
世界中の旅行者を魅了してやまない世界遺産。
世界遺産は、見た目の美しさだけでなく、文化の発展に影響を与えたものや、地球の歴史を物語る地形など、さまざまな条件をクリアしたものが選ばれています。
なぜそのスポットが世界遺産に選ばれたか事前に調べておくと、より一層その遺産が魅力的に見えるでしょう。
この記事では、そんな世界遺産の宝庫であるヨーロッパのおすすめ遺産について解説します。
【目的別】ヨーロッパのおすすめ世界遺産
人類の歴史を辿ることのできる遺跡や建築物、大自然がもたらす圧巻の景色、政治や宗教が生み出した芸術など、ヨーロッパにはさまざまな世界遺産が登録されています。
まずは、一度足を運んでおきたいヨーロッパのおすすめ世界遺産を紹介します。
歴史を学ぶ
ローマ歴史地区 (イタリア)
まるで映画の中にいるような気分にさせてくれるローマの歴史地区は、イタリアへ行ったら必ず立ち寄っておきたい場所。
コロッセオ、フォロ・ロマーノ、パンテオンといった古代ローマの建築物が街全体に残っていて、約2000年前の街並みと当時の素晴らしい建築技術を体感することができます。
古代ローマ帝国の中心であり、キリスト教の中心でもあったローマには、歴史的に重要な意味を持つ遺跡が多数残っています。
バチカン市国
カトリック教会の総本山であるバチカン市国は、世界最小の独立国家でありながら、国全体が世界遺産として登録されています。
世界最大規模の教会建築が有名で、ミケランジェロが設計した巨大なドームがあるサン・ピエトロ大聖堂や、「最後の審判」の壁画や「天地創造」の天井画があるシスティーナ礼拝堂など見どころ満載です。
ローマ歴史地区から徒歩で1時間、電車で10分程度で行けるので、セットで訪れるのがおすすめです。
プラハ歴史地区(チェコ)
チェコの首都プラハは、かつて文化の中心地であった場所で、現在でもバロック、ロマネスク、ルネサンス様式の建築物が残る美しい都市です。
プラハ城やカレル橋、日本では「モルダウ川」としても知られているヴルタヴァ川が有名で、スメタナやドヴォルザークなど世界的な作曲家の故郷でもあります。
夜になると歴史的な建造物がライトアップされ、ヴルタヴァ川の水面に映って見えるので、とてもロマンティック。夜のお散歩も楽しめます。
自然を満喫する
ガイランゲルフィヨルド (ノルウェー)
ガイランゲルフィヨルドは、ノルウェーの「西ノルウェーフィヨルド群」の一部として世界自然遺産に登録されています。
海底500mから地上1400mまでの高低差がある地形で、氷河によって削られた谷に海水が流れ込んでできたダイナミックなフィヨルドです。
断崖絶壁にできた滝や、谷に広がる青い海と針葉樹林の豊かな緑のコントラストは圧巻です。
ユングフラウ(スイス)
ユングフラウは、スイスにあるアルプスの名峰で、ヨーロッパ最大級の氷河と、美しい山岳が融合した壮大な景色が広がる世界自然遺産です。
氷河によって削られてできたU字谷や、氷河が削った岩石や土砂が積み重なってできた地形は、地球の歴史を物語る重要な遺産となっています。
鉄道で頂上まで行くことができるのでアクセスしやすく、最寄りのユングフラウヨッホ駅は、ヨーロッパで最も標高が高い鉄道の駅として有名です。
冬はスキー、年間を通してハイキングを楽しむこともできる人気の観光地です。
