
台湾旅行の計画をする際、お金のことで不安を感じていませんか?
初めて台湾を訪れる方であれば、台湾ドルの基礎知識から安全な持ち歩き方まで、わからないことが多いかもしれません。
本記事では、台湾ドルの基礎知識、最適な両替方法、旅行スタイル別の現金目安、安全な持ち歩き方、そしてキャッシュレス事情まで、台湾旅行に必要なお金の情報をすべて解説します。
この記事を参考にして、台湾旅行を安心で安全、そして楽しいものにしてください。
台湾ドルの基礎知識:紙幣と硬貨の種類、表記方法、レート等

まずは、台湾ドルの基礎知識について解説します。
台湾の公式な通貨単位は「台湾元」ですが、日常会話では「台湾ドル」と呼ばれることが多く、表記方法も複数存在しています。
これらはすべて同じ通貨を指しているため、混乱する必要はありません。
台湾で実際に使える紙幣は次のようなものがあります。
・500元札
・1,000元札
200元札と2,000元札もありますが、流通量が極めて少なく、日常の買い物ではほとんど目にすることはありません。
各紙幣には台湾の歴史や文化に関連する人物がデザインとして描かれています。
硬貨は以下の4種類が主に使用されています。
・5元硬貨
・10元硬貨
・50元硬貨
20元硬貨もありますが、ほとんど流通しておらず、手にすることはめったにありません。
紙幣や硬貨には「圓」という文字が印字されていますが、これは「元」と同じ意味合いです。
台湾ドルの表記方法は複数あり、初心者は戸惑うかもしれません。
しかし、以下の表記はすべて同じ通貨を指しています。
・台湾ドル:日本語での一般的な呼び方
・台湾元 :公式な単位名称
現地の人との会話では「塊(クァイ)」と呼ばれることもあります。旅行前に表記の違いを理解しておくと、現地での混乱を防ぐことができます。
また、2025年11月現在、1台湾ドルは日本円でおおよそ4.97円前後で推移しています。近年では1元=4円台という相場が続いており、比較的安定した水準を保っています。
ただし為替相場は日々変動するため、最新の取引レート情報を確認してください。
日本円から台湾ドルへの両替方法
台湾ドルへの両替方法には複数の選択肢があります。 ここでは、空港での両替、現地の街中の両替所、そして現地のホテルでの両替について、詳しく紹介します。
それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるので、状況に応じて最適な方法を選んでください。
空港(日本または台湾)
日本国内の空港での両替は、出発前に現地通貨を用意できるため、台湾到着後すぐに行動できるメリットがあります。
ただし、日本国内の空港での両替レートは、現地で両替するよりも手数料が高い傾向にあります。
そのため、台湾に到着後、空港内で両替するという選択肢もあります。
台湾の主要空港は、桃園空港と松山空港です。これらの空港には銀行系の両替所と民間の両替所の両方があります。 基本的には台湾を代表する大手銀行のひとつ「台湾銀行」で両替するのが安心です。
ただし、現地といえど空港での両替レートは必ずしも最良ではありません。
空港での両替を選択する際は、大額の両替は避け、当面の生活に必要な金額にすることをおすすめします。
現地の街中の両替所
台湾の観光地や繁華街には、多くの両替所が存在します。
街中の両替所の最大のメリットは、一般的に最もレートが良いという点です。
しかし、違法な両替所や不正なレートを提示する店舗も存在するため、政府公認の両替営業者登録証が掲示されている店舗を利用することが重要です。
街中の銀行や郵便局での両替も可能ですが、営業時間が限られていて、土日祝日は休業しています。また、両替所と比べて、レートは必ずしも良くありません。
あなたの滞在スケジュールに合わせて、営業時間とレートのバランスを考慮して選択することが大切です。
現地のホテル
大手ホテルでも両替が可能です。
ホテルの大きなメリットは、営業時間に制限がなく、深夜や早朝でも両替できるという点です。
ただし、ホテルでの両替レートは、他の両替スポットと比較して割高になることがほとんどです。
高級ホテルほどレートが良くない傾向にあるため、できるだけ少額の両替にとどめておくことをおすすめします。
ホテルでの両替は、あくまで緊急時対応とするのがいいでしょう。
台湾旅行に必要な現金目安
台湾旅行に持っていくべき現金の金額は、旅のスタイルや滞在期間によって変わってきます。
滞在日数別の現金の目安としては、1日あたり1,000〜2,000台湾ドル程度がひとつの参考値です。
例えば、3〜4日間の台湾旅行なら、5,000〜8,000台湾ドル相当があると、観光地めぐりやお土産購入もひと通り楽しめます。
1週間程度の滞在を予定しているなら、8,000〜12,000台湾ドル程度用意しておくと、余裕を持った旅ができるかもしれません。
旅行の形式でも必要な現金が違ってきます。
ツアー旅行なら、ホテルや食事といった大きな費用が既に含まれているので、お土産代や気になるお店での食事程度で済むかもしれません。
この場合、1日あたり600〜1,000台湾ドル程度で対応できる可能性があります。
反対に個人旅行の場合、ホテル、食事、交通費すべてを現地で支払うことになるため、1日あたり2,000~4,000台湾ドルあるとより余裕を持って動けるでしょう。
台湾の屋台や夜市、小さなお店ではまだまだ現金が使われています。
屋台での一品は50〜100台湾ドル程度、食堂の定食なら100〜200台湾ドル程度が相場。
