ビジネスシーンで求められるスキルの一つに「initiative(イニシアティブ)」があります。これは自分から行動を起こす、主導権を握るという意味で、ビジネスパーソンとして必要不可欠な能力です。しかし、この単語の意味や使い方、またそれをどのようにして身につけるかは必ずしも明確ではありません。
この記事では、「initiative」の意味と使い方を徹底解説します。ビジネス英語を駆使し、自分から積極的に行動を起こすことで、あなたのビジネススキルを次のレベルへと引き上げましょう。
Initiativeの意味
「initiative」という単語は、主に「主導権」や「自発性」という意味で使われます。ビジネスやプロジェクトにおいて、自分から積極的に行動を起こす能力を指すことが多いです。
名詞のInitiative:「主導権」「自発的な行動」
「initiative」は「主導権」や「自発的な行動」を意味します。これは、自分が中心となって行動し、物事を進める力や権利を示します。例えば、リーダーシップを取ってプロジェクトを始める人は「イニシアティブを取る」と言われます。この人は計画を立てたり、他の人に指示を出す役割を果たします。また、「イニシアティブを示す」という表現は、問題が発生したときに自ら解決策を考え、それを実行する際に使われます。
形容詞のInitiative:「自発的な」「積極的な」
「initiative」は名詞として使われることが多いですが、形容詞としても使われることがあります。この場合、「自発的な」や「積極的な」という意味を持ちます。
形容詞の「initiative」は、他の人から指示されるのを待たずに、自ら進んで行動する姿勢を表します。例えば、「initiative approach(自発的なアプローチ)」や「initiative behavior(積極的な行動)」のように使います。このような姿勢は、仕事や日常生活で非常に重要です。
Initiativeの使い方:ビジネスシーンでの表現例
ここからは、ビジネスシーンで頻繁に使われるinitiativeを含む表現をいくつか紹介します。
Take the initiative
「take the initiative」というフレーズは、ビジネスシーンで「率先して行動する」や「自発的に行動する」という意味です。これは、誰かに指示される前に、自分から進んで何かを始めることを指します。
例えば、あるプロジェクトが遅れているとします。この時、上司から指示を待つのではなく、自分から
「I noticed the project is behind schedule, so I decided to take the initiative and organize a team meeting to address the issues.(プロジェクトが遅れていることに気づいたので、率先してチームミーティングを開催し、問題に対処することにしました)」
と行動することができます。
Green initiative
「green initiative」というフレーズは、ビジネスシーンで「環境保護のための取り組み」や「エコ活動」を指します。企業や組織が環境に優しい活動を推進する際に使われます。
例えば、ある会社がオフィスでの紙の使用を減らすためのプロジェクトを開始したとします。この場合、
「Our company has launched a green initiative to reduce paper usage by promoting digital documentation.(私たちの会社はデジタル文書を推進し、紙の使用を減らすための環境保護活動を開始しました)」
と言えます。
Zero waste initiative
「zero waste initiative」はビジネスシーンで「廃棄物をゼロにする取り組み」を指すフレーズです。これは、企業や組織が廃棄物の削減やリサイクルを通じて環境への負担を軽減する活動を示します。
例えば、ある会社が全てのオフィスで使い捨てプラスチックの使用を止めると決定した場合、
「Our company has implemented a zero waste initiative by eliminating single-use plastics in all offices.(私たちの会社は、全てのオフィスで使い捨てプラスチックを廃止することで、ゼロ廃棄物の取り組みを実施しました。)」
と言うことができます。
Show initiative
「show initiative」というフレーズは、ビジネスシーンで「自発的に行動する」や「積極的に取り組む」を意味します。これは、他人からの指示を待たずに、自分から積極的に仕事や問題解決に取り組む姿勢を指す言葉です。
例えば、新しいプロジェクトが開始されたときでも、まだ具体的な指示を上司から受けていない場合でも、自分から情報を収集し始めることができます。この場合、
「She showed initiative by researching potential clients before the project officially started.(彼女はプロジェクトが正式に始まる前に潜在的なクライアントの調査をすることで、自発的に行動しました)」
と表現できます。
An initiative approach
「an initiative approach」というフレーズは、ビジネスシーンで「自主的なアプローチ」または「積極的な方法」を意味します。これは、問題解決やプロジェクトの進行において、自発的に行動し、新しいアイデアや方法を提案する態度を示しています。
例えば、会社が新しいマーケティング戦略を立てる際に、チームメンバーが「自主的なアプローチ」を提案することは可能です。この場合、
「Our team decided to take an initiative approach by exploring innovative digital marketing techniques.(私たちのチームは、革新的なデジタルマーケティング技術を探求することで自主的なアプローチをとることに決めました)」
