
フィリピンの留学先を調べていて「アンヘレス」や「クラーク」という地名を初めて知った人もいるかもしれません。
アンヘレス・クラークは
質の高い語学学校が集まり、英語の勉強に没入したい人にも、レジャーとのバランスを取りたい人にも向いていて、フィリピン文化の様々な側面もうかがえる興味深いエリアです。
この記事では、都市の概要と治安について触れ、代表的な語学学校と周辺の観光スポットも紹介します。
留学先の決め手に悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてください!
- アンヘレスとは?
- アンヘレスの治安
- アンヘレスにある主な語学学校:HANA Academy
- アンヘレスにある主な語学学校:Clark Institute of the Philippines
- アンヘレスとその周辺の観光スポット
- まとめ
アンヘレスとは?
アンヘレス(Angeles)は、ルソン島中部、パンパンガ州にある都市で、マニラの北西約82kmに位置します。
日本からは成田空港からセブパシフィック航空の直行便があり、所要時間は約4時間30分です。
マニラからはバスで2〜3時間、同じルソン島内のバギオからはバスで約5時間、セブ島からは飛行機で約1時間半ほどです。
現在、隣接するクラーク輸出経済特区とともに「メトロ・クラーク」と呼ばれ、ルソン島中部の経済の中心地として発展を続けています。
高速道路網や空港の整備も進み、国内外を結ぶ重要な拠点として、多くの外国企業が進出しています。
アンヘレス概要
スペイン統治時代の18世紀末ごろに森林を切り開いて生まれた土地は、開拓の中心人物と守護神の名前からAngelesと名付けられました。
カトリックや、土地古来の信仰・慣習を背景としながら、サトウキビや農産物の加工を基盤に成長します。
20世紀初頭頃からのアメリカ統治により、クラークに米軍空軍基地(Clark Air Base)が置かれます。
第二次世界大戦を経ながら、基地が生み出す雇用とビジネスを原動力に街が発展しました。
欧米人の居住も多く、街の随所に欧米文化の影響が見られます。
1991年のピナツボ山噴火により米軍が撤退した後、その跡地は輸出経済特区に指定されました。
周辺の歓楽街は、米軍時代の名残です。
一方で、アンヘレス大学(Angeles University Foundation)やホリー・エンジェル大学(Holy Angel University)など国内上位大学や、プライベートスクール、語学学校が集まるなど、教育都市としての側面も持ち合わせています。
周辺にはゴルフコースやプール、ショッピングセンターといった都市型のレジャー施設があり、少し足を延ばせばピナツボ山をはじめとしたトレッキングコースや、スービックといったビーチなどの自然を楽しむことができます。
その他にも、スペイン時代の歴史的建築物、陶器、木工、凧づくりといった伝統工芸などの文化も豊かに感じられる土地です。
アンヘレスの気候
アンヘレスは熱帯モンスーン気候で、11〜4月の乾季、5〜10月の雨季にわかれます。
一年を通して気温は25〜35℃前後ですが、晴れ間が多い乾季は例年、3月下旬〜5月中旬に気温が上昇し、4月に最も気温が高くなります。
雨季は、8月を中心に降雨が多く、11月中旬〜2月初旬にやや気温が下がり、1月が最も気温が低くなります。
7〜10月は台風シーズンで、進路によっては暴風雨が予想されることもあります。
この時期に渡航する場合は、交通機関の乱れを見越した余裕あるスケジュールづくりや、事前の移動手段の確認が重要です。
アンヘレスの治安
アンヘレスの治安はフィリピン国内では比較的良いです。
とはいえ、貴重品を徹底管理する、夜の一人歩きや危険な地域を避けるなど、基本的な安全対策は必要です。
輸出経済特区内は出入りが管理されていて、警備や監視体制もしっかり整っているため、非常に安全です。
更に、行政はアンヘレス全体の治安対策もすすめており、監視カメラの数を増やすなど、さらなる警備増強が予定されています。
他方、Fields Avenue、Red Streetを中心とした歓楽街エリアは、多くの旅行者で賑わう場所ですが、夜間は特に注意が必要です。
一般的に旅行者が巻き込まれやすいスリや置き引き被害以外にも、一部では違法薬物の流通や、未成年を含めた人身取引が報道されています。