さらに地下鉄(MRT)や台湾鉄道などで使う交通系ICカードのチャージも現金のみという場面も多いため、買い物や食事、移動をどの程度予定しているか想像してみて、「これくらい必要かな」と思う金額に加えて、2~3割多めに用意しておくと、不足の心配が減らせます。
台湾で現金を持ち歩く際の注意点
台湾旅行の安全のために、現金は分散して見えない場所に保管し、できるだけ小銭を用意しましょう。
台湾、特に観光地や夜市などの人混みでは、残念ながらスリや置き引きのリスクがあります。
夜市のように、人が密集し、体が接触しやすい場所では、ズボンのポケットなどに財布を入れていると、気づかないうちに盗難に遭う可能性が高まります。
また、支払いのたびに大金が入った財布を何度も出し入れすることも、周囲に大金を所持していることを知らせることになり、リスクを高めてしまいます。
現金を持ち歩くときの、具体的な安全対策として、以下の実践をおすすめします。
現金は必ず分散させる
服の内側のポケットや、盗難防止仕様の貴重品ポーチ(シークレットポーチ)を活用し、現金を見えにくい場所に保管しましょう。
一日の予算を内ポケット、サブポーチ、カバンの奥など複数箇所に分けて入れておけば、万が一被害に遭ってもすべての現金を失う事態を避けられます。
小銭を多めに準備する
台湾の屋台やバス、小さな商店では、高額紙幣(例:1000台湾ドル札)だとおつりが用意できないことがあります。
1〜50台湾ドルの小銭や100台湾ドル札をすぐに取り出せる場所に準備しておけば、大きな財布を開けることなくスムーズに支払いが完了し、盗難リスクを下げられます。
大金は持ち歩かない
台湾はATMが非常に充実しており、国際ブランドのカードがあれば24時間いつでも現金を引き出せます。
必要最低限の現金のみを持ち歩き、大金はホテルのセーフティボックスなどに保管し、不足が生じた場合は、ATMで少額ずつ引き出すようにしましょう。
カバンは常に身体の前に持つ
夜市などで食べ歩きをしている最中など、注意が散漫になる時にカバンを背中に回したり、足元に置いたりしないようにしましょう。
カバンは身体の正面で抱えるか、片手で常に抑えられる位置に持つ習慣をつけることで、置き引きや、カバンのファスナーを開けられるなどの異変にすぐに気づけます。
台湾のキャッシュレス事情
台湾は世界的に見てもキャッシュレス化が進んだ国として知られています。
政府が積極的にカード利用を推進した結果、都市部のチェーン店や大型店舗ではほぼすべてのお店で電子決済が可能になっています。
台湾で利用できる主な電子決済方法は、クレジットカードとデビットカードです。
VISA、MasterCard、JCBといった国際ブランドが幅広く対応しており、ホテルやレストラン、コンビニエンスストアなど、ほとんどの店舗で使用できます。
また、台湾では現在、決済方法のキャッシュレス化が急速に進んでおり、Apple PayやSamsung Payといったスマートフォンを使ったモバイル決済のほか、JKoPayなどのQRコード決済も全域で広く浸透しています。
特に公共交通機関においては、EasyCard(悠遊卡)やiPass(一卡通)といった交通系ICカードが非常に便利です。
これらのICカードは、地下鉄やバスの乗車だけでなく、コンビニエンスストアでの少額決済にもスムーズに利用でき、チャージすることで繰り返し利用が可能です。
また、ICカードをチャージする際も駅の券売機で現金が必要になる場合が多いため、台湾ドルをある程度は手元に用意しておく必要があります。
キャッシュレス決済がすべての場所で利用できるわけではなく、小規模な店舗や夜市の一部の屋台では依然として現金が主流であるため、台湾は確かにキャッシュレス化が進んでいるものの、ある程度の現金は用意しておいたほうがいいでしょう。
まとめ
台湾旅行での、両替方法から台湾ドルの持ち歩き方までをまとめてご紹介しました。
台湾はキャッシュレス化が進む国ですが、屋台や小規模店舗では現金が活躍します。
電子決済と現金のバランスを取りながら、柔軟に対応することが、快適な台湾旅行のコツです。
スリ対策として現金を複数箇所に分散させ、服の内側のポケットなど見えにくい場所に保管し、小銭を多めに準備しましょう。
安全で効率的な台湾の旅を楽しんでください。
◇経歴
日本の大手英会話スクール講師
オーストラリアで現地ツアーガイド
マレーシアの日本人学校で英会話講師
マレーシアの現地企業にて正社員勤務
◇留学経験
イギリス 1年 Wimbledon collegeなど
オーストラリア(ワーキングホリデー中) 1か月 Bond University
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
留学→アメリカ、イギリス、オーストラリア
旅行→イギリス、ヨーロッパの各国、アメリカ、オーストラリア、東南アジア各国など
仕事→オーストラリア、マレーシア
◇自己紹介
Webライターの大井にいなと申します。
独身時代に留学を経験し、国際結婚を機に多民族国家のマレーシアに住んでいます。
私の子供は生まれたときから複数の言語で育ち、オーストラリアの大学に留学して就職しました。
大人になってから英語を学び始めた自分との違いを実感しています。
自身の経験から、早期の言語習得の重要性や大人になってからの英語学習で必要なことなどを、できるだけわかりやすくお伝えしたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。