
多様な文化が混在し、ファッション、エンターテインメント、芸術、経済などの分野で世界をリードするニューヨーク。夢や刺激を求めて世界中から多くの人々が集まるニューヨークは、眠らない都市としても知られています。
そこで、今回の記事では、ニューヨークの夜景を満喫できるおすすめスポットをご紹介します。定番の高層ビルや展望台だけでなく、無料で夜景を楽しめるスポットもご紹介するので、ニューヨーク旅行の参考にしてください。
ニューヨークといえば夜景鑑賞!
400mを超える超高層ビルも多く立ち並ぶニューヨーク・マンハッタンの摩天楼。日中の観光も楽しいですが、ライトアップされた夜のマンハッタンの美しさは格別です。
ニューヨークで夜景を楽しむ主な方法には、高層ビルの上階にある展望室から夜景を見る方法と、マンハッタンの外から夜景を楽しむ方法があります。ニューヨークの夜景観光におすすめのスポットをご紹介します。
ニューヨークの夜景が楽しめる高層ビル・展望台
ニューヨークのマンハッタンには高さ200mを超える高層ビルが100棟以上あり、400m以上のビルは6本もあります。マンハッタンで高層ビルが集中しているエリアは、ミッドタウンとロウアー・マンハッタンです。
上層階に展望室を設けている高層ビルは多く、ニューヨーク屈指の観光スポットとなっています。日中に活気のあるマンハッタンの街並みを見下ろすのも素敵ですが、展望室から夜景を見下ろすのもまた格別です。
夜景を楽しめるおすすめの展望スポットをご紹介します。
エンパイアステートビル
ミッドタウンの中心にあるエンパイアステートビルは、世界恐慌の真っただ中だった1931年に完成した高層ビルで、高さは381m。1972年にワールドトレードセンターが完成するまでは、世界で最も高かったビルで、マンハッタンを象徴するビルの一つです。
エンパイアステートの86階と102階に展望デッキがあり、ミッドタウンの人気観光スポットとなっています。地上320mにある86階のメインデッキは、屋外に出てマンハッタンのパノラマ夜景を眺望できるのが特徴です。102階のトップデッキは地上381mにあり、こちらは床から天井までのガラス張りの展望室から、マンハッタンの夜景を楽しめます。
住所:20 W 34th St, New York, NY 10001
料金:86階 大人49ドル~、子ども43ドル~
86階と102階 大人84ドル~、子ども78ドル~
公式サイト:https://www.esbnyc.com/visit/observatories-exhibits
トップ・オブ・ザ・ロック(ロックフェラーセンター展望台)
ロックフェラーセンターはセント・パトリック大聖堂や五番街にほど近く、クリスマス時期はスケートリンクや巨大なクリスマスツリーなどで有名な人気観光スポットです。
ロックフェラーセンター展望台「トップ・オブ・ザ・ロック」は、ロックフェラーセンターの中心であるコムキャストビル(旧GEビルディング)の67、69階、70階にあります。67階の展望室は屋内で、ガラス越しに夜景を楽しめます。69階は高さ3m程のガラスに囲まれており、屋外から夜景を楽しめます。70階の展望デッキでは360度移動しながら全方向の夜景を楽しめます。
トップ・オブ・ザ・ロックは70階でも地上260mと、他の高層ビルと比べると高くはないものの、周辺の高層ビル群が目前に迫る迫力のある夜景を楽しめるのが魅力です。特に南方向には、ライトアップされたエンパイアステートが美しく見えます。
住所:30 Rockefeller Plaza, New York, NY 10112
料金:大人42ドル~71ドル、子ども36ドル~60ドル
公式サイト:https://www.rockefellercenter.com/buy-tickets/#top-of-the-rock-observation-deck
ワン・ワールド展望台
ワン・ワールド・トレード・センターは、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロで崩壊したワールドトレードセンターの跡地に建設されたビルです。アメリカ独立の年にちなんだ1,776フィート(541m)の高さを誇るビルで、ニューヨークで最も高く、西半球でも最も高いビルとなっています。
ワン・ワールド展望台は100~102階にあり、102階まではスカイポッドと呼ばれる最新のエレベーターを使って、わずか47秒で行くことができます。展望台の高さは382mで、マンハッタンで最も高い場所から、自由の女神やブルックリンブリッジなどのロウアー・マンハッタンの夜景を楽しめます。101階にはレストランがあるので、マンハッタンの夜景を眺めながら食事するのもおすすめです。
住所:117 West St, New York, NY 10007