旅行者や留学生が被害に遭うことはまれですが、こうした背景を知り、リスクのある場所には近づかない、信頼できる情報源をもとに行動するなど、安全・安心して滞在を楽しむことが重要です。
アンヘレスにある主な語学学校:HANA Academy
アンヘレス・クラーク周辺には、ネイティブスピーカーや経験豊富なフィリピン人講師によるマンツーマンレッスン、試験対策、親子留学、ゴルフ留学など、多彩なプログラムを備えた語学学校が揃っています。
スパルタやセミスパルタなど、目標に応じた学習スタイルも選べます。
HANA Academyはその代表的な学校の一つで、多国籍の生徒が学ぶ環境に、5年以上の経験を持つ講師が在籍しています。
総合的な英語力を磨くESL、スコア保証付きの試験対策、ゴルフレッスンを組み合わせたコースなど、学びの目的やライフスタイルに応じたコースが選べます。
親子留学のプログラムも豊富です。
マンツーマン重視型やアクティビティ中心型、ジュニアキャンプなど多様なジュニアコースが用意されています。
併設の幼稚部では、3〜6歳対象に子どもの自主性を尊重したモンテッソーリ教育による幼児保育が提供されており、保護者は安心して学習に専念できます。
授業の柔軟性も特長で、コマ数の追加や、全てのレッスンをネイティブ講師に変更することも相談可能です。
また教材は、生徒の興味や適性に応じたメディアと内容のものが選定されます。
周辺にはスーパーやレストラン、ジム、交番もあり、生活面や治安の面でも安心です。
ホテルを利用した外部寮やシャトルサービスなどの詳細は、学校または留学エージェントへの確認がおすすめです。
HANA Academy
| 対応コース | 全ネイティブオプション、IELTS(スコア保証コースあり※)、TOEIC(スコア保証コースあり)、親子留学(親の受講は選択制)、ジュニアキャンプ(15歳未満は付き添い必要)、幼稚部、ゴルフ留学等 | ||
| 施設・設備 | 校内寄宿舎(1人、相部屋、ファミリールーム)、共同キッチン、食堂、自習室、無料WiFi、プール、卓球等 | ||
| その他サービス | 洗濯・掃除(週2回)、各種アクティビティ紹介 | ||
| 授業料参考※※ | 1人部屋 4週間 |
1:1x4、Gx1、G(N)x1 | $1,630(約24万円) |
| 1:1x2、1:1(N)x2、Gx1、G(N)x1 | $1,925(約28万円) | ||
| 2人部屋 4週間 | 1:1x4、Gx1、G(N)x1 | $1,380(約20万円) | |
| 1:1x2、1:1(N)x2、Gx1、G(N)x1 | $1,675(約24万円) | ||
| 現地費用(ペソ) | SSP(6,500)、ビザ延長(3,000〜5,000、31日以上の滞在時)、ACRI CARD(3,500、59日以上の滞在時)、学生証(200)、電気代(1,800〜4週間・1人部屋、800~/4週間・3人部屋)、水道光熱費・洗濯掃除代・公益費等(2,000〜3,000/4週間・1人、4,500〜6,500/4週間・家族)、デポジット(3,000〜4,000)、空港送迎(クラーク空港:700〜1,000、マニラ空港4,500〜5,500)、教材費(250〜500/1教材)、追加マンツーマンレッスン費用(フィリピン人講師:7,000/4週間、ネイティブ講師:14,000/4週間) | 15,500ペソ(約4万円、1人部屋利用・4週間滞在した場合のおおまかな目安)※※※ | |
| 住所 | Lot 3-2a, Cutcut Fil-Am Friendship Hwy, Angeles, 2009 Pampanga, the Philippines | ||
※スコア保証コースは、過去の実績等により保証内容が異なります。
※※1:1x◯=マンツーマンレッスンxコマ数/日、Gx◯=グループレッスンx コマ数/日、(N)=ネイティブレッスン。$1=146円として概算。
※※※1ペソ=2.6円として概算
参照:HANA Academy
https://www.clarkhana.com/fees.php
https://www.clarkhana.com/curriculum.php
アンヘレスにある主な語学学校:Clark Institute of the Philippines
Clark Institute of the Philippines(CIP)は、治安の良い静かな通り沿いに位置し、ネイティブ・フィリピン人講師が在籍する学校です。
