
まるで重力に逆らうかのように傾く、世界で最も有名な建築物の一つ、ピサの斜塔。その不思議な姿は、誰もが一度は見てみたいと憧れるはず。
この記事では、ピサの斜塔へのアクセス方法から、入場チケットの予約、そして周辺のおすすめスポットまで、初めて訪れる方でも安心して楽しめる情報をたっぷりとご紹介します。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
イタリアの有名観光地「ピサの斜塔」とは
まるで傾いたまま時が止まったような、不思議な姿で人々を魅了するピサの斜塔。
そのユニークな建築様式と、完成後も傾き続けた歴史は、多くの謎と物語に満ちています。世界遺産にも登録されたこの塔の魅力を、詳しくご紹介します。
ピサの斜塔の歴史と建築
ピサの斜塔は、1173年に着工されたピサ大聖堂の鐘楼です。建設中に地盤沈下が始まり、3層目まで完成した時点で既に傾きが確認されていました。
その後、何度か工事が中断され、最終的に1372年に完成するまで、約200年もの歳月を要しました。この長い期間にわたる工事と、傾きを補正しようとした設計変更が、現在の独特な姿を生み出しています。
なぜ傾いたのか?
ピサの斜塔が傾いた最大の理由は、軟弱な地盤にあります。
塔が建てられた土地は、かつて川の河口であり、粘土質の柔らかい土壌でした。この上に重い塔を建てたため、基礎が一方的に沈下し、傾きが生じたのです。
長年にわたり傾きは進行し続け、倒壊の危機に瀕しましたが、1990年代に行われた大規模な修復工事により、傾きの進行は停止し、現在は安全に観光できるようになりました。
科学的な実験の舞台としても有名
ピサの斜塔といえば、ガリレオ・ガリレイがこの塔から2つの異なる重さの物体を落とし、物体の落下速度は重さによらないという実験を行ったという逸話が有名です。
この実験が実際に塔で行われたかどうかは議論の余地がありますが、このエピソードは斜塔を科学史においても重要な場所として知らしめています。
ピサの斜塔の歴史的背景
単なる傾いた塔ではなく、中世イタリアの栄華と技術の粋を集めた建築物、それがピサの斜塔です。この塔が建てられた背景には、当時のピサ共和国の繁栄と、複雑な歴史的出来事が深く関わっています。
中世ピサ共和国の隆盛
ピサの斜塔が建設された12世紀、ピサは海洋貿易で莫大な富を築いた強力な海洋共和国でした。地中海の覇権を巡ってジェノヴァやヴェネツィアと競い合い、その軍事的・経済的成功を象徴するために、壮大な大聖堂広場(ドゥオモ広場)の建設が進められました。
斜塔は、この広場を構成する鐘楼として、共和国の権威と信仰の象徴として計画されました。
繰り返される建設の中断と傾斜
塔の建設は1173年に始まりましたが、わずか5年後の1178年には地盤沈下による傾きが発見されました。この問題に加え、当時のピサとジェノヴァの戦争が原因で、工事は長期間中断されます。
その後、1272年に工事が再開された際、技術者たちは傾きを補正するために、上層階を片側だけ高く設計するという工夫を凝らしましたが、これはかえって塔の傾きを助長してしまいました。
最終的に塔が完成したのは1372年で、着工から約200年後のことでした。
現代の修復プロジェクト
20世紀後半には、傾きがさらに進行し、倒壊の危機に直面しました。
これを受け、1990年から2001年にかけて、大規模な修復プロジェクトが実施されました。地下の土壌を部分的に除去することで、塔の傾斜は安定化され、現在は安全に観光が可能です。
この修復作業は、歴史的建造物を未来に引き継ぐための、現代の技術と英知の結晶と言えます。
ピサの斜塔への行き方
ピサの斜塔は、イタリアの主要都市からのアクセスが比較的簡単で、日帰り観光も十分可能です。公共交通機関をうまく利用することで、効率的に美しいピサの街を訪れることができます。
主要都市からのアクセス
①フィレンツェから
鉄道(ローカル線)を利用するのが一般的です。フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅からピサ中央駅まで、乗り換えなしで約1時間〜1時間20分です。特急や高速鉄道はピサ中央駅に停まらないので注意が必要です。
②ローマから
ローマ・テルミニ駅からピサ中央駅まで、鉄道を利用して約3時間〜3時間半です。フィレンツェを経由するルートや、直行便(フレッチャビアンカ)を利用するルートがあります。
ピサ中央駅から斜塔まで
ピサ中央駅に到着後、斜塔がある「ドゥオーモ広場」までは、徒歩かバスで向かいます。
①徒歩
駅からまっすぐ伸びるメインストリートを歩いて約20〜25分です。道中の街並みやアルノ川の景色を楽しみながら歩くのがおすすめです。
②バス
駅前のバスターミナルから、ドゥオーモ広場方面行きのバス(LAM rossa線など)に乗車します。乗車時間は約10分で、バス停から広場までは歩いてすぐです。チケットは駅構内のタバッキ(売店)で購入できます。
ピサの斜塔のチケット予約方法
ピサの斜塔は人気の観光地であり、入場時間が厳格に定められています。そのため、特に繁忙期に訪れる際は、事前のチケット予約が不可欠です。チケットは、公式サイトを利用するのが最も確実で安全な方法です。
