
パリは世界を代表する大都市の一つです。
ルーブル美術館やエッフェル塔など、見どころも多く存在します。
一方で、初めてパリを訪れる方にとっては、土地勘がなく、「どのようにパリを回ったら良いのだろう?」「パリの見どころを効率よく回れるか不安」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、初めてパリを訪れる方が、スムーズに観光プランを立てられるよう、パリの地図を参考に、各観光地の位置関係、覚えておくべきパリの主要な地下鉄の路線、おすすめの宿泊エリアなどを解説します。
パリの全体像を掴み、ポイントを押さえることで、初めての人でもよりパリを効率的に巡りやすくなりますよ。
分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
地図でパリの大まかな特徴をつかもう
まずパリの街の全体像を押さえる上で大切なのは、20の行政区とセーヌ川です。
20の行政区について
パリは東京と同じく、パリ市内全体は20の行政区(Arrondissement)に分かれています。
20区は、パリの中心地から時計回りに「渦巻き状」に番号が振られているのが特徴です。
もともとは、12の地区で構成されていましたが、1859年に新しく20まで地区が追加されました。
下記の地図を参考にしてください。

同じくパリの街を知る上で押さえておきたいのが、パリの中心の東西を流れるセーヌ川(Seine)です。
セーヌ川でパリを半分に分けた北側と南側ではそれぞれ呼び名があります。
セーヌ川のパリの北側を右岸(Rive Droite) と呼び、パリの南側を左岸(Rive Gauche)と呼びます。
セーヌ川右岸・左岸地域の特徴
パリの雰囲気はセーヌ川の右岸と左岸で異なるため、まずは特徴を押さえておきましょう。
| 雰囲気 | 地区 | |
| 右岸 (北側) | 商業・観光の中心地:パリの商業や金融の中心であると同時に、有名な観光名所があります。 高級ブランド店などショッピングエリアも充実しています。 |
1区(ルーブル)、3と4区(マレ地区)、8区(シャンゼリゼ)、9区(オペラ座 )、18区(モンマルトル)など |
| 左岸 (南側) | 文化・知識の中心地:歴史的に知識人や芸術家が集まる地域です。 「自由で創造的な精神」が大切にされてきました。 公園や広場も多く、右岸と異なった落ち着いた雰囲気です。 |
5区(カルチェ・ラタン)、6区(サンジェルマン・デ・プレ)、7区(エッフェル塔)、14区(モンパルナス)など |
主要な観光スポットは、セーヌ川周辺の1区から8区に集中しています。
それぞれの観光スポットが、左岸にあるのか右岸にあるのかを押さえておくと、観光計画を作りやすくなります。
パリの主要観光地はどこにある?
では、それぞれの主要観光地がどこにあるか、各スポットをより詳しく押さえておきましょう。
| 区 | (左岸/右岸) | 地名 | 雰囲気 | 見どころ |
| 1区 | 右岸 | ルーブル | パリの中心地。 歴史的な建物も多いです。 各観光地へのアクセスも良い場所です。 | ルーヴル美術館、チュイルリー公園 |
| 3区、4区 | 右岸 | マレ | ヴィンテージショップなどが集まるおしゃれな地域です。 | マレ地区(3・4区)に加えて4区シテ島のノートルダム大聖堂があります |
| 5区 | 左岸 | カルチェ・ラタン | 学生街として知られ、手頃なビストロ、カフェなどがあります。 | ソルボンヌ大学 |
| 6区 | 左岸 | サン=ジェルマン・デ・プレ | 文学カフェやギャラリー、高級ブティックが集まる。 左岸らしい落ち着いた雰囲気です。 | リュクサンブール公園 |
| 7区 | 左岸 | エッフェル塔周辺(シャン・ド・マルス地区) | セーヌ川沿いの高級住宅街で、シャン・ド・マルス公園でエッフェル塔を眺める。 | エッフェル塔、軍事博物館、オルセー美術館 |
| 8区 | 右岸 | エリゼ | 有名なシャンゼリゼ通りがあり、高級ショッピングエリアがあります。 | シャンゼリゼ通り |
| 9区 | 右岸 | オペラ | パリオペラ座や多くの劇場、デパートがあり、華やかなエリアです。 ナイトライフも充実しています。 | オペラ・ガルニエ宮、マドレーヌ寺院、デパート(ラファイエット、プランタン) |
| 18区 | 右岸 | モンマルトル | パリ北部の高台。 かつてピカソなど多くの芸術家が住んでいた場所です。 | サクレ・クール寺院 |
パリで知っておきたい主な「区」

パリは広く、上記で紹介した有名な観光スポットがあるエリア以外にも、様々なエリアがあります。
中心的なスポットの他にパリにはどのようなエリアがあるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
以下では、併せて知っておきたいパリのエリアについて説明をします。
13区
13区のゴベランは、パリのアジアンタウンとして有名です。
チャイナタウンがあり、アジア系のレストランや食材店があります。
高層ビルと住宅街が混在しています。
ストリート・アートが有名なエリアがあり、パリの中心街とは異なる街の顔を見ることができます。
世界最大級の蔵書数を誇る国立図書館があり、建築物自体も現代的なデザインで一見の価値があります。
14区
14区のオブザバトワールは、モンパルナス地区のある地域で、かつて知識人や芸術家が多く集まった場所です。
ビジネスエリアと住宅地があります。
観光スポットとしては、パリの地下に広がる墓地のカタコンブがあります。
ヴァンヴの蚤の市も有名で、蚤の市は土日に開催され、地元の人も訪れます。
宝物探しをする楽しみがあります。