生徒もさまざまな国から集まっており、多国籍な学習環境が魅力です。
TOEFLやIELTS、TOEICなどの試験対策に強みがあります。
毎週土曜日に模擬試験が実施され、実践力を養うことが可能です。
ESL、短期集中のスピーキング特化、ビジネス英語、7歳から参加できるジュニアプログラムなど、目的に応じた幅広いコースを提供しています。
ESLは学習量に応じてLight(1日5コマ)、Semi-Spartan(7〜8コマ)、Spartan(10〜11コマ+夜間義務自習)から選べます。
ネイティブ講師のレッスンも取り入れやすく、フィリピン人講師のコースでも週1回は無料でネイティブ講師ののマンツーマンレッスンが提供されます。
グループレッスンは内容に応じて大教室(約12名)と小教室(約5名)が使い分けられ、効率的な学習ができるよう工夫されています。
留学期間は1週間から最大24週間で、設定はコースによって異なります。
また、「土曜日クラス」のオプションがあり、週末も継続して英語に触れることで、限られた時間を更に有効活用することも可能です。
ショッピングモールやジムまでの無料シャトルバスが、日・祝日を除き運行されています。
運行スケジュールとサービス内容については状況により変更の可能性があるので、事前の問い合わせが必要です。
また、留学費用の割引サービスにも注目です。
オフシーズンの長期滞在時の割引や、固定レートキャンペーンを実施していることがあるので、それらの適用条件と一緒に、最新の情報を随時チェックすることをおすすめします。
| 対応コース | TOEFL、IELTS(スコア保証コースあり※)、TOEIC、スピーキング特化、ビジネス、ジュニアプログラム、サマーキャンプ、スパルタ・セミスパルタオプション、土曜日クラス等 | ||
| 施設・設備 | 校内寄宿舎(1人、相部屋)、食堂、自習室、プール、バスケットコート、サポートセンター等 | ||
| その他サービス | 寮内洗濯機利用無料、ショッピングモールへの無料シャトルバス | ||
| 授業料参考※※ | 1人部屋 4週間 |
1:1x4、BGx1 | $1,650〜(約24万円) |
| 1:1(N)x4、BGx1 | $2,300〜(約34万円) | ||
| 2人部屋 4週間 |
1:1x4、BGx1 | $1,500(約22万円) | |
| 1:1(N)x4、BGx1 | $2,150(約32万円) | ||
| 入学金 | $100(約1.5万円) | ||
| 現地費用(ペソ) | SSP(6,800)、SSP e-card(4,000)、ビザ延長(4,000〜、31日以上の滞在時)、ACRI CARD(4,000、59日以上の滞在時)、学生証(250)、電気代(2,400〜/4週間)、水道光熱費(2,000/4週間)、デポジット(3,000)、空港送迎(クラーク空港:1,000、マニラ空港4,500)、教材費(1500〜2500/4週間)、追加マンツーマンレッスン費用(フィリピン人講師:$180/4週間、ネイティブ講師:$360/4週間) | 18,450ペソ〜 (約4万8000円~、1人部屋利用・4週間滞在した場合のおおまかな目安)※※ |
|
| 住所 | Lot 18 & 19, Block 37, Camia Street, Cutcut, Angeles, 2009 Pampanga, the Philippines | ||
※スコア保証コースは、過去の実績等により保証内容が異なります。
※※1:1x◯=マンツーマンレッスンxコマ数/日、BG(SG)x◯=大教室グループレッスン(小教室グループレッスン)x コマ数/日、(N)=ネイティブレッスン。
費用は部屋数・滞在期間・コースにより異なります。$1=146円として概算。
固定レートキャンペーンの実施もあるので要確認。
※※※1ペソ2.6円として概算
設置しているコース内容や費用、付随するサービスやキャンペーンの内容は流動的です。
留学先を検討している場合には、学校に直接、または留学エージェンシーを通して資料を請求したり、担当者と話をしたりすることで、詳細な情報を確認してください。
参照:Clark Institute of the Philippines www.cipenglish.net(リニューアル中)
アンヘレスとその周辺の観光スポット
アンヘレスとその周辺には、幅広い年齢が楽しめる観光スポットがたくさんあります。
