【2024年最新】オーストラリアの物価は本当に高いのか?

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移住や留学、ワーキングホリデーや海外旅行先としても日本人に人気の国オーストラリア

観光スポットも数多く、シドニーやメルボルン、アデレードなどの大都市、さらに雄大な大自然が魅力の観光地です。街と自然のバランスも良く、生活の質も高くてゆったりとしていることが、人気の理由だと言われています。

しかし、その人気の一方で、オーストラリアは物価が高いということでも知られています。やはり、渡航にあたって一番の心配は金銭面ではないでしょうか。

そこで今回は、オーストラリアが物価高であると言われる要因や、実際の物価事情、商品価格の比較まで詳しくご紹介します。オーストラリア旅行の予算を立てる際の参考にしてみてください。

オーストラリアと日本の食料品の価格比較

オーストラリアの物価は、先進国の中で見てもかなり高めだと言えるでしょう。日本からオーストラリアに来た人は、その価格の高さに驚くようです。

特に、大都市であるシドニーやメルボルンのモノの値段は、日本よりもかなり高くなっています。これにはいくつかの理由がありますので、まずはその要因を見ていきましょう。

高騰する人件費

オーストラリアの物価が高い大きな要因の1つは高騰する人件費です。日本の平均時給は8米ドルで世界第13位なのに対し、オーストラリアの平均時給は約12.60米ドルと世界第1位となっています。

オーストラリア人の平均年収も約100,000豪ドル、日本円で約1000万円と、世界的に見ても高い水準にあります。特に鉱業や金融業といった業界では年収150,000豪ドル、約1,500万円を超えることも当たり前で、この高い給与水準が大きなコストとしてモノの価格に反映されていることが、物価高の原因となっています。

その上、サービスや製品の質は日本に比べて決して高くないこともあって、オーストラリアの物価は高いと感じさせるのでしょう。30年間給与が上がらない日本と違い、オーストラリアの給与水準は上がり続けているのです。

物流の効率の悪さ

2つ目の理由としては、非効率な物流システムが挙げられます。

オーストラリアは、日本の21倍という広大な国土に約2,600万人が住んでいます。シドニー、メルボルン、ブリスベン、アデレード、パースといった一部の大都市に人口が集中して人口密度が高くなっている一方で、地方や内陸にはほとんど人が住んでいません。その結果、物流の効率が極めて悪い状態となっています。

オーストラリアは農業や鉱業といった第一次産業が主要な産業で、都市の近くで集約的に生産するといったことはできません。農産物や酪農の生産量を増やそうとすれば、広い土地が必要になるので、どんどん郊外へと移らざるを得ません。

鉱物も同様に、都市部から離れた郊外で産出して都市へ運ぶことになるため、この物流コストが物価の上昇を引き起こしています。また、第一次産業に携わる人手が必要なのに、地方ではなかなか人が集まらないことも、人件費の高騰の原因となっています。

高いインフレ率

3つ目の理由はインフレです。

インフレというのは、食料品や日用品、サービスなどの値段が上がることです。最低賃金の大幅引き上げによる人件費増、ウクライナ戦争による原油や天然ガスコストの高騰、2020年に発生した新型コロナウイルスなどがトリガーとなり、オーストラリアはインフレ傾向にあります。

特に2022年は不動産価格の急騰、コロナ禍明けの強い消費によってインフレ率が7.0%以上に急速に加速しました。この行き過ぎたインフレを抑制するために、オーストラリア準備銀行は、それまで0.1%にまで抑えていた政策金利を、2022年5月から上昇転換しました。2024年1月時点の政策金利は4.35%と高い水準になっています。

円安の影響

4つ目の理由としては、円安の影響です。

近年日本円は他国の通貨に対して大きく価値を下げており、2024年には、米ドルに対して1ドル160円を越え、歴史的な円安水準となりました。オーストラリアドルに対しても、2020年の為替レートは1豪ドルあたり73円ほどだったのが、2024年6月には1豪ドルあたり106円まで円安豪ドル高が進行しました。

この4年間で約45%も豪ドル高となったことによって、日本人にとって急激な物価高になっているのです。

こうした背景を踏まえて、次の章では具体的な食品の価格を元に、日本と比較をしてみます。実際にはオーストラリアの中でも、店舗や地域によって価格の違いがありますので、目安として参考にしてください。

マクドナルドの価格比較

最初に比較するのはお馴染みマクドナルドのビックマックです。

オーストラリアでは、ビックマック単品で7.70豪ドル、約780円です。日本では地域にもよりますが、単品で480円から販売されています。ビックマックセットのMサイズを比較しても、オーストラリアでは13.50豪ドルに対して日本では8.82豪ドル相当となっているので、オーストラリアの価格はかなり高いと感じるのではないでしょうか

