飛行機には持ち込めないものもあるのは、きっとご存知でしょう。
では、スプレー式の缶を持ち込めるかどうか、疑問に思ったことはないでしょうか。
ヘアスプレーや制汗スプレーのように日常的に使うものから、殺虫剤や塗料スプレーなど危険性が高いものまで、スプレー缶にはさまざまな種類があります。
持ち込み禁止物については、航空会社や国内線・国際線の規定によって異なるため、思わぬトラブルを避けるために事前に確認しておくことが大切です。
この記事では、機内持ち込みや預け入れに関するルール、守るべき条件や注意点をわかりやすくご説明していきます。
- 預け入れ・機内持ち込みどちらも禁止されているスプレー缶の種類
- 国内線のスプレー缶の預け入れ・持ち込みルール
- 国際線のスプレー缶の預け入れ・持ち込みルール
- スプレー缶の持ち込みで守るべき条件
- その他気をつけたい持ち物
- まとめ
預け入れ・機内持ち込みどちらも禁止されているスプレー缶の種類
スプレー缶を持ち込んでも良いかどうかは、預け入れ手荷物に入れるのか、もしくは自分と一緒に飛行機の中に持ち込む機内持ち込み手荷物に入れるのかによっても異なることがあります。
ですがまずは、預け入れ手荷物と機内持ち込み手荷物のどちらでも禁止されているスプレー缶の種類をご紹介します。ここに該当するスプレー缶が旅先で必要な場合は、現地で購入するようにしましょう。
可燃性・危険性が高いもの
可燃性・危険性が高いスプレー缶については、預け入れであっても機内持ち込みであっても禁止されています。
これらのスプレー缶は、飛行中にちょっとした刺激で引火したり、ガスが漏れたりする恐れがあり、機内で火事が起こってしまう可能性があるため、飛行機の中には持ち込めません。
爆発性のあるもの
また、爆発性を持つ特殊なスプレー缶についても、預け入れ・機内持ち込み共に不可となっています。
ただし、医療用酸素ボンベなどは、事前に許可を取ることで持ち込めることもあります。医療用などで酸素ボンベが必要な場合は、あらかじめ航空会社に問い合わせるようにしましょう。
国内線のスプレー缶の預け入れ・持ち込みルール
国内線のスプレー缶に関するルールは、国際線よりもややゆるめで、日用品のスプレー缶の多くは条件付きで持ち込み・預け入れが可能となっています。
ただし、容量や個数には制限があります。制限を超えてしまうと、空港で没収されることになるため注意が必要です。
持ち込み可能なスプレー缶
国内線で持ち込み可能なスプレー缶は、大きく分けると以下の通りとなっています。
・医薬品スプレー（消毒用、喉や鼻のスプレー、冷却スプレーなど）
・日用品スプレー（消臭スプレー、防臭スプレーなど）
つまり、自分が日常的に身の回りで使っているようなスプレー缶に関しては、大体持ち込みが可能です。
スプレー缶持ち込み条件
上記のように、国内線ではさまざまなスプレー缶が持ち込めますが、無限に持ち込めるわけではなく、一定の条件が敷かれています。
代表的なスプレー缶の持ち込み規定は、以下のとおりです。
この条件をクリアしていない場合、手荷物検査時にスプレー缶を手放すことになるでしょう。ですから、うっかりスプレー缶を過剰に持ち込んでしまわないよう、荷物には気を付けることが重要です。
預け入れの場合の条件
基本的に、預け入れ手荷物の場合でも、スプレー缶の持ち込みルールはほぼ同じとなっています。
ただし、預け入れの場合は、万が一飛行中にキャップが外れてしまっても、すぐにはどうにもできません。キャップが外れて、中のスプレーがスーツケース内に漏れてしまうこともあるでしょう。
そのため、スプレー缶を預け入れにする場合は、キャップがついていることは必須のうえ、ビニール袋などで保護することをおすすめします。
国際線のスプレー缶の預け入れ・持ち込みルール
国際線でのスプレー缶の取り扱いは、国内線よりも厳しくなっています。
これは、スプレーだからというよりも、国際線では液体物の持ち込みに関する制限があるからです。
では、国際線の場合についても詳しくみていきましょう。
機内持ち込みの条件
国際線でスプレー缶を機内持ち込みする際には、液体物の持ち込みに関する制限に沿った持ち込みが必要です。
スプレー缶は液体物とみなされるため、うっかりしないように気をつけましょう。
条件や注意点は以下のとおりです。
国内線では、1容器あたり500mlのものまで持ち込みがOKでしたが、国際線には液体物の制限があるため、100ml以下となっています。
また、他の液体物も含めて合計して、1リットル以内の容量の透明の袋に収めなければなりません。
この規定のため、持ち込み手荷物として持ち込める制汗スプレーなどは、旅行用の小型のもののみとなり、容量の多いスプレー缶は、すべて預け入れすることになります。
ただし機内で必要になりそうな医薬品スプレーに関しては、申告次第で認められることもありますから、スプレー状の医薬品が必要な人は、事前に航空会社に問い合わせておきましょう。
預け入れの条件
