
「フランクフルトはなにもない」なんて、聞いたことはありますか?でも実は、ドイツ・フランクフルトは素晴らしい観光地なのです!
ヨーロッパの観光候補地として挙がるのはフランス、スペイン、イタリア、トルコなどの観光名所で、ドイツはその次のことが多いですよね。
また、ドイツの中でも、行くべき都市として名が挙がるのは、ベルリン、ミュンヘン、ケルンなどが人気で、フランクフルトはその次です。
ですが、実は一日、もしくは半日の計画に盛り込める素晴らしい観光地です。
短時間でもドイツらしさ、ヨーロッパらしさを満喫できる、唯一無二の観光地であることを、モデルコースを提示しながらご紹介します!
- フランクフルトってどんな街?
- 日本からフランクフルトへの行き方
- フランクフルトを半日でコンパクトに巡るコース
- フランクフルトの歴史とモダンを感じる1日コース
- フランクフルトを短期間で巡る際の注意点
- まとめ
フランクフルトってどんな街?
フランクフルトはドイツ西部に位置する大都市で、正式名称は「フランクフルト・アム・マイン」といい、マイン川の畔のフランクフルトという意味です。
ドイツ東部にもフランクフルトという都市があり、区別のために川の名前がついていますが、一般的にフランクフルトといえば、ドイツで5番目に大きい、こちらのフランクフルトを指します。
どこにあるの?
ドイツを十字で四分割した、左下に位置します。やや真ん中よりに位置するため、西部の大都市と呼ばれます。
首都ベルリンは北東に420㎞程度、南の大都市ミュンヘンは、南東に300㎞程離れています。
ドイツ西部はオランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、フランスと国境を接していて、フランクフルトからの距離は220~370㎞と、非常に近い距離となっています。
国際空港がハブ空港として発展しており、フランクフルト経由で世界のどこへでも飛び立てると言えます。
また、電車や高速道路なども集中しており、ヨーロッパの交通の中心です。
どんな街なの?
フランクフルトは、古き良きヨーロッパ中世時代の雰囲気を残したまま、金融都市と言われる二面性が際立つ街です。
フランクフルトには世界中の金融機関、ヨーロッパ中央銀行やドイツ連邦銀行があり、そびえ立つビル群が街に入ると見えてきます。
国際見本市都市でもあり、多くのビジネスパーソンが世界中から訪れます。
ところがその手前の川のほとりから広場・市役所など、かわいらしい色合いの木造の建造物が並んでおり、まさに中世の景色を残しています。
ビジネス街として機能するフランクフルトと、見どころ満載の中世の雰囲気を残した街そのものも楽しめる、個性豊かな街です。
どんな人がいるの?
フランクフルト市の人口は、92万人ほどです。
フランクフルトを中心に生活している人々、通勤・通学・生活圏としている人々を入れると、なんと580万人という数字になります。
2024年には、639万人が観光に訪れており、フランクフルト国際空港を利用した人の人数は約6,160万人に達しました。
いかに多くの外国人がビジネス・また観光に訪れる土壌があるか数字で見えてきて、驚きですね。
日本からフランクフルトへの行き方
日本からも毎年多くの観光客がフランクフルトを訪れます。
ビジネスでハブ空港としてトランジット利用し、観光を隙間時間で楽しむ方も多くいます。
直行便はある?
日本から、フランクフルトまでは直行便が数多く出ています。
JALやANAなどの日本航空は安くはありませんが、サービスや言語の面から得られる安心感は、やはり逸脱です。
ANAは週4便、JALは週7便、フランクフルトへの直行便があります。
また、ドイツの航空会社のルフトハンザ航空が週21便もの飛行機を飛ばしており、こちらは日本航空より少し割安になっています。
ドイツ人は日本人と似ている面もあり、日本人的には安定したサービスの提供に安心感があります。
ただし、日本にはないストライキによる欠航がまれに起こります。ヨーロッパでは、社会に必要と認知されているため、ストライキの可能性はゼロにはなりません。
その可能性を、少しだけ記憶に留めておくと良いです。事前にHPなどに情報がアップされますので、ご注意ください。
安く行く方法はある?