スターバックスの価格比較

次もお馴染みスターバックスの価格比較です。

代表的な商品であるスターバックスラ(カフェラテ)のトールサイズで比較してみます。オーストラリアの場合、店舗によってもバラつきがありますが、概ね5.30豪ドルで販売されています。日本円で約550円です。

一方、日本でスターバックスラテは495円で販売されています。ビックマックほどではありませんが、これもオーストラリアの方が値段が高いという結果になりました。

コカコーラの価格比較

最後に比較するのは世界中で飲まれているコカコーラです。

オーストラリアで販売されているコカコーラ500ccの価格は3.90豪ドル、日本円で約395円となります。日本では120円で販売されていますので、オーストラリアでは3倍以上とかなり高値です。

このように、ビックマック、スターバックスのカフェラテ、コカコーラのいずれも日本よりオーストラリアの方が値段が高いことがわかりました。

その他にも、グラスビールがオーストリアでは6.50豪ドルに対して日本では3.52豪ドル相当、レストランでの飲食費の平均も、オーストラリアでは35豪ドルに対して日本では21.18豪ドル相当と、あらゆる食品において、日本よりもオーストラリアの方が高いことが分かります。

生活費を抑えるための工夫と節約術

食料品を比較したところ、オーストラリアの物価は日本よりもかなり高いということがわかりました。確かに日本と比べると、全てのモノが高く、ストレスに感じてしまうと思います。

しかし少し工夫をすれば、実は大幅に生活費を節約することができます。ここでは費用を抑えて、旅行費用を安く上げるためのテクニックや節約術をご紹介します。

シーズンオフを狙う

オーストラリア行きの航空券は、冬に入る6月や夏に入る直前の10月などが安くなる傾向にあります。もちろんクリスマスホリデーや年末年始、スクールホリデーなどの繁忙期には高額となります。

都合がつくのであれば、繁忙期を避けてシーズンオフを狙うのが良いでしょう。時間に余裕があれば、機内食や座席指定など、一部のサービスを有料化する代わりに価格を大幅に抑えたLCCや、乗り継ぎ便を利用することで、お得に渡航することができます。

日本の冬にあたる12月〜2月のピークシーズンには、温暖な気候を求めて多くの観光客が訪れるため、観光地は混雑して物価も上昇します。

一方で、日本の夏にあたる6月〜8月のオフシーズンは観光客が少なく、モノの値段も下がる傾向にありますので、比較的安価に旅行が可能です。

いずれにしても、航空券は早めに予約し、セールをチェックすることが大事です。

ローカルの飲食店を狙う

オーストラリアでも、シドニーやメルボルンなどの大都市は、地方都市よりも物価が高い傾向にあります。特に外食は高く、中でも観光客向けのレストランや観光スポットの料金は高額です。

一方で、ローカル向けの食堂や飲食店は比較的安価で、1食1,000円〜2,000円程度で済ませることができます。せっかくの海外旅行なので贅沢したい気持ちもあると思いますが、こうした地元の人たちが利用する場所を活用するのも節約術だと言えるでしょう。

また、外食の高いオーストラリアでは、高級なレストランでの食事だけでなく、ローカルのスーパーマーケットで食材を購入し、自炊を取り入れてみたり、お惣菜を購入して、ビーチや公園などで太陽の下、食事を楽しむことも費用を抑えるための工夫です。

宿泊場所を考える

宿泊代は旅行予算の大きな部分を占めるものです。高級なホテルの代わりにホステルやAirbnbを利用すれば、この宿泊費を大きく節約することが可能です。

しかし夜はゆっくりとリラックスして眠りたいものです。出来れば快適さも確保出来る比較的安価な中級ホテルを探したいものです。

効率的な移動

事前に行きたい場所をリストアップしおいて、効率的に観光スポットを回ることがも大切です。移動プランを前もって考えて、公共交通機関を活用して交通費を節約することが大事です。

また、格安のオプショナルツアーや、移動や入場料がセットになっている現地ツアーをうまく活用することで、お得に観光を楽しむことができます。無料の観光スポットもたくさんありますので、予定にうまく組み込みましょう。

予算と相談しながら、自分に合った旅行プランを組み立ててください。

雄大な自然や多様な文化、多くの観光スポットやフレンドリーな人々など、オーストラリアには素晴らしいところがたくさんです。

この記事を参考にして、少しでも旅行費用を抑えてオーストラリア旅行を満喫してください。