
夜の街に広がる活気あふれる光景、台湾の夜市。地元グルメを味わいながらぶらりと歩けば、五感すべてが刺激される素敵な観光体験があなたを待っています。
特に台北には、観光客にも地元民にも愛されるおすすめの夜市が点在しており、食べ歩きはもちろん、お土産探しや街の雰囲気を楽しむのにもぴったり。
この記事では、目的別に選べる人気夜市と、訪れる前に知っておきたい注意点をわかりやすくご紹介します。台湾旅行を計画中の方は必見ですよ!
そもそも「夜市」とは?
日が暮れると同時ににぎわいを見せる台湾の夜市は、まさにその街の“夜の顔”。中国語で「イェーシー(yèshì)」と呼ばれ、地元の人々にとっては日常の一部であり、観光客にとっては台湾ならではの体験が詰まった夢のようなスポットです。
特に台北をはじめとする都市部では、毎晩のように多くの人々が集い、屋台に並ぶB級グルメの絶品フードを片手に、ぶらりと夜を楽しんでいます。夜市では、定番の「胡椒餅」「大鶏排(ダージーパイ)」「魯肉飯」など地元民が愛する味を堪能できるほか、衣料品や雑貨、レトロなゲームコーナーなども充実しており、ただの“食のスポット”にとどまりません。暑さが残る夜にこそ賑わいを増す夜市は、涼しく快適に過ごせる旅行のベストタイムでもあります。
お店ごとに個性が光るので、食べ比べやお土産探しも楽しみ方のひとつになるでしょう。台湾の夜市は、単なる観光名所ではなく、地元の暮らしに根付いた文化でもあります。台湾の文化に触れるためにも、ぜひ夜市に行ってみてくださいね!
【目的・特徴別】おすすめ台湾夜市
ここからは目的別・特徴別のおすすめ台湾の夜市をご紹介します。ご自身の台湾旅行の目的に合わせて、どこに行くか考えながらぜひご覧くださいね。こちらを読むだけで、今すぐにでも台湾の夜市に行きたくなること間違いなしです!
初心者でも安心
台北観光で「夜市初心者でどこに行こうか迷っている…」という方に真っ先におすすめしたいのが、士林夜市です。ここは台北のみならず、台湾全土でも指折りの規模と人気を誇る最大級のナイトマーケットで、そのアクセスの良さとバラエティ豊かな楽しみ方から、「初めての台湾旅行でも安心して行けるスポット」として高い評価を得ています。
最寄りのMRT剣潭(ジエンタン)駅から徒歩5分という便利な立地にあり、台北駅からも電車で約10分とアクセスもスムーズです。道に迷う心配もなく、こちらは旅行者にとって非常に心強いポイントですよね。なお、間違いやすい「士林駅」ではなく、「剣潭駅」で下車するのが正解なので、覚えておくと安心ですよ!
夜になると屋台がずらりと立ち並び、台湾ローカルの雰囲気がギュッと詰まった空間が広がります。屋台グルメの宝庫としても有名で、ボリューム満点の「巨大フライドチキン」や、トロッとしたスープが絶品の「牡蠣麺線」、カリモチ食感がたまらない「さつまいもボール」など、本場の台湾料理をリーズナブルに楽しむことができます。
特に2025年にリニューアルされた地下の美食エリア(地下美食区)は、涼しい空間で落ち着いて食事ができる穴場スポットです。テーブル席もあり、日本語メニューが用意されたお店も多いので、「言葉がわからなくて不安…」という方でも安心して注文できます。日本人観光客が多く訪れるため、店員さんが日本語で声をかけてくれることも珍しくありません。
また、グルメだけでなく、洋服やバッグ、アクセサリーといった雑貨類も豊富。さらにエビ釣りや輪投げなど、台湾ならではの屋台ゲームも体験でき、ローカルな遊び心にも触れることができます。筆者も初めての台湾旅行で士林夜市を訪れましたが、お店の方たちも優しくて比較的治安もよく、存分に台湾の雰囲気を味わうことができて思い出深い場所となりました。
皆さんも、初めての台北でも迷うことなく楽しめるこの魅力は、訪れればきっと実感できるはずです。観光地らしい賑やかさと、台湾ならではの人情あふれる雰囲気が絶妙にミックスされたこの夜市で、あなたも“台湾の夜”を味わってみませんか?