と表現します。
An initiative behavior
「an initiative behavior」というフレーズは、ビジネスシーンで「自主的な行動」や「積極的な行動」を意味します。これは、他人からの指示を待たずに自分から積極的に行動し、問題解決や業務改善に取り組む態度を示すものです。
例えば、ある社員がオフィスの効率向上のために新しいシステムを提案したとしましょう。この場合、
「His initiative behavior was evident when he proposed a new system to improve office efficiency.(オフィスの効率を上げるために新しいシステムを提案した彼の自主的な行動が際立っていました)」
と表現します。
Initiativeの関連表現
ここからは、「initiative」に関連する表現や同義語について説明します。これらの表現を理解し、使いこなすことで、ビジネスコミュニケーションでの表現力を一段と上げることが可能です。
Go-ahead
「Go-ahead」という表現は、「許可」や「進行許可」という意味で使われます。これは特定の行動やプロジェクトを始めるための公式な同意や承認を指し、通常は上司や意思決定者からの指示です。これは、特定の活動や計画に取り組むことが許可されていることを示しています。
例えば、企業が新しいマーケティングキャンペーンを開始する前に、マーケティング部門の責任者は管理職から「go-ahead」を得る必要があります。この許可があれば、チームは計画を実行に移すことが可能です。
Ingenuity
「ingenuity」という言葉は、「独創性」や「創意工夫」と訳され、特に困難な問題を解決するために、創造的で賢い方法を見つけ出す能力を指します。この言葉は、単に状況を改善するだけでなく、既存の方法や思考を超えて、ユニークかつ効果的な解決策を生み出す際に使われます。
例えば、エンジニアが限られた資源を使って革新的な製品を開発する場合や、マーケターが非常に限られた予算内で目を引くキャンペーンを考案する場合に「ingenuity」が発揮されます。これらのシナリオでは、通常の考え方ではなく、状況に応じて柔軟かつ創造的に思考することが求められるためです。
Opening move
「opening move」は、主に戦略的なゲームで用いられ、ゲーム開始時の最初の行動を指す用語です。しかし、この表現はビジネスや交渉の文脈でも使われ、新しいプロジェクトや議論を開始する際の初期戦略を示します。
ビジネスでは、「opening move」は新製品の市場投入や重要な提携の交渉を開始する行為を指します。この最初のステップは、成功への基盤を築き、全体戦略の方向性を定める重要な役割を果たします。効果的な「opening move」は、その後の展開に大きな影響を及ぼすため、慎重に計画すべきです。
Proactive
「proactive」は、日本語で「先を見越して行動する」という意味です。何かが起こる前に準備をしたり、問題が発生する前に対処したりすることを指します。例えば、仕事で先週のミスを繰り返さないように、事前にチェックリストを作るなどの行動が「proactive」です。
「initiative」と似ていますが、proactiveはさらに一歩進んで、未来の出来事に対する準備を指します。積極的に未来を予測して行動することで、問題を未然に防ぐ力が高まります。
Take the lead
「take the lead」は、「主導権を握る」や「率先して行動する」などと訳される英語表現です。これは、他の人より先に行動を起こし、グループやプロジェクトのリーダーシップを担うことを指します。例えば、誰も発言しない会議で自ら意見を出し、議論を始める行動が「take the lead」に該当します。
この表現は、「initiative」(主導権)と関連があります。どちらも積極的に行動することを意味しますが、「take the lead」は特にリーダーシップを発揮し、他の人々を導くことを指します。自分が先頭に立って物事を進めることで、チームやプロジェクトの成功に向けた積極的な姿勢を示します。
まとめ
ここまで「initiative」の重要性とその具体的な使い方、そして身につけるための方法について解説しました。ビジネスパーソンとして成功するためには、自ら行動を起こし、積極的に主導権を握る姿勢が不可欠です。イニシアティブを持つことで、信頼を得てプロジェクトの成功に貢献し、個人としての成長を遂げることができます。これからも常に自己評価と目標設定を行い、コミュニケーションを強化し、学び続けることで、ビジネスの現場でより大きな成果を挙げましょう。

◇経歴(英語を使用した経歴)
1歳から14歳までカナダ・アメリカに滞在
日本に帰国後、国際系の中間一貫校卒
現在は大手日系企業にてAI・IoT等を活用したIT企画を担っており、海外の拠点ともコミュニケーションを取っている
◇英語に関する資格(資格、点数など)
・TOEIC945点
・実用英語技能検定準一級
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
滞在→カナダ、アメリカ
ホームステイ→オーストラリア
旅行→アメリカ、中国、イギリス
仕事→アメリカ、タイ、インド
◇自己紹介
普段は大手日系企業に勤める傍ら、英語学習、IT、転職など様々なジャンルの記事を執筆するWebライターです。
いわゆる「帰国子女」であり、幼少期から英語を習得していました。
しかし、日本に帰国後は英語での会話機会が少なく、英語力の維持に苦労し、
思うように英語で読み書きができない時期もありました。
その経験から英語学習の重要性に気づき、日々の生活に英語を取り入れる工夫をしています。
読者の皆さまにとって読みやすく、面白いと感じていただける記事を執筆していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.