
近年、グローバル化が進む社会において、社会人の海外留学への関心が高まっています。キャリアアップや自己成長を目指す多くの社会人にとって、海外留学は魅力的な選択肢です
本記事では、社会人の海外留学の期間やの種類、おすすめの国、費用、そしてメリットとデメリットについて詳しく解説します。これから海外留学を検討している社会人の方は、ぜひご一読ください。
- 社会人の海外留学の期間
- 社会人の海外留学の種類
- 社会人の海外留学(特に英語学習)におすすめの国
- 社会人の海外留学にかかる費用ってどれくらい?奨学金は使える?
- 社会人が海外留学するメリット
- 社会人が海外留学するデメリット
- まとめ
社会人の海外留学の期間
社会人の海外留学は留学期間によって、短期留学、中期留学、長期留学と呼ばれています。以下にそれぞれの期間の目安と、主な留学目的、メリットやデメリットを紹介します。
短期留学
短期留学は、数週間から3カ月程度まで短期間で渡航する留学です。短期留学の目的は、日常的な英会話の取得、英語のブラシュアップ、異文化での生活体験などです。
短期留学のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
・留学費用を抑えられる
・ビザの取得が不要なケースもある
・日本でのキャリアの長期の中断が避けられる
デメリット
・大幅な語学力向上は期待できない
・大きなキャリアアップに繋がりにくい
・日本での住居をそのままに
中期留学
中期留学は、3カ月~1年程度の期間で渡航する留学です。中期留学の目的は、語学力の取得、専門知識の習得、インターンシップやワーキングホリデーなどの職業研修体験です。
中期留学のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
・実践で使える語学力が身に付く
・専門知識を習得できる
・留学経験を活かしたキャリアアップが望める
・国外転居届の提出をする必要がない(原則1年まで)
デメリット
・日本でのキャリアが中断される
・1年では学位取得は難しい
・費用がかかる
長期留学
長期留学は、通常1年以上の長期に渡る留学で、学位取得を目的とする場合は2~4年かかることもあります。長期留学の目的は、海外大学や大学院の学位の取得、高度な専門知識の習得などです。
長期留学のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
・高度な語学力を習得できる
・高度な専門知識を習得できる
・学位取得で大きなキャリアアップが望める
・海外での就職チャンスを得られる
デメリット
・日本でのキャリアが中断される
・授業についていくだけの学力や語学力が必要
・費用がかかる
社会人の海外留学では、自分の目標、留学の目的、予算、日本でのキャリアを中断するリスク、留学後のキャリア形成などを総合的に考えて、自分にとっての最適な留学期間を選択することが大切です。
社会人の海外留学の種類
社会人の海外留学には様々な種類があり、それぞれ異なる目的や特徴を持っています。以下に主な留学タイプを紹介します。
語学留学
語学力を向上させるための留学プログラムで、英語やその他の外国語を集中的に学習することを主な目的としています。
語学留学は、数週間から数ヶ月程度の短期間で行われることが多く、社会人でも有給休暇や転職期間中などを利用して参加できるよう、柔軟なスケジュールのコースが豊富に用意されています。
語学留学は、社会人が現在の業務に必要な言語スキルを効率的に習得したり、将来のキャリアアップに向けて語学力を磨くのに最適な選択肢となっています。実践的な会話練習や、ビジネスシーンで役立つ専門的な語彙の習得など、具体的なニーズに合わせたプログラムも多く提供されているため、短期間で効果的に語学力を向上させることが可能です。
MBA留学
ビジネススキルを体系的に学び、国際的な視野を広げるための留学プログラムで、
経営学修士(MBA)の取得を目指します。
MBA留学は、ビジネス界でグローバルに活躍できるリーダーの育成を目的としています。
MBAのカリキュラムには、経営戦略、財務管理、マーケティング、組織行動学、国際ビジネスなど、幅広いビジネス分野が含まれます。また、ケーススタディやグループプロジェクトを通じて、実践的な問題解決能力やリーダーシップスキルを養成します。多様な文化背景を持つ学生との交流を通じて、異文化コミュニケーション能力も向上させることが可能です。
MBA留学の期間は通常1年から2年程度で、世界各国のビジネススクールで提供されています。フルタイムプログラムの他に、仕事を続けながら学べるパートタイムやオンラインのMBAコースも増えており、社会人のニーズに合わせて柔軟な選択が可能になっています。
専門分野の留学
特定の専門分野に特化してスキルや知識を深めるための留学プログラムです。例えば、IT、工学、医療、デザイン、環境科学、人工知能など、急速に発展する分野での専門的な知識やスキルの獲得を目指す社会人が多く利用しています。これらのプログラムは、海外の最新技術や理論を学ぶ機会を提供し、業界のトレンドや革新的なアプローチに触れることができます。