航空券の価格は、出発の日時や予約の時期などにより、細かく変動します。
日本でも海外の航空会社でも、なるべく早めの予約をすること、長期休みなどの一番値段が上がる時期はずらすこと、休日よりは平日のチケットを取ること、などで値段が変わります。
そのため直行便利用でも、予約は早めに、日程は精一杯融通を効かせることで価格は安くなります。
また、直行便ではなく乗り継いでいくと、価格が安くなる場合が多いです。
しかし、直行でも14時間半ほどかかるフランクフルトなので、乗り継ぐと20時間を超えてしまう場合もあります。
価格を取るか、時間を取るか、ご自身の旅行プランに沿った方法で選ぶと良いのではないでしょうか。
フランクフルトを半日でコンパクトに巡るコース
フランクフルトは、なんと空港から市内まで15分ほどで着きます。
半日という限られた時間で、いかにフランクフルトを楽しめるのか、3つの目的別にプランをご紹介します。
はずせない観光地
様々な目的で行く場所は変動すると思いますが、フランクフルトを訪れたら外すべきではない観光地はこちらの2カ所です。
・レーマー広場中世の雰囲気を残したフランクフルト市庁舎を含む旧市街地は、見ながら歩くだけでも楽しめます。
ショッピングやカフェもありますので、まさに散歩にうってつけの広場です。
・聖バルトロメウス大聖堂レーマー広場から東へ5分ほど歩くと着きます。
街中に大聖堂があり、中にも無料で入れて、その荘厳さ・美しさ・厳粛さを肌で感じられ、とてもヨーロッパ的です。
日本の神社やお寺とはまた違った雰囲気をぜひ、五感で味わってみてください。
この2か所はフランクフルトに来たら、ぜひ訪れたい場所です。
また、ぜひフランクフルトも食べてみてください。どこのレストランでも、とても美味しいフランクフルトが味わえます。
では、目的別プランをご紹介します。
ドイツらしさを満喫するプラン
ドイツ人は、とにかく散歩が好き。趣味が散歩、という必要がないほど日常のありふれた光景として、ペット連れでもなく当然のように多くの方が外を歩きます。
・マイン川を散策レーマー広場からそのまま川沿いを歩くと、南京錠がたくさんかけられている名物のアイゼルナー橋があります。
広場からは徒歩2,3分程度の歩行者専用の橋です。カップルで訪れたら南京錠をかけてみるのも良いかもですね。
・マインタワーレーマー通りからは15分ほどかかります。
ショッピングをしながら行くと距離を感じずに行けるでしょう。近代的な街並みの中に、一際高いマインタワーがあります。
マインタワーは商業用ビルですが、建物内にはオフィスやレストラン、ミュージアムなどの施設に加え、大人は有料ですが、フランクフルトを一望できる展望台もあります。
この進んだ近代化もドイツの一面であり、訪れておきたい場所ですね。
歴史を感じるコース
古き良きヨーロッパに始まる歴史の流れをより一層感じたい方向けに、外せない観光地をご紹介します。
・旧オペラ座レーマー広場からは15~20分ほどかかりますが、ショッピング街を通るため、散策もできます。
今ではコンサートホールとなっていますが、1880年に完成した外観が、第二次世界大戦で焼失後に再建されています。
その悠々たる建物は、一見の価値ありです。19世紀に思いを馳せながら、世界の音楽家のコンサートを楽しむことも、時の流れを感じる素晴らしい体験になるでしょう。
・ハウプトヴァッへもう一か所、ぜひ行っていただきたいのは、ハウプトヴァッヘという歴史的建造物です。
レ―マー広場からは旧市街の街並みを楽しみながら歩くと10分かからない程度です。
ここは、今ではカフェとして営業していますが、1729年に建てられた、フランクフルトで最も古いバロック様式の建物です。
約300年前に建てられたカフェの中で味わうドイツ料理は、格別でしょう。
・エッシェンハイマー塔中世の防衛塔として建てられたこちらのエッシェンハイマー塔は、今でもフランクフルトにそびえたっています。
レーマー広場からは15~20分ほどかかり、ショッピングセンターのツァイルを通るとちょうど良い距離です。
15世紀に建てられ、ドイツで一番保存状態の良い歴史的建造物です。今ではレストランとなっており食事が取れる上、当時の生活が感じられる展示物もあり、ぜひ訪れたい場所です。
芸術を感じるコース
芸術にも秀でているフランクフルト。
すべてを見尽くすならば、半日ではとても周りきれませんが、雰囲気を満喫するだけでも価値があります。
・シュテーデル美術館レーマー広場から川を渡り15分ほどの距離で、マイン川沿いにあるこの美術館は、ドイツで最古の博物館です。
かなり見応えのある、多大な美術品がありますが、その美術館自体の美しくクラシックな外観と、約5200平米の広さのモダンな庭園が観光客に人気のスポットとなっています。外を通るだけでも、その芸術性を感じられるでしょう。
・ゲーテハウス聖バルトロメウス大聖堂から少し歩いたところ、ハウプトヴァッヘのそばに、世界的有名な文豪、ゲーテの生家があります。