15区
15区はパリで最も人口の多い区の一つで、家族向けの住宅街でもあります。
一方、中心地よりホテル代が安価なため、穴場の宿泊エリアとして人気です。
モンパルナスタワーからは、展望台から美しいパリの眺望を眺めることができます。
アンドレ・シトロエン公園では、世界最大級の気球に乗れることで有名です。
16区
16区のパッシーは、パリ西にある高級住宅街で静かな環境が魅力です。
国際機関や大使館も集中しています。
富裕層向けのスーパーがあり、裕福なパリジェンヌが住んでいます。
国内最大級のモネコレクションである、マルモッタン・モネ美術館があるので、クロード・モネのファンの人には必見のスポットです。
トロカデロ広場はエッフェル塔のビュースポットで、ブローニュの森は、大きな公園で自然を楽しめます。
パリのメトロ主要線・駅
特に知っておきたい主要3路線と、主要駅についてご紹介します。
主要路線
パリのメトロは、14の路線がありますが、特に観光に便利な路線は以下の3路線です。
・1号線:パリの東西を結ぶ路線です。
主要な観光地をカバーしているため、観光客にとっては覚えておくべき路線です。
・4号線:パリの南北を結ぶ路線です。
ノートルダム大聖堂やモンパルナスにアクセスできます。
・6号線:凱旋門近くの『シャルル・ド・ゴール・エトワール駅』から出発し、セーヌ川左岸のエリアを通り、セーヌ川の東部『ナシオン駅』に到着します。
主要駅
・パリ北駅 (Gare du Nord) :パリの北の玄関口であり、ヨーロッパ最大級の旅客数を誇ります。
海外路線の主な発着駅で、ユーロスターでイギリス、Thalysでベルギー・オランダに移動できます。
・パリ東駅(Gare de l’Est): 北駅のすぐ隣にある駅です。
フランス東部、ドイツ、スイス方面への玄関口です。
・リヨン駅(Gare de Lyon) :パリ南部の主要駅で、マルセイユやリヨンからフランス南東部への玄関口です。
フランスの高速鉄道のTGVが多く発着しています。
・モンパルナス駅 (Montparnasse Bienvenue):南部の主要駅です。
フランス西部(ブルターニュ、ロワール)への主要駅です。
・サン・ラザール駅 (Gare Saint-Lazare):パリ中心部のオペラ地区にあります。
パリ観光の拠点となります。
モネの絵画「サン・ラザール駅」で有名です。
・シャルル・ド・ゴール・エトワール駅(Charles de Gaulle Étoile):凱旋門の真下に位置します。
パリで宿泊におすすめのエリア・避けたいエリア
パリでの宿泊地を選ぶ際に、避けたいエリアとおすすめするエリアをご紹介します。
避けた方が良いエリア
パリには特に観光客を狙った軽犯罪が多い地域があります。
そういった地域は格安ホテルが多く、夜の一人歩きなどには危険もあるので、旅に慣れていない人は宿泊に慎重になった方が良いエリアです。
10区(パリ北駅、東駅周辺):主要ターミナル駅があり、スリ・置き引きの軽犯罪が報告されています。
18区、19区:モンマルトルの丘の周辺は、特に夜はドラッグ関連や酩酊者が多いエリアです。
宿泊に格安感があり利用しやすいものの、深夜移動や夜のホテルへの移動は注意が必要なため、旅の初心者は宿泊を避けた方が無難な地域です。
シャンゼリゼ通り、Les Halles(1区):この地域は特に観光客が集中するため、常時スリに狙われやすい地域になります。
一等地に位置するため、ホテル料金も高くなりがちです。
宿泊地としてはあまりおすすめできません。
おすすめのエリア
宿泊におすすめのエリアとしては、次のような地域がおすすめです。
特に治安が良く、交通アクセスも良い、多少コストをかけても価値があるエリアを紹介します。
・6区 (サン=ジェルマン・デ・プレ周辺) :左岸の治安の良いエリアで、夜の散策も比較的安心と言われています。
・7区 :エッフェル塔近辺は観光地ですが、治安がよく、夜も比較的静かなので、宿泊地として適しています。
・3&4区 (ル・マレ地区) :中心地にある、景観の美しく、おしゃれなショップが並ぶエリアです。
治安が良く、各スポットへのアクセスにも便利です。
パリの初心者でも安心のエリアです。
ただ、ホテルのコストは高い傾向にあるので、Airbnbなどをうまく利用して宿泊するのがおすすめです。
まとめ
以上、パリの行政地区と併せて、パリの観光スポット、主要駅、おすすめの宿泊エリアについて解説しました。
パリのおおまかな地域の特色を知ることで、パリの観光の計画が立てやすくなると思います。
この記事がお役に立てましたら幸いです!
◇経歴
・国際教養学部卒業
・外資系企業に勤務経験があり、アドミや会計分野で、インド人、カナダ人、オーストリア人、フランス人など様々な国の出身の同僚と働いた経験があります。
◇資格
英検1級、TOEIC 900点、IELTS 7.5 など
◇留学経験
大学時代に交換留学プログラムでイギリスの大学へ1年間留学し、リサーチの基礎や英語学について学びました。
◇海外渡航経験
・高校時代にシンガポールで3週間ホームステイをし、現地の高校で授業を受講した経験があります。
・大学留学中は休暇を利用してヨーロッパ各国を旅行し、多様な文化に触れました。
◇自己紹介
英語が好きで、子どもの頃から自ら進んで勉強してきましたが、日本式の文法やリーディング中心の学習方法では、なかなか話せるようにならず、苦労した経験があります。ネイティブキャンプでの英会話に助けられました。
英語学習に役立つ情報をまとめたブログも運営しておりますので、よろしければご覧ください。
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