グルメをとことん味わう
台北の街を歩いていて、「地元の人が本当に通うグルメが楽しめる夜市ってどこ?」と気になりませんか?そんなあなたにぴったりなのが、寧夏夜市(ニンシャーイエシー)。観光地の中心エリアからすぐ近く、アクセスも便利なこの夜市は、台湾ローカルの“食”を全力で楽しみたい人にはおすすめの場所です。約200メートルの短い通りに、屋台がぎゅっと密集しているのがこの夜市の特徴です。夜市の規模は小さめですが、その分グルメの質が高く、味のクオリティに妥協なし!
夜市と言えばB級グルメの宝庫ですが、寧夏夜市はその中でも特に食通が通う「味の殿堂」と呼ばれるほど、味がしっかりしているんだとか。
屋台では、とろけるような食感の「牡蠣オムレツ(蚵仔煎)」や、香ばしく揚げられた「タロイモ団子(香酥芋丸)」、ふわふわモチモチの胡麻がけ麻糬(台湾餅)など、一品ごとに台湾らしさがぎっしり詰まったメニューが勢揃いです。
スープ系では、コク深いゴマ油香る「麻油雞湯(マーヨウジータン)」が絶品。優しい味ながら、しっかりと鶏の旨みとスパイスが効いており、体の芯から温まる一杯です。
また、ここは肉料理が美味しいことでも知られており、台湾屈指の魯肉飯チェーン「鬍鬚張(ひげちょう)」の発祥地でもあります。トロトロに煮込まれた豚肉と特製の甘辛いタレが絡み合い、ご飯が止まらなくなる味わいに、誰もが虜になること間違いなし!
夜市の道幅は少し狭めで、特に夜になると現地の人や観光客で大混雑しますが、この賑わいもまた台湾夜市の醍醐味。にぎやかな雰囲気の中で、現地の空気を肌で感じながら食べ歩きを楽しむのは、まさに台湾ならではの体験です。
食後のデザートには、夜遅くまで営業している老舗の豆花専門店「豆花荘」もおすすめですよ。70年以上続く伝統の味は甘すぎず、トッピングも豊富。柔らかくふんわりとした豆花の食感が、口の中でスッと溶けていく感覚はクセになります。
台北の夜に“本物の台湾グルメ”を求めるなら、寧夏夜市は絶対に外せないスポットです。味・香り・食感、すべてを楽しみたい“本気の食いしん坊”にこそ訪れてほしい、ローカルの魅力がぎっしり詰まった夜市です。
ローカルな雰囲気漂う穴場に行きたい
「台湾旅行で夜市は何度か訪れたことがあるから、定番ではなく、もっと穴場な台湾の観光スポットに行きたい!」と思っているなら、南機場夜市(ナンジーチャンイエシー)はまさに理想の場所といえるでしょう。台北市の西側、中正区の住宅街の一角に広がるこの夜市は、観光ガイドにはあまり載っていない珍しい場所で、観光客の姿はほとんど見かけません。その代わり、毎晩地元の人たちで賑わい、まさに“暮らしの中の夜市”という雰囲気を感じることができます。
地下鉄の駅から少し距離があるためアクセスはやや不便ですが、西門町や龍山寺といった人気観光地からも比較的近く、バスやタクシーを利用すれば10〜15分ほどでたどり着けます。昼間に観光地を巡った後、夕食や夜の散策がてら立ち寄るにはちょうどいいスポットです。夜市自体の規模は大きくないものの、料理のレベルは高く、どの店も地元の人たちに愛されているだけあって味にハズレがありません。
名物グルメのひとつが、行列が絶えない餃子の人気店「來來水餃店」。モチモチの皮にたっぷりの具材が包まれた水餃子は、豚肉や白菜の旨みがしっかり感じられ、ニラ餃子はシャキシャキとした食感と春雨の組み合わせが絶妙です。ソースをつけなくても素材の味だけで十分美味しく、10個ペロリと食べられてしまうほどのクオリティ。さらに、酸辣湯などのスープ類や小皿料理も揃っていて、まさに庶民派グルメの宝庫です。
