プラハ観光丸わかりガイド!観光スポット・歴史的建造物・グルメなど【解説】

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プラハと言えば、重層的な歴史、中世の面影を今に伝える街並み。そして、歴史の中から生まれた芸術・文学、音楽が調和する、芸術都市です。宝石箱のようなプラハの街は、人生で一度は訪れてみたい場所として、多くの人を惹きつけています。

今回は、そんなプラハの街を観光する魅力について詳しく解説します。必ず訪れたいスポット、体験したい郷土料理やスイーツ、1日のモデルプランなどをご紹介します。

プラハの都市概要と歴史

ここでは、プラハの都市の概要を解説します。プラハの魅力を語るのに、プラハの歴史やプラハに関連する芸術も外せないので併せて解説します。

プラハの都市概要

プラハチェコ共和国の首都であり、人口約140万人の同国の最大都市です。また、中世の建築物が数多く現存しており、旧市街、小地区、新市街などから成るプラハ歴史地区がユネスコの世界遺産に登録されています。中世の幻想的な街並みを見に、海外から多くの観光客が訪れています。

プラハの歴史

プラハの歴史は、6世紀後半にスラヴ民族が今のプラハの近くに集落を形成した所から始まったとされています。10世紀以降プラハはボヘミア王国の首都として発展しました。

14世紀にカール4世が神聖ローマ皇帝となり、プラハを帝国の首都に指定すると、プラハは政治・文化・学問の中心地として発展し、「黄金のプラハ」として最盛期を迎えました。旧市街を歩くと、当時の繁栄を伝える建築と出会うことができます。

15世紀に宗教改革者ヤン・フスが、キリスト教の世俗化を批判して、ローマ・カトリック教会と対立しました。フスは教会から異端であるとして、火炙りの刑に処されました。プラハではフス戦争が起こり、その後15世紀のヨーロッパ全体を巻き込むプロテスタント宗教改革に影響を与えました。

また、ヤン・フスは、聖書をラテン語ではなく、自国の言語であるチェコ語で読むことを主張し、これはその後のチェコでの民族運動の精神的支柱となりました。

17〜19世紀には、プラハはハプスブルク(のちのオーストリア=ハンガリー)帝国の支配下に置かれました。支配下では、チェコ語の規制やドイツ語言語政策が行われ、「失われた言葉と文化を取り戻したい」という意識が醸成されました。19世紀には、チェコ民族運動が盛んになり、チェコ語文化、歴史が見直されました。

第一次世界大戦後の1918年にチェコスロバキアとして独立しました。第二次世界大戦中は、ナチス・ドイツに占領され、戦後はソ連の影響下で共産主義体制になりましたが、1989年のビロード革命で体制転換されました。1993年にチェコスロバキアが分裂しました。

プラハの文学・絵画・音楽

歴史の荒波に揉まれる中で、チェコの人々は苦悩を作品へと昇華させ、見る人、聴く人の心を揺さぶるような作品が数多く生まれました。

19世紀の民族復興運動時代には、スメタナにより、交響詩《わが祖国》の《モルダウ》や、ドヴォルザークにより《スラヴ舞曲集》交響曲《新世界より》が作曲されました。アール・ヌーヴォーの巨匠である、アルフォンス・ミュシャ《スラヴ叙事詩》で、スラブ民族の精神性を描きました。

20世紀には、フランツ・カフカミラン・クンデラといった大作家が誕生しました。ユダヤ系ドイツ語作家のフランツ・カフカはオーストリア=ハンガリー帝国下のプラハで、権力に翻弄される個人を不条理文学を通じて描きました。ミラン・クンデラは、小説『存在の耐えられない軽さ』において、戦後の共産主義体制下のチェコスロバキアにおける個人の生き方を問いました。

歴史を踏まえてプラハを歩くことで、芸術と歴史が交錯する街の魅力を感じることができるでしょう。

プラハで訪れたい観光スポット

千年以上の歴史を持つプラハでは、ゴシック、バロック、ルネサンスなど多様な建築様式が折り混ざり、美しい景観を作っています。

旧市街広場

旧市街広場は、プラハの中心的広場で街歩きの起点となる場所です。広場は11世紀から存在し、市場や公開処刑の場などプラハの歴史の一部となってきました。冬にはクリスマスマーケットが開かれ、ホットワインやチェコの伝統菓子を楽しめます。

広場には、天文時計(オルロイ)があり、毎正時に12使徒の人形が現れるしかけとなっています。また、天文時計の広場の反対側にあるティーン教会の双塔は、14世紀のゴシック建築の傑作とされています。

旧市庁舎の見学や、天文時計塔から市街を一望するためには、長蛇の列ができる場合があります。「SKIP THE LINE TICKET」というファストパスがオンラインで販売されているため、確実に入りたい場合は、事前購入がおすすめです。(英語対応あり、日本語対応なし)

プラハ城

プラハ城は、世界最大規模の古城で、9世紀に建設が始まり、歴代の王の居城となってきました。現在もチェコ大統領府が置かれています。プラハ城の見どころは豊富で、場内には聖ヴィート大聖堂、旧王宮、黄金の小路などがあります。特に、約600年の年月を費やして建設された聖ヴィート大聖堂には、アルフォンス・ミュシャが手掛けたステンドグラスがあり、見どころの一つです。