レーマー広場からは10分かからない程度の距離です。
ゲーテが少年時代から青年時代を過ごした場所、「ファウスト」が生まれた場所はゲーテハウスと呼ばれ、有名な観光名所です。
レーマー広場と聖バルトロメウス大聖堂は、ぜひどのプランでも訪れていただきたいですが、そこに1カ所もしくは2カ所を追加することで、歴史・芸術、そしてドイツらしさを感じられるご自身のオリジナルプランが出来上がります。
フランクフルトの歴史とモダンを感じる1日コース

半日ではなく一日を使えるとしたら、歴史とモダン、両方を味わえる素晴らしい観光プランをご紹介します。
午前中からおすすめの過ごし方
やはり午前中に、元気にたくさん歩くことがおすすめです。
レーマー広場は午前中から活気があるため、ぜひ朝から行ってみる価値があります。
その上でマイン川の散策、そして聖バルトロメウス大聖堂への訪問もおすすめです。
中世から続く、フランクフルトの美しい街並み、そして歴史を感じながら建造物を楽しむ素晴らしい時間となるでしょう。
マインタワー、ハウプトヴァッヘ、エッシェンハイマー塔、またはショッピングセンターであるマイ・ツァイルなどでのランチを楽しめます。
午後のおすすめの過ごし方
お昼を済ませたら、腹ごなしに散歩をしつつマイン川の対岸へ渡り、美術館を訪れるのも素晴らしいプランです。
午後いっぱいを過ごすのも十分魅力的です。美術館の中にもカフェがあります。
ゲーテハウスに隣接しているゲーテ博物館も、訪れる価値が十分にあります。
午後にちょっと休憩をはさみながら、モダンな一面を堪能するのがバランスよいのではないでしょうか。
夜のおすすめの過ごし方
歴史を感じる中世の雰囲気を堪能し、その後モダンアートを体験したら、夜はのんびりと名物であるリンゴ酒を楽しむのがおすすめです。
冬であれば、ドイツ有数規模のクリスマスマーケットがレーマー広場を中心に開催されるため、そこですべてが堪能できます。
マイン川南のザクセンハウゼン地区はリンゴ酒が有名で居酒屋も多いため、そちらまで足を延ばし、ディナーを楽しむのもひとつのプランです。
マインタワーから眺める夜景を楽しむのも、素晴らしいひと時となるでしょう。
フランクフルトを短期間で巡る際の注意点
以上、半日や一日で巡れることができる素晴らしい観光地をご紹介いたしました。
次に、観光地を短期間でめぐる際の注意点を、お伝えします。
治安が悪い場所があるので要注意
フランクフルトはドイツの中で治安が良くない、と言われる地域です。中でも治安が心配されるのは、フランクフルト中央駅付近です。
国際空港から電車を使うと、まずは到着するのがこの中央駅となるため、あまりきょろきょろしたりせず、目的意識をもって通過することをおすすめします。
レーマー広場などの観光地は治安が良いと言われていますが、スリや置き引きなどの危険はあるため、注意を怠らずに、旅を楽しめると良いですね。
思ったより疲れちゃう可能性に要注意
半日、1日のモデルコースともに、基本的な移動手段は徒歩です。
レーマー広場を中心と考えると、15分程度の移動距離でおすすめの観光場所には歩いていけます。
ですが気がつくと連続して何時間も歩いていた、ということになりかねません。
想定していたよりも疲労がたまってしまうと、旅行先でのトラブルにもなる可能性があるため、余裕のある予定でぜひ挑んでください。
散策ではなく、カフェから眺めるにとどめる、徒歩ではなくレンタサイクルにするなど、ご自身の元気度合いに伴ったプランに、臨機応変に調整していくことをおすすめします。
まとめ
ここまでフランクフルトの多くの観光地をご紹介させていただきました。
半日コースや1日コースでも十分に満足できる素晴らしい「心に残る街」であると、思っていただけましたか?
歴史を感じるプラン、芸術を感じるプラン、モダンと歴史の入り混じるプラン、ドイツらしさを満喫するプランなど、お好みに合わせて、いくらでも変更が効く唯一無二の観光地です。
ヨーロッパに行く際には、ぜひ訪れてみてください!
◇経歴
国際色豊かな環境で学び、その後ホテル業界、秘書、食品企業など様々な仕事を体験しました。
結婚・出産をきっかけに、英語を教える業界に飛び込み、現在は環境保護などのNPO法人で活動しつつ、親子から高校生、大人まで幅広く英語を教えています。
◇英語に関する資格
英検一級
TOEIC945
IELTS7.5
◇留学経験
ヨーロッパにてアメリカンスクール在学、スコットランドのエジンバラ大学に留学
◇◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
ヨーロッパで10年ほど過ごし、諸国を旅行。最近始めてアメリカにNBA見に行きました!
◇◇自己紹介
高校まで10年間ほどヨーロッパで過ごした帰国子女です!大学ではエジンバラ大学へ留学。現在は子育ての傍ら英語講師となり日々英語の奥深さを痛感しています!