ドロミテ(イタリア)
ドロミテは、イタリアの東アルプス山脈の一部として世界自然遺産に登録されています。
岩肌が剥き出しになった灰色の山並みに、緑豊かな森、美しいブルーの湖など、絵画のような景観が楽しめます。
この地域はかつて海底の珊瑚礁だった場所で、地殻変動によって隆起し、氷河に削られて形成されました。地質学的にも価値の高い場所となっています。
芸術・建築美に触れる
アントニ・ガウディの作品群(スペイン)
サグラダ・ファミリアやグエル公園といった、バルセロナにあるガウディの7つの建築作品が世界文化遺産として登録されています。
ガウディの作品は、自然がテーマになっているものが多く、植物や波などを表現した曲線が多く取り入れられています。
建築物自体がまるで生き物のような動きのあるデザインが特徴で、19〜20世紀の建築に革命をもたらしました。
街中に点在しているので、散歩をしながら芸術を楽しむことができます。
モン・サン・ミッシェルとその湾(フランス)
フランスの北西部にあるモン・サン・ミッシェルは、「海に浮かぶ修道院」と呼ばれていて、満潮時には海に囲まれ、干潮時には陸とつながる神秘的な修道院です。
ゴシック様式の壮大な建築物は、満潮時に対岸から眺めると海に反射して見えるので、より神秘的な景色が広がります。夜のライトアップも圧巻です。
ケルン大聖堂(ドイツ)
ドイツ西部の都市ケルンにあるケルン大聖堂は、世界最大級のゴシック建築で、600年以上の歳月をかけて完成し、世界文化遺産に登録されました。
高さ157mの2つの塔が特徴で、美しいステンドグラスをはじめとする宗教芸術を見ることができます。
ケルン中央駅の目の前にあるのでアクセスもしやすく、観光客に人気のスポットとなっています。
ヨーロッパで世界遺産が多い国は?
世界で登録されている世界遺産のうち、約半数がヨーロッパにありますが、その中でも世界遺産が多い国はどこでしょうか。
2025年現時点の情報をもとに、ヨーロッパのトップ5を紹介します。
ちなみにこの5つの国々は、世界中にある世界遺産数トップ10の中にも入っており、ヨーロッパに遺産が豊富であることがわかります。
| 順位 | 国名 | 合計数 | 文化遺産 | 自然遺産 | 複合遺産 |
| 1 | イタリア | 61件 | 55件 | 6件 | 0件 |
| 2 | ドイツ | 55件 | 52件 | 3件 | 0件 |
| 3 | フランス | 54件 | 45件 | 7件 | 2件 |
| 4 | スペイン | 50件 | 44件 | 4件 | 2件 |
| 5 | イギリス | 35件 | 29件 | 5件 | 1件 |
古代文明が盛んだった歴史のある国や、山岳・海岸など自然が豊富な国が上位にランクインしています。
ちなみに複合遺産というのは、文化遺産と自然遺産の両方の基準を満たすもの。
例えばフランスの「モン・サン・ミッシェルとその湾」は、文化的価値の高い修道院と自然がもたらす潮の干満による神秘的な景観により、複合遺産にあたります。
どの国も世界遺産だけでなく、グルメや芸術も楽しめるので、目で見て、肌で感じて、舌で味わって、魅力的な世界遺産ツアーを満喫することができるでしょう。
ヨーロッパに世界遺産が多い理由は?
