台湾の歴史美術に触れよう!国立故宮博物院へのアクセス・主な所蔵品から効率的な回り方など【徹底解説】

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海外旅行!行ってみたいですね。
長期の旅行は無理だけど、数日なら休みをとれそう!

それなら、飛行機で4時間弱で行ける台湾旅行はいかがでしょうか?

歴史が好きな人なら、東アジアの代表的な歴史美術に出会える
「国立故宮博物院」はぜひ見ておきたいところでしょう。

ここでは、台湾の国立故宮博物院の成り立ちから、アクセス、所蔵品、効率的な回り方、ショップやレストランなどまで詳しく解説致します。

世界4大博物館のひとつ「国立故宮博物院」の基本情報

国立故宮博物院は、最初に中国・北京で創設されました。
殷から清の時代までの長期間に中国の皇帝たちが集めた膨大な文化財を保護するために造られたものでした。

その後、中国の内戦が起こり情勢が不安定な時期が続きました。この混乱を避けて文化財を守るために、相当数の文化財が台湾に移動することとなりました。その結果、1965年に現在の台北に国立故宮博物院が開設されたのです。

また博物院は広大な土地に建てられた本院のほかに南部の嘉義県に「南院」があり、こちらでも幾多の所蔵品が公開されています。

博物院の所蔵品は、歴代の皇帝が集めたもので、宝石、絵画、書籍、文書、古代の銅器、陶磁器など非常に多彩で、総数では69〜70万点もあります。

中国文化や宮廷文化を垣間見ることができるので大変人気があります。ただし、一度に全部の所蔵品を展示することは難しく、資産保護と劣化防止のためにも、展示品の入れ替えが頻繁に行われているのが現状です。

したがって、その時々に見られるものが変わることがありますが、それも含めて楽しもうという余裕があるといいですね。

国立故宮博物院はフランスのルーブル美術館、アメリカのメトロポリタン美術館、ロシアのエルミタージュ美術館と並ぶ4大博物館に数えられています。
欧米への旅行は無理でも、台湾ならすぐに行けそうなのは嬉しいところですね。

1. 故宮博物院の開館時間:9:00~17:00
2. 休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
3. 無料開館日:1月1日(元日)
4. 5月18日(国際博物館デー)
5. 9月27日(世界観光デー)
6. 10月10日(台湾の国慶日)など
7. 入館料:大人350台湾ドル

台北市内から国立故宮博物院へのアクセス

台北市内から国立故宮博物院へ行くには、以下の3つの方法があります。

地下鉄+バス

公共交通機関を利用するには、電車とバスを乗り継ぐ方法があります。

台北MRT淡水ー信義線で【士林駅】下車、バス停からバスR30などで約15分で故宮博物院到着

MRT文湖線の【剣南路駅】または【大直駅】経由、バスBR20、またはBR13を利用し約10分で到着

観光バス

台北市街の「台北駅」発着で、観光バスのルートに「国立故宮博物院」が組み込まれています。

このバスに乗車して直接国立故宮博物院へ行くことができます。多言語音声ガイドがあるので、観光者向きです。

タクシー・車

バス利用が難しい場合は、タクシーや車を使うのがいいですね。

士林、大直、中山方面から芝山路2段342巷を指定すればスムーズに行けます。

国立故宮博物院で絶対に見たい主な所蔵品

国立故宮博物院の収蔵品は非常に多く、全部をくまなく見て回るのはとても大変です。そこで、ぜひこれだけは見逃したくないものを厳選しておきましょう。

次の3点は「三大至宝」とも言われ非常に人気が高く必見です。

翠玉白菜(すいぎょくはくさい)
肉形石(にくがたいし)
毛公鼎(もうこうてい)

翠玉白菜(すいぎょくはくさい)

故宮博物院で一番人気なのが、この翠玉白菜です。

清の第11代皇帝「光緒帝(こうしょてい)」の側妃である瑾妃(きんひ)の嫁入り道具として持ち込まれたと言われています。

白菜は翡翠でできており、白から緑まで天然石の色をそのまま活かして白菜の形に掘ったものです。本物の白菜を思わせるみずみずしさが美しく表現されているのには驚かされます。翠玉を使った最高傑作ともいわれるのはわかるような気がします。

白は純潔さを象徴し、魔除けの意味があり、一緒に掘られているキリギリスとイナゴは子孫繁栄の印だったと言われています。つまり、縁起の良い組み合わせとなっていたわけです。

サイズは高さ18.7cm、幅9.1cm、厚さ5.07cmと本物の白菜よりも小さく、博物院で見ると意外と小さいなと思う人もいますが、人気という点では絶大です。

この翠玉白菜は、2014年に東京で展示されましたが、3時間待ちというほどの大人気でした。実際に故宮博物院へ行けばそこまで待たずに見られるのは嬉しいところですね。

肉形石(にくがたいし)