他にも、台湾名物の臭豆腐は、南機場夜市では蒸して提供されており、独特の香りが抑えられているので初心者でもチャレンジしやすい一品。現地の人たちに交じって並び、ワイワイと食べるのもこの夜市ならではの楽しみ方です。
観光地にある夜市とはまた違い、ここには観光向けの派手さや演出はなく、その分ローカルな空気感と温かみをじっくり味わうことができます。
夜市の周辺には昔ながらの商店や住宅が立ち並び、まるで下町を歩いているような感覚になります。日中に訪れると、生活感あふれる市場や飲食店なども見つかり、散策するのも楽しいエリアです。
また、少し歩けば艋舺エリアの龍山寺や萬華駅周辺の歴史ある街並みへもアクセスできるため、食後の寄り道にもぴったりです。台湾らしさを味わいたいけれど、観光客で混雑する有名スポットはちょっと避けたい。そんな方には、南機場夜市の素朴であたたかな空気と、本物の味がきっと心に残るはずです。ぜひ訪れてみてくださいね。
ショッピングを楽しみたい
台北でショッピングを楽しみたいなら、師大夜市と臨江街観光夜市は外せないスポットです。それぞれ雰囲気や取り扱っているアイテムの特徴が異なるので、好みに合わせて訪れてみると良いでしょう。
まず、師大夜市(シーダーイエシー)は、台湾師範大学のすぐ近くにある学生街の一角に位置しています。このエリアは若者向けのショップやカフェが立ち並び、夜になると地元の学生たちで賑わいます。夜市とはいえ、屋台よりも小さな店舗が多く、ファッションや雑貨、アクセサリーなど、トレンドを押さえたアイテムがリーズナブルな価格で手に入るのが魅力です。
流行に敏感な学生たちが集まる場所だけあって、アイテムのセンスも抜群で、掘り出し物を見つけるのも楽しみの一つ。洋服はカジュアルからストリート系まで揃っていて、台湾っぽい個性あるデザインも豊富です。値段も手ごろなので、気軽にまとめ買いができるのも嬉しいポイントですよ。
食事に関しても、学生向けの価格設定のため財布にやさしく、塩水鶏や煎餅などの軽食をサクッと楽しめます。もし夜市でお腹を満たしきれなくても、周辺にはリーズナブルでおしゃれなレストランやカフェがたくさんあるため、グルメもショッピングも満足できるエリアです。
一方で、臨江街観光夜市(リンジャンジエ・グアンクアン・イエシー)は、MRT信義安和駅から徒歩数分の距離にあり、台北101のすぐ近くというロケーションの良さが魅力です。この夜市は、現地の会社員やOLも多く訪れる場所で、実用性とファッション性を兼ね備えたアイテムが揃っています。
特に注目なのが、スマホケースやバッグ、アクセサリーなどのファッション小物。日本ではなかなか見かけないユニークなデザインの雑貨や、台湾らしいセンスが光るおしゃれアイテムがたくさん並んでいます。しかも価格は台北101近くとは思えないほどリーズナブルで、ちょっとしたお土産にもぴったり。
夜市としての規模も大きめで、衣類・雑貨・グルメがバランスよく揃っており、特にグルメ屋台はバリエーションが豊かです。関東煮(おでん風の煮込み料理)や豆花、揚げ物系など、台湾の定番夜市グルメをしっかりと楽しめるのも魅力の一つです。どちらもそれぞれの特色があり、師大夜市は若者向けのトレンドを感じるアイテムとおしゃれな雰囲気が魅力、臨江街観光夜市は地元の人たちに混ざって実用的でユニークな雑貨やグルメを楽しめる場所となっています。
台北滞在中に時間があれば、どちらにも足を運んでみると、ショッピング好きにはたまらない楽しい時間になることでしょう。
夜市での支払い方法は?