アンヘレス市の歴史地区
スペイン統治時代からアメリカ植民地時代を経て独立へと続くフィリピンの歴史を感じられる場所です。
アンヘレス博物館、ホーリー・ロザリー教会、パミントゥアン邸は徒歩圏内でめぐれるのでおすすめです。
・アンヘレス博物館(Museo Ning Angeles)
元市庁舎を活用したこの博物館は、地域文化への理解を深められる展示が充実しています。
アンヘレス市とパンパンガ州の変遷、生活文化、歴史について、写真や実物などの資料を通して学ぶことができます。
・ホーリー・ロザリー教会(Holy Rosary Parish Church)
ローマンカトリックの教会でアンヘレスの信仰の中心的存在です。
石造りの重厚な建物は、スペイン植民地時代の建築様式を示しています。
・パミントゥアン邸(Pamintuan Mansion)
この邸宅は、1899年にはフィリピン第一共和国の臨時政府がここを本拠地としたことで知られています。
現在は社会史博物館(Museum of Philippine Social History)となっています。
クラーク空港・輸出経済特区周辺
クラーク地区にはショッピングモールをはじめ、家族連れでも楽しめるスポットが集まっています。
・クラーク博物館(Clark Museum)
特区内に位置する博物館で、地質・文化・歴史をテーマとした展示に加え、迫力ある4Dシアターも人気です。
戦時下の日本との関係についても紹介されています。
・アクア・プラネット(Clark Aqua Planet)
フィリピン最大級のウォーターパーク。
長いスライダーや波の出るプールなど、さまざまなアトラクションがそろっています。
施設内には軽食コーナーもあり、1日中遊べます。
アンヘレス郊外
時間に余裕があれば、少し足を延ばして自然を感じることもおすすめです。
・ピナツボ山(Mt. Pinatubo)
ジープで途中まで移動し、クレーター湖を目指して2時間ほど歩くトレッキングコースがあります。
初心者でも安心して楽しめます。
ガイド付きツアーや車のチャーター、バスなどの公共交通を使ってのアクセスが可能です。
・スービック(Subic)
かつての米海軍基地で、現在は経済特区として再開発が進み、美しいビーチやリゾート施設が整備されています。
治安が良く、安心して過ごせます。
ビーチ以外にも、水族館やサファリパーク、歴史的建造物などの見どころも豊富です。
アンヘレスからはDauバスターミナルからOlongapo行きのバスの利用が便利です。
まとめ
アンヘレスの概要と、代表的な語学学校についてご紹介してきました。
この地域には欧米文化が根付き、多くのネイティブスピーカーが多く居住しているといった背景が、質の高い英語教育を支えています。
また、治安の良さや身近な自然といった、落ち着いた環境が学習に適していると言えます。
アンヘレス・クラーク周辺には、年齢や目的に応じた多彩な語学プログラムが揃っています。
自分に合ったコースを選び、現地の自然や文化、国際的な交流環境を積極的に活用することで、語学留学の機会を最大限に活かせるといいですね。
◇経歴
土や紙をつかった造形や、ドローイングをしています。
◇資格
TOEIC 955
◇留学経験
スコットランドにあるグラスゴーの大学で、4年間美術を学びました。
◇海外渡航経験
今までたくさん旅をしました。
イギリス、フランス、イタリア、スイス、ベルギー、オランダ、チェコ、スロバキア、オーストリア、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、中国、香港、韓国、ネパール、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシア
色褪せた思い出を蘇らせようと、古いデジカメのデータを読み込もうとしたら、ほとんど消失していてショックを受けました。
今思えば貴重だった家族旅行、感動した景色、美味しかった食べ物、かけた時間や使ったお金が写真に詰まっていたように感じられ、寂しかったです。一瞬一瞬を大切に、これからも旅を続けようと思います。
◇自己紹介
日本の一般大学を卒業した後、憧れていた海外の美術大学に留学しました。
語学の面で苦労しましたが、留学の経験は宝です。
現在、作品の制作・発表と、ライター活動、コツコツ英語の勉強をしております。
書くことを通じて、経験を活かしながら、学びを続けたいと思っています。