プラハ城は、チケットの列ができやすいので、公式サイトでチケットの事前購入がおすすめです。

カレル橋

同じくプラハのシンボルとも言えるカレル橋は、14世紀に建設が開始された石造りの橋です。旧市街からプラハ城に行く道にあります。橋の両側には30体の聖人像が並びます。聖ヨハネ・ネポムツキーの像に触れると幸運が訪れると言われています。

ユダヤ人街とシナゴーグ

中世から多くのユダヤ人が移り住んできた歴史があり、ユダヤ教の教会であるシナゴーグ旧ユダヤ人墓地があります。プラハのシナゴーグの中でも、スペインシナゴーグは特に内装が豪華絢爛で一見の価値があります。

プラハ観光モデルコース

プラハの街自体は、大きくはありません。徒歩で十分に巡ることが可能です。

1日で効率よく巡るコース

1日の観光の場合、メインは旧市街地とプラハ城の2ヶ所です。

午前:旧市街広場→天文時計見学、正時の天文時計の動きを見学
お昼:旧市街地またはカレル橋付近でランチ
午後:プラハ城(聖ヴィート大聖堂、黄金の小路)
夕方:ヴルタヴァ川沿いの散歩、美しい夜景の見学

2日でゆっくり巡るコース

1日で見どころを回ると急ぎ足になってしまうため、2日間かけてゆっくり散策するのもおすすめです。

プラハ城は見どころが多いため、1日かけてプラハ城を見学するのがおすすめです。ペトシーンの丘からはプラハの街を一望することができます。1日観光コースに加えて、ユダヤ人街国立博物館の見学もおすすめです。

夜には、芸術鑑賞もぜひ日程の中に取り入れてみましょう。プラハの国立歌劇場は歴史あるルネッサンス様式の美しい劇場で、毎日の様にオペラが上演されています。

また、街の教会では、コンサートが開かれています。観光客に向けたコンサートもありますが、地元の人々も楽しむような本格的なコンサートもあります。私も、プラハ滞在時にホテルの方に評判の良い声楽コンサートをおすすめしていただき、聴きに行きました。演奏された音楽の素晴らしさに感動したことを覚えています。

ヴルタヴァ川のディナークルーズは、比較的暖かい5月〜10月は人気のため、事前予約がおすすめです。

プラハの絶品グルメとおすすめレストラン・カフェ

チェコと言えば、世界一ビールの消費量が多い国で有名です。チェコの伝統的な料理とともに味わってください。

伝統的なチェコ料理

チェコ料理は、素材の味を活かした素朴な味のものが多いです。一皿のボリュームが多いのも特徴ですが、シェアはせず基本はひとり一皿を注文します。

・スヴィチコヴァー(Svíčková):牛肉のクリームソース煮込みで、チェコの国民食です。クランベリーなどが添えられ、チェコのパンのクネドリーキ(白い蒸しパン)と共に提供されます。

・グラーシュ(Guláš):チェコの伝統的なビーフシチューです。パプリカ、玉ねぎ、クミンなどのスパイスで煮込んであります。こちらも、クネドリーキやパンと共に提供されます。

・タタラーク(Tatarák):ビーフタルタルのことで、生の牛ひき肉に、みじん切りをしたタマネギ、にんにく、ピクルスで和え、溶いた卵黄、にんにくと共に揚げパンの上に乗せて頂きます。

スイーツ

・トルデニーク(Trdelník):チェコの街角で良く見られるお菓子に、トルデニークがあります。焼き立ての甘い生地を巻いて焼いた円形スイーツで、中にはフルーツやアイスなどが詰められています。

・メドヴニーク(Medovník):蜂蜜入りのスポンジ生地とクリームを重ねたケーキです。甘さ控えめで素朴な味が特徴です。スーパーなどで手軽に購入することができます。

・ヴィエトゥルニーク(Větrník):シュークリームのような見た目で、中にはキャラメルクリームが入っています。

おすすめカフェ・レストラン

・カフェ・サヴォイ:1893年創業の格式あるカフェです。美しいネオ・ルネッサンス様式のインテリアが特徴的です。朝食や自家製スイーツが有名です。

・カフェ・ルーブル:1902年創業で、作家のフランツ・カフカやアインシュタインも通った老舗のカフェです。ウィーン風のカフェではありますが、チェコの伝統料理やカフェメニューを頼むことができます。

・ローカルハンブルク:美味しいチェコビールをいただくことができるお店です。ピルスナー・ウルケルというチェコビールが名物です。

まとめ

以上、チェコ・プラハの基本情報や歴史、観光スポットについてまとめました。

最近は動画などで街の雰囲気など見ることができますが、行ってみなければ分からない街の雰囲気があります。ぜひ実際に訪れて体感してみてください。

プラハでは、英語が比較的通じるので、英語で意思疎通ができると良いでしょう。

美しく、日本にはない中世の雰囲気を今に残すプラハの観光は、思い出に残ること間違いなしです。この記事が参考になれば幸いです。

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