大学や専門学校での1年以上の長期プログラムだけでなく、3ヶ月から6ヶ月程度の短期間で修了できる集中的な専門コースも豊富に用意されています。これらのコースは、実践的なプロジェクトやインターンシップを組み込んでいることが多く、理論と実践のバランスの取れた学習が可能です。
職業研修留学
職業研修留学は、海外の企業や団体でのインターンシップや研修を通じて、実践的な業務経験を積むことを主な目的とした留学です。このタイプの留学は、実際のビジネス現場での経験を通じて学ぶことができるため、より実践的な学びやキャリア形成の機会を提供します。
職業研修留学は、グローバルなビジネス環境での実務スキルを磨きたい人、国際的な視野を広げたい人にとって非常に有益な体験です。また、異文化のコミュニケーションスキルや、実務で使うビジネス英語力を実践的に向上させる絶好の機会となります。留学期間は個人のニーズや受け入れ先の条件によって異なりますが、通常数ヶ月から1年程度で設定されることが多く、短期や中期留学でキャリアのステップアップに繋がる経験を培えます。
社会人の海外留学(特に英語学習)におすすめの国
社会人の海外留学、特に英語学習を目的とした留学先として、以下の国々が人気を集めています。それぞれの国の特徴や利点を見ていきましょう。
フィリピン
フィリピンは日本からのアクセスが良く、飛行機で約4~5時間と比較的近距離にあります。この近さは、1~3ヵ月程度の短期留学に適しています。
フィリピンは費用面でも、他の英語圏の国々と比較すると学費や生活費が安価です。そのため、予算を抑えつつ効果的な留学を目指す社会人にとって、魅力的な選択肢となっています。
フィリピンの学習環境は、マンツーマン授業が豊富に用意されており、短期間で集中的に英語を学ぶことが可能です。特にビジネス英語のコースが充実しているため、仕事で即活用できる実践的な英語スキルを効率的に身につけることができます。
オーストラリア
オーストラリアは日本からの飛行時間が約8~10時間と比較的近く、時差も少ないため、留学中も生活リズムを崩しにくいという利点があります。
ビザに関しては、観光ビザで3か月まで滞在できるため、ビジネスや観光も楽しむスタイルの短期留学が可能です。また、長期留学を希望する場合でも、学生ビザの取得が比較的容易であるため、柔軟な留学計画を立てることができます。
オーストラリアには質の高い語学学校が多数存在し、社会人向けの専門コースが充実しています。特にビジネス英語やIELTS対策などのプログラムが豊富に用意されています。
カナダ
日本からカナダへの直行便は約9~13時間ですが、時差が大きいため調整が必要です。ただし、カナダとは時差が大きいため、調整が必要です。観光ビザで6か月まで滞在可能で、短期留学に適しています。長期留学の場合は学生ビザの取得が必要です。
また、カナダは教育水準が高く、特にトロントやバンクーバーでは多様な英語コースが提供されています。社会人向けのビジネス英語や専門分野に特化したコースが充実しており、落ち着いた環境で学習できます。
ニュージーランド
ニュージーランドは日本から約10~11時間で到着でき、時差が少ないため生活リズムを維持しやすいです。観光ビザで3カ月まで滞在可能で、短期留学に適しています。
3カ月以上の中期~長期留学の場合は、学生ビザの取得が必要です。ニュージーランドは自然豊かで落ち着いた環境が整っており、リラックスして学習に集中できます。特に、社会人向けのビジネス英語や試験対策コースが充実しています。
シンガポール
シンガポールは日本から約7時間と比較的近く、時差もわずか1時間のため、社会人が短期留学する際に、生活リズムを崩すことなくスムーズに適応できる環境です。
1ヵ月未満の短期留学の場合は、観光ビザで最大30日間滞在できるため、社会人向けの短期集中コースに最適です。
シンガポールでは英語が公用語の1つであり、ビジネス英語やプレゼンテーションスキルを強化するコースが豊富です。
社会人の海外留学にかかる費用ってどれくらい?奨学金は使える?
社会人の海外留学にかかる費用は、留学の種類、期間、滞在国によって大きく異なります。一般的に、短期の語学留学では1ヶ月あたり30万円~50万円程度、1年間のMBA留学では500万円~2000万円程度かかることが多いです。
これには授業料、滞在費、生活費、渡航費などが含まれます。ただし、奨学金や企業の支援制度を利用することで、費用を抑えることも可能です。
社会人が海外留学するメリット
社会人が海外留学をする際には、多くのメリットがあります。ここでは、社会人が海外留学するメリットを詳しく解説します。
語学力の向上
海外留学では、現地での生活や授業を通じて、実践的な語学力を身につけることができます。例えば、地元の人々との会話、買い物、公共交通機関の利用など、様々な状況で現地の言語を使用する機会があります。現地での生活を通じて、ネイティブスピーカーの使う自然な表現や文化に根ざした言い回しを学ぶことができます。
グローバルな視野の獲得
海外留学は海外旅行や海外出張とは、少し異なります。旅行や出張として、渡航する時よりも留学は、異文化に触れる機会が多いです。例えば、海外での生活や語学学校での交流を通じて、多様性を尊重する姿勢や柔軟な思考力が養われます。
異文化に触れることで多様な価値観や考え方を学び、国際的な感覚を養うことができます。これは、グローバル化が進む現代のビジネス環境において、重要なスキルです!