ヨーロッパにこれだけ多くの世界遺産があるのはなぜでしょうか。
そもそもの恵まれた環境や長い歴史だけでなく、さまざまな人や団体の努力もあって、現在の登録数となりました。ここでは、その背景を詳しく紹介していきましょう。
ヨーロッパは、古代ローマ、ギリシャなど、かつて巨大な文明が栄えた地域なので、多くの建築物や美術が生み出されました。
そして、石を使った建築物が多いため劣化しにくく、自然災害が比較的少ない地域のため、ダメージを受けた遺産が少ないという地理的に有利な条件も重なっています。
また、世界中の貴重な文化や自然を守る仕組みである、世界遺産条約がユネスコで採択された際、ヨーロッパが中心となって進めていたため、当時の加盟国にヨーロッパの国が多かったことも原因のひとつと言えるでしょう。
遺跡や芸術が身近なヨーロッパの人々は、遺産をしっかりと管理し、後世に残していくという意識が高いため、一人ひとりが遺産の保全活動に積極的だということも特筆すべきでしょう。
長い歴史をかけて引き継がれてきた数々の遺産には、ヨーロッパの人々の努力や思いがたくさん詰まっています。
ヨーロッパで複数国の世界遺産を巡るルート例

ヨーロッパは陸続きで国から国への移動がしやすいため、一度の旅行で複数の国の世界遺産を巡ることが可能です。
いくつかのモデルルートを紹介しますので、世界遺産ツアーを検討している方は参考にしてみてください。
西ヨーロッパ周遊 世界文化遺産ツアー
有名な世界文化遺産を一度に巡る西ヨーロッパ周遊ルート。
高速鉄道を使って移動できるのでアクセスしやすく、車窓の景色も楽しめます。人類の歴史や宗教の変遷を辿りながら、芸術を存分に堪能できるルートです。
| 日程 | 国名 | 世界遺産 |
| 1~3日目 | フランス |
セーヌ河岸 ヴェルサイユ宮殿 モン・サン・ミッシェル |
| 4~5日目 | ドイツ | ケルン大聖堂 |
| 6~8日目 | イタリア |
ローマ歴史地区 バチカン市国 フィレンツェ歴史地区 |
| 9~10日目 | スペイン | バルセロナ ガウディ作品群 |
氷河とフィヨルドを巡る 世界自然遺産ツアー
飛行機での移動を挟みますが、氷河とフィヨルド、アルプスといったヨーロッパならではの絶景を楽しむルート。
スイスに行くなら、隣国のフランスにある世界遺産も見ておくのがおすすめです。鉄道を使って約3時間半で行けますし、せっかくなので各国のグルメも楽しみましょう。
| 日程 | 国名 | 世界遺産 |
| 1~2日目 | フランス | モン・サン・ミッシェル |
| 3~5日目 | スイス |
ユングフラウ ベルン旧市街 |
| 6~8日目 | ノルウェー |
ガイランゲルフィヨルド ネーロイフィヨルド |
また、人気の観光地は混んでいる場合が多いので、オンラインで事前に入場券を入手できるところは購入しておきましょう。
特にベストシーズンは、並ぶだけでほとんどの時間を使ってしまったという声もよく聞きます。
自分で手配するのが不安な方や、世界遺産を巡りながら歴史や背景を知りたい方は、ガイド付きのツアーに参加するのもいいでしょう。
まとめ
大自然が織り成す壮大な景色や、古代文明の足跡、芸術といった文化に触れることができるヨーロッパの世界遺産。
魅力的なスポットが多いので、テーマを決めて周遊ツアーを組んでみるのがおすすめです。
長い歴史をかけて人々が守り続けてきた世界遺産を、是非一度目で見て、心に残しておきましょう。そして次はあなたがその素晴らしさを後世へ語り継いでいってください。
◇経歴(英語を使用した経歴)
英米語学科卒業
米国企業の日本法人でマーケティング、事業戦略等を担当
現在はフリーランスのライター、戦略アドバイザー
◇資格
TOEIC 935点
◇留学経験
学生時代、米国ワシントン州のESLと大学に約半年間留学。
現地の学生と相部屋の寮生活とホームステイを経験しました。
◇海外渡航経験
米国企業での勤務中、3カ月間のプロジェクトでワシントン州本社にて勤務。
現地のアパートでひとり暮らしを経験し、仕事の傍ら海外生活を満喫しました。
出張で米国の他の州や、欧州、アジアへ行くこともあり、世界中の社員やクライアントとの交流を楽しみました。
◇自己紹介
学生時代の海外経験や米国企業での勤務経験を活かして、海外生活や英語学習に関する記事を執筆しています。
異文化交流や海外の教育に興味があり、コミュニケーションツールとして日々英語を学んでいます。
海外に行きたい方や、英語のスキルアップをしたい方の参考となるような記事をたくさん書いて、新しいチャレンジをする際のサポートができるとうれしいです。