翠玉白菜に劣らない人気なのが、肉形石です。

清の時代の作品で、メノウ系天然石カルセドニー(玉髄)でできています。層状になった天然石を掘り出し、石の模様を活かして肉の濃淡を表現することに成功しています。

皮付きの豚の角煮を表していますが、サイズは幅6.6cm、高さ5.7cmと小型です。しかしながら、3層の脂肪と肉の層や表面は毛穴まではっきりとわかるように表現されていて、まるで本物を見ているようです。
実際に中華料理の東坡肉(トンポーロー)を模して作られたようです。

毛公鼎(もうこうてい)

中国古代の青銅器で、西周時代に作られた重要な文化財となっています。

三本の足で支えられた青銅器で表面に精緻な文様が書かれていることが特徴です。

器全体に497字もの文字が刻まれ、古代中国の政治や文化、漢字のルーツを知るうえで貴重な資料となっています。球形の底にこれほど細かくきれいに字を彫り込むとは、高い技術が必要だったことが想像できます。

国立故宮博物院のチケットは事前購入がおすすめ

国立故宮博物院はとても人気があって、訪問客も多いです。

特に土日は大混雑することが予想されますから、少しでも時間短縮で入場するには、チケットの事前予約がおすすめです。

入場券を事前オンライン購入しておけば、電子チケットを見せるだけでスムーズに入場できます。

購入方法は、公式オンラインチケットサービスや旅行代理店のチケット販売サイトを選択します。

日付を選択し、枚数を入力します。
ほとんどの場合購入時あるいは購入完了後に「QRコード」が発行されます。

入館時に発行された「QRコード」を提示すれば、待たずに入館できます。

まれに身分証明書やパスポート提示を求められることがあるので、念のためパスポートも持参しましょう。

一般料金は大人350台湾ドル、18歳未満、体の不自由な人と同伴者は無料です。

国立故宮博物院の効率的な回り方

国立故宮博物院は非常に広く、展示品がとても多いので、あらかじめ見たいものを厳選し、見て回る順序を決めておくのがおすすめです。

鑑賞時間を約2〜3時間と想定して、効率の良い回り方の一例をご紹介します。

1階の青銅器と玉器エリア
  古代中国の祭祀文化を体験できる。毛公鼎などの歴史的な名品を鑑賞する。

2階の陶磁器・工芸品エリア
  宋・明時代の磁器、漆器、彫刻作品などが並んでいる。

3階の 書画、名品展示室
  翠玉白菜や肉形石などの人気作品をじっくりと鑑賞する。

さらに時間制限がある場合は、3階の至宝コーナーから回るのも一つの方法です。

土日は混雑が予想されますから、平日の午前中がねらい目です。また開館直後や昼食後の13時ころから入館すると比較的ゆったり回れます。

作品を味わって見るにはオーディオガイドを利用して、日本語による説明を聞きながら回るのがいいですね。

基本的には、写真撮影は可能ですが、フラッシュ、ライト、三脚使用は禁止になっています。撮影禁止の展示品もあるので、ルールを守って鑑賞しましょう。

国立故宮博物院のショップ・レストラン

国立故宮博物院には、所蔵品の展示だけでなく、以下のような食事や休憩、また買い物を楽しめる施設もそろっています。

・ミュージアムショップ
・レストラン・カフェ

ミュージアムショップ

故宮博物院のミュージアムショップはとても充実しています。

地下一階には「多宝格」、本館2階には「停雲書店」「玲瓏館」「宝絵廊」があります。

たくさんの展示品にちなんだ、ノートやメモ帳などの文房具、またマグネットやアクセサリー、カップなどの雑貨が約4000種類も用意されています。自分用の台湾旅行記念品として、また家族やお友達用のお土産にぴったりです。

・白菜や肉形石をモチーフにしたキーホルダー
「朕知道了」のマスキングテープ
「快雪時晴帖」の金属製しおり
・酸白菜肉鍋の珪藻土コースター

などはおすすめです。

そのほか、各種のぬいぐるみ、宮廷の服装のマグカップ、チョコレートなどもいいですね。

レストラン・カフェ

国立故宮博物院には、地下2階に故宮晶華(クウコンチンホア)という宮廷レストランがあります。

故宮晶華は中華美食文化を全世界に広めるという役割を担っています。食器もメニューも故宮博物院の文化財をモチーフにしています。他では味わえない素敵な食事をお楽しみください。

展示品をじっくり眺めた後は、「豚の角煮」「白菜スープ」をいただきながら、文化財の良さをもう一度味わうのも悪くないですね。

カフェでは、台湾茶や点心をゆっくりと味わいながらくつろぐこともできます。

ただし、12時から13時の混雑時には待ち時間が長くなることがあります。11時台、または14時以降を狙うのがコツですね。

まとめ

台湾の国立故宮博物院は、中国をはじめ東アジアの歴史にちなんだ芸術品を一度に体験できる貴重な博物館です。

古くからの中国の皇帝の集めた多くの宝物が台湾に集められ一般公開されている様子はまさに中国文化の祭典のようなものです。

アクセスも上々で、日本からでも4時間余りで行けるので、アジア旅行を考えている人にはぜひおすすめしたい訪問地です。

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