国際線の預け入れ手荷物に関するスプレー缶規定は、持ち込みの場合に比べるとゆるめになっており、国内線の場合とほぼ同じと考えて差し支えありません。
ただし、航空会社によって微妙に異なる部分もありますから、こちらも事前に利用する航空会社でどう規定されているかをチェックしておきましょう。
スプレー缶の持ち込みで守るべき条件
ここまで、持ち込み可能なスプレー缶の規定についてご紹介しましたが、それ以外にもスプレー缶の持ち込みには、守るべき条件があります。
国内線にしても、国際線にしても、スプレー缶を持ち込む際には、以下の点に気をつけましょう。
■ スプレー缶の容器には表記が必要
飛行機内に持ち込むスプレー缶は、成分や容量が確認できるような表記が必要です。
多くのスプレー缶は缶自体に印刷されていますが、ラベル式のものは、ラベルを剥がしてしまわないように気をつけましょう。
また、印刷が削れていないことにも注意しましょう。
■ 機内ではスプレーの使用禁止
スプレー缶を持ち込むことはできますが、持ち込んだものを機内で使用することは原則できません。
ただし、医薬品については、例外になる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
■ ビニール袋などで漏れ防止をすること
スプレー缶はキャップ付のものという条件がありますが、預け入れはもちろん、持ち込みの場合もビニール袋で漏れ防止をすることをおすすめします。
その他気をつけたい持ち物
飛行機に乗る際には、スプレー缶以外にも、注意が必要な持ち物があります。
特に液体類や電池を使う機器、危険物などは、スプレー缶と同じくらい制限が細かく、空港で没収されやすい代表的なアイテムとなっています。
ここでは飛行機に乗る際に気をつけたい持ち物を簡単にご紹介します。
液体類
ここまででも少し触れた通り、国際線については液体類の持ち込み制限があります。
主な制限は以下のとおりとなっています。
なお、国内線については液体類について明確な制限はないものの、キャップの空いたペットボトルや水筒、大容量の液体などは、セキュリティチェック時に確認を求められることがあります。
電子機器
電子機器にも一定のルールがあるため、電子機器を持って旅行をする人は、こちらも気をつけておきましょう。
特にモバイルバッテリーについては厳しくチェックされますし、近年発火の報告も多いですから、うっかりスーツケースの中に入れて預け入れないように気をつけましょう。（預け入れ時の荷物チェックでチェックされます）
食品
食品は機内に持ち込めるかどうかに加えて、渡航先に持ち込めるかどうかを確認しなければなりません。
主に気をつけておくべきポイントは以下のとおりです。
手荷物重量制限や液体制限に引っ掛からなければ、飛行機に持ち込む食品について厳格な規定はありません。
機内食のない飛行機なら、食事になるものも持ち込み可能ですし、クッキーやチョコレートなどのお菓子も持ち込めます。
刃物類
刃物類の多くは、預け入れ手荷物ならOKとされています。
ただし、機内持ち込みについては厳格なルールがあるため、注意が必要です。
女性だと、美容に使う眉毛はさみやカミソリなどが持ち込めるかどうか不安に思うかもしれませんが、そういった美容系の刃物はOKになる場合が多いです。
要は、その刃物を使って人を傷つけることができるかどうかが判断基準になるようですが、どちらにしても飛行機に乗る前に、細かく確認しておくといいでしょう。
その他
その他注意が必要な持ち物は、以下のとおりです。
まとめ
飛行機に乗る際のスプレー缶は、種類や容量によって扱いが異なり、危険性の高いものは国内外を問わず持ち込みも預け入れもできません。
日用品のスプレーは条件を満たせば持ち込みも預け入れもできますが、国際線では液体物のルールが加わるため注意が必要です。また、スプレー缶は持ち込めたとしても、機内での使用は原則禁止とされていることも覚えておきましょう。
空港や機内で慌てないためにも、出発前に必ず航空会社の最新情報を確認し、規定に沿ったスプレー缶の取り扱いをしてくださいね。
◇経歴
・英日翻訳および翻訳校正
・Webライター（ジャンル：英語・留学・旅行など）
・英会話講師
・カスタマーサポート/コールセンター（イギリスおよび日本・英語使用）
・カフェ店員（イギリス）
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇留学経験
・イギリス：約10ヶ月（ロンドン内語学学校）
・グアテマラ：約3ヶ月（アンティグア内語学学校）
◇海外渡航経験
・イギリス：合計5年弱（内1年10ヶ月ワーホリ）
・グアテマラ：合計9ヶ月
合計50カ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で翻訳者兼Webライターとしてフリーランスをしています。これまで手がけた記事は1万記事以上。翻訳経験は通算7年位になります。
21歳の頃語学留学で渡英し、その後ワーホリビザ等を取得し、数年ロンドンで働いていました。
グアテマラへのスペイン語留学経験もあります。