料金:大人49ドル~、子ども43ドル~
公式サイト:https://www.oneworldobservatory.com/
サミット・ワン・ヴァンダービルト
ミッドタウンのグランドセントラル駅横にあるワン・ヴァンダービルトは、2020年に完成したマンハッタンで4番目に高い高層ビルです。この最上部の91~93階に、2021年10月にオープンしたのが、ニューヨーク最新の展望台「サミット・ワン・ヴァンダービルト」です。
サミット・ワン・ヴァンダービルトは、全面がガラスや鏡で囲まれており近未来的な夜景を楽しめるのが特徴です。91階はガラスと鏡の展望台「Air」で、ケンゾーデジタルによる没入型のデジタルアートインスタレーションが体験できます。上下左右に反射したマンハッタンのイルミネーションが映り、夜景の中に浮かんでいるような幻想的な写真が撮れます。
また、92階にはビルから突き出した透明なガラス張りの箱「Levitation」があり、地上324mの空中からマディソン・アベニューを見下ろす迫力のある夜景を楽しめます。93階には北欧をテーマにしたカフェやオープンエアのテラスがあるので、夜景を眺めながらお酒も楽しめます。
サミットは床も含めた全面がガラス張り鏡張りなため、歩きやすいスニーカーとズボンの着用が推奨されています。ハイヒール、ワークブーツなど床を傷つける可能性のある靴の着用は禁止されています。また日中に訪れる際には、光の反射が激しいためサングラスの着用が推奨されています。
エッジ
ハドソン川に近いマンハッタンの西側にあるハドソンヤードは、近年再開発が進んでいる注目のエリアです。2020年に完成した30ハドソンヤードは、高さ387mとハドソンヤードで最も高いビルで、マンハッタンの中では7番目に高い高層ビルです。
このビルの100階には、ビルから突き出した三角形の展望デッキ「エッジ」があります。地上約340mに迫り出したオープンエアの展望台で、ニューヨークの中で屋外に出られる展望台の中では最も高い位置にあります。デッキの一部はガラスの床になっており、100階の高さから街を見下ろせます。また、斜めのガラスの壁からは身を乗り出すようにして夜景が眺められスリル満点。マンハッタンの夜景を背景に、迫力の記念写真が撮れるでしょう。
シャンパンバーではドリンクや軽食を提供しており、夜景を眺めながらシャンパンで乾杯できます。また、エッジの上階では、地上380mを超える高層ビルの外側を登る屋外登頂アトラクション「シティクライム」でスリリングな体験も味わえます。
無料で夜景が楽しめるスポット
高層ビルの展望台から眺める夜景も素敵ですが、展望台へのアクセスは40ドル以上する場所がほとんどで、時間指定での予約も必須です。しかし、予約不要で無料でマンハッタンの夜景を楽しむ場所もあります。ここからは、マンハッタンの夜景を無料で楽しめるおすすめスポットをご紹介します。
ハミルトンパーク
ハミルトンパークは、ハドソン川を挟んでマンハッタンの対岸のニュージャージー州ウィホーケンの閑静な住宅街にある公園です。50mほどの高台にあり、ハドソン川越しにマンハッタンの夜景を楽しめる有名スポットです。ちなみに、ハミルトンパークの名前は、ブロードウェイのミュージカル「ハミルトン」でお馴染みのアレクサンダー・ハミルトンに由来します。ハミルトンがアーロン・バーと決闘した場所に建設された公園で、公園内にはハミルトンの記念碑があります。
ハミルトンパークからの夜景は、マンハッタンの摩天楼を北から南まで一望できるのが魅力です。また開放的な公園で観光客もそれほど多くないため、マンハッタンの喧騒から離れてゆっくりと夜景を楽しめます。
マンハッタンからはタクシーかフェリーでアクセスできますが、おすすめはバス利用です。タイムズスクエアの近くにあるポートオーソリティ・バス・ターミナルからNJトランジットのバス165・166路線を利用すると、公園のすぐ近くのバス停まで約16分で到着します。
住所: Boulevard East, Hudson Pl, Weehawken Township, NJ 07086
ブルックリンブリッジ・パーク
ブルックリンブリッジ・パークは、イーストリバーを挟んでマンハッタンの対岸、ブルックリンのダンボ地区(DUMBO Down Under the Manhattan Bridge Overpass)にある公園です。約85エーカーの広大な敷地の中に、バスケットボールコート、ピックルボールコート、サッカー場、ローラースケート場など、さまざまなレクリエーション施設が揃っています。利用者は観光客よりも、地元ブルックリンの住民やマンハッタンの住民が多く、季節のイベント、ライブコンサート、映画上映なども行われる憩いの場となっています。