公式サイトからのオンライン予約
ピサの斜塔の公式サイト(Opera della Primaziale Pisana)で、訪問日の約90日前からオンライン予約が可能です。予約サイトは英語表記ですが、手順は非常に簡単です。
①公式サイトにアクセス
まずは公式のチケット購入ページにアクセスします。
②日付と時間を選択
カレンダーから訪問希望日を選び、続いて入場したい時間帯を指定します。入場は15分ごとの時間指定制で、各時間の残席数が表示されます。
③チケットの種類と枚数を入力
「Tower」と表示されているチケットを選択し、人数を指定します。斜塔のチケットには、大聖堂の入場料も含まれています。
④個人情報と支払い
予約代表者の氏名、メールアドレスなどを入力し、クレジットカードで支払いを完了させます。
予約時の注意点
・8歳未満は入場不可
塔の内部は階段が急で狭いため、安全上の理由から8歳未満の子どもは入場できません。
・手荷物は預ける
塔に登る際は、リュックサックや大きなバッグは持ち込めません。斜塔の近くにある手荷物預かり所に無料で預ける必要があります。
・時間厳守
予約した時間通りに集合する必要があります。遅れると入場できない場合があるので、時間に余裕を持って行動しましょう。
ピサの斜塔の上り方・注意点
ピサの斜塔は、ただ眺めるだけでなく、実際に内部を登ってその傾きを体感できるのが最大の魅力です。しかし、歴史的建造物であるため、いくつかの注意点を守って安全に楽しむ必要があります。
内部の様子と上り方
塔の内部には、らせん状になった294段の階段が続いています。大理石でできた階段は、多くの観光客が歩いたため、すり減って滑りやすくなっています。また、塔の傾きに沿って階段も傾いているため、上っていくと平衡感覚が狂うような不思議な感覚を味わうことができます。
塔を登る際は、まず予約した時間に入り口でチケットを提示します。手荷物を預ける必要があるため、余裕を持って到着しましょう。
ガイドの案内で塔内に入ると、ひたすら階段を上ります。塔の最上階まで登ると、ピサの街並みやドゥオーモ広場を一望できる絶景が広がっています。
登る際の注意点
・手荷物の預け入れ
塔に登る前に、斜塔の近くにあるクロークで荷物を預ける必要があります。リュックサックや大きなバッグは持ち込めません。
・歩きやすい靴で
階段は狭く、傾いている上に滑りやすいので、スニーカーなど歩きやすい靴を履いていくことを強くおすすめします。
・写真撮影
塔内部での写真撮影は可能ですが、他の観光客の迷惑にならないように注意しましょう。特に階段では足元に注意してください。
・入場制限
8歳未満の子どもは入場できません。また、高所恐怖症の方や心臓に疾患のある方は、無理をしないようにしましょう。
ピサの斜塔の周辺スポット
ピサの斜塔がそびえるドゥオーモ広場(Piazza dei Miracoli)には、斜塔以外にも素晴らしい歴史的建造物が集まっています。これらのスポットも合わせて巡ることで、ピサの観光をさらに深く楽しむことができます。
①ピサ大聖堂(ドゥオーモ)
斜塔のすぐ隣に位置するピサ大聖堂は、ロマネスク様式の傑作として知られています。白い大理石でできた美しい外観と、内部の豪華な装飾は圧巻です。
特に、聖堂の入り口にあるブロンズ製の扉や、ジョヴァンニ・ピサーノが手がけた説教壇は見どころです。斜塔のチケットには大聖堂の入場券も含まれていることが多いので、ぜひ訪れてみましょう。
洗礼堂(バッティステロ)
大聖堂の向かいにある洗礼堂は、イタリア最大の洗礼堂です。
円筒形のユニークな外観と、独特の音響効果で知られています。内部にはニコラ・ピサーノとジョヴァンニ・ピサーノによる美しい説教壇があり、その精巧な彫刻は必見です。
決まった時間に係員が歌声を披露し、その反響音を聞かせてくれるサービスも行われています。
墓所(カンポサント)
ドゥオーモ広場の北端にある墓所は、聖地エルサレムの土が運び込まれたと言われる場所です。内部には、フレスコ画の断片やローマ時代の石棺などが展示されており、静かで厳かな雰囲気に包まれています。
かつてはフレスコ画で壁一面が覆われていましたが、第二次世界大戦で大きな被害を受けました。現在の姿は、その修復努力の歴史を物語っています。
まとめ
いかがでしたか?ピサの斜塔は、ただ傾いているだけでなく、中世の歴史や科学、そして人々の英知が詰まった奥深い場所です。
本記事を参考に、アクセスからチケット予約、周辺観光まで、あなたのピサ旅行を計画してみてください。教科書で見たあの景色を、ぜひ五感で感じ、世界遺産の魅力を心ゆくまで満喫してくださいね。
◇経歴
国際系学部出身
◇資格
英検1級、TOEIC900点以上
◇留学経験
アメリカ・ワシントン大学に半年間留学経験あり
◇海外渡航経験
旅行と留学のみ。アメリカ、オーストラリア、シンガポール、カナダに渡航経験あり
◇自己紹介
「暗記」よりも「理解」を意識した記事作成を心がけております。海外経験がなくても、オンライン英会話を活用すれば英語は話せるようになります。私自身もそうでした。一緒に楽しみながら英語を学んでいきましょう!