キャリアアップのチャンス
海外での学びや経験は、帰国後のキャリア形成において非常に大きな価値を持ちます。 新たな視点や知識、スキルを身につけることで、留学後に職務や昇進の機会が開かれる可能性が高まります。
例えば、海外留学で培われた語学力を活かした国際部門への異動や、グローバルプロジェクトのリーダーに抜擢されるなどのチャンスが増えるでしょう。
また、留学先で築き上げた国際的な人脈が、将来のビジネスチャンスに繋がる可能性もあります。
社会人が海外留学するデメリット
社会人の海外留学には、多くのメリットがある一方、デメリットも存在します。以下に、社会人の海外留学が持つ主な課題点や考慮すべき点を詳しく見ていきましょう。
キャリアの中断とリスク
社会人の海外留学は、現在のキャリアパスに大きな影響を与える可能性があります。有給休暇や休職制度を使った短期留学以外は現在の仕事を辞めることになり、キャリアが一時的に中断されます。
キャリアを中断している期間、特に急速に変化する業界や職種においては、最新のトレンドや技術から遅れを取るリスクがあります。例えば、技術の進歩が著しく速いIT業界では、海外留学で長期間離職することによって、最新の開発手法やツールに精通できなくなる可能性があります。
また、長期の留学後は、再び日本の職場環境や社会人としてのライフスタイルに適応するのに時間がかかる場合があります。留学中に築いたスキルや経験を、適切に活かせる再就職先を見つけることが難しいケースも少なくありません。
経済的負担
留学にかかる費用は多くの場合高額になり、長期的な財政計画が必要不可欠です。留学期間中は授業料、滞在費、生活費、渡航費など、様々な費用が発生するため、貯金を大幅に使用したり、教育ローンを組む必要が出てくる可能性があります。例えば、1年間のMBA留学では、総額で1000万円以上かかることも珍しくありません。
また、留学中は通常の収入が途絶えるため、留学前から綿密な資金計画を立てる必要があります。さらに、予期せぬ出費に備えて、ある程度の余裕資金を確保しておくことも重要です。
生活環境の変化への適応の困難さ
慣れない海外での生活や久しぶりの学生生活の中で、大小の困難に直面する可能性があります。言語の壁は、日常生活やコミュニケーションに大きな影響を与え、簡単な買い物や公共サービスの利用でさえ困難を感じることがあるかもしれません。
また、食事、土地感、慣習、社会的規範など、日本とは違うことが多い海外での生活に適応するためには時間と努力が必要です。家族や友人から離れて暮らすため、ホームシックになるリスクもあります。
まとめ
社会人の海外留学には、語学力の向上、グローバルな視野の獲得、キャリアアップの機会など、多くのメリットがあります。一方で、キャリアの中断や経済的負担、生活環境の変化への適応など、考慮すべきデメリットも存在します。
社会人が留学を検討する際留学を検討する際は、自身のキャリアゴールや生活状況を十分に考慮し、メリットとデメリットを慎重に比較検討することが重要です。
適切な準備と計画を立てることで海外留学のデメリットやリスクを抑えられ、
人生を大きく変える貴重な体験ができるかもしれません。
自分に合った留学先や留学形態を選び、新たな挑戦への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
◇経歴(英語を使用した経歴)
1歳から14歳までカナダ・アメリカに滞在
日本に帰国後、国際系の中間一貫校卒
現在は大手日系企業にてAI・IoT等を活用したIT企画を担っており、海外の拠点ともコミュニケーションを取っている
◇英語に関する資格(資格、点数など)
・TOEIC945点
・実用英語技能検定準一級
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
滞在→カナダ、アメリカ
ホームステイ→オーストラリア
旅行→アメリカ、中国、イギリス
仕事→アメリカ、タイ、インド
◇自己紹介
普段は大手日系企業に勤める傍ら、英語学習、IT、転職など様々なジャンルの記事を執筆するWebライターです。
いわゆる「帰国子女」であり、幼少期から英語を習得していました。
しかし、日本に帰国後は英語での会話機会が少なく、英語力の維持に苦労し、
思うように英語で読み書きができない時期もありました。
その経験から英語学習の重要性に気づき、日々の生活に英語を取り入れる工夫をしています。
読者の皆さまにとって読みやすく、面白いと感じていただける記事を執筆していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!