ブルックリンブリッジ・パークの魅力は、ニューヨークを象徴するランドマークの一つであるブルックリンブリッジのたもとというロケーションです。ライトアップされたブルックリンブリッジ越しに、マンハッタンの摩天楼が眺められます。公園の近くには、ハンバーガーの有名店「Shake Shack」や、炭窯焼きピザが人気の「Juliana’s」、ロブスターロールで有名な「Luke's Lobster」など、カジュアルなレストランが多いので、公園で夜景観賞した後はカジュアルダイニングを楽しみましょう。
マンハッタンからのアクセスは地下鉄がおすすめです。AトレインかCトレインで「High Street」駅で降りれば、徒歩数分でブルックリンブリッジ・パークに到着します。
住所:1 Water Street, Brooklyn, New York, NY 11201
ニューヨークの夜間の治安・安全対策

さて、ニューヨークの夜景を楽しむためには、当然夜間に出歩く必要があります。ニューヨークの治安は昔に比べると良くなっているとは言われるものの、夜間の外出は日中に比べると危険なことも多いため注意が必要です。
入場料が発生する場所は基本的には安全
高層ビルの展望デッキなど高額の入場料が必要になる場所は、基本的にはほとんど観光客しかいないため、夜間でも安全に夜景を楽しめます。記念撮影をするために見知らぬ人から声をかけられることもありますが、スマホを盗まれる心配はほぼないと言えるでしょう。
観光客の多いエリアはスリに注意
人気の展望デッキの多くは、マンハッタンのミッドタウンやロウアー・マンハッタンなど、観光客の多いエリアにあります。夜間でも人通りが多いため、比較的安全に行動できますが、観光客が多く集まるエリアでは観光客を狙うスリが多く発生しています。展望デッキへの行き帰りで人混みの多いエリアを歩く時は、リュックやカバンはきちんと閉めて、体の前に持つなど、周囲に気を付けて行動しましょう。
夜景を楽しんだ後に注意
高層ビルの展望デッキは、週末や観光シーズンは深夜12時まで営業しているところもあります。夕食を食べた後にゆっくり夜景を楽しめるのが魅力ですが、深夜12時を過ぎると観光客が多いエリアでも人通りが少なくなってきます。
展望デッキに行く時は観光客が多く賑やかだった場所でも、夜景を満喫して帰る頃にはレストランやお店が閉まり、通行人も疎らで閑散としていることがあります。深夜まで営業している展望デッキでも閉場まで滞在せず、夜10~11時頃を目安にホテルに戻るようにすることをおすすめします。
無料で夜景を楽しめる公園は注意が必要
公園は無料で夜景を楽しめるのが魅力ですが、誰でもアクセスできる公共の場所なので、安全には十分気を付けましょう。今回ご紹介したハミルトンパークとブルックリン・ブリッジパークはどちらも比較的安全な地域にありますが、日が暮れた後は一気に人通りが少なくなるため注意が必要です。
公園内でも人通りが多いメインエリアを選び、特別なイベントがない限り、夏は午後9時、冬は午後8時頃までを目安に夜景を楽しみましょう。おすすめなのは夕暮れ時を狙って公園に到着し、日没から30分~1時間ほど夜景を楽しむことです。
まとめ
ニューヨークの夜景を楽しめるおすすめスポットをご紹介しました。高層ビルの上階の展望デッキから眺める夜景も、ニュージャージーやブルックリンから川越しに眺めるマンハッタンの夜景も、どちらも大変魅力的です。
今回ご紹介したマンハッタンで人気の展望デッキは、日時によって価格が変動する価格変動制を採用しており、利用者の多い夕暮れの時刻では割増料金となります。また、優先入場や、高速エレベーターの利用、上階の展望デッキへのアクセスなどが、追加料金になっている場合もあるため、料金に何が含まれるのかをしっかり確認してから購入するようにしましょう。チケットは日時指定で完全予約制のため、夏休みや年末年始などの観光ハイシーズンは、旅程が分かったら早めに予約をしておくことをおすすめします。
また、夜間の外出には安全に注意することも不可欠です。特に誰もがアクセスできる公園で夜景を見る場合は、日没直後を狙って夜景を楽しむのがおすすめです。
◇経歴
東京出身。アメリカの大学を卒業後に現地企業にて12年勤務。子育てを機に退職し、現在はフリーライターをしています。
◇英語に関する資格
英検準1級
TOEIC875点
◇留学経験
アメリカ高校交換留学、アメリカの4年制大学卒
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
アメリカに住んで20数年!アメリカ以外にもカナダ、イタリア、フランス、スペイン、モロッコ、メキシコなど旅行経験あり。
◇自己紹介
高校での交換留学を機に、アメリカの大学へ進学、そのままアメリカで就職し、いつの間にかアメリカ在住20数年。趣味はガーデニングと美術館巡り。