があり、その都市ごとにさまざまなクリスマスイベントが開催されています。
シドニーでは、NSW州最大のクリスマスツリーを見ることができるほか、マーケットやアーケードもクリスマスの装飾が施され、クリスマスならではのきらびやかなシドニーを味わうことができます。
また、メルボルンのマイヤークリスマス・ショーウィンドウというイベントでは、百貨店のショーウィンドウに華やかな人形たちが飾られ、毎年多くの人を楽しませています。
キャロルズ・バイ・キャンドルライト
キャロルズ・バイ・キャンドルライトとは、オーストラリア各地で開催されるクリスマスキャロル(クリスマスを祝う歌)の野外コンサートです。たくさんの人々が公園などに集まり、クリスマスキャロルを楽しみます。
キャンドルライトを手に持ち、クリスマスキャロルの演奏に合わせて歌うチャリティーイベントとして知られています。オーストラリアで長年愛されているクリスマスイベントです。
サンタ・フォト
サンタ・フォトは、オーストラリア全土のショッピングセンターなどで開催される人気イベントで、サンタクロースと一緒に記念撮影ができるというものになっています。
クリスマスは、オーストラリアの人たちにとって、家族と過ごす大切な日とされています。そのため、クリスマスの時期になるといろんなところで家族がサンタ・フォトを撮っている光景を目にするでしょう。
ボクシングデー
オーストラリアには、クリスマスの翌日の12月26日に、ボクシングデー(Boxing Day)という祝日が存在します。この日は、多くのデパートやショッピングセンターなどで年に一度の特大セールが開催され、さまざまなものが1年の中で最も安く購入できる日となっています。
ボクシングデーは、もともとイギリスで生まれた文化で、そこからオーストラリアやニュージーランド、カナダ、香港などに広まりました。ボクシングデーと聞くと、格闘技のボクシングを連想される方も多いと思いますが、それとは全く関係ありません。
12月26日がボクシングデーと呼ばれるようになったのには諸説ありますが、その一つに「クリスマスの翌日に、貧しい人たちのために教会の前には寄付されたプレゼントが置かれており、その箱(Box)を開ける日であったため」というものがあるようです。
クリスマスに食べるオーストラリアの伝統料理
真夏のクリスマスを過ごすオーストラリアの人たちは、一体どんなクリスマス料理を楽しんでいるのでしょうか。ここでは、オーストラリアでクリスマスに食べられている定番料理を2つ紹介します。
バーベキュー
ご存知の方もいるかもしれませんが、オーストラリアはバーベキュー文化が非常に盛んな国です。オーストラリアの人々は、季節を問わず、イベントごとにバーベキューを楽しみます。それはクリスマスの場合も、例外ではありません。
クリスマスにバーベキュー?とびっくりしますよね。
ですが、日本でも夏になるとバーベキューを楽しむ方が多いですから、そう考えると真夏のクリスマスにバーベキューというのは、案外ぴったりなのかもしれませんね。
パブロバ
パブロバは、オーストラリア・ニュージーランド発祥のメレンゲのケーキです。
生地は卵白と砂糖のみで作られており、ふわふわとした食感と甘さが特徴で、そのメレンゲ生地には生クリームやフルーツがトッピングされています。カフェやベーカリー、スーパーなどでよく売られている、オーストラリアの定番スイーツです。
パブロバは、日頃からオーストラリアの人々に非常に親しまれており、クリスマスにもよく食べられます。
オーストラリアのクリスマスシーズンに必要な準備
みなさん、真夏のクリスマスについて、少しはイメージが湧いたでしょうか。オーストラリアのクリスマスは真夏といえど、冬のクリスマスにはないさまざまな楽しみ方があります。
そんなオーストラリアのクリスマスですが、覚えておいていただきたいことが一つ。それは、「クリスマスの準備は12月24日までに済ませておく」ということです。
その理由は、クリスマス当日の25日は、ほとんどのお店がお休みになってしまうからです。地域やお店によっては、クリスマス当日の25日もオープンしているかもしれませんが、ごくわずかだと思っておきましょう。
ですので、クリスマスプレゼント・パーティーグッズ・食べ物・お酒など…必要なものはクリスマス前日の24日までに準備しておいてくださいね。可能であれば、必要なものはできるだけ早く調達しておくのがおすすめです。
まとめ
今回の記事では、オーストラリアの「真夏のクリスマス」について紹介しました!
オーストラリアの真夏のクリスマス文化には、日本のクリスマスとは違った魅力がたくさんありましたね。
もしも、オーストラリアへの留学や旅行を考えている方がいらっしゃれば、ぜひクリスマスの時期を狙ってみてはいかがでしょうか。
きっと、素敵な真夏のクリスマス体験ができますよ!