台湾の夜市での支払い方法は屋台によってさまざまですが、基本的には日本人でも分かりやすい仕組みになっています。イートインスペース(テーブル席)がある屋台では、席に着いたら「内用(ネイヨン/店内で食べますの意)」と一言伝えると、店員が注文を取りに来てくれたり、注文カウンターで口頭注文するスタイルが多いです。
そして料理ができあがって席に運ばれてきたタイミングで支払うのが一般的です。支払いは現金がまだ主流ですが、最近ではキャッシュレス化も進んでいます。
特に、台湾独自の交通系ICカード「悠遊カード(EasyCard)」や「一卡通(iPASS)」は、食事の支払いにも対応している屋台が多く、チャージしておけばスムーズに会計ができるのでおすすめです。加えて、LINE Payや街口支付(JKOPay)、Apple PayなどのQRコード決済を導入している店舗も増加傾向にあります。一部の屋台ではクレジットカード(VISAやMastercardなど)にも対応していますが、利用可能なカードブランドは限られているため注意しましょう。なお、すべての屋台が電子決済に対応しているわけではないため、小額紙幣やコインを用意しておくのがおすすめです。
特に混雑する時間帯は、スムーズな支払いのためにも事前にお釣りのいらない金額を準備しておくと安心です。支払い方法が屋台に表示されていることも多いので、最初に確認しておくと良いでしょう。
夜市に行く際の注意点
夜市での買い物は、安くて美味しいものがたくさん!しかし、スムーズに楽しむためにはいくつか心に留めておきたいことがあります。
ここでは、夜市を最大限に満喫するための具体的なアドバイスと注意点をご紹介します。
両替は事前にしておく
台湾の夜市を思いきり楽しむためには、ある程度の現地通貨を持っておくのが安心です。特に夜市では現金のみ対応の屋台もまだ多く、少額決済が中心になるため、細かいお札やコインが重宝されます。台湾では日本よりもお得なレートで両替できるケースが多く、現地での両替がおすすめです。
桃園や松山といった空港内の銀行カウンター、街中の大手銀行、あるいは主要駅周辺の外貨両替所では、比較的治安もよく安心して交換できます。また、都市部であればATMを利用して国際キャッシュカードやクレジットカードから現地通貨を引き出すことも可能です。
ただし、夜市そのものに両替所が設けられているわけではないので、夜市に出かける前に両替を済ませておくのがベストです。多くの屋台では高額紙幣(1,000元札など)の受け取りを嫌がることもあるため、できるだけ100元札や50元、10元などの小額紙幣・硬貨を多めに持って行くとスムーズに買い物ができます。
置き引き・スリに注意
夜市では特に夜になると混雑が激しくなるため、スリや置き引きといった盗難被害に巻き込まれるケースもゼロではありません。屋台に夢中になっている間に、いつの間にか財布やスマホがなくなっていた…という事態もあり得ます。
特にバックパックを背負っていると、背後から中身を抜かれる可能性があるため注意が必要です。また、テーブルにカバンやスマートフォンを置いたまま席を離れるのも非常に危険です。安全に夜市を楽しむためには、バッグは前に抱えるタイプのものを使用し、チャックがしっかり閉まるものを選ぶのがおすすめ。
貴重品は最小限にして持ち歩き、現金も分散して携帯すると万が一の際のダメージを減らせます。夜市はにぎやかで楽しい反面、注意力が散漫になりやすい環境です。特に一人で行動する場合は、人混みの中で周囲の様子に気を配ることが大切です。ちょっとした防犯意識が、安心して美味しい台湾の屋台料理を楽しむコツですよ。
地下鉄で飲食しない
台湾の地下鉄(MRT)は、観光にも移動にも非常に便利な交通手段ですが、車内では「飲食禁止」が徹底されています。お菓子はもちろん、たとえペットボトルの水でも、口にすること自体がルール違反になります。つい喉が渇いて、移動中にちょっと水を飲みたくなるかもしれませんが、台湾ではそれもアウト。違反すると数千元(日本円で数万円)の罰金が科されることがあるため、軽い気持ちで飲み食いしないよう気をつけましょう。
特に日本の感覚でいると、ついやってしまいがちなので注意が必要です。ちなみに、台湾にはMRT駅からアクセスしやすい夜市も多くあります。MRTでの移動中は飲食を我慢して、夜市に着いたら思いきりグルメを楽しむのが台湾スタイル。また、夜市で買ったものを帰り道に食べたくなる気持ちも分かりますが、地下鉄の中では出さないようにしましょう。
まとめ
グルメを楽しみたい?雑貨を掘り出したい? ローカルな雰囲気に浸りたい?あなたの旅の目的に合わせて、行くべき夜市は変わります。 寧夏で絶品B級グルメを食べ歩き、南機場で地元民に混ざって餃子を頬張り、師大や臨江街でトレンド雑貨をプチプラでゲット。ただの「屋台めぐり」と侮るなかれ、です!
夜市こそ、台湾を“味わい尽くす”ための最強スポットです。注意点やコツをしっかり押さえて、台湾の夜を楽しみましょうね!
◇経歴
英会話スクール10年受講
◇英語に関する資格
英語検定二級
◇海外渡航経験
渡航先での経験内容(仕事、旅行など):旅行でフィリピン、セブ島、バリ島、ボルネオ島、韓国、台湾、グアム、ハワイ、シンガポール、オーストラリアに渡航経験あり。
◇自己紹介
自身の経験も活かしながら読者に寄り添った記事作りに努めています。外国のことを知ることは自分の視野を広げ、人生を豊かにしてくれます。ネイティブキャンプで楽しく英語に学び、海外の